真・恋姫†無双~外史の運命を破壊する者~   作:ヒーロー好き

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反董卓連合編
謎の二人組登場


「平和だねー」

と呟きながら歩く翼。黄巾の乱が終わり、街には平穏の時が流れていた

 

「・・・ん?あれは」

翼は前方に何かを見つけた

 

「おーい春蘭何やっているんだ?」

春蘭だった

 

「何だ翼か・・・実はこの店に華琳さまの好物のお菓子があるのでな、それで私が買いに来たのだ」

 

「そうなんだ・・・けどかなりの列だな」

 

「これくらいなんともない」

 

「そうか、けどあまり無理するなよ」

 

「誰が?」

 

「お前だよ」

 

「な、なんだと・・・」

 

「倒れたりしたら心配するだろ。春蘭だって俺が倒れたり、怪我したら心配・・・」

 

「別に」

 

「・・・・・・(即答かい)」

 

「じゃあ、荀彧は?」

 

「むぅ・・・・・・・一応、華琳さまの大事な軍師だしな・・・少しは心配するが・・・」

 

「季衣だったら?」

 

「心配するに決まっているだろう!」

 

「はあ・・・そうか。俺はもう行くよ」

 

「おお」

俺は春蘭と別れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は荀彧以下かい・・・まあ、いいか。向こうでも同じことがあったし・・・」

と歩いていると

 

「あのぉ・・・・・・すいません」

 

「ん?何ですか?」

 

「すみません。ちょっと教えて欲しいことがあるんですけどぉ・・・・・・」

 

「何でしょう?道に迷いました?それとも、盗難でも?」

 

「えっと、お城・・・・・」

 

「の前に、美味しい料理食べさせてくれるところ、教えてくれよ!」

 

「ちょっ!文ちゃぁん!」

 

「いいじゃんか。あんなバカでかいもん、別に逃げたりしないんだし。それより斗詩ぃ。あたい、お腹すいたよー!お腹すいた、お腹すいたー!」

 

「うー。まったくもぅ、しょうがないなぁ・・・・・・」

 

「えーっと。どこに案内すればいいのかな?」

 

「なら、何か美味しいもの食べさせてくれる・・・・・・」

 

「料理屋がたくさん並んでるところ、どこ!」

 

「料理街は、向こうに屋台通りがあるから・・・・・そこでいい?」

 

「おお!兄ちゃん、気が利いてるじゃんか!」

 

俺は二人を案内した

 

 

 

 

 

 

「おおおーっ!斗詩、見ろよ!すげー!屋台がたくさんある!」

 

「そりゃ、屋台通りっていうくらいだし・・・・・・」

 

「それじゃ、俺はこの辺で・・・・・・」

 

「なんだよ兄ちゃん、あんたも一緒に食べていきなよー。どうせ昼飯、まだなんだろ?」

 

「まあ、確かにちょうど良い時間だけどさ」

 

「ちょっと、文ちゃん。悪いよ」

 

「気にするなって。旅費なら麗羽さまからたっぷりもらってるんだし!」

 

「まあ、そりそうだけどさぁ・・・・・・」

 

「それより何か?あたいのオゴリが、食べられないっていうつもりかい?」

 

「そんな訳じゃないけど・・・・・」

 

「なら決まり!兄ちゃん、どっかオススメの店、教えてくれよ!」

 

「オススメの店ねぇ・・・・・・」

と考えていると

 

「あ、兄ちゃーん!」

 

「お、季衣か。どうしたの」

 

「これからお昼食べるんだけど、兄ちゃんは?」

 

「俺たちも昼ご飯なんだけど・・・・・・そうだ!どっか美味しい店って知らない?」

 

「この辺り?まかせてよー!」

 

「ん?このちびっ子、詳しいのか?」

 

「ちょっと文ちゃん、失礼だよぅ・・・・・・」

 

「・・・・・・・兄ちゃん。誰、このぼさぼさ」

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・・ぼさぼさ・・・・・・」

 

「こら、そんなコト言っちゃダメだろ。失礼じゃないか」

 

「うー」

 

「文ちゃんも落ち着いてってば」

 

「むぅぅ・・・・・・」

 

「えーっと、彼女はこの辺りの料理屋にすごく詳しいから、きっと美味しいお店も教えてくれますよ」

 

「兄ちゃん。すごく棒読みだよ」

 

「へぇぇ・・・・・・・。良かったね、文ちゃん」

 

「・・・・・・ふぅん。こんなちびっ子がくわしいのかねぇ」

 

「この街に来たばっかりのぼさぼさよりは、詳しいと思うけどねー」

 

「なんだとぅ・・・・・!」

 

「なんだよぅ・・・・・!」

 

「おい、季衣・・・・・・」

 

「文ちゃぁん・・・・・・」

 

「ふー・・・・・・・・・」

 

「むー・・・・・・・・・」

 

「と、とにかく、その店に行こう。季衣、連れてってくれ」

 

「いいよ!そっちのぼさぼさに、絶対美味しいって言わせてやるんだから!」

 

「へっ。あたいの舌は厳しいぜ?ちびっ子程度の選んだ店で、そうそう美味いなんて言わないっての」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「美味いっ!」

 

「(はやっ!)」

案内された店に行き、料理を食べていた

 

「うお・・・・・こんな美味いの食べたこと無いぜ!斗詩も食ってみろ!びっくりするほど美味しいから!」

 

「もう食べてるよぅ・・・・・・」

 

「へぇぇ・・・・・・お姉ちゃん、いい食べっぷりだねぇ」

 

「そういうお前もなかなかじゃん。見直したぜ!」

 

「あっ、俺の肉・・・・・・!」

 

「へへーん。油断してる方が悪いんだもんねー」

 

「良いこというなぁ。まったく、油断してるとすぐぱくっとやっちゃうぜ!」

 

「うおっ!あぶね!」

 

「文ちゃん、いい加減に・・・・・・って、わたしのぶんまで取っちゃダメだよぅ!」

 

「油断大敵、ってね。お姉さん、おかわりー!」

 

「ボクもおかわりー!」

 

「はいはい!すぐ持ってきまーす!」

 

「・・・・・なんか、季衣が二人いるみたいだ」

 

「・・・・・私も、文ちゃんが二人いるみたいにみたいにみえます」

 

「それにしてもこれ、美味いなぁ。南皮でもこんな美味い店、なかなかないぜ!」

 

「うーん。何かこの味、どこかで食べた気がするんだよなぁ・・・・・・こんな美味しいお店の味、ボクが忘れるはずないんだけど・・・・・・」

 

「え?ここ、行きつけの店じゃないの?」

 

「違うよ。秋蘭さまが美味しいって教えてくれたから初めて食べに来たみたの」

 

「(なんてチャレンジャーだ)」

 

「・・・・・・何だお前。まさか、そんな店でこのあたいと勝負しようと思ったのか?」

 

「(何だ、この空気・・・・・!)」

 

「気に入ったっ!そのイチかバチかの勝負度胸、ちっこいってのに大したもんだっ!あたいのこと、猪々子って呼んで良いぜ!」

 

「おーっ!なら、ボクのことも季衣って呼んで良いよ!いっちー!」

 

「いっちーか!いいなぁ、気に入った!今日は良い日だ!すっげー良い日だっ!」

 

「えーっと、あれって・・・・・・真名?」

 

「・・・・・・はい。真名です」

 

「こんなに軽かったっけ?」

 

「軽くなんかないっ!あたいが、いっちーの事を認めた・・・・・・・って、あれ?」

 

「二人ともいっちーじゃ、呼びにくいねぇ。ならボクは、きょっちーでいいよ」

 

「おお、きょっちー!」

 

「いっちー!」

 

「はい大皿、これとこれとこれ・・・・・・追加ですー!」

 

「ご飯おかわり!」

 

「こっちもおかわり!」

 

「は、はぁいっ!」

 

「大変そうだな・・・で、君達、この街に何しに来たの?見たところ、武術もやるみたいだけど・・・・・・」

 

「分かるんですか?」

 

「一応、ね」

 

「はい。ええっと、ですね・・・・・・」

 

「失礼する」

 

「あ、華琳。秋蘭も」

 

「あら。翼たちもきていたの。・・・・・・そちらは?」

 

「美味しい料理屋を案内してくれって頼まれたんで案内したら、こんな事にね・・・・・・」

 

「お兄さんにはお世話になってますー」

 

「ふぅん・・・・・・若い女の子には優しいのね、翼」

 

「いや、仕事だから・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「おい、初対面の人が誤解するだろー!」

 

「あ、いらっしゃいませ!曹操さま、夏侯淵さま、今日もいつものでよろしいですか?」

 

「っ!」

 

「・・・・・・・?」

 

「ええ。お願いするわ」

 

「私も同じもので」

 

「はいっ。すぐにお持ちしますねー!」

 

「二人とも、よく来るの?」

 

「まだ若いのに、大した腕の料理人よ。お抱えで欲しいくらいなのだけれど・・・・・」

 

「・・・・・・・断られたの?」

 

「ええ。親友に呼ばれてこの街に来たのだけれど、結局合流出来なかったらしいのよ。それで、手掛かりが見つかるまでここで働いているんですって」

 

「親友ねぇ・・・・・・。人はどんどん増えてるし、名前だけじゃなかなか見つからないだろうな・・・・・・」

 

「あら。見つけられないと言うつもり?」

 

「まさか。なかなか見つからないだろうな、って言っただけ。・・・・・・そのなかなかを何とかするのが、俺達の仕事だろ?」

 

「分かってるじゃない」

 

「はいっ。お待たせしましたー!」

 

「あの、お姉さん」

 

「はい?ご注文ですか?」

 

「彼があなたの親友を捜してくれるそうよ。良かったら、特徴を言ってみてはどうかしら」

 

「本当ですか?」

 

「そういうのが仕事だし。(さて検索を・・・じゃなくて情報を集めよう)」

と翼は心の中で言った

 

「その子も料理人なの?」

 

「いえ、食べる方は大好きなんですけど・・・料理はさっぱりなんです」

 

「なるほど・・・手紙には仕事のことは書いてなかったの?」

 

「住み込みの良い仕事が見つかったから、来いとだけしか・・・」

 

「(それだけで来るのかい)」

と心の中でツッコみを入れた

 

「その子の名前は?」

 

「ええっと、許褚です!」

 

「え!?」

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・にゃ?」

 

「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」

 

「あー。流琉ー♪どうしてたの?遅いよぅ」

 

「遅いよじゃないわよー!あんな手紙をよこして私を呼んだと思ったら、何でこんな所にいるのよーーーーーーっ!」

 

「ずーっと待ってたんだよ。城に来いって書いてあったでしょー!」

 

「季衣がお城に勤めてるなんて、冗談としか思わないわよ!どこかの大きな建物をお城と思ってるんだと思って・・・・・・もぅぅっ!」

 

「うわぁ・・・・・なんか、修羅場だなぁ・・・・・。あ、これも美味いわ」

 

「文ちゃんもそう言いながら食べないでよ」

 

「なに?斗詩も食う?」

 

「いらないよぅ」

 

「季衣のばかーーっ!」

 

「流琉に言われたくないよぅっ!」

 

「秋蘭、止められそう?」

 

「季衣が二人分では、少々荷が重いかと。姉者がいればよかったのですが・・・・・・」

 

「出掛けているものね」

 

「そんなに余裕で食べるな!」

 

二人が呑気に食事を続けている間にも、戦いが続いているわけで

 

「こんな美味しい料理を残す方が失礼でしょう」

 

「翼。手が空いているなら、止めるの手伝ってくれんか?」

 

ドゴーーーン

 

「っていうか、来たんなら来たって連絡ちょうだいってばー!」

 

ズゴーーーン

 

「連絡先書いてから言いなさいよぅっ!」

 

「・・・・・・・・・・わかった」

と俺は止めるために変身しようとした時

 

「連絡先なんて手紙くれた人に聞けば・・・・・・・・ひゃぅっ!」

 

「そんなの先に確認できるわけ・・・・・・ひゃふっ!」

 

「え・・・・・・・・?」

 

「・・・・・・・・むぅ」

 

「・・・・・・へぇ」

 

「ほーら。二人とも、ご飯の時は行儀良くしろって習わなかったかー?なあ、斗詩ー」

 

「うん。それに部屋の中で暴れちゃダメですよ?」

 

「うぅ・・・・・・・」

 

「うみゅぅ・・・・・・」

 

「二人とも・・・・・何者?」

 

さっきまで戦っていた二人を、ネコの手でも掴み上げるみたいにあっさりと・・・・

 

「お初にお目にかかります、曹孟徳殿。私は顔良と申します」

 

「あたいは文醜!我が主、袁本初より言伝を預かり、南皮の地よりやって参りました!」

 

「・・・・・・こんな場面で恐縮ではありますが、ご面会いただけますでしょうか?」

 

「・・・・・・あまり聞きたくない名を聞いたわね。まあいいわ、城に戻りましょうか」

 

「(文醜、顔良だと、何でこの二人が・・・・・・まさか!?)」

 

考えていると翼の頭にある言葉が浮かんだ

 

 

・・・・・・・反董卓連合・・・・・・・


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