真・恋姫†無双~外史の運命を破壊する者~   作:ヒーロー好き

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拠点・調査でショータイムだ!

「それで・・・・・・そろそろちゃんと説明して欲しいんだけど・・・・・?」

 

俺は部隊を連れて街を歩きながら、荀彧と肩を並べて歩いていた。華琳に言われ、荀彧と一緒に調査行けと言われたからだ

 

「え・ん・そくっ、え・ん・そくっ♪」

 

「遠足じゃないぞ真桜。桂花さまの警護だ」

 

「け・い・ご♪け・い・ご♪」

 

「お気楽だなぁ・・・・・・」

 

「あんた達、少しうるさいわよ。街を出たら説明するって言ってるんだから、黙ってついてきなさい」

 

「了解。お前ら、遅れるなよ」

 

「はっ。我らの部隊はこれぐらいの速度でへばるような兵はおりません。ご安心を」

 

「それもそうか。体力が一番ないのは・・・・・・」

 

「・・・・・なによ」

 

「いや、なんでもない」

 

荀彧は機嫌悪そうにそっぽを向くと、少し早く歩き始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・そろそろ話してくれてもいいんじゃないの?」

 

荀彧は街から少し離れた森に入り、粛々と歩き続けていた。凪達もそわそわして来たので、切り出してみた

 

「そうね、そろそろ話してあげようかしら」

 

「おお、やっとかいな。・・・・・んで、任務は何や?要人の調略か?」

 

「なんでそんな重要任務を、あんた達みたいなおちゃらけ部隊に頼まないといけないのよ」

 

「・・・・・おちゃらけ部隊は酷いなぁ。凪達はかなり有能だぞ?」

 

「少なくとも、調略には向いてないわ」

 

「調略ねぇ・・・・・・」

 

「隊長に調略なんか無理やろ?」

 

「どっちかっていうと破壊の方が似合いそうなの」

 

「・・・・・・・・そうかい」

 

「・・・・・・話を戻していいかしら?」

 

「ん?ああ・・・・悪い。頼むよ」

 

「・・・最近、この辺りの森を警戒している部隊から、怪しい人影がある、と頻繁に報告を受けてるの。今回はその調査が任務よ」

 

「へぇ・・・・・・初耳だな」

 

「なんや、そうゆう話やったんか。それならそうと早う言うてくれればええのに」

 

「街中で、おいそれと作戦行動を漏らす馬鹿はいないわよ」

 

「むしろ、最初に華琳がそう説明してくれればよかったのに」

 

「当然よ。華琳さま忙しいんだから。孕ませ無責任男との会話なんて、最小限に留めるべきなのよ」

 

「孕ませ無責任男・・・・・・」

 

「それって・・・・・・・」

 

「・・・・・隊長のことやろな。男はこの中に一人しかおらんし」

 

「ちょっ、なんだよその目は!誤解だ!」

 

「不潔です。ふしだらです」

 

「まさか、隊長がうじ虫以下のごみくずだったなんてぇ~・・・・・」

 

「なんや、隊長も結構やるやん」

 

「勘違いするな、隊長の言うことが信じられないのか?」

 

「・・・・・・そういうことにしておきましょう」

 

「(凪達の視線が妙に冷たい・・・ヒドイ・・・ヒドイヒドイヒドイヒドイヒドイ)」

 

「隊長?」

 

「(ヒドイヒドイヒドイヒドイ)」

 

「隊長!?」

 

「はっ!何?」

 

「如何したのですか?」

 

「いや、なんでもない・・・・・・それで怪しい人影って、どんなの?」

 

「どこかの勢力のかもしれません」

 

「その可能性もあるなー。だけど国境の守備隊からは何の報告も上がってきてないんだろ?」

 

「ええ。侵略部隊という訳でも無さそうよ」

 

「(・・・だろうな。そんな内容だったら、耳に入ってくるはずだ)」

 

「それならいったいなんなんだろー?」

 

「脱走兵かもしれんで。沙和のしごきに耐えられんかったんとちゃう?」

 

「それはないもん。沙和の訓練は一流だもん」

 

「(なんか別の問題な気がするけど・・・・・・)」

 

「正直、問題の人影が見つかるとは期待していないわよ。痕跡の調査は今回の主な目的だと思って頂戴」

 

「もちろん、怪しい人影を見たら、そっちが優先だけどな」

 

「了解なの!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてと、問題の場所はこの辺りのはずよ・・・・・・」

 

森は鬱蒼と茂っていて、下手をすると来た道さえ分からなくなりそうだった

 

「よっしゃ、怪しい人影を探すでー!」

 

「おーなの!」

 

「気合いを入れていきましょう」

 

「敵が潜んでいる可能性があるから、少ししゃきっとしてよ。遠足じゃあるまいし」

 

「了解なの!」

 

「頼むな。と言ってもこの森でかいなぁ・・・どうしよ?」

 

「みんなで動いてもしゃーないし、手分けして動こうや」

 

「そうだな。んじゃ、荀彧と凪組、真桜と沙和組でいこう」

 

「あの、隊長は?・・・」

と凪が訪ねて来た

 

「俺は、一人で十分だ」

 

「そうですか・・・」

 

「大丈夫なん、隊長?」

 

「問題ない」

 

「それじゃあ調査を開始しましょう。ある程度回ったら、ここに戻ってくることで」

と荀彧が言い、行動を開始した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凪・荀彧組

 

「大丈夫でしょうか?隊長?」

 

「アイツなら大丈夫でしょう・・・」

 

「そうですね」

 

「(ふう、アイツ一緒じゃなくてよかったわ・・・)」

 

「(隊長)」

 

 

 

 

 

 

 

真桜・沙和組

 

「へぶっ!」

沙和は木の根っこ躓いた

 

「ほら、足元も気ーつけんとあかんで?」

 

「くぅ~っ、こんなところに自然の罠を張り巡らせているとは・・・・・・敵もなかなかやるのっ!」

 

「いや、今のはあんたの不注意やん」

 

 

 

 

 

 

 

said 翼

 

「それしても、広いな」

ただ一人、黙々と森の中を進んでいた

 

「ああ、カンドロイドとアニマルディスク持って来ればよかった」

詳しい説明受けていなかったので、持ってこれなかったのだ

 

「はあー暇だ。・・・・・・写真でも撮るか」

俺は首に下げていたカメラを取り、写真を撮り始めた

 

「(それにしても、誰なんだろうな?斥候だとしても、何度も発見されていると思うし、なりより人の気配もない・・・どういうことなんだろう?)」

歩きながら、考えていた

 

「・・・おっ!猫だ」

と猫を見つけ、写真を撮った

 

「(・・・待てよ。不審な人影って・・・・・・人じゃなく動物じゃないのか)」

とそんなことを思っていると

 

「きゃーーーーーーーーーーっ!」

悲鳴が聞こえた

 

「・・・・・っ!?この声は荀彧!何かあったのか!行くか」

俺は声が聞こえた方向に向かって走った

 

 

 

 

 

「どうした?」

藪をかき分けて突入すると、そこには怯えた表情の荀彧の姿があった。しゃがみ込んだまま、今にもズボンを脱ごうかとするかのように、手をかけている

 

「へ、へ、へびぃぃぃぃ!」

 

チロチロと舌を出しながら荀彧を睨み付けている蛇

 

「(何か、動けなくなってるのは蛇の方じゃないのか?・・・・・ってこんなことしている場合じゃない)」

 

「桂花さま!大丈・・・!?ヘビ!?」

 

「凪!騒ぐな!」

俺は音撃棒とりだし、ヘビの頭を殴った

 

ガン

 

ヘビはその場に気絶した

 

「こ、怖かった・・・・・・」

 

「ふぅ・・・・・・悲鳴が聞こえたから急いで来たけど、よかった」

 

「そうだったんですか・・・」

 

「おーい大丈夫か?」

 

「こ、こ、こ、これが大丈夫にみえるの!?」

 

「あんまり」

 

荀彧はまだ膝を震わせていた

 

「(ちょっと可愛いかも)」

 

「い、い、いつまで見てるのよっ、この変態!」

 

「おいおい、助けてくれた恩人に変態はないだろ」

 

「あ、あぁ・・・・うっ、くうっ・・・」

 

「どうした?」

 

「安心したら・・・お腹に力が入らなく・・・・・・」

 

「ああ、もう行くわ」

 

「ちょっと待ちなさい。このヘビはどうするのよ!?」

 

「あ!忘れてた」

俺はヘビの頭をつかみ、持ち上げた

 

「どっかにおいてくるよ」

 

「で、出来るだけ遠くに捨てなさい」

 

「はーーーーい」

と言い、その場を離れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして

 

「ああ、終わったか」

 

「絶対に言うな!誰にも言うな!言ったら呪う!知恵と知識を総動員して呪いコロス!」

顔を真っ赤にして、涙混じりに俺に突っかかってくる

 

「はいはい」

 

「なんで私がこんな目に遭わなくちゃいけないのよ!」

 

「はあーーー」

 

「さっきのこと、絶対に口にしないと誓いなさい!」

 

「善処する」

 

しばらく歩いていると真桜と沙和がいた

 

「なんやさっき悲鳴が聞こえたけど・・・・・なんかあったんか?」

 

「びっくりしたの」

 

「なんでもない。なぁ凪」

 

「・・・・・はい」

 

「そいなん?まぁなんでもないんやったらええけど。・・・・・けど結局収穫無しかぁ」

 

「引き続き、調べていくしかないの」

 

「そっか。とりあえずは、郊外担当の兵士達に警備の強化を伝えておけばいいかな」

 

「そうね、それくらいはやっておか・・・・・・ない・・・・と」

 

「・・・・・・・・・・っ!」

 

「た、たたた、隊長・・・・・・・・・」

 

「どうしたんだよ?いきなり」

 

「真桜?沙和?」

凪も不思議に思ったのか、二人に声をかける

 

「・・・・・・・・・・・・・」

 

「た、たた、たいちょ、たいちょ・・・・・・・・・」

沙和は俺の方向を指して、口をパクパクさせていた

 

「う、うう。後ろ・・・・・後ろ・・・・・・」

 

「後ろ?」

振り返ると

 

「・・・・・・・・・・っ!?」

 

「・・・・・・・・・・・え?」

目の前に飛び込んできたのは、身の丈3メートルある熊

 

「あ、あ、あ・・・・・・・」

 

「(あーなるほど。報告にあった人影ってこれ熊か・・・立ち上がった熊を遠目で見たら、人間みたいだもんな・・・・・・記念に一枚)」

とカメラを熊に向けた

 

「ちょっと、何をしてるのよ!」

と荀彧が声を上げる

 

「こんな熊初めて見たから、記念に一枚」

 

「そ、そ、そそんなことしてる場合かい」

 

「逃げるのよっ」

と荀彧の声と共に一目散に逃げ出した

 

「おーい、お前達!?」

 

ぐるるるるる・・・・・

 

熊の唸り声が聞こえた

 

「・・・・・・やるか」

俺はポケットから、身音叉音角を取り出し揺らした

 

キーーーーン

 

その揺れた変身音叉音角を自分の額に近づける

 

「はあっ!」

俺は響鬼になった

 

「さあ、ショータイムだ!」

 

熊との激闘が始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあ、はあ、はあ」

 

「ここまで、来れば」

 

夢中で逃げてきた凪達は、森の出口に居た

 

「にして、ビックリした」

 

「そーうなの」

 

「・・・・・・・」

 

「でも、もう大丈夫のはずよ・・・」

とここで凪が

 

「あ、あれ?隊長は?」

 

「いないの」

 

「まさか・・・」

 

「まだ来てないの!」

翼が居ないことに気付いた

 

 

 

 

 

 

その頃、翼は・・・

 

ぐるるるる・・・

 

「強いな・・・この熊」

熊と戦闘していた

 

「(さて、そろそろ・・・フィナーレだ!)」

と言うと、熊の腕を掴み、そのまま投げた

 

「よし!」

音撃鼓をはずし、仰向けになっている熊のお腹に貼り付けた

 

「音撃打 火炎連打の型!はああー」

と声と共に、リズムよく叩き始めた

 

ドン・ドン・ドン・ドン・ド・コ・ドン

 

熊も苦しも始めた

 

「清めるぞ!」

俺は音撃棒を両方同時に上げ

 

「はあ!?」

同時に叩いたと同時に

 

ドカーーーン

 

爆発し周りに枯れ葉が舞った

 

「(ふっー終わった。勢いでやったけど、血が飛び散らないでよかった・・・それにしても「さあ、ショータイムだ!」と「フィナーレだ!」というライダーなんて居たっけ?洛陽と同じように勝手に頭に浮かんでやってしまったが?)」

 

その後、凪達が来て、状況を説明した後、城に戻った


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