真・恋姫†無双~外史の運命を破壊する者~   作:ヒーロー好き

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拠点・報告会

「うぅ・・・・・・心臓、バクバクいうてるぅ・・・・・・」

 

「たよねぇ・・・・・・緊張するよねぇ・・・・・・」

 

「別にただの報告会なんだから、いつもの調子でやればいいんだよ。緊張すること無いって」

 

「そりゃ、隊長は華琳さま達にはちょくちょく会うとるからええやろうけど・・・・・ウチら、そない滅多に会えへんねんで!緊張もするわ・・・・・・」

 

「それに、華琳さま達の前で報告するなんて初めてだし・・・・・・。会議だって、普段は座ってお話聞いているだけなんだよー?あぅぅ背中の結び目、曲がったりしていないかな?ないよね?ないよね?」

 

「(会議で報告をするだけだってのに・・・・・・二人の様子を見ていると、こっちまで緊張してくる)」

 

「・・・・・・・・・」

 

「ほら、凪を見ろよ。すごく落ち着いてるだろ。二人もこのくらいだな・・・・・・」

 

「・・・・・・・」

 

「ね。隊長ー」

 

「ん?」

 

「凪ちゃん、固まってるだけだよー」

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・・そうなのか?凪」

 

「・・・・・・・・」

 

「(本当だ。微動でにしていない)」

凪を見て思った

 

「しっかりしてくれよみんな(ああ心配になってきた)」

 

「ええっと・・・・・・どうやったかな、手の平にこう大って書くやったっけ・・・・・・?」

 

「そりゃ人だろ」

 

「確か、落ち着く呼吸法っていうのもあったよねぇ・・・・・・ひっひっふー、ひっひっふー」

 

「それはお産の時にやるやつだ!」

 

「あれ?なんで隊長がこんなん知ってるん?」

 

「実は、もう隠し子が・・・・・・」

 

「いないよ!」

 

「いやーん、不潔ー」

 

「おい真桜ーっ!」

 

「きゃー。助けてー。妊娠させられるぅー」

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・・何をやっているの、あなた達」

と荀彧が言った

 

「もう時間か?」

 

「遅れて行って華琳さまのご不興を買っても知らないわよ」

 

「ごめん」

 

「気安く近寄らないでよ。妊娠させられちゃうでしょ」

 

「や、やっぱり隊長・・・・・・」

 

「しっかり前科が・・・・・・」

 

「おいおい!荀彧はいつもあんな感じなんだってば!知っているだろ!」

 

「うぅぅ・・・・・・もうすぐ始まると思ったら、改めて緊張してきたぁ・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

「隊長ー。報告の所だけで良いから、替わってー」

 

「ほらほら、行くぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「次!経理部門の報告を!」

春蘭の声が響く

 

「はっ!」

 

華琳を前にした会議って事でみんな死ぬほど緊張してたんだけど・・・・・・

 

「・・・・・ぐぅ・・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・むにゃむにゃ・・・・・・・・」

 

「・・・・・・寝るなー。おまえらー」

後ろの席にいる真桜と沙和から寝息が聞こえてくる。小声を投げた所で、何の反応もない

 

「凪はいい加減動けー」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

隣の凪は相変わらず硬直したままだ。目を開けて動かないでいるだけマシだけど・・・・・・・

 

「・・・・・・で、軍備の増強はどうなっているの?」

と華琳は荀彧に聞いた

 

「はい。街に新しい職人街を作り、戦で流れてきた職人の受け入れと、生産力の強化を行わせています。人材の発掘も随時行われていますから、当面の人材には不足していません」

 

「そう。ではそちらは、引き続き人材の確保に全力を注ぐように」

 

「はいっ」

 

「それで兵力の増員は?」

と今度は張梁に聞いた

 

「はい。地方巡業は予定通りの日程で終了しています。舞台後の揮毫会にはこちらの期待以上の参加がありましたから、私たちの活動に答えた地方から徴兵応募はこれから動きがあると思われます」

 

「期待させてもらうわ。それから、次の巡業先と今回の動員数の最終報告も早急に提出するように」

 

「お任せください」

 

「次は・・・・・・・徴兵応募者への対応だけれど・・・・・・」

 

「(来た、三人の番だ)」

 

「おい、真桜!」

 

「・・・・・・・むにゃ・・・・・・あとちょっとー・・・・」

 

「沙和!」

 

「・・・・・・・ふみゅぅ・・・・・・もう朝ぁ・・・・・?」

 

「凪!動いてくれ、凪ーーー!」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

「お前らだけ、お土産なしにするぞ!?」

 

「・・・・・・っ!」

 

「・・・・・・ひゃいっ!」

 

「・・・・・ふわ!?」

 

「(・・・・・・やっと動いた)」

 

「・・・・・・・」

 

「・・・・・ふみゅぅぅ」

 

「あ、あの隊長」

凪が涙目になりながら訪ねてきた

 

「報告したらちゃんとあげるから」

 

「・・・・・・そうですか」

それを聞いて凪は安心した表情をした

 

「はやく報告しなさい。出来ないなら翼、上官であるあなたが報告しなさい。後の進行に差し支えるわ」

 

「ああ、ごめん」

と俺が代わりに報告しようとしたが

 

「隊長、大丈夫です!報告できます!」

 

「本当に?徴兵応募者への対応だけど・・・・・・大丈夫?」

 

「まかせてなのー」

 

「だいじょうぶやで、隊長」

 

「そ、そうか」

 

「華琳さまでは、報告します」

と凪たちが報告を始めた。3人ともさっきまでのことが嘘のように報告した

 

「(そんなにお土産が大切なのか?」

 

「では新兵の育成も、より迅速かつ練度の高い訓練を課せられるように」

 

「はっ!」

 

「了解!?」

 

「はいなの!?」

 

「ならば、次の議題だけれど・・・・・・」

 

「(とりあえず、何とかなったな・・・・・・)」

 

「隊長、さっきの言葉・・・・・・」

と真桜がさっきの言葉について聞いてきた

 

「安心しろ。ちゃんとやるから」

 

「ありがとー!隊長ー!」

 

「おおきに」

 

「・・・・・・」

と3人は御礼を言って来た。凪は固まったままだけど

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「華琳さま。これで、ひととおりの議題は終了しました」

 

「(長かった議題もようやく終了か。他の部門の動きも把握できる大事な機会だから、退屈してる暇はないけど・・・・・・とはいえ凄いのは、この全部門の報告をちゃんと受けつつ、その場その場で適切指示を与えている華琳だ)」

 

「そう・・・・・・そういえば翼」

 

「ん?」

 

「市街の治安はどうなっているの?警備はあなたに全て任せているのだけれど・・・・・・どうなっているの?」

 

「・・・・・えっ?」

 

「紅翼!報告を!」

と春蘭が言って来た

 

「報告も何も俺休暇で報告の準備していないよ」

 

「そうだったわね。なら次の議題までに具体的な数字をまとめ、報告をするように」

 

「それでは、本日の会議はここまでとする!」

 

「一同、解散!」

 

「おわったー!」

 

「ねぇねぇ隊長、どんなお土産買って来たの?」

 

「ああ、ウチも知りたい」

 

「・・・・・・」

と近寄ってきた

 

「凪、もう終わったよ」

 

「・・・・・・はい」

 

「私たちもあるのよね」

 

「早くしろ、翼」

 

「そう、焦るな姉者」

と華琳と春蘭と秋蘭も来た。そして

 

「なんだ。荀彧も居たんだ」

 

「私は華琳さまに呼ばれただけよ」

 

「そうかい・・・・・・そういえば季衣は?」

 

「もうすぐ来る」

 

「そうか。じゃあお土産とってくる」

と俺は部屋を出た


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