真・恋姫†無双~外史の運命を破壊する者~   作:ヒーロー好き

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お別れ

「・・・・・ん」

不意に目が覚めた。どうやらここで少し寝ていたらしい

 

「・・・・・」

空を見ているとまだ暗かった。そして俺の右腕にはスヤスヤと眠る霞

 

「(このままだと風邪が引きそうだから連れて行くか)」

と動こうとしたが

 

「・・・あれ?」

反対の腕に重みを感じた。見ると

 

「・・・何で恋が居るんだ?」

反対の腕に抱きついて、寝ている恋がいた

 

「これじゃあ動けない」

 

「すーすー」

 

「すやすや」

 

「はあー朝までこのままにするか」

そのまま俺も寝てしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝

 

「ハックシュン!」

 

「さむ、やっぱり外で寝たのはヤバかったなー」

 

「ちょっとアンタ!」

声がした方に視線を向けると

 

「賈詡さん、どうしたの?」

賈詡がいた

 

「アンタ霞と恋に何がした?」

 

「?別に何もしていないよ」

 

「・・・・・・・」

賈詡は俺をずっと見た

 

「俺の顔に何かついているの?」

 

「別に何でもないわよ(嘘はついていないわね)」

 

「??」

 

「それよりアンタは今後はどうする予定よ」

 

「まだ一週間以上の休暇があるからな、しばらくは洛陽で過ごすと思っている」

 

「そう」

 

「・・・・・・」

 

「いやなら今日にも帰るけど・・・」

 

「帰らなくていいわよ」

 

「はい」

 

「それとアンタに聞きたいことがあるわ」

 

「何?」

 

「十常寺を倒しにいく時なんか作戦があると聞いたけど、どんな作戦だったの?」

 

「・・・そうだな。簡単に言うと」

 

・まず俺が一人で十常寺の所に行き時間を稼ぐ

・その間に隠し部屋に隠れている兵を倒してもらう

・逃走経路に待機してもらう

 

「・・・・まあ、こんなものかな」

 

「ふーーん」

 

「どうしたの?」

 

「別になんでもないわよ」

 

「そうか」

 

「ちんきゅうーきっくー」

と反対方向から聞こえた

 

「またかよ。めんどくさい」

普通なら蹴り返すのだが、簡単に避けた

 

「避けるななのです」

と言いながら陳宮はキックの勢いで中庭に消えて行った

 

「何で蹴ってきたんだよ」

 

「お前が昨日、恋殿と寝ていたからです」

 

「どういう事よ!」

 

「昨日、恋殿の姿が見えなかったので探しに行ったのです。そしたらこいつの腕に抱き着いて寝ていたのです。しかも隣には霞も居たのです」

 

「ええっ!?」

そのことに賈詡は驚いていた

 

「やっぱり何かしたでしょう!」

 

「何もしていないよ!」

 

「本当!?」

 

「本当だよ!」

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・ねね」

 

「何ですか?」

 

「こいつ嘘は言っていないわ」

 

「そ、そんなー」

 

「(はぁーマジで帰ろうかな)」

 

 

 

 

 

 

 

それからの数日、あんなことを思ったが、何だかんだで洛陽での休日を満喫していた。あと董卓が真名を預かって来た時なんか大さわぎ。特に賈詡なんてすごい表情で否定してきた。いちよう全員の真名は預かってもらった。華雄には無いらしいが、俺も「翼」と呼んでよいと言った

 

「ふう、これぐらいで良いかな」

買い物が終わり、整理していた。華琳達へのお土産だ

 

「こんなこと初めてだからな。喜んでもらえるといいけど・・・・」

とそこへ

 

「此処に居たのですか?」

 

「あれ、董卓さん」

 

「真名では呼ばないのですか?」

 

「借りにも敵同士ですし、それに賈詡さんが嫌がると思うし・・・」

 

「詠ちゃんたらー」

 

「仲が良いのですね」

 

「はい」

 

「・・・・・・・」

 

「どうしたんですか?」

 

「いや、良い友達を持って羨ましいと思っただけです」

 

「翼さんはいなかったのですか?」

 

「・・・はい」

 

「あ、ごめんなさい。聞いてしまって」

 

「別にいいですよ」

 

この時私は、そう言った翼さんの表情に悲しみが見えたような気がした

 

「どうしました?」

 

「いえ、何でもありません」

 

「そうですか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらく

 

「さて、忘れ物はないな」

休日が終わりそうなので、帰る支度をしていた

 

「大変お世話になりました」

 

「はい」

 

「ふん」

 

「・・・また」

 

「こんな奴の見送りをするなんて」

 

「そういうやな。ねね」

 

「そうだぞ」

と月と詠と恋とねねと霞と華雄が見送りにきた

 

「今度、会う時は敵同士ですね」

 

「せやな。翼の仮面ライダーというのと戦いたいな」

 

休暇を満喫したかったので、あの後、変身はしていない

 

「その時は俺が勝つよ」

 

「すごい自信だな」

 

「というかそれ何?」

と詠がバイクを指さした

 

「ああ、これはバイクと言って馬の代わりになる物だよ」

 

「これが」

 

「そうだよ」

 

「信じられないのです」

 

「そうか・・・じゃあ俺はこれで失礼します」

俺はバイクに乗り、発進させた

 

「なんて速さなの」

 

「そうですの」

 

「すごい」

 

「・・・・・」

 

バイクの速さに皆驚いていた

 

「さあ、帰りましょう」

 

「ええ」

 

「コクッ」

 

「はいです」

 

「はい」

 

「ああ」

と皆帰っていた


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