真・恋姫†無双~外史の運命を破壊する者~   作:ヒーロー好き

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拠点・秋蘭との手合せ

俺は今、中庭にいる

 

「まだかな・・・」

 

その理由は手合せをするためだ。この前響鬼の力を手に入れたので、その力を試すために春蘭と手合せする約束をするのだ。

 

「遅いなー」

と思っていると

 

「遅くなった」

 

「来たか・・・あれ?春蘭は?」

来たのは春蘭以外全員来た

 

「ああ、姉者は・・・」

と秋蘭が言おうとすると

 

「ま、待たせたな!?」

と来たが

 

「大丈夫!?」

 

「これくらい・・・」

と頭を押さえながら来た

 

「どうしたの?」

 

「実は、酒を飲みすぎて二日酔いなんだ・・・」

 

「大丈夫なの?」

 

「何、これくらい・・・」

 

「やめなさい」

 

「華琳さま!?」

 

「そうな状態では、無理よ。やめなさい」

 

「し、しかし」

 

「春蘭さま、無理をしないでください!」

 

「季衣まで・・・」

 

「・・・春蘭」

 

「・・・・・・わかりました」

 

「じゃあ、また今度か!?」

 

「そうなるわね・・・」

と帰ろうとすると

 

「華琳さま」

 

「何?秋蘭・・・」

 

「よろしければ、私が姉者の代わりに戦います」

 

「え!?秋蘭が!?」

 

「・・・良いわね」

 

「え!?」

 

「翼、貴方・・・秋蘭と戦いなさい!」

 

「別にいいけど・・・」

 

「・・・でも、ただ戦うだけじゃあ面白くないわね」

 

「あの・・・」

 

「そうね・・・」

と笑みを浮かべながら

 

「・・・秋蘭、翼」

 

「はっ!」

 

「ん?」

 

「この勝負、勝った方に褒美として、一つだけ願い事をかなえてやるわ・・・」

 

「ほ、本当ですか!?」

 

「いいの?」

 

「ええ」

 

「ありがとうございます・・・翼」

 

「何?」

 

「勝たせてもらうぞ!この勝負!」

 

「(何かすごいやる気が出ているなー)」

 

「さて、やるか!」

 

「ちょっと待て、せめて完全武装で来い」

 

「そうだな。準備をしてくる」

と言いその場を後にする。しばらくして

 

「待たせたな!」

 

「来たか!」

 

「さて、始めるか・・・」

 

「ちょっと待ってください」

 

「何だ?凪?」

 

「あの~何かしら条件を付けてから戦った方が良いと思いまして・・・」

 

「条件?」

 

「はい・・・」

 

「そうね・・・じゃあ翼の体に10本の矢が命中したら秋蘭の勝ちにしましょう」

 

「はい」

 

「俺は?」

 

「貴方にはないわ」

 

「そうか」

 

「では両者、前へ」

 

「よし!」

と俺は変身音叉音角を揺らし、その揺れた変身音叉音角を自分の額に近づける

 

「はあっ!」

そして、仮面ライダー響鬼に変身した

 

「では、始め!!」

と凪が号令した

 

「(さて、どうするかなー、接近戦では弓は、使い物にならないからなー)」

と思っていると

 

「翼!」

 

「何?」

 

「一つ忠告しておいてやろう」

 

「忠告?」

 

「ああ」

小さく頷いた秋蘭が、ひどくゆっくりした動作で弓を番える

 

「・・・・・・・弓が接近戦で不利と思わないことだ!翼!」

鋭い口調で吐き捨てた秋蘭が、言葉と同時に3本の矢を番え、一気に撃ち放った!

 

シュシュシュ

 

「うわっ!?」

と俺は何とか躱した

 

「やる・・・・!だが・・・・っ!」

 

「なっ!4本っ!?(一張りの弓に四本の矢を番えて、本当に撃てるのかっ!?)」

 

「何を驚いている!翼!」

と春蘭が言って来た

 

「4本ぐらい出来て当然だ!秋蘭はなぁ!一度に十の矢を放つことが出来るのだ!どうだ、すごいだろう!」

 

「なんであんたが胸を張るのよ」

と荀彧が言って来た

 

「秋蘭は私の妹なんだから、姉の私が胸を張るのは当然だろうっ!」

 

「いやその理屈はおかし・・・・・くは無いか」

 

「そういうことだ、うはははははーっ!」

 

「まぁ春蘭の姉馬鹿はおいておいて・・・・・・」

 

「そうだな」

と思っていると

 

「余所見とは余裕だな!」

 

「!?」

と俺に向けて四本の矢を放った

 

「あぶなっ!」

と俺は腰についている音撃棒烈火を両手に握り、四本の矢をすべて、落とした

 

「それが響鬼の武器か!?」

 

「ああ」

と俺は構え

 

「今度は俺から行くぞ!?・・・烈火弾!?」

と音撃棒の先端の鬼石から火炎弾を放った

 

「っ!?」

秋蘭は辛うじて避けた

 

「良く避けたね・・・」

 

「ああ」

 

「じゃあ行くよ」

と俺は秋蘭に向かって音撃棒で攻撃をする

 

「甘い!」

 

「まだだ!」

 

「ぐっ・・・・・!」

と何とか避けた

 

「やる・・・・・・だがっ!」

 

「くっ・・・!」

一気に4本の矢が放たれたことで、態勢が崩れた。逆にその隙をついて秋蘭が素早く態勢を整える

 

 

 

「・・・秋蘭の勝ちね」

 

「えっ!?でもまだ兄ちゃんは・・・」

 

「態勢を崩された翼。それとは逆に態勢を整え、矢を番えようとしている秋蘭。・・・・この状況を見れば、詰みは明白よ。季衣」

 

「どういう・・・」

 

「まぁ、見ていろ。季衣」

 

「はい、春蘭さま・・・」

 

と視線を向けた

 

「どういうことやろ?」

 

「全然わかんないー」

 

「隊長・・・」

 

 

 

「これで・・・詰みだっ!」

激しい気迫と共に、秋蘭は10本の矢を一斉に弓に番えて射撃体勢を整えた

 

「はぁーーっ!」

鋭い風切り音と共に放たれた矢が、態勢を崩している俺に襲いかかってくる・・・・・が

 

「鬼火!」

と響鬼の口から紫色の炎が噴き出し、放たれた矢をすべて叩き落した

 

「なっ!」

と秋蘭は予想外のことに驚いていた。その隙に

 

「(決める!)」

と俺は音撃棒の鬼石に炎の気を収束させ、炎の剣を作り出し

 

「烈火剣!」

と秋蘭に攻撃をした

 

「わぁ!」

と耐え切れず、弓を落とし

 

「俺の勝ちだな・・・」

と音撃棒を突きつけた

 

「・・・そのようだな」

と俺は変身を解いた

 

 

「翼の勝ちのようね・・・」

 

「そうですね・・・」

 

「兄ちゃん!」

と俺に抱き着いてきた

 

「お見事です・・・」

 

「すごかったでー隊長!」

 

「ほんとねのー」

 

「ありがとう」

 

「それにしても、さっきのはなんなの?翼」

 

「あれは、響鬼の技なんだ・・・」

 

「技?」

 

「ああ」

 

「すごいなー」

 

「惜しかったな・・・秋蘭」

 

「ああ」

 

「・・・秋蘭」

 

「申し訳ありません。華琳さま」

 

「別にいいわ。貴方はよくやったわ!」

 

「ありがとうございます」

 

「次は勝てるぞ!」

 

「ありがとう、姉者」

 

「さて、翼」

 

「ん?」

 

「勝負に勝ったから、一つだけ願いを叶えてあげるわ!・・・何がいい?」

 

「そうだな・・・」

と考えて

 

「じゃぁ、休暇をくれ!」

 

「「え?」」

と俺の言ったことに皆、驚いていた

 

「ん?どうしたの?」

 

「なんで、それなのー」

 

「前にも休みをくれと言ったけど、一度の休んでいなかったから・・・」

 

「そうだったわね・・・」

 

「確かに・・・」

と皆が頷いた

 

「良いわ。特別に2週間の休暇を与えるわ」

 

「2週間!?」

 

「ええ」

 

「ありがとう」

 

「でも、ちゃんと仕事はやってもらうわよ」

 

「わかった」

 

「じゃぁ皆、戻りましょう」

と城に戻った

 

 

 

「ところで、休暇はどうするの?」

 

「それはまだ決まっていない」

 

「そう・・・」


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