真・恋姫†無双~外史の運命を破壊する者~   作:ヒーロー好き

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拠点・翼のお菓子と約束

「おい、秋蘭。皿はこちらに置いておけばいいのか?」

 

「ああ、姉者。その皿は、菓子と一緒にこちらにまとめておいてくれ」

 

「承知した」

 

「・・・・・ふむ。茶の支度としては、こんなものか」

 

「なに?・・・・・おいおい秋蘭。この程度で、本当に華琳さまに喜んでいただけると思っているのか?」

 

「・・・・・どういう意味だ、姉者」

 

「茶と茶菓子の準備をしただけで、華琳さまに喜んでいただけるとおもっているのか?と聞いたのだ」

 

「祝いの席や酒宴なら、余興の一つでも考えるだろうが・・・・・この席はそういうものではあるまい?いつもの日課だぞ?」

 

「その考えが既にいかん。日々の穏やかな生活の中にもちょっとした驚きと楽しみを仕込んでこそ、日々に潤いが生まれるのではないか!」

 

「ふむ。・・・・・なら、菓子に季節の花でも添えたほうが良いか?」

 

「その程度で喜んでいただけるものかっ!もっとこう、華琳さまが満面の笑みを浮かべて、『よくやったわね、偉いわ春蘭』と私の頭をなでなでしてくれるような、素晴らしい案をだなっ!」

 

「ほほぅ。姉者にはとんでもない妙案があるてみえる。後学のためにも、ぜひ聞かせてもらいたいな」

 

「・・・・・・・・戦ばかりのこの時代、なにもない穏やかな日常をただただ楽しむというのも、悪くはないな」

 

「だろう」

 

「まったくだ」

 

「まあ、そうだな。しいて何か仕込むとすれば・・・・・」

 

「すれば?」

 

「・・・・・翼でも呼んでみるか」

 

「なぜそいつの名前が出てくる!」

 

「別に不思議では無かろう。翼のこと、華琳さまは気に入っていらっしゃるようだし・・・・・姉者も桂花の嫌味を聞きながら茶を飲むよりは楽しかろう?」

 

「なっ!華琳さまはともかく、どうしてそこにわら・・・・・っ、わたしのなまえも出てくるのだっ!」

 

「さー何でだろう?」

 

「からかわないでくれー」

 

「(あー姉者は可愛い・・・)」

と思っていると

 

「・・・・・ん?」

 

「どうしたのだ?姉者?」

 

「何か匂わないか?」

 

「そうか?・・・・・・いや匂うな」

 

「しかも甘い匂いだな・・・」

 

「そうだな・・・行ってみよう」

 

「ああ」

と春蘭と秋蘭は匂いがする方に向かった

 

 

 

 

「此処から匂いがするのだが・・・」

 

「何の匂いなのだ・・・」

と考えていると

 

「ん?あれは・・・翼」

 

「厨房で何かを食べているな・・・」

 

「何だあれは?」

 

「聞きに行くか?」

 

「そうだな」

と言い翼の元に向かった

 

 

said 翼

 

「・・・翼」

 

「ん?春蘭に秋蘭か。・・・どうしたの?2人揃って・・・」

 

「いや、厨房から甘い匂いがしたから、気になっていたのだが・・・何を食べているのだ?」

 

「あ、これはプリンだ!」

 

「「ぷ、ぷりん?」」

 

「そうだよ・・・簡単に言うと天の国のお菓子だ」

 

「お菓子?」

 

「そうだよ・・・2人も食べてみる?」

 

「良いのか?」

 

「ああ」

 

「じゃあ、失礼して・・・」

と言い2人はプリンを食べた

 

「どう?」

 

「「おいしい」」

 

「そっか」

 

「すごく美味しいぞ!!翼」

 

「ああ、それに甘いし食べやすい・・・」

 

「それは良かった・・・」

 

「これ翼が作ったのか?」

 

「そうだよ」

 

「もう無いのか!!」

 

「もう食べたのか春蘭・・・」

 

「あまりにも美味しくて・・・」

 

「そっか・・・もうすぐ出来るから待ってて」

 

「そうか・・・」

 

「私の分もあるのか?」

 

「もちろんだよ・・・」

 

「そうか。よかった」

 

「(やっぱり女の子は甘いもの好きだな・・・出来たな)」

と俺は出来たプリンを取り出した

 

「どうぞ」

 

「では失礼して・・・」

と2人は出来たばかりのプリンを食べ始めた

 

「(美味しい)」

 

「(翼の料理の腕はすごいが知っているがここまでとは・・・)」

 

「(喜んで食べているなー)」

と2人が笑顔になっている様子を見て翼も笑顔になる

 

「美味しかった」

 

「ありがとう翼」

 

「別に良いよ・・・」

 

「ところで何で翼はこれを作っていたのだ?」

と春蘭が聞いていた

 

「確かに、何でだ?」

 

「仕事がひと段落して甘いものが食べたくなったからそれでこれを作っていたんだよ・・・」

 

「そうなのか・・・」

 

「なあ、翼」

 

「何だ?春蘭・・・」

 

「これの作り方を教えてくれないか?」

 

「別に良いけど・・・何で?」

 

「何、姉者のことだ。これを華琳さまに作って褒美が貰いたいのだろう・・・」

 

「いや、そそそそ、そういう訳では・・・・・・」

 

「なるほどねー・・・」

 

「何だ!!翼!!」

 

「別に・・・」

 

「と、とにかく今すぐ教えろ!!」

 

「教えたいけど・・・材料がないから無理」

 

「そうかのか・・・」

 

「それに今、教えたって覚えられないだろ・・・」

 

「それは言えるな・・・」

 

「しゅ、秋蘭・・・」

 

「ま、いずれ教えるから・・・」

 

「そうか・・・」

 

「ああ、約束するよ」

 

「約束だぞ!!」

 

「さて、姉者、そろそろ戻ろう・・・」

 

「そうだな」

 

「ん?何かやっていたの?」

 

「ああ、これから華琳さまとお茶会をするのだ」

 

「そうか・・・」

 

「翼も来るか?」

 

「いや、また仕事があるからいいや」

 

「そっか」

 

「早くいくぞ、秋蘭・・・」

 

「ああ、今行く・・・」

と二人は行こうとしたが、秋蘭が

 

「お菓子ありがとうな、翼。今度御礼をする・・・」

と言い、俺から離れた

 

 

 

 

 

 

「御礼ねー。どんなのだろう?・・・・・・・さて、片付けて、仕事に行くか・・・」

と食器を片付けて、仕事に向かった


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