真・恋姫†無双~外史の運命を破壊する者~   作:ヒーロー好き

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再会、乱の兆し編
再会そして新たなるベルト☆


俺は今、王座の間にいる

 

「早く。来すぎたかな・・・それにしても華琳が刺史から州牧なるとは」

 

華琳は刺史から更に広い地域を治める州牧に昇進していた慌ただしく引き継ぎや手続きを済ませて、一段落したのはつい先日。やっと落ち着いたこの機会に、一度皆でより賑やかになった街の様子を見て回ろう―――ということになったのだ

 

「皆が来るまでどうしようかな?」

と考えていると春蘭と荀彧が来た

 

「おや、翼か随分と早いな」

 

「ん?ああ、春蘭と荀彧か。華琳と秋蘭はまだのようだな」

 

「うむ、食事は済んだのだが・・・・・・なにか髪のまとまりが悪いとかでな。いま、秋蘭に整えさせている」

 

「ふぅん・・・・・・(どの時代でも女の化粧に時間がかかるのは変わらんな)」

と思っていると

 

「・・・・・・あなた今、化粧や髪型なんて大して変わらない何て思ったでしょ?」

 

「いやいや、そんなことはないぞ?女性は髪型や化粧で印象がガラッと変わるからな」

 

「うむ、州牧となったお方が、だらしない格好で公の場に出てしまったら臣下たる我々どころか、主の品格まで疑われてしまうからな」

 

「あら、珍しく意見が合ったじゃない」

 

「当然だ」

 

「華琳の髪型は俺たちの世界では貴族やお金持ちのお嬢様とかが好んでする髪型だな。あのくるくるは」

 

「そうなのか?」

 

「ああ。まぁ、性格は得てしてわがままで高飛車なのが多いがな」

 

「たしかに・・・」

とそう言うと、荀彧が納得したように頷いた。華琳ではないとすると―――前に仕えていた人物……袁紹かその家臣あたりだろうか?

 

「それにしても・・・」

 

「どうした、翼?」

 

「いや、華琳には既に陳留刺史としての十分な実績があり、本来の州牧が逃亡した非常時でもあるから、州牧になったのは当然なんだが、本来ならもう少し時間がかかると思うのだけど?」

 

「私が中央の知人に手回ししたからよ」

 

「袁紹のとこで中央の繋がりがあったのか?」

 

「まぁ、そんなところね。扱いはスゴく悪かったけどね」

 

「それってさ、華琳が知ったら怒られるんじゃないか?」

 

「別に怒らないわよ」

と言って華琳が秋蘭を連れて現れた

 

「なりふり構っていられるほど、今の私たちに力も余裕もないでしょう。使えるものなら天の国の知識でも部下の繋がりでも、遠慮なく使わせてもらうわ」

 

「なるほどなぁ・・・・・・。で、髪型はまとまったかい?」

 

「うーん、いつもと違うようにしかまとまらなかったのよ。雨でも降るのかしらね?・・・・・・あなたから見て変じゃないかしら?」

 

「ん。特に問題はないよ」

 

「ならいいわ。其れに、州牧になったおかげで季衣との約束を守ることが出来たのだもの。言うことはないわね」

 

「だな。季衣は確か山賊の討伐だったな」

 

「うむ。討伐は私か姉者が出るから街を見て来いと言ったのだが、聞かなくてな」

 

「そうか・・・・・・」

 

「ああ。自分の村と同じ目に遭っている村を見ていられんのだろう。張り切って出掛けていったぞ」

 

「・・・・・・なら、季衣の為に土産を買っていってやるか」

 

「む、考えることは同じか」

 

「ちょっと、観光に行くわけじゃないのよ?あんたたち」

 

「大丈夫だ。土産は帰りに買う予定だからな、仕事はちゃんとするよ」

 

「なら、いいんだけれど」

 

「さて、揃ったのなら出掛けるわよ。桂花、留守番、よろしくお願いね」

 

「華琳様ぁ……。なんでこれは連れて行くのに、私はお留守番なんですかぁ……?」

 

「(これって)「警備隊で日々街を回っている俺以上に、街に詳しいというのなら、荀彧の代りに留守番でも構わないが」

 

「・・・・分かったわよ」

こうして、俺達は町へ向かった。

 

 

 

 

 

 

その頃、陳留近くでは三人の少女が陳留を眺めていた

 

 

「あれが陳留か・・・・・・」

 

「やっと着いたー。凪ちゃーん、もう疲れたの」

 

「いや、沙和・・・・・・これからが本番なんだが」

 

 

凪と呼ばれる少女は眼鏡の女の子の言葉に少し呆れてしまう

 

 

「もう竹カゴを売るの、めんどくさーい。真桜ちゃんもめんどいよねぇ・・・・・・」

 

 

沙和と呼ばれる少女はもう一人の少女―――真桜に同意を求めるように語りかける

 

 

「そうは言うてもなぁ・・・・・・全部売れへんかったら、せっかくカゴを編んでくれた村のみんなに合わせる顔がないやろ?」

 

 

真桜と呼ばれる関西弁の少女は沙和に諭すように話す

そして、凪はその言葉に被せるように畳み掛ける

 

 

「そうだぞ。せっかくこんな遠くの街まで来たのだから、みんなで協力してだな・・・・・・」

 

「うっうー・・・・・・わかったよぉ」

 

「最近はなんや、立派な州牧様が来たとかで治安も良うなっとるみたいやし、いろんな所から人も来とるからな。気張って売り切らんと」

 

「・・・・・・そうだ。人が多い街なら、みんなで手分けして売ったほうが良くないかな?」

 

 

沙和のこの提案に凪が頷く

 

 

「・・・・・・なるほど、それも一利あるな」

 

「それじゃ、三人で別れて一番売った奴が勝ちってことでええか?負けた奴は晩飯奢りやで!」

 

「こら、真桜。貴重な路銀を・・・・・・」

 

「分かったの」

 

「沙和まで・・・・・・」

 

「よっし。二対一で可決ってことで!凪もそれでええやろ?」

 

「はぁ・・・・・・やれやれ。仕方ないな」

 

 

呆れたように言いながら渋々頷く凪

それを見た真桜はニカッと笑みを浮かべる

 

 

「ほな決まり!」

 

「おーなのっ!」

 

「・・・・・・なら、夕方には門のところに集合だぞ。解散!」

 

 

三人は門をくぐって街に散らばった―――

 

 

 

 

 

 

 

「はい!それでは次の一曲、聞いていただきましょう!」

 

「姉さん、伴奏お願いね!」

 

「はーい」

 

 

華琳が州牧となってからは陳留にはよりたくさんの人が来るようになった。そして、今、華琳達は三人組の女旅芸人の歌を聞いていた

 

 

「ほう、旅芸人も来ているのか・・・・・・」

 

「ん?旅芸人なら今まで来ていただろう?」

 

「いや、芸人自体はさして珍しくないが、あれは南方の歌だろう。南方からの旅人は今までこちらまでは来なかったからな・・・・・・」

 

「・・・・・・あ、なるほど」

 

 

じっくり聞いてみると、少しテンポや音楽が違う

 

 

「まぁ、商人と違って、街道が安全でなければ連中は寄って来ないからな。そういう意味では我々の働きが認められた―――と見て良いかもしれん」

 

「特に彼女らは女だけのようだしね。武芸に相当の自信があるか、安全な道がなければ、こんな所までは来ないでしょうよ」

 

「確かに、俺も出会ったのは盗賊だったからな・・・・・・」

 

 

なんて話し込んでいるうちに、旅芸人の歌が終わっていた

 

 

「ありがとうございましたー」

 

「次、もう一曲いってみましょうか!」

 

「(と言ってもそこまで人気があるわけでもなさそうだ至って可も無く不可も無くといったところ、特に人だかりが出来るわけでもなく、おひねりもあまり入ってなかったようだ。まあこれも何かの縁だ、写真を撮ろう・・・」

と言いカメラのシャッターを押した

 

「まぁ、腕としては並みという所ね。それより、私たちは旅芸人の演奏を聴きに来たワケではないのよ?」

 

「わかっているよ、街の視察に季衣のお土産だな」

 

「狭い街ではないし、時間もあまりないわ。手分けして見ていきましょうか」

 

「では、私は華琳様と・・・・・・」

 

「春蘭。私は翼と行くっていったでしょう?」

 

「えー・・・・・・」

 

「ハハハ、次の視察があればその時に一緒に行けばいいだろ」

 

「むぅ・・・・・・仕方あるまい」

 

「(拗ねてる姉者も可愛いなー)では、華琳様。私は街の右手側、姉者には左手側を回らせます。それでよろしいですか?」

 

「問題ないわ。では、突き当りの門の所で落ち合いましょう」

 

「はっ」

 

「翼、ちゃんと華琳様をお守りするのだぞ!」

 

「わかっているよ」

とこうして、俺と華琳は春蘭、秋蘭と別れて回ることになった俺たちが担当する街の中央部は、真ん中を走る大通りとそこに並ぶ市場が視察のメインとなる。まずは、小さな店や住宅が集まる裏通り

 

「まずは裏からか」

 

「ええ。大通りは黙っていても集まるから後でもいいのよ」

 

「なるほどな。・・・・・・ここは住宅よりは食い物関係の店が多いな」

 

「そうね」

 

「食材の店があるからか・・・・・・?えらく料理屋が多いな」

 

「そうねぇ」

・・・・・・なんか返事が微妙だ其れに、俺が言っていることをじっくり聞いているようだ。と俺は肉屋の使っている包丁を見て

 

「鍛冶屋があったらいろいろと儲かりそうだけど、3つ向こうの通りに行かないと無いからな・・・」

 

「たしかに・・・」

と肉屋の隣の屋台の親父が丁度、遅めの昼飯をとっている

 

 

「向こうの通りには料理屋が無いのね」

 

「確かに・・・・・ん?」

 

「えらく詳しいな」

 

「そのくらいは街の地図を見れば分かるもの」

 

「で、この視察の意味は?」

 

「意味?」

 

「地図を見て、詳しい場所が分かるなら視察はいらないと思うんだよな。ということは意味があるんだろ?」

 

「クス……人の流れは地図や報告書だけでは実感できないわ。客層や雰囲気もね。たまにはこうやって視察して実際に確かめておかないと、住民たちの意にそぐわない指示を出してしまいかねないわ」

 

「流石だ、余念がないよな(なんか、自分のやっていることが空しくなってきた)」

 

「其れに―――」

 

華琳が視線を移したのは、露店の前の人だかり何か、実演販売をしているようだ

 

「―――ああいう光景は、紙の地図だけではなかなか確かめられないもの」

 

二人は、その人だかりのある露店に足を運んだ

 

 

 

 

 

「はい、寄ってらっしゃい見てらっしゃーい!」

 

 

そこで見たのは露店商の女の子。そこには猫の額ほどのスペースに沢山竹カゴがずらりと並べられていた。そして、その傍らには何やら木製の怪しげな物体あった

 

「これは・・・・・」

 

「カゴ屋のようだけど・・・・・・」

 

「いや、俺が言ってるのはこっち」

 

 

俺は怪しげな物体を指さす、よく見ると木製や金属の歯車が詰め込まれている―――え、歯車?

 

 

「これは―――」

 

「あら、翼は歯車が珍しい?見るのは初めてかしら?」

 

「そう―――ではないけど・・・・・・(なんでこの時代にあるの?)」

 

「まぁ、この装置は気になるけれど」

 

「確かに。……お嬢さん、これは何かな?」

 

「おお、そこのお二方、なんともお目が高い!こいつはウチが発明した、全自動カゴ編み装置や~!」

 

「全自動・・・・・・」

 

「カゴ編み装置・・・・・・?」

 

「せや!この絡繰の底にこう、竹を細ぅ切った材料をぐるーっと一周突っ込んでやな……そこの兄さん、こっちの取っ手を持って!」

 

「ここか」

 

 

言われるままにカゴ編み装置のハンドルに取る

 

 

「ほんで、そのままぐるぐるーっと」

 

「ぐるぐるーっと……」

 

 

そのまま指示通りに回していくと、セットされた竹の薄板が機会に吸い込まれていって―――

しばらくすると、装置の上から編み上げられた竹カゴの側面がゆっくりとせり出してきた

 

 

「ほら、こうやって竹カゴの周りが簡単に編めるんよ!」

 

「ほう……これは凄いなぁ―――で、枠と底の部分は?」

 

「あ、そこは手動です」

 

「・・・・・・そう。まぁ、便利と言えば便利ね」

 

「ああ。全自動じゃ無いけどな」

 

「うぁ、兄さんツッコミ激しいなぁ・・・・・・。そこは雰囲気重視」

 

「おいおい」

と俺は回すのをやめ

 

「ちょっといい」

と俺はそれにカメラを向けシャッターを押した

 

「兄さんそれは?」

 

「これはカメラって言うんだ」

 

「かめら?」

 

「ああ」

 

「どういうもんなんそれ?」

 

「簡単に言うと・・・・・・」

と俺はカメラについて説明した

 

「というものなんだ」

 

「なんやそれ!?うちのカラクリよりすごいやん」

 

「そうか」

 

「そうや。それどんな作りになっとる。教えてや」

と俺は質問攻めにあった

 

 

 

 

「あのー」

 

「なんや?」

 

「もういい」

 

「ええよ。すごく参考になったしな」

 

「そうか・・・・・・そういえば、ここに並んでいるカゴは、この装置で作ったものなの?」

 

「いや、みんな村の手作りや」

 

「へぇ・・・・・・」

よく見ると、丹精込めて作られているのが分かる。傍目から見てもいい作りなのもよく分かる

 

「ねえ、一つ良い?」

 

「やりっ!まいど~」

と俺はカゴを一つ買った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後も視察をして回り時間はあっと言う間に過ぎていった。俺が買ったカゴには季衣のお土産に最近出来たばかりの菓子店で買った袋詰めされたお菓子が三十袋が入れてある。集合場所は突き当たりの門の所。俺たちが行ったときはまだ誰も来てはいなかっがそれほど待つことなく全員が集まった。だが何故か全員が竹カゴを装備していた。春蘭に至っては何やら服を買い込んでるけどあれって・・・・・・。秋蘭は、部屋のカゴの底が抜けているのを気づいたかららしい。まぁ、なんとも几帳面な性格だこと・・・・・。

 

「帰ったら今回の視察の件、報告書にまとめて報告するように」

と帰ろうとした時

 

「そこの若いの・・・・・・」

その声に俺は後ろを振り向くとそこにはローブを着て顔は見えないが、かなり年寄りと言った感じの奴がいた。

 

「何だ?貴様」

 

「どうやら占い師のようだが・・・・・・」

 

「華琳様は占いなどお信じにならん。慎め!」

語尾を強める春蘭を華琳は手を出して諌める

 

「春蘭。・・・・・・秋蘭も控えなさい」

 

「は?・・・・・・はっ」

 

そう言われれば、春蘭は下がるしかなかったそれを見てか、占い師は言葉をゆっくりと紡いでいく―――

 

「強い相が見えるの・・・・・・。希にすら見たことの無い、強い強い相じゃ」

 

「一体何が見えると?言ってご覧なさい」

 

「力ある相じゃ。兵を従え、知を尊び・・・・・・。お主が持つは、この国を満たし、繁らせ栄えさせる事の出来る強い相・・・・・・。この国にとって、稀代の名臣となる相じゃ・・・・・・」

 

「ほほぅ。良く分かっているではないか」

 

「・・・・・・国にそれだけの器があれば・・・・・・じゃがの」

 

「・・・・・・どういうことだ?」

 

「お主の力、今の弱った国の器には収まりきらぬ。その野心、留まるを知らず・・・・・・溢れた野心は、国を犯し、野を犯し・・・・・・いずれ、この国の歴史に名を残すほどの、類い稀なる奸雄となるであろう」

 

 

―――乱世の奸雄・・・・・・か

 

 

「貴様!華琳様を愚弄する気か・・・・・・っ!」

 

「秋蘭!」

 

「・・・・・・し、しかし華琳様!」

 

「そう。乱世においては、奸雄になると・・・・・・?」

 

「左様・・・・・・それも、今までの歴史にないほどのな」

 

 

そんな占い師の言葉に、華琳は笑みを浮かべる

 

 

「・・・・・・ふふっ。面白い。気に入ったわ。・・・・・・秋蘭、この占い師に謝礼を」

 

「は?」

 

「聞こえなかった?礼を」

 

「し、しかし華琳様・・・・・・」

 

「・・・・・・翼。この占い師に、幾ばくかの礼を」

 

「ん、了解」

 

 

翼は占い師のそばにあった椀に適当に貨幣を入れる。そんな占い師を秋蘭は、静かに睨みつけている華琳を悪く言われたことに相当おかんむりの様だ

 

 

「乱世の奸雄大いに結構。その程度の覚悟もないようでは、この乱れた世に覇を唱えるなど出来はしない。そういうことでしょう?」

華琳は、こういうことに妙に寛容だ

 

「そこのお主」

 

「俺?」

 

「お主に話したいことがある。少し残ってくれぬか」

 

「はあー・・・・華琳」

 

「何?」

 

「悪いけど先に帰ってて」

 

「・・・・・わかったわ」

と言い華琳達は先に帰っていた

 

 

俺は椅子に座り

「それで話って何?」

 

「何だもう忘れたのですか」

 

「・・・え?」

 

「会いに来るって書いていたはずですよ」

 

「まさか」

 

「ええ、久しぶり」

とそこにいたのはあの時の女の人だった

 

「久しぶり。まさかこんな形になるとは」

 

「・・・驚いた」

 

「はい。・・・それで話って」

 

「此処にはもう慣れた」

 

「なんとか」

 

「そう・・・それじゃあ話すわ。これから大きな乱が起きるわ」

 

「乱・・・・・・まさか」

 

「ええ、黄巾の乱よ」

 

「やっぱり。でもそれと何の関係があるの?」

 

「これから戦っていくとなると、貴方が持っているベルトだけではとてもキツイわ」

 

「・・・・・・確かに」

 

「だからこれを渡すわ」

と俺に渡してきたのは

 

「嘘!?オーズドライバーにメダルホイルダーそれにカードデッキ」

 

「それを貴方にあげるわ」

 

「ありがとう」

と俺は渡されたものを見た

 

「メダルホイルダーには・・・・・・恐竜のメダルと爬虫類のメダル以外はあるのか」

 

「ええ、でもいずれの内に渡すわ」

 

「そうですか。カードデッキにはまだ紋章がないんだ」

 

「そうよ。あと聞いてほしいことがあるの」

 

「何?」

 

「オーズのことだけどコンボは出来るだけしないようにね。後セルメダルはバックから取り出してね」

 

「わかった」

 

「言い忘れたけど、ベルトの説明の時話したけどあなた以外の人が使用すると激痛がはしるけど、キバと555は死んでしまうから気を付けて」

 

「それ、早く説明してよ!!」

 

「ごめん!時間がなくて」

 

「おい!」

 

「あとカードデッキのことだけど、契約するモンスターは・・・」

 

「もしかしてドラグレッダー」

 

「そうよ」

 

「いつ現れるの?」

 

「黄巾の奴らと戦っている内に現れるわ」

 

「そうか・・・・・・」

 

「それともう一つ」

 

「ん?」

 

「龍騎に変身するときだけど、鏡や水面などの鏡面にカードデッキを翳すことでベルトが現れることはわかるでしょう」

 

「わかるよ」

 

「鏡面にカードデッキを翳さなくても、貴方の意志でベルトが現れるわ」

 

「本当に!?」

 

「ええ、あとミラーワールドに自由に行き来出来るわ」

 

「マジで!?」

 

「うん。あとカードデッキに龍騎が使っていなかったカードが入っているわ」

 

「なんてカードなの?」

 

「それはお楽しみ」

 

「えー・・・そういえば聞きたいことがある」

 

「契約した後の餌について・・・」

 

「うん」

ミラーモンスターは餌(人間)を長時間与えないと、契約者を食い殺すのである

 

「心配ないわ」

 

「どうして?」

 

「貴方に渡したバックあるでしょ」

 

「あれか」

 

「あれを開けて、念じれば生命エネルギーが出てくるわ。それを与えればいいわ」

 

「出来るの!?」

 

「ええ、あと餌を与えるのは年に2回で良いわ」

 

「それだけでいいの・・・いつ与えれば良い?」

 

「バックの色が変わった時に与えれば良いわ」

 

「そうか」

と俺はそれを聞いてホッとした

 

「言い忘れたけど、契約したモンスターの世話をちゃんとしなさいよ」

 

「え?・・・どういうこと?」

 

「貴方の世界では餌を長時間与えないと、契約者を食い殺すけど、それが2回する代わりにちゃんと世話をしないと契約が破棄されたものと見なされるの」

 

「そうなの。でもどうやって?」

 

「大丈夫よ。動物を飼っている時のようにすれば良いわ。それにちゃんと世話をすれば友情や主従の忠誠が生まれるわ」

 

「動物って・・・」

 

「それと契約すれば人間を食べないわ。でも貴方が死ぬと契約が破棄されて人を襲うから気を付けてね」

 

「わかった(あれが暴れだすとヤバイからなー出来るだけ気をつけよ)」

 

「話は以上よ」

 

「そうか」

と俺は椅子から立ち

 

「ありかとう」

と帰ろうとした時

 

「待って!?」

 

「何?」

 

「頑張ってね。出来るだけ私も力を貸すから」

 

「わかりました。では失礼します」

と俺は彼女から離れた

 

 

 

 

「貴方を信じているわ。あの子を・・・私の娘を助けてあげてね」

と言いその場からいなくなった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある場所で

 

「この書凄いわ・・・。私たちの思いも付かなかった有名になる方法が、たくさん書いてある」

 

追われていたファンを名乗る盗賊が持ってきた書を読み、華琳たちの前で演奏をしていた三姉妹の一人、紫の短髪をした張梁が言った。

 

「ちょっと・・・ホントに!?」

 

活発な青い髪をした張宝が念押しをした。

 

「本当よ。これを実践していけば、きっと有名になれるわ!」

 

緩そうなピンクの長髪の張角が声をあげる。

 

「すごいんだね、この太平要術って書」

 

「よぉっし!ならわたしたち三人、力を合わせて歌でこの大陸、獲ってみせるわよ!いいわね!」

 

「おおーっ!」

 

「ええっ。」

 

そして、時代は黄巾の乱に突入していく―――


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