GATE 男性IS操縦者 彼の地にて斯く戦えり 作:ブルーデステニィー
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イタリカへ行く前に
一夏達が自衛隊基地について4日がたった。
一夏は伊丹にある相談をしていた。
side:自衛隊基地
伊丹:「イタリカ?」
一夏:「はい。ここから一番近い商業が盛んな国です。」
伊丹:「何でそのイタリカだっけか?そこじゃないといけないんだ?他の国でもあの翼竜の鱗は売れるんだろ?」
一夏:「売れるちゃ売れるんですけど...鱗一枚が結構高い上に数が多すぎるんですよ。だから、そこじゃないと一気に売れないんです。それにイタリカ周辺は最近治安が悪くなっているんで、下手したら盗賊に襲われるんです。」
伊丹:「成る程な...わかった。ちょっと上に話してみるわ。」
一夏:「お願いします。」
一夏が伊丹に相談したこと...それは翼竜の鱗を売るために自衛隊にイタリカまで送ってもらうことと、炎龍や盗賊に襲われないように護衛してもらうことだった。
実はイタリカ周辺は数ヶ月前から治安が悪くなっており、力のない人間は盗賊にとってはカモであり、さらに翼竜の鱗を運んでいるとわかったら嬉々としてその人間を襲うだろう。
そのため一夏は避難者達に自衛隊に協力してもらうことを提案した。
一夏:「しかし...自衛隊は相当な数の翼竜を倒したんだな...」
自衛隊はかなりの数の帝国軍を倒しており、その軍の部隊には翼竜に乗った兵が多くいた。
しかし、自衛隊の銃撃によって簡単に討ち取られ、大量の翼竜と兵の死体を出す。
レレイ:「イチカ、ちょっと良い?」
一夏:「うん?レレイか。どうした?」
レレイ:「イチカは自衛隊が持っていた武器と似たやつを持っていた。ちょっと見せて貰っても良い?」
一夏:「え?銃を?何で?」
レレイ:「その、銃?の仕組みを知りたい。」
一夏:「いいけど...銃の種類はどうするんだ?銃って結構種類があるぞ?」
レレイ:「それはイチカに任せる。」
一夏:「りょーかい、とりあえず、ハンドガンとサブマシンガンにしとくか...それなら幾つか予備あるし。」
一夏は、収納装置からハンドガンのベレッタM92Fとコルト・カバメント、サブマシンガンのVZ61をレレイに渡す。
レレイ:「?大きさと形が全然違う...」
一夏:「銃には色々種類があって、銃弾...弓矢で例えると矢の部分だな。それを一回一回単発で発射するもの、連続で弾を発射して攻撃するもの、遠くの敵を狙って攻撃するものって感じで銃の種類によって使い分けをしないといけないんだ。」
レレイ:「今渡してくれた銃はどんな特徴があるの?」
一夏:「そうだな...この小さい銃はハンドガンって言うんだけど、これは日本の言葉じゃ無くて、日本じゃ拳銃って言ったりする。こいつの特徴は携帯性に優れてることだな。ハンドガン系は基本的持ち運びがしやすいし、整備も簡単に出来る。それに反動が小さいから撃ちやすい。あと、基本的にハンドガンは単発が多いな。短所は威力が小さいってとこかな?それでも急所に当たったら人は簡単に死ぬ。」
レレイ:「じゃあこれは?」
レレイはVZ61を一夏に見せる。
一夏:「それはスコーピオンって言うサブマシンガンだ。正式名称はVZ61って言うんだ。サブマシンガンは基本的に弾を敵に連続で叩き込むことが出来る銃だ。長所はさっき言ったみたいに弾を連続で叩き込むことが出来ること、弾を多く入れることが出来る、携帯性に優れてることだ。短所は弾を一気に消費する事、ハンドガンに比べて反動が強い事だ。」
レレイ:「他には銃の種類はあるの?」
一夏:「あるよ。遠くの敵を攻撃するスナイパーライフル、物を破壊する対物狙撃銃、自衛隊が持っていたようなアサルトライフル、小さな弾を広い範囲に撃つショットガンとかな。けどその辺はまた今度にしよう。」
レレイ:「わかった。分からないことがあったら教えてくれる?」
一夏:「いいけど、自衛隊の人の方が基本的に詳しいと思うぞ。俺は銃の種類とその特徴はある程度説明出来るけど、専門的なことは説明出来ないからな...」
レレイ:「わかった。その時は自衛隊に聞いて見る。」
一夏:「一応弾は抜いてあるから暴発とかはないはずだけど、取り扱いには気をつけてくれ。」
レレイ:「わかった」
レレイはその後一夏と別れ、自分の部屋で銃を研究し、魔法の改良に使えるものを見つけた。
しかし、試しに使ってみたところ魔力を大量に消費したため、まだまだ改良が必要だということが判明し、実用レベルになるまでその魔法を封印する事にした。
その2日後...
Side:一夏
一夏:「ついにこの日が来ましたね!!」
伊丹:「あぁ!!行くぞ!!」
一夏と伊丹は仮設テントの扉を開き、服を脱いだあと、ある場所に飛び込んだ...
ザボーンッ!!
二人:「あぁ~~」
一夏達が飛び込んだ場所...それは風呂である。
今日は自衛隊基地に特地の湯という仮設の風呂が出来たのである。
一夏は元々風呂好きだったが、レレイ達の部族の風呂はほとんどが水風呂で、風呂に入った感があまり感じないため、日本の風呂が恋しくなることが多かった。
そのため一夏はこの日を楽しみにして待っていた。
一夏:「やっとまともな風呂に入れた~」
伊丹:「そこまで酷かったのか?」
一夏:「レレイ達の一族は流浪の民だから、お湯じゃなくて水の風呂が多かったんです。」
伊丹:「そりゃキツいな...」
一夏:「レレイもこっちの方が好きだと思いますよ。冬はとても寒いですから。」
一方その頃...
sidechange
side:レレイ
レレイ:「あったかい...」
ロゥリィ:「こんなところに浴室を作るなんて...」
レレイ:「神官様はここみたいなお風呂に入ったことは?」
ロゥリィ:「ロゥリィで良いわぁ。神殿に広い浴室はあるけどあまり入ったことは無いわぁ。色んなところを旅をしてたからねぇ...あなたは?ええと...」
レレイ:「私はレレイ・ラ・レレーナ。レレイで良い。私は流浪の民の一族。お風呂は基本的に水浴びですましている。あなたは?」
レレイの視線の先には、エルフのテュカがいた。
テュカ:「え?ええと、私も水浴びですましているわね。」
ロゥリィ:「成る程ねぇ。」
レレイ:「しかし、イチカの言っていたことは本当だった。お湯の方がとても落ち着く。」
ロゥリィ:「そのイチカっていうのはあなたと一緒にいたあの子?」
レレイ:「そう。イチカは伊丹がいた世界の人間だった。」
ロゥリィ:「それは別に良いんだけどぉ、あの子結構人を殺しているわねぇ?」
テュカ:「ええ!?」
レレイ:「...イチカはこの世界に来る前に誘拐された。何とか逃げようとしたけど、見つかって殺されそうになった。」
レレイ:「逃げた先にあった武器で応戦した時に人を殺したって...そのあと、イチカの世界の兵器に乗った人が来て、その人とも戦ってその時の戦いの爆発で、変な渦に入ってこの世界に来た。」
テュカ:「そうなんだ...」
ロゥリィ:「その時はまだ14才でしょ、あの子?よく生き残れたわねぇ。」
レレイ:「凄い怪我だったけどお師匠の薬で怪我を速く直すことが出来た。あともう少し遅かったら命はなかった。」
その後、一夏の話題はなくなり、三人は風呂でゆっくりしたあと、自分達の部屋に戻った。
その2日後、自衛隊はイタリカに翼竜の鱗を売ることを支援するため、避難者に協力する事を決定。
その日のうちに基地から出発し、イタリカへ向かい始めた。