ドラゴンボール超 全宇宙一武道会編(IF物語) 作:サクトン
ナレーター「第7宇宙の地球では、ヤムチャが彼女にフラレた気持ちを捨てる為、荒野で修行をしていた天津飯に勝負を挑むが、修行を怠っていたヤムチャは呆気なくも天津飯との組手に破れてしまい、その経緯を話していた。」
天津飯「……ヤムチャ、1つだけ聞いて良いか?お前さっき彼女さんが言ったファンとデートしたとか言っていたが……本当の事なのか?」
ヤムチャ「え……あ、あああ当たり前だろ!?俺は本来女の子一筋に決まってるじゃねーかー!あんまりからかうなよ天津飯ー。」(汗)
天津飯(やっぱりか……。)
プーアル「ヤムチャ様、目が物凄く泳いでますよ?」
餃子「ヤムチャダメダメだね……。」
ナレーター「そしてヤムチャは再び武道家としての誇りを取り戻す為に修行を再開する事を宣言したが、自分達は地球の戦力となっているのかを疑問に感じていた……。」
ヤムチャ「だな……でもよ、いくら俺達が修行したとしても……悟空やベジータ、それに悟飯やピッコロにすら勝てないんだよな……。」
天津飯「……確かにそうだが、俺はそんな事は気にしていない。修行というのは本来は自分の心身を鍛える事……他の者と比べ合うのは、それはお門違いと言う奴だ。」
ナレーター「そんな中、闘いの気を感じて悟天とトランクスが現れると、ヤムチャは思い立ったかの如くとんでもない事を発言するのだった。」
ヤムチャ「トランクス、悟天!!俺と天津飯にフュージョンを教えてくれよっ!俺と天津飯はお前達の父さんのように、もっと強くなりたいんだっ!!」
プーアル「え?」
餃子「フュージョン……?」
悟天・トランクス「……ん?」チラッ
悟天・トランクス・天津飯「「えええええええぇぇぇっ!!!?」」
ナレーター「一方全宇宙一武道会の会場では、第6宇宙の次の選手にフロストが選ばれ、ギネとの壮絶な闘いが始まろうとしていたが、何故かフロストはフリーザの名前で出場するのだった。」
アキュリ『そして第6宇宙からはー!!!※フリーザ※選手ー!!!』
ピクッ ギネ「なに……?」
ニヤッ フリーザ「……。」
♪チャチャチャン チャチャチャン♪
~第??宇宙 全王の宮殿 全王の間~
ここは全王の間……全王は白色で贅沢に造られた椅子にちょこんと座り、少し背の高い付き人の2人が全王の両側に立つ中、3人は少し大きめのテレビで全宇宙一武道会の様子を観戦していた。
テレビ「全宇宙一武道会も第3回戦となり、第3宇宙のギネ選手は、連戦の疲れもありますがまだまだ余裕があるようデス!!この試合も2回戦と同じく壮絶な闘いが予想されマース!!」
全王「んー、武道会面白くなってきたね。」
付き人1.2「そうですね。」
全王「他の宇宙の闘いも、これぐらい盛り上がるかな?」
付き人1.2「全宇宙一武道会Aブロック初戦でこの盛り上がりですから、恐らく後の試合も大いに盛り上がるでしょう。ただ、観戦の者達の目が肥えなければ宜しいですが……。」
全王「そうだね。ところで悟空の宇宙と試合する第10宇宙は、今どうなってるのかな?」
付き人1.2「その件なのですが……先程第10宇宙の破壊神、ロッドの付き人であるルヴィスから連絡がありました。出場する選手達は武道会に向けて、順調に修行へ勤しんでいるようです。」
全王「そっか、それなら安心だね。僕ね、悟空の宇宙のところが闘うの今から凄く楽しみなのね。だから第10宇宙の所も、いっぱい強くなってもらわないと困るのね。」
付き人1.2「はい……ところで全王様、少し前に第10宇宙にいたザマスという者の事を調べに行っていましたが……何か詳細は解ったのですか?」
全王「んー……少しね。でもきっと大丈夫だよ、ロッド君やルヴィス君もいるし。」
付き人1.2「そ、そうですか……。」
全王「んー。この試合も良いけど、早く悟空達の試合が見たいなー。」
~第??宇宙 全宇宙一武道会 会場~
アキュリ『では只今より第3試合、フリーザ選手対ギネ選手!!試合を始めてくだサーイ!!!』バッ
ギネ「……来ないの?」
フリーザ「フフフ……これでも礼儀というものをわきまえていますから、レディーファーストという奴ですよ。」
ギネ「あっそ、じゃあ私から遠慮なく行かせてもらうよっ!!」バッ
フリーザ「お好きにどうぞ……。」ニヤッ
ギネ(……相変わらずムカつく顔しやがって……!!)
ギネ「はぁぁぁっ!!!」ダンッ
アキュリが試合開始の合図をして少しの間があったが先に動き出したのはギネ。下のリングを勢い良く蹴ってフロストのいる場所まで一気に間合いを詰めると、その場で身体を縦に1回転させてサマーソルトを繰り出した。
すかさずフロストは身体を後ろへ逸らしてかわすが、ギネはフロストが避けるのを読んでいたかの如く、1回転して先に戻ってきた顔と手でフロストを見ながら狙いを定め、両手で黄色い気功波をフロストに撃ち込んだ。フロストはすぐに両腕でギネの気功波をガードするが、衝撃で少し後ろへと後退させられてしまう。
ギネはリングに着地すると同時に上空へと飛び上がり、身体を少し左に捻らせてさっきの気功波よりかなり大きい気功波を両手に溜め込むと、地上にいるフロスト目掛けて放った。
アキュリ『ギネ選手の凄まじい猛攻ですっ!そして上空から先程よりとても大きなエネルギー波でフリーザ選手に攻撃!!!フリーザ選手どうするー!?』
フリーザ「フフ……!」ダンッ
フロストはギネの放った気功波に向かって一気に突撃していき、左腕を少し外側へと拡げて前方の気功波に突き出すと、ギネの気功波がフロストに当たる瞬間にグニャリと反対側へ曲がりギネに跳ね返ってきた。少し驚いたギネであったが、気功波を放っていた両手を中断させて間一髪の所でかわす。
だがフロストはその小さい身体を上手く使い、跳ね返した気功波の影に隠れながら一気にギネへ近づくと、自身の両足でギネの顔を挟み込んで思いっきり下のリングへ放り投げた。
キーーーン ギネ「くっ!!」(私の気功波を弾いて、その影から奇襲か……!)
リングに投げ飛ばされたギネだったが、身体を捻り上手く受け身を取る。そしてすぐにフロストのいる上空を見上げると、フロストが両手の指先に何やら紫色の小さなエネルギーを溜め込んでいた。
フリーザ「今度はこちらの番ですよっ……!」バッ
フロストは両手に溜め込んだエネルギーをギネのいるリングに突き出すと、彼の指先から四方八方に拡散されたビームの気弾が、物凄いスピードでリング全体へ雨のように降り注いだ。ギネはフロストの両手から発射されたエネルギーの各軌道を見ながら確実に避けていき、ビームが下のリングに当たると辺りは爆煙に包まれた。
アキュリ『おーっとフリーザ選手!!!ギネ選手に向かって両手からとても細いエネルギー波を連続で発射したぁぁ!!かなりの広範囲に拡散された細いエネルギー波が、ギネ選手に次々に襲いかかるー!!!』
ザワザワ 観戦客「す、すげえ!何だあの技!?」
ザワザワ 観戦客「まるでステージにあるミラーボールの光みたいじゃのう……。」
ザワザワ 観戦客「あの女の子大丈夫かよ……。」
ザワザワ 観戦客「リングの様子が全然解らん……!」
悟飯「あれはフリーザの技っ……!?」
ピッコロ「いや、前の第6宇宙との格闘試合の時も悟空に使っていた……その時は人差し指だけだったがな……。」
トランクス(未来)「あのエネルギー弾、かなり素早いですね……。」
ベジータ「フン……くだらん。あの程度のスピードなら目を瞑っていてもかわせる。」
悟空「まあな!でもフロストの奴も変身しねえとこを見っと、全然本気出してねえな。」
ネコマジンZ「ふーん、あいつも変身するのか。」
ウイス「ええ、ですがあの時に変身した時の気と今の状態の気を比べてそこまで変わっていない所を見るに、フロストさんもかなり腕を上げているようです……。」
ビルス「確かにな……ひょっとしたらアイツも、こっちのフリーザのように金ぴかになれるんじゃないのか?」
悟空「どうかなあ……あのフリーザもすっげえ特訓してあれになれたみてえだし、さすがにそこまでは無理なんじゃねえか?」
シャンパ「はははっ!!いいぞいいぞぉフロストォ!!そのまま場外に追い払えー!!」
ヴァドス「フロストさんは、何故フリーザという名前でエントリーしたんでしょう……全王様には一応許可はしていただけましたが。」
シャンパ「さぁな。前にお前がフロストの奴を杖の中に入れた後、何か感じが変わった気がしたけどな。あの時何やったんだよお前?」
ヴァドス「フフ……少し第7宇宙のフロストさんに会わせただけですよ。以前ウイスから聞いた情報と、私なりに調べた事を足して造り出した虚像ですけどね。」
フリーザ「ん……少しやりすぎましたか。」スッ
フロストはそう言ってビームを中断させて下のリングに向けていた両腕を下ろし、未だ爆煙に包まれているリングを見下ろす。そして徐々に煙が晴れてくると、フロストのビームで穴だらけになったリングの上には、服に被った埃を手で払い除けつつフロストを見上げるギネの姿があった。
ギネ「フッ……このぐらいの攻撃、フリーザ軍とやりあった時に比べたら大したこと無いな。」
フリーザ「ほう……あれを全てかわすとは、私が思った以上にやるようですね……。」
アキュリ『ギネ選手無事です!!!状態を確認すると、あのフリーザ選手の攻撃を1発も受けていまセン!!何という身のこなしと動体視力でショーカ!!!』
ジャコ「フロストもそうだが……あのサイヤ人も中々やるな。」
マキア「凄い……こんな闘いがあるなんて……。」
ザワザワ 観戦客「あ、あれを全部避けたってのか……!?」
ザワザワ 観戦客「凄すぎるだろ……人間業じゃねぇぞ。」
ザワザワ 観戦客「ふ、ふん!ワシじゃったらあれぐらいは片手で弾けるわい!」
ザワザワ 観戦客「いや無理でしょ……。」
ワンド「無傷で当たり前よ、私の宇宙はやわな鍛え方はしてないからねっ!」
サフィア「それにギネさんはあれでも戦闘民族サイヤ人……あのぐらいでやられる方では無いですよ。」
バーダック「だが第6宇宙の奴も、まだ全然力を隠してやがる……。あのフリーザもこっちの宇宙にいたフリーザと同じで、恐らく変身するに違いねぇ……。」
パラガス「ゑっ!?フリーザって変身するのっ!?」
バーダック「なんだよお前……知らなかったのか?」
パラガス「腐☆腐。私が知ってる等と……その気になっていたバーダックの姿はお笑いだったZE☆」
ブロリー「親父ぃ……俺も知らなかったんですけど?」(怒)
パラガス「あり?そうだったかお(・ω・)」
ブロリー「はい……(怒)」
ワンド達がソファに座っているのを尻目にブロリーはパラガスの前へ歩み寄ると、第3宇宙選手待機所の遥か上空から、何故かパラガスの隣にポッドが落ちてきた。
ズン ポッド「一人用のポッドです、何なりとお使いください。」
キベス「……パラガスさん、ご愁傷さまです。」スッ
パラガス「おまおまおまっ!!!キベスおまっ!!」
ブロリー「……乗れ親父ぃ……(怒)」
パラガス「………………腐☆腐。」
パラガス「良い子の皆、よぉーく見ておけ☆試合前に殺される……パラガスでございます☆」\ェー/
メキメキ パラガス「ぬぉおおおおぐぉぉぉおおぐぐ……!」
バーダック「いつまでやんだよこれ……。」
その後パラガスがどうなったのかは言うまでもない。一方ギネとフロストの試合の方だが、フロストは上空から下のリングに降りてギネを見据えていた。ギネもフロストがどう出るか様子を見ながら構え、2人は少しの間お互いを観察する。そして先に動きを見せたのはフロストだった。
フリーザ「ギネさん……と仰いましたね?」
ギネ「……なにさ?」
フリーザ「どうやら貴方は、後の試合の事を考えて力を温存しているようですね……私にはそう見えました。」
ギネ「……どうして?」
フリーザ「先程の手合わせで解ったんですよ。貴方はまだ実力の半分も出していない……違いますか?」
ギネ「フッ……お見通しって事か、でもアンタもそうだろ?」
フリーザ「……ほう……何故そう思うんです?」
ギネ「私の宇宙にもアンタと同じそっくりな奴がいてさ……変身してパワーを上げるって仲間から聞いた事あるんだ。」
フリーザ「なるほど、そういう事でしたか……。つまり貴女から見れば、私の方も実力を全く出していない……そう言いたい訳ですね?」
ギネ「あぁ……私もアンタと同じで、お前の実力を探っていたからな。」
フリーザ「これはこれは……どうやら1本取られてしまったのは私のようだ。では1つ提案があるのですが……そろそろお互い力の探り合いは止めて、実力を出して行くことにしませんか?」スッ
ギネ「そうだな。せっかくの武道会なんだ、こんな機会滅多に無いだろうし……。」スッ
ギネとフロストはそう言って構えを解いて互いの顔を見合わせニヤリと笑った。不穏な空気が漂う中、アキュリは観戦客達に2人が全力を出していないと伝える為、左耳に着けているマイクで叫ぶ。
アキュリ『会場の皆様!!お聞きしましたでショーカ!!!まだ両選手、全く本気で闘っていないようです!!つまりギネ選手は二回戦にボタモ選手と闘った時も手を抜いていたと言うことに……!!!先程の激しい闘いは何だったのかぁー!!!』
エレンド「ほう……?つまぁーり、これから更にヒートなファイトが見れるって事かいー!ファンタスティックだねぇー!」
ペリド「……いい加減その喋り方、うざいです。」
エレンド「ホワッツ!?これはキツいお言葉!!だけどそこにスパークがランするんだよねぇ!!」
ペリド「……バカ。」
ザワザワ 観戦客「ほ、本気じゃないって……!?」
ザワザワ 観戦客「マジかよ……。」
ザワザワ 観戦客「もうリングは穴だらけだってのに、またこっから激しくなんの……?」
ザワザワ 観戦客「あ、アイツ等化け物だ……。」
悟空「なぁ!フロストの奴は実力出してねえのは解ってるけどよ、あのサイヤ人の方も実力出してねえって事はさ!やっぱ超サイヤ人になれんのかな?」
悟飯「さ、さぁ……。」
ベジータ「あのフロストとあれだけやりあえる実力があるんだ、俺達のようになれても不思議じゃあない。」
トランクス(未来)「それにしてもあの第3宇宙のブロリー達以外のサイヤ人は……一体何者なんでしょうか……。」
ネコマジンZ「それな。」
ピッコロ「うーむ……あの悟空にそっくりな奴は気になるが。」
ウイス「まぁそんな事より、今は試合の方を楽しんだ方が宜しいんじゃ無いですか?その為に私達はこの会場まで来たのですから。」
ビルス「そーそー、お前達が見たい見たいと駄々をこねるから、仕方なく僕達が連れてきてやったんだぞ!ちゃんと見ておかないと許さないからな……!」
悟空「解ってるって!」
スッ ギネ「じゃあ最初のレディーファーストの礼も兼ねて……アンタから実力ってのを見せたらどうだ?フリーザさん……。」
フリーザ「……宜しいのですか?今の貴方が見たら……少し戦意喪失されるかも知れませんよ?」
ギネ「大丈夫だよ、これでも私は結構温存してるからさ。」
フリーザ「そうですか……ではお言葉に甘えて、私の実力を貴女に少しばかりお見せする事にしましょうか……!ハァァァァァァァァァッ!!!!」ドヒュゥゥゥゥン
ギネ「くっ……!!」ゴゴゴゴ
フロストは腕と足に力を込めて叫び出すと彼の身体から青色のオーラが激しく吹き出し、フロストの身体を一気に包んでいく。観戦席はバリアに守られている為影響はないが、ギネとアキュリはフロストを中心に吹き荒れる突風に堪え、リングと乗り物から振り落とされないように耐えていた。
ゴゴゴゴ アキュリ『ふ、フリーザ選手!!!いきなり気合いを入れてパワーを高めていきますっ!!!なんという力でショーカ!!キャァァァ!!!ふ、振り落とされないようにするだけでも精一杯ですぅ!!』
ゴゴゴゴ ギネ(さて……どこまでパワーを上げるか……!!)
キャベ「フロストさん変身するようですね……さすがに最終形態ではないと思いますが。」
マゲッタ「シュポポー。」
ヒット「……。」
シャンパ「よっしゃあ!これで勝ちは確定だぁっ!!」
ヴァドス「それはどうでしょうか……。」
ワンド「あのフリーザっての、変身するみたいね。」
サフィア「はい……ですが、まだ本気とまでは行かないようですね。」
バーダック「ケッ……勿体ぶりやがって、あの野郎もこの闘いを楽しんでやがるな……。」
パラガス「変身か……私も変身したいぞぉ!」
ブロリー「はいはい、黙ってロッ!!!」
パラガス「あーう(^q^)☆」
キベス「……。」
フリーザ「かぁっ!!!!」ド ン ッ
喝と同時にフロストの青いオーラが消えて身体が露になると、先程の彼の身体とは比べ物にならないほど体格が大きくなっており、フロストは片手でリングの破片を手にとってギネを見ると、その破片を粉々に割ってニヤリと笑った。
フリーザ「これが俺のほんの力の一部だ……。俺から言わせれば、2段階目の変身と言ったところか。」スッ
ギネ「へぇ……驚いた、まさかそこまで変わるなんてな……。」
アキュリ『ふ、フリーザ選手!!へ、変身してしまいました……!!!しかもさっきよりとても身体が大きく変化していますっ……!!!』
ワンド「あれがあいつの変身した姿って訳ね。」
サフィア「そのようです……あれは確か第2段階の変身でしたか?バーダックさん。」
バーダック「あぁ。俺が倒したフリーザもあの変身をしていやがった。」
ザワザワ 観戦客「すっ、すっげー……。」
ザワザワ 観戦客「俺変身する奴初めて見た……。」
ザワザワ 観戦客「しかも物凄く大きくなってるわ……」
ザワザワ 観戦客「な、何だか不気味……。」
悟飯「あ、あれは……!!!」
ピッコロ「フロストの奴……あの変身も出来たのか……。」
ベジータ「チッ、嫌な事を思い出させやがるぜ……!」
悟空「なんだおめえ達、あの姿知ってんのかあ?」
悟飯「あ……そういえばお父さんは見たことないんでしたっけ、フリーザの第2形態を。」
トランクス(未来)「えっ!?フリーザって変身するんですかっ!?」
ピッコロ「あぁ……本来奴は3段階の変身を持っている。そういえばトランクスも知らないんだったな……以前お前が初めて未来から来た時のフリーザは、既に最終形態になっていたか。」
トランクス(未来)「そうだったんですか……俺はてっきり変身しないものだと……。」
ネコマジンZ「フリーザか……俺はフリーザの息子に会ったことあるぞ。」
ベジータ・ピッコロ「なっ!?」
悟飯・トランクス「えええ!?」
悟空「そ、それホントかっ!?ネコマジン!!」
ネコマジンZ「おう、間違いないぞ。クリーザって言う奴だ、まぁ俺がやっつけたけどな。」
ベジータ「ま、まさかあの野郎にガキがいたとは……。」
トランクス(未来)「クリーザ……聞いたこと無い名前ですが……。」
悟飯「でもネコマジンZさんが倒したのなら安心ですね……。」
ピッコロ「んーむ……あのフリーザにも嫁がいるとは。」
悟空「もしかしたら他の宇宙でそいつが出てくっかもしんねえな!!かぁー楽しみだぁ!!」
ウイス「……息子の件知っていましたか?ビルス様。」
ビルス「今初めて知ったよ……アイツからは全く想像できん……。」
ジャコ「ふむ……あれがフロストの第2形態か。」
マキア「え……第2形態って事は、もしかしてもっと変身しちゃうの?」
ジャコ「勿論、奴はここから更に2段階の変身が可能だ。」
マキア「ほええ……。」(汗)
フリーザ「さぁ……今度はお前の番だ、お前の更なる力を見せてみろ。」
ギネ「そうするしかないか……今のままアンタとやり合ったら、恐らく勝てそうにないしね。」バッ
ギネはそう言って目を瞑り、その場で深呼吸を始める……そして一気に気合いを入れた!!
ギネ「はぁぁぁっ!!」ドヒュゥゥゥゥン
フリーザ「!! これは……!」
アキュリ『ギ、ギネ選手!!突然気合いを入れたと思ったら、何故か髪の色が金色になり黄金のオーラが彼女を包み込んでいマス!!!ギネ選手もフリーザ選手と同じく変身したのでショーカ!?』
ザワザワ 観戦客「な、なんだなんだ……!?」
ザワザワ 観戦客「あの女の子も変身したぞ!!」
ザワザワ 観戦客「金色だ……すげぇ!!」
ザワザワ 観戦客「何だかとても綺麗……。」
シャンパ「な、なにぃ!あっちのサイヤ人も、ビルスのとこと一緒で変身できるのか……!!」
ヴァドス「どうやらそのようですね。」
キャベ「あれが……第3宇宙の超サイヤ人……!」
マゲッタ「シュポシュポー。」
ヒット「……ほう。」
ワンド「フフフ……どうやら驚いているようね、シャンパの奴!!」
サフィア「しかし少しだけのようですが……。」
ブロリー「うおおおおおお!!カカロットのマ↑マ↑のとっておきだぁ……!」
パラガス「さすが私のギ↓ネ↑でございます……。」\エー/
キベス「修行の時より凄まじいパワーだ……。」
バーダック「へっ……ギネの奴はあれでも全然本気じゃねえよ。」
悟空「おっ!やっぱあっちのサイヤ人も超サイヤ人になれるみてえだな!」
悟飯「すごい……あの人、物凄い気ですよ!」
トランクス(未来)「あのフロストも凄まじい気ですが、あのサイヤ人の方も負けていない……。」
ピッコロ「ほぼ互角……と言ったところか。」
ベジータ「……くだらん。」
ネコマジンZ「おー、おれのスーパーネコマジンとどっちが強いかな。」
ギネ「これが私のとっておき……超サイヤ人さ!!」グッ
フリーザ「……まさかとは思っていたが超サイヤ人になるとはな。ではお互いの力を出したところで、そろそろ始めようか……?」スッ
ギネ「……そうだな……!」スッ
アキュリ『りょ、両者戦闘体勢に入りました!!ここから更に激しいバトルが予測されマスっ!!!』
エレンド「これは期待の一戦だねえ!!まさかゴールドとタイタンになるとはっ!」
ペリド「……面白そうです。」
ギネ「……。」
フリーザ「……来い。」
フロストの声と同時にギネは黄金の気を纏いながら突撃していく。ギネはその突進スピードを利用して身体を横に回転させながら回し蹴りを放つがフロストは右腕で見事にガード、そしてフロストは切り返して左腕でパンチを繰り出す。
ギネはフロストのパンチを片足でサイドステップをして宙に浮きながら両腕で跳び箱のように回避すると、そのままフロストの腕を掴みながら左手だけを離し、回転を加えた左拳でフロストの左頬に一撃を当てた。
フロストはバランスを崩しそうになったが、リングに着く瞬間に身体を左に捻り、右足でギネの脇腹へ蹴りこんだ。しかし反応速度ではギネの方が一枚上手のようで、ギネはその蹴りをすぐさま両腕でガードし、フロストの右足を両手で掴んで一気にリングの外へ放り投げようとするが、フロストの尻尾がギネの首に巻き付いて反対にギネが放り投げられてしまった。
キーーン ギネ「ぐっ……!」(超サイヤ人の私とここまで……!)
フリーザ「まだ終わりではないぞっ!」バッ
リングからすれすれでギネが投げ飛ばされる中、フロストは追い討ちでギネにエネルギー波を撃ち込む。ギネはリングに手を着いて瞬時に受け身を取り、フロストのエネルギー波を片手で一気に横へと弾いたが、その一瞬の隙にフロストはギネに急接近し、そのまま頭でギネの腹に頭突きを入れた。
メリメリ ギネ「ぐぁっ……!」(こいつ……こんなにでかいのに早い……!)
フリーザ「どぉらぁぁっ!!」ブンッ
フロストはすぐに体勢を立て直して右足でギネを蹴り上げ、吹き飛ばしたギネまで追い付くと左腕を大きく振りかぶってギネの顔に叩き込むが、ギネはその左腕をギリギリ右足で受け止めた。
ギリギリ フリーザ「なにっ!」
ギリギリ ギネ「甘いんだよっ……!」バッ
ギネはパンチを止められて一瞬怯んでいたフロストの顔目掛け、両手を合わせて強力な気功波を撃ち込んだ。その衝撃と共に両者は反対側に吹き飛び、ギネとフロストは再び猛スピードで間合いを詰めてパンチとキックの応酬になった。
ギネ「だだだだだぁ!!!」ガガガガ
フリーザ「あたたたたっ!!!」ガガガガ
アキュリ『両者全くの互角!!!互角です!!!お互いのパンチとキックの衝撃音が、会場にけたたましく鳴り響いておりマース!!!』
\ワー!/ \ワー!/ \ワー!/
観戦客「よっしゃいけー!!!」
観戦客「いいぞいいぞー!!」
観戦客「頑張れ女の子ー!!!」
観戦客「フリーザも頑張れー!!」
平和維持軍達「お、おい……あの女何者なんだ……?」
平和維持軍達「突撃形態じゃないとはいえ、あの変身したフロスト様と互角にやりあうなんて……!!」
ギネ「だぁっ!!」ブンッ
ドスッ フリーザ「ぬわぁっ!?」
フリーザ「ぎっ……!でぇやぁ!」ブンッ
バキッ ギネ「ぐっ!!」
シャンパ「フロストの奴……何で最終の奴にならねぇんだよ!あのサイヤ人と互角じゃねえか!」
ヴァドス「良いではありませんか、あのサイヤ人も恐らくあれが限界の力……ですがフロストさんはあの変身を入れると、まだ3段階変身を残しているんです。我ら第6宇宙の有利に変わりありません。」
シャンパ「そ、そうだけどよぉ……。」
ワンド「驚いたわね……あのフリーザって奴、超サイヤ人になったギネとあそこまで張り合えるなんて。」
サフィア「しかしギネさんはまだ全力ではありません、勝機はありますよ。」
ワンド「……そうね、ギネには私の力を取り込んだあの力があるし!余裕で勝つわ!」
バーダック「だと良いがな……。」
フリーザ「おらっ!!」ブンッ
ドスッ ギネ「うぁっ!」
フロストとギネの打ち合いの最中フロストがギネの腹に膝蹴りを放ち、連戦の疲れが出始めたのかギネはまともに食らってしまった。そしてギネが怯んだ隙にフロストは右腕のパンチをギネの顔に入れ、続けて右腕のひじを使いギネの腹に叩き込んだ。
ギネ「がはっ……!」
フロストは下のリングに落ちていくギネの左足を掴んで止めると、宙吊りになったギネ目掛けて残った方の腕でボディブローを打ち込もうとする。だがギネはフロストの腕を軸にして身体を捻って避け、その片腕を掴んで残った右足を巧みに使い、フロストの顎を思いきり蹴り飛ばした。
蹴られた衝撃でフロストはギネの左足を離してしまい、瞬時にギネは体勢を整えて右手に力一杯込めたパンチをフロストのボディにぶち込み、その場で一回転してフロストの頭の上に渾身のかかと落としを炸裂させると、そのままフロストは下のリングへと叩きつけられてしまった。会場はフロストが落ちた衝撃と爆煙に包まれ、観戦席は大いに盛り上がっていた。
アキュリ『凄まじい激戦が繰り広げられていマス!!今優勢に立っているのは第3宇宙のギネ選手デス!!!連戦の影響もあるというのに何と言うタフさでショーカ!!!』
\ワー!/ \ワー!/ \ワー!/ \ワー!/
観戦客「何て闘いだ……!」
観戦客「どっちもすげえ……!」
観戦客「まさか2回戦でこんなに白熱するとは……見に来た甲斐があったわい。」
観戦客「ギネちゃーん!頑張れぇー!!!」
悟空「あのギネって奴すげえなあ、あのフロストを追い詰めてっぞ。」
ベジータ「だがあの野郎はまだ変身を残している、所詮超サイヤ人になってもあの程度では奴には勝てん。」
ピッコロ「確かにな……。それに奴はフリーザと同じように、変身する度に受けたダメージを無かったことにする能力もある。」
トランクス(未来)「そ、そうなんですか……。」
悟飯「はい。でもやっぱり、あのフロストって人にもその能力が……?」
ビルス「あぁ。まぁ奴がどう頑張っても僕等の敵じゃないけど、ワンドのとこは少し苦戦するかもね。」
ネコマジンZ「zzz……」
ウイス「あのギネさん……どうするつもりなんでしょうねぇ。」
ワンド「良いわよギネ!その調子でぶっ飛ばしちゃえ!!」
サフィア「…………どうしたんです?バーダックさん。」
バーダック「……第6宇宙のフリーザの野郎、どうやら次の形態になったみたいだぜ。」
キベス「え……?」
パラガス「んん?どういう事だぁ?」
ブロリー「ん……?」
アキュリ『どうしたのでしょうフリーザ選手、煙で良く見えませんがギネ選手にリングへ落とされたまま出てくる気配がありまセーン!!レフェリーさん、仕方ありませんのでカウントをお願い致s』
フリーザ「その必要はありませんよ……何故なら私はピンピンしていますから……。」スッ
アキュリがレフェリーに頼もうとした矢先、煙の中からフロストがゆっくりと歩いて姿を現した。しかしその姿は先程とはうってかわり、まるで異形の物へと形を変えていた。
ギネ「!!」
フロスト「まさか貴方のようなサイヤ人にこの形態を晒してしまうとは……これでも私はかなりの鍛練を積んだんですがねぇ……。」スタスタ
平和維持軍達「おおっ!あのお姿はっ!!」
平和維持軍達「フロスト様の十八番、突撃形態だぁ!!」
フロスト「フフフ……さぁ、続きを始めましょうか。」
ナレーター「遂に現れたフロストの第3形態……。第2形態と激戦を繰り広げたギネであったが、ここからフロストの逆襲が始まるのか……?それともこのままギネが勝利するのか……?第3回戦を制するのは、どっちだ……!?」
これで38話は終わりになります。
最近他の宇宙が全然出てないような気がしますが、恐らく武道会初戦が終わるまでは、暫く出ないかと……申し訳ない。
最後も挿絵入れようと思ったんですが、時間がなくて力尽きました……次回に回します!!
フロストとギネのバトルですが、お互いまだ全力ではないので少し長くなるかも……。
ここまで見ていただき、ありがとうございました!!