ドラゴンボール超 全宇宙一武道会編(IF物語)   作:サクトン

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♪チャンチャチャーン チャーチャーチャチャーチャーチャチャーチャチャーン♪

ナレーター「全宇宙一武道会初戦、ガレゴム対ボタモは第3宇宙のボタモが勝利し、次の第3宇宙の選手はサイヤ人の1人であるギネが抜擢された。連戦のボタモに対し第3宇宙は余裕があると思われたが、ボタモはまだまだ本気を出しておらずギネは苦戦を強いられる。だがギネは第1回戦でガレゴムが見切れなかったボタモの技の謎を解き明かし、高らかに勝利宣言をする。」


ギネ「それはどうだろうな……?私が見るにアンタの顔、結構焦ってるみたいだけど?」

ピキッ ボタモ「このアマ……調子に乗るなよ……!」

ギネ「アンタの技の種が解ったからには……この勝負、いただきだっ!!」グッ


ナレーター「そして遂にボタモも本領を発揮し、ギネを再び徐々に追い詰めて行くが、ギネはボタモの猛攻を見事に掻い潜り、宣言通り第2回戦勝利を掴みとるのだった!!」


  ボ ゴ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ン

【挿絵表示】



ボタモ「ぐがぁ…………!?」

ギネ「……。」

レフェリー「ボタモ選手KO負けー!!!全宇宙一武道会第2回戦勝者はー!!!」

レフェリー「第3宇宙のギネ選手でーす!!!!」

ギネ「よっし……!」

♪チャチャチャン チャチャチャン♪



37話 宿命の対決!?フリーザ対悟空の母!!

    ~第7宇宙 地球 町外れの荒野~

 

 

ヤムチャ「どらぁっ!!でやぁ!!」バババッ

 

天津飯「はっ!わちゃぁ!!」ガガガッ

 

ガガガッ ヤムチャ「へへ……前よりまた強くなったな天津飯!」

 

バババッ 天津飯「フッ……いつも逃げてるお前とは違い、俺はずっと前線に立ち続けていたんでな。」

 

ヤムチャ「そうか……だが俺も、ただ遊んでた訳じゃないんだぜ!はぁっ!」ブンッ

 

天津飯「それじゃあその実力……とくと見せてもらうか!だぁ!!」ガッ

 

 

プーアル「ヤムチャ様は、どうしてまた天津飯さんと闘いたいって言ったのかなぁ……。」

 

餃子「さぁ……。」

 

 

キラン ヤムチャ「そこだっ!」バッ

 

 

 

パンチとキックの応酬を続けるヤムチャと天津飯。野生の勘で一瞬の隙を見つけたヤムチャは、右足を巧みに使って天津飯に足払いをかけ、天津飯は見事にバランスを崩してしまった。

 

 

 

グラッ 天津飯「しまった……!」

 

ヤムチャ「油断したなっ!喰らえ必殺っ!撃・狼牙風風拳ー!!!」ズァァァ

 

【挿絵表示】

 

 

 

ヤムチャは凄まじい気迫と共に天津飯との間合いを詰め、両手の指を狼の爪のように立てて攻撃を仕掛けた。ヤムチャはその右手で天津飯の顔目掛けて掌を叩き込もうとするが……何故か天津飯はニヤリと笑い、目だけを動かしヤムチャを見る。

 

 

 

ニヤッ 天津飯「かかったな……!」

 

ヤムチャ「なにっ!?」バッ

 

 

 

天津飯はヤムチャの右手から繰り出された攻撃を瞬時にかわすと、真上へ華麗に舞い上がりながらヤムチャの背中に蹴りを放った。まさかの出来事にヤムチャは受け身をとることも出来ず、カッコ悪くも顔から地面に落ちて転倒してしまうのだった。

 

 

 

ヤムチャ「いててて……くっそー……あともう少しだったのに!」

 

フワフワ プーアル「大丈夫ですか?ヤムチャ様ぁ。」

 

ヤムチャ「あぁ……なんとかな。」

 

スタッ 天津飯「ふぅ……。」

 

餃子「さすが天さん、お見事っ!」

 

天津飯「ヤムチャ……少しは腕を上げたようだが、あれぐらいで油断して大層な大技を放っていては、すぐに切り返された場合に対処が出来んぞ。」

 

スッ ヤムチャ「ははっ……やっぱり最近修行してなかったから判断力が鈍ったかぁ。」

 

天津飯「かもな……ところでヤムチャ。お前何でまたいきなり俺と組手をしたいなどと言ってきたんだ……?」

 

餃子「ヤムチャから言ってくるなんて珍しいもんね……何かあったの?」

 

プーアル「じ、実は……。」

 

ヤムチャ「……」スタスタ

 

 

 

ヤムチャは顔をうつ向けにしたまま天津飯の方へと歩ゆ寄って天津飯の肩に両手を乗せると、目から溢れんばかりの涙を流しながら天津飯を見つめて嘆き出した。

 

 

 

ヤムチャ「そ"う"か"っ……!聞"い"て"く"れ"る"の"か"っ!さ"す"が"天津飯……話が解る親友を"持て"て"俺は"幸せだぁ"……!」グスグス

 

天津飯「い……一体何があったんだ……お前。」

 

ヤムチャ「そう……!あれはついさっき……お前に会うまでの出来事だ!」ググググ

 

餃子「……。」

 

 

……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

          回想

 

    ~北の都 街中 サタン公園前~ 

 

彼女「……。」

 

タッタッタ ヤムチャ「やぁお待たせっ!バイトが少し長引いちゃってさ!!お詫びに今日は俺が全部奢るよっ!」

 

彼女「……」ムスッ

 

ヤムチャ「あれどうしたの?ひょっとして俺が遅く来すぎたから怒ってる……?」

 

彼女「……別に。」プイッ

 

スッ ヤムチャ「本当にゴメン!!バイトの先輩達が中々帰してくれなくって……!許してっ!この通り!」バッ

 

彼女「……嘘つき。」ボソッ

 

ヤムチャ「へ……?」

 

ピキッ 彼女「ヤムチャさんの嘘つきっ!バイトバイトって言って、いっつも私以外の娘と遊んでるんでしょ!?」

 

ヤムチャ「え……いや違うよっ!それは誤解だって!あの娘達は俺がこの間野球のバイトで来てたファンの娘達で……。」

 

彼女「まだ嘘つくつもりなのっ!?ヤムチャさんが野球のバイトに行くって言ったあの後、仲良くあの娘達とデートしてたの知ってるんだからね!」

 

Σ(゚д゚;) ヤムチャ「いっ!?どうしてそれを……って違う違うっ!!あれは強引に連れていかれただけで!!頼むっ!頼むから俺の話をきいt」

 

   パ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ン

 

ヤムチャの懸命な言い訳も虚しくその音と同時にヤムチャの左頬には真っ赤な手形が残り、彼女は涙目で険悪な顔をしながら睨み付けていた。

 

 

彼女「さいってー……!私帰るっ!もう2度と連絡してこないでっ!」スタスタ

 

ヤムチャ「ま……待って!!お願いだから俺の話を聞いてくれぇ……!!」

 

 

段々遠くなっていく彼女の後ろ姿を、公園の前でポツンと立ち尽くしてヤムチャは見つめていた。周りにはいつの間にか先程のビンタの音を聴いた人達が集まり、ヤムチャに冷たい視線を送っている。

 

 

ヒョコッ プーアル「これでフラレた回数28回目ですね、ヤムチャ様。」

 

ヤムチャ「う、うるさぁい……!」プルプル

………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

          回想終

 

ヤムチャ「そして俺はっ!!お前と組手をしていたら彼女の事を忘れられるかなと思って……お前に組手の相手を頼んだんだっ!!」(泣)

 

天津飯「そ……そうか、それはまぁ……災難だったな。」

 

プーアル「そういう事だったんですね、ヤムチャ様。」

 

ヤムチャ「ま……まあな。」

 

餃子「それ自分が悪い、彼女さんは悪くない。」

 

ヤムチャ「ぐはっ!」=(;゚;Д;゚;;)⇒グサッ!!

 

餃子「あと天さんも迷惑する、そういう目的で天さんと組手するな。」

 

ヤムチャ「ぬぁぁ!」=(;゚;Д;゚;;)⇒グサッ!!

 

天津飯「やめておけ餃子、それ以上言うとヤムチャがショック死するだろうからな……。」

 

ヤムチャ「ひぐっ……えぐっ。」

 

プーアル「元気出してくださいヤムチャ様ぁ……ヤムチャ様はそれぐらいしか取り柄が無いんですから。」

 

ヤムチャ「うわぁぁぁ!!今のが1番傷ついたぁぁぁ!」(泣)

 

プーアル「す、すみません……ついうっかり。」

 

天津飯「ヤムチャ、1つだけ聞いて良いか?お前さっき彼女さんが言ったファンとデートしたとか言っていたが……本当の事なのか?」

 

ヤムチャ「え……そ、そそそそんな訳無いだろ!?俺は本来女の子一筋に決まってるじゃねーかー!あんまりからかうなよ天津飯ー。」(汗)

 

天津飯(やっぱりか……。)

 

プーアル「ヤムチャ様、目が物凄く泳いでますよ?」

 

餃子「ヤムチャダメダメだね……。」

 

ヤムチャ「だが俺は今、天津飯と闘ってハッキリと解った!もう俺はこれから一切彼女を作らないっ!作ってもすぐにフラレて悲しい思いをするのなら、修行で1から鍛え直して天津飯と同じように立派な武道家になった方がマシだっ!!」

 

プーアル「おおっ!!さすがヤムチャ様っ!」

 

餃子「本当かなぁ……。」

 

天津飯「その目……どうやら今回は本気のようだな?ヤムチャ。」

 

ヤムチャ「あぁ!やっと目が覚めたぜ天津飯……!これは言わなかったが、実はさっきお前と組み手をやっているうちに……何だか物凄く心が踊るような興奮がしていたんだ。」

 

天津飯「フッ……俺もだ。どうやら俺達は、お互い心の底から武道家としての実力は認めているようだ。」

 

ヤムチャ「だな……でもよ、いくら俺達が修行したとしても悟空やベジータ、それに悟飯やピッコロにすら勝てないんだよな……。」

 

天津飯「……確かにそうだが俺はそんな事は気にしていない。修行というのは本来は自分の心身を鍛える事……他の者と比べ合うのは、それはお門違いと言う奴だ。」

 

ヤムチャ「けどもし……悟空達に何かあって地球に危機が迫って来た時は、俺達でこの地球を守らなくちゃならないんだぜ……?あの破壊神ビルス様や全王様ってのが出てくる時代だ、もしそこまで強い敵がいきなり現れて悟空達がその場にいなかったらと思うと……俺達どうすりゃ良いんだって最近思うんだよ……。」

 

プーアル「ヤムチャ様……。」

 

餃子「うー……解る気がする。」

 

天津飯「たとえ俺達では全く敵わない敵が出てきたとしても……俺は逃げずに立ち向かう。それが武道家としての誇りだからな。」

 

ヤムチャ「……そっか、そうだよな……!天津飯、何か変な事言ってすまなかった。お前のその誇り、尊敬するぜ……。」

 

天津飯「武道家として当然の事だ。お前もそんな弱気な事を言っていては、再び武道家になると言うのは無理だと思うぞ。」

 

ヤムチャ「へっ……言ってくれるな、俺もこれから修行で一から鍛えるってのによ。……まぁすぐに強くなるのはさすがに無理だろうけどな……。」

 

餃子「それはそうだよ。悟空とかベジータみたいなサイヤ人だったら、急に強くはなれると思うけど……。」

 

天津飯「確かに今実際のところは、俺達は悟空やベジータに頼りすぎている……。アイツ等が神の気を持っているからというのもあるかもしれんが、俺達がいくら修行しても絶対に越えられん壁として立ち続けるだろうな。」

 

プーアル「サイヤ人ってホントに凄いですよね……。」

 

ヤムチャ「あぁ……何とか俺達も地球の戦力として一気に強くなりたいところだが、そんな良い方法あるわけないよな……。」

 

 

 

天津飯達が少し考え込んでいたら上空から2つの小さな影が、ゆっくりと天津飯達の前の岩場へと降りてきた。

 

 

 

スタッ トランクス「あ、いたいた!」

 

スタッ 悟天「こんにちはー……!」

 

ヤムチャ「ん……?トランクスに悟天じゃないか。」

 

プーアル「こんにちはー!」

 

トランクス「こんちはーっ!ヤムチャさんと天津飯さんに……ギョウザさんも!」

 

餃子「チャオズなんだけど……。」

 

トランクス「あー……そうだったっけ。餃子さんの名前って読みにくいんだよなぁ……。何でチャオズって読むの?」

 

餃子「ぼ、僕に言われても知らないよ……。」

 

悟天「ねーねー、ここで皆何してたの?組み手?」

 

ヤムチャ「まぁ……ちょっとな。」

 

トランクス「ふーん……俺はてっきりヤムチャさんが彼女にフラレて、そのショックを天津飯さんと組み手して忘れようとしてたのかと思っちゃったよ。」

 

ヤムチャ「ば、バカ!そんな事ある訳ないだろー?まして最近付き合った彼女とは、まだ一ヶ月ぐらいしか経ってないんだぞ?」(汗)

 

トランクス「まぁ、それもそっかー。そんなに早く別れる奴なんて、よっぽど恋愛運が無い奴ぐらいだろうし。」

 

ヤムチャ「うっ…!」(さ、さすがはブルマの息子……鋭い……。)

 

天津飯「ところで……何故お前達がここへ?俺達に何か用でもあるのか?」

 

悟天「面白そうだから来ただけだよ?僕達今暇だから。」

 

プーアル「そ、そうなんだ……。」

 

トランクス「あぁ。マイちゃんも最近はピラフの奴と何かして遊んでるみたいだしなぁ……。」

 

ヤムチャ「お前らはお前らで楽しそうだn……ん?……そうだっ!!!!」ポンッ

 

天津飯「どうしたヤムチャ……?いきなり大声出して……。」

 

プーアル「何か閃いたんですか?ヤムチャ様。」

 

ヤムチャ「そうだこれだよっ!何でこんな簡単な事に今まで気が付かなかったんだ!!チビ達に出来るのなら、俺達が出来ないことは無いじゃないか!!!」

 

悟天・トランクス「ん?」

 

ヤムチャ「トランクス、悟天!!俺と天津飯にフュージョンを教えてくれよっ!俺と天津飯はお前達の父さんのように、もっと強くなりたいんだっ!!」

 

プーアル「え?」

 

餃子「フュージョン……?」

 

悟天・トランクス「……ん?」チラッ

 

 

 

プーアルはヤムチャのまさかの発言に呆気にとられ、餃子がフュージョンという単語を聞いても理解できない最中、悟天とトランクスは互いの顔を見合わせ、そして驚いた顔をして一気に叫んだ。

 

 

 

悟天・トランクス・天津飯「「えええええええぇぇぇっ!!!?」」

 

 

  ~第??宇宙 全宇宙一武道会 会場~

 

 

ガヤガヤ 観戦客「いやーさっきのすげえ試合だったな!」

 

ガヤガヤ 観戦客「1回戦より凄かったもんよ!」

 

ガヤガヤ 観戦客「私なんかあのギネって子好きかも……。」

 

ガヤガヤ 観戦客「第3宇宙の次の相手は誰だろうなー。」

 

 

アキュリ『全宇宙一武道会第二回戦は、第3宇宙のギネ選手の勝利となりましたっ!!!第3宇宙と第6宇宙の選手はお互いに残り4人!!一体どちらの宇宙に勝利の大神官様は微笑むのでショーカ!!!』

 

 

 

アキュリが観戦客達を盛り上げていく中、リングの上では武道会専用で雇われた救急隊の者達がボロボロになって倒れていたボタモを一生懸命担架に乗せて運んでいた。そしてシャンパはそれを見ながらぶつくさと先程の試合の事を呟いていた。

 

 

 

シャンパ「チッ……ボタモの野郎、あんな打ち合いなんかに付きあわなけりゃ絶対勝ってたのによぉ!!!くそー……!!」

 

ヴァドス「シャンパ様良いではありませんか。ボタモさんがやられた所でまだ私達の宇宙の方が俄然有利です。向こうのサイヤ人の方に少なからずですがボタモさんがダメージを与えていますし、それにまだとっておきのヒットさんもいるのですから。」

 

シャンパ「それもそうだけどよぉ……まぁいいか。俺達第6宇宙が初戦敗退なんて有り得ねぇことだからなっ!よしっ、じゃあ次の選手はお前だフロストッ!」

 

 

 

シャンパがソファに座りながらキャベ達の方を向き片手で虫を払うかのように動かす。そしてキャベ達が座っているソファから、シャンパに指名されたフロストがその腰を上げた。

 

 

 

フロスト「……解りました。」ニヤッ

 

 

バーダック「2番手はあの野郎か……油断するなよギネ。」

 

ギネ「アイツ……フリーザなのか?」

 

サフィア「いえ……見た目はフリーザさんそっくりではありますが別人、恐らく同じ一族の者でしょう。」

 

ワンド「ふーん……でもあんな奴がいくら強いって言っても、アンタ達には超サイヤ人ってのがあるから問題ないでしょ?」

 

バーダック「どうだかな……。」

 

ギネ「まぁ油断はしないさ……私にはあれもあるしな。」

 

パラガス「くそぉ……フリーザの野郎ぉぉぉ!!!」

 

ブロリー「カカロットォォォォ!!」

 

キベス「あのブロリーさん……それ全然関係無いと思うんですが。」

 

 

シャンパ「おいフロスト、念のために言っとくがこの試合は全宇宙で生中継されている。それに全王様が主催の武道大会だ、もし前みたいにふざけた事をしたらどうなるか……解ってるよな?」ギロッ

 

フロスト「フフフ……そんなにご心配なさらなくても、私はそこまで愚かではありませんよ。私の部下もどうやらこの試合を観戦に来ているようですからね……。」バッ

 

シャンパ「ふん……。」

 

ヴァドス「ですがシャンパ様、この武道会は前の第7宇宙の格闘試合とは違い武器の使用は許可されていますから……フロストさんは何かの策を考えているかも知れませんよ?」

 

シャンパ「まぁアイツもバカじゃねえからな……そん時はそん時だろ。」

 

 

 

シャンパ達がそうこう話しているうちにフロストはリング上空にある選手待機所から飛び降り、既にヴァドスとサフィアに修復されたリングへと着地する。そして第3宇宙の待機所を見上げ、ギネが降りてくるのを待っているようだ。

 

 

 

フロスト「フッ……。」

 

【挿絵表示】

 

 

平和維持軍達「おぉぉ!!今度はフロスト様だっ!!」

 

平和維持軍達「頑張ってください!!フロスト様ぁぁぁ!」

 

 

悟飯「あれは……フリーザ!?」

 

ピッコロ「いや、奴の名はフロスト……こっちの宇宙にいたフリーザと対を為す存在だ。」

 

トランクス(未来)「対を為す存在?と言う事は、やはりあのフロストもかなりの残虐性を秘めているという事ですか……。」

 

悟空「ん~……オラは別にそういう訳でもねえと思うんだけどなあ。」

 

ネコマジンZ「ほうほう。」

 

ベジータ「フン……相変わらずあの顔を見るとイライラしてきやがる、よくこの全宇宙一武道会に出れたもんだな……。」

 

ウイス「まぁフロストさんもさすがに前のような事はしないと思いますが……今回は武器の使用はありですからねぇ。」

 

ビルス「ひょっとしたら、今度は身体中に毒針を仕込んでるかもな……。」

 

 

サフィア「ワンド様、あの者のオーラ……。」

 

ワンド「大丈夫だとは思うけど……ギネ、油断するんじゃないわよ?」

 

ギネ「はい!」バッ

 

バーダック「……。」

 

 

 

ギネはフロストの待つリングへと飛び降り、リングに手を着いて着地する。そして自分より少し小さいフロストを見据えてジッと睨み付けた。

 

 

 

ギネ「……。」

 

フロスト「ホホホ、そんなに睨まないでくださいよ。貴方のその可愛らしい顔が台無しですよ?」

 

ギネ「それは悪いね……アンタの顔を見てると、昔私達をこき使った奴にそっくりだったからさ。アンタに恨みはないんだけどさっさと終わらせてもらう事にするよ。」

 

フロスト「フッ……私も舐められたものですね、貴方のような女性にそこまで言われるのは初めてですよ。」

 

 

エレンド「これはこれは……ファンタスティックなバトルになりそうだ。サイヤン一族とフロスト一族のバトルなんて滅多にウォッチング出来ないからねぇ!」

 

ペリド「……ですね。」

 

 

アキュリ『ではご来場の皆様!ただ今から第3回戦を始めさせていただきます!第3宇宙からは、再びギネ選手ー!!!』

 

 

ギネ「……。」

 

 

アキュリ『そして第6宇宙からはー!※フリーザ※選手ー!!!』

 

 

ピクッ ギネ「なに……?」

 

ニヤッ フリーザ「……。」

 

 

平和維持軍達「えっ!?名前が……。」

 

平和維持軍達「でも間違いなくフロスト様だよな……?」

 

 

ベジータ「あの野郎……一体何を考えてやがる。」

 

悟飯「あの人……フロストって名前じゃ無いんですか?」

 

ピッコロ「それは間違いないのだが、何故奴はフリーザの名前を知っている。第6宇宙にフリーザは存在しない筈だ……!!」

 

悟空「わかんねぇ……奴は確かにオラ達がめえに闘ったフロストに間違いねえけど、何でまたフリーザの名前にしてんのか……。」

 

ビルス「シャンパの奴……まさか。」

 

ウイス「恐らく姉上の仕業でしょうね……こちらの情報を教えたとしか。」

 

 

ジャコ「なんでアイツ、フリーザの名前でエントリーを……。」

 

マキア「ん……あの人フリーザって名前の人じゃないの?」

 

ジャコ「違いますよ、奴の本来の名前はフロストというんです。しかし何故か偽名を使っている……。」

 

マキア「ルール上では、そういうのってありなの?」

 

ジャコ「本人がその名前だと言い張るのなら恐らくは……。」

 

ジャコ(何か企んでいるのか……それとも。)

 

 

キャベ「やっぱりフロストさん、あの名前でエントリーしていたんですね。」

 

マゲッタ「シュポポー。」

 

ヒット「……フン。」

 

 

アキュリ『それでは!!全宇宙一武道会第3試合、ギネ選手対フリーザ選手!!!試合、始めてくだサーイ!!!』バッ

 

 

フリーザ「……。」

 

ザッ ギネ「……。」

 

 

 

試合開始の合図と共にギネは身構えて様子を見る……だが、フロストはポツンと立ったまま全く動く気配がない。

 

 

 

バーダック「何を考えてやがる……あの野郎。」

 

パラガス「まさか第6宇宙にフリーザが存在しているとは……ビックリーだなうにょりー。」

 

ブロリー「はい……。」

 

バーダック(…………こいつらに突っ込むだけ無駄だな。)

 

 

アキュリ『フリーザ選手どうしたのでショーカ?ギネ選手が構えをとる中、全く動く気配を見せまセーン!!』

 

ギネ「……アンタ、どういうつもりなんだ?」

 

フリーザ「……何がです……?」

 

ギネ「そのフリーザって名前、アンタの本当の名前じゃないだろ?」

 

フリーザ「ほう……どうやら貴女もフリーザを知っているようですね。確かに私の名はフリーザではありませんが、※今は※フリーザなんですよ……。」

 

ギネ(……どういう事だ……?)

 

フリーザ「つまり今ここにいるのは私ではなく、貴女が良くご存じのフリーザ……。そしてとても残虐で冷徹な、ね……。」

 

ギネ「……そういう事か……それより来ないの?」

 

フリーザ「フフフ……これでも礼儀というものをわきまえていますから、レディーファーストという奴ですよ。」

 

ギネ「あっそ、じゃあ私から遠慮なく行かせてもらうよっ!!」バッ

 

フリーザ「お好きにどうぞ……。」ニヤッ

 

ギネ(……相変わらずムカつく顔しやがって……!!)

 

ギネ「はぁぁぁっ!!!」

 

 

ナレーター「全宇宙一武道会第3試合、フロスト対ギネの闘いが始まった。しかしフロストは、第7宇宙にいたフリーザの名前を使って武道会に出場しているが……一体その理由は何なのだろうか……そして、ギネとの勝負の行方は……!?」

 




これで37話は終わりになります。

少し短くなってしまいましたが、次回からフロスト対ギネの闘いです!何故フロストはフリーザの名前を語って出場したのか……まあ理由は少しシンプルなんですが、彼は少し変わったような感じですね!ギネもかなり手が抜けない闘いとなっておりますので、ご期待ください!!それにしてもヤムチャェ……。

ここまで見ていただき、ありがとうございましたっ!

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