♀ポケに愛されて   作:愛され隊

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今回で手持ち編は最後。次回にリーグのことを挟んだのち次々回からストーリー編に入ります。ストーリー編がどこの地方になるか……まあ、皆さんの予想通りになるかと思います。




ガブリアス

ガブリアス

マッハポケモン

特性 すながくれ

高さ1.9m 重さ95.0kg

 

体を折り畳み翼を伸ばす止まるでジェット機。音速で飛ぶ事が出来る。狙った獲物は逃がさない。

 

 

〜ポケモン図鑑より引用〜

 

 

△月β日

 

 

漸くやってきた、ポケモンリーグ。チャンピオンロード?俺のポケモン達に敵などいない。コジョで岩や鋼ポケモンを倒し、飛行や地面は技範囲の広いムウが倒す。それだけで悠々と抜ける事が出来る。

 

 

そこに広がっていたのはゲーム時代の様に大きい建物1つが立っている訳ではない。それは正しく1つの大都市。リーグの開催月になると出店やパフォーマー達の舞台が彼方此方に展開されその賑やかさはヒウンやライモンの比ではない。

 

 

当然トレーナーにはあらゆる職業の人間がいる。純粋にポケモンバトルに人生を掛けるエリートトレーナー、ポケモンを育てる事に生き甲斐を見出だすブリーダー機関に任命された一流のポケモンブリーダー、ガッチリとした格好をした登山家や採掘家、そして自転車乗りや釣り人などゲーム内の様に様々な姿格好の人達で道は溢れかえっていた。これを書いている今は風呂場の一角に陣取り、皆で食事を取っている。

 

 

・レディ…ホワイトフォレスト風サラダ盛り

(自然豊かなホワイトフォレスト近くで採れた新鮮な野菜をひこうポケモンで空輸、鮮度抜群のサラダ)

・コジョ…肉汁たっぷりのザンギ豚まん

(サンギ牧場で育てられた豚の良質な肉を使った豚まん。肉汁たっぷり熱々で食い方をミスると火傷もの)

・ムウ…ライモンパンケーキ

(レモンソースのかかったふんわりパンケーキ。雷が落ちたかのような刺激的な味)

・ミロは魚のフライサザナミタルタル添え

(サザナミタウンに店を構える魚介専門店の人気メニュー。因みにタルタルのレシピは店舗機密)

・チル…フワフワ綿雲綿菓子

(単純にフワフワと柔らかい綿菓子。それ以上でもそれ以下でもない。だけど美味しいから良いらしい)

・俺…ローブシンケバブバーガー

(スパイシーな旨味のケバブがパンズやレタス、トマトと相まって極上の逸品。因みにケバブバーガーの名前は店員がローブシンだからであって、ケバブがローブシンという訳ではない)

 

 

そして皆とは一線を駕した食事風景を繰り広げる奴が俺の眼前のステージの上にいた少女、ガブリアスのリアス。食べているのはマンガ肉のような巨大な肉、恐らく俺が食べていたローブシンのケバブ丸々1つ。それを男衆に混じって早食いしていた。参加料は俺らが食っていた食事代3倍分ぐらいの値段だったが、優勝した事でピーピー系や傷薬系などの詰め合わせが貰えて結構お得だったしリアスも腹一杯になった様で安心……したつもりだったがまだ食えたらしい。俺はリアスの食欲に戦慄した。

 

 

 

 

 

 

「おい大将!」

 

「ん?」

 

ポケモンリーグの端の端、整備された展望台で星空を眺めていた俺の背後からリアがやって来た。

 

黄色い力強さの宿った瞳、前髪に黄色いメッシが入った青髪がガバイトの頭部についた突起をモチーフにした両サイドの巻き髪になっている。衣服は赤のノースリーブシャツの上に青色のバーカー、ガブリアスの腕の刃のような余り袖が特徴的だ。下は短いタイトスカート、青の底厚ブーツといった感じ。

 

「なんだなんだ?もしかして緊張でもしてんのか?」

 

ヘラヘラ〜と俺の隣に来て笑うリアス、なんかムカつく。

 

「馬鹿野郎、そんなんじゃねぇよ。それにそれはお前の方じゃねぇのか"カ・マ・ル"」

 

「ばかおまっ!その名前はもういいだろ!?」

 

 

カマル、それはリアスがまだフカマルだった時の呼び方。他のポケモン達も未進化の時はそれぞれその時の名前をもじった呼び方をしていた。そして半数(*)のメンバーは進化後に新しく呼び名を付けている。だがリアスの事は時々カマルと呼び弄る。

(*チルやムウは進化後も頭文字が変わらない為変化なし)

 

 

「あの頃のお前は可愛かったな〜。今のレディやムウ、チルみたいに俺にベッタリでさぁ〜」

 

 

リアスは俺のパーティー唯一のタマゴ産まれで一から育てた仲間。パーティー内だと3番目かな?因みにレディ→ムウ→リアス(カマル)→ミロ(ヒンバ)→コジョ→チルの順番。まあコジョとチルはゲットの間隔的にほぼ同期みたいな感じではある。

 

まあなんだって良い、おちょくるチャンスだ。そう思いながらニヤニヤしながら言ってやると顔を伏せて手に力を入れている。何やら背後の禍々しい色合いのオーラが………やばっ!?

 

ビュッ!

 

流石はポケモン、振り抜いた腕は凄まじい音を立てる。彼女なりに苛立ったのだろう。でも自分の所為なら仕方ないと思わず、目を閉じた。

 

「………?」

 

しかしリアスの腕は俺に当たらず、俺の頭をガシガシと撫でていた。乱暴で髪の毛がボサボサになるが彼女は爪歯を見せながらニカッと笑っている。

 

「悪いと思うならじっとしてろ」

 

リアスがガシガシ撫でる手ををより激しくする。他の奴らからすれば苛立っているような態度から急変しているように見える為、いきなり過ぎて何が何だか分からないだろうが、俺はちゃんと分かる。要はやり返し……やられっ放しが気に食わないタチだからだろうか?

 

「はいはい………」

 

こういう時は身を任せる。撫でられて悪い気は無いしな。

 

「なぁリアス」

 

「なーんだー?」

 

それに、ここにリアスが来てくれたのはありがたい。彼女は俺たちのパーティーの切り札。エースはドレディアだが、いざという時最も頼りにしているのは間違いなくリアスだ。

 

「明日、頑張ろうな?」

 

「……ああっ!」

 

明日に始まるポケモンリーグ予選、そこを越えていけば次は四天王、そしてあわよくばチャンピオン。まだそこまでの道は遠い。でも必ず、俺達なら乗り越えていける。

 

「………そろそろ止めてくれない?」

 

「なっ……別に良いだろ!?」

 

 




という訳で今回はガブリアスでした。勝気な女の子キャラむず過ぎて投稿するか数十分以上悩んでしまいました。まあ、書いたからには投稿しますけどね?

竹嶋えくさんのイラストを参考にしています。
詳しいキャラクターデザインの方はニコニコ静画にどうぞ

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