では、どうぞ!
スペードとクローバーを撃退して翌日後、研究施設でアストラは昨日のローゼンブルム王国の壊滅、そしてサラマンディーネと話していた事をマサト達に報告していた。
「ローゼンブルム王国が壊滅!!?」
《っ!!?》
マサトやマティス達は驚きを隠せなかった。
「ディーラがローゼンブルム王国外にシールド発生装置を起動して、ローゼンブルム王国にいる人達を閉じ込め、そして"核"を投入した.......」
核.....それは20世紀末に開発された禁断の兵器。その力は正に、黒歴史に残る存在でもあった。
「奴等は恐らく、核実験をしたんだろう。ローゼンブルム王国や民を実験用のマウスの扱いとして.....」
「マウスの扱いだと!!?」
アストラの言葉に、マサト達はディーラに対する怒りが込み上げる。
「人間は害虫かよ!?ふざけるな!!」
「憎むなら、憎めばよい......だが、ディーラはそう易々と警戒が強い......そこで、我々はミスルギ皇国に進行する。」
「ミスルギ皇国に?」
「ミスルギ皇国に潜入しているリザーディアからの情報が入った。ミスルギ皇国の中枢にあるアケノミハシラの地下にアウラを発見したと.....」
「皇国の地下に!?」
「俺達ハデス、貴族連合の艦隊、そしてサラ達と共に、ミスルギ皇国上空に特異点を開き、警戒しているディーラ艦隊の後方を狙う。そしてアウラを解放すれば、モビルアーマーや艦隊、そしてモビルスーツも機能が停止するだろう。」
「でも、ネロスは知っているのか?」
「知っているだろう.....だからだ。」
そして同時に風呂に入っているアンジュはサラにミスルギ皇国に侵攻の話を聞いて、アンジュはそれに問う。
「それを聞かせてどうするの? 私に戦線に加われっとでも言うつもり?」
「....まさか、貴女は自由ですよ?アンジュ。この世界に暮らす事もあちらの地球に戻る事も、勿論我々と共に戦っても貰えるとなればそれ程心強い物はありませんが。明日の出撃の前に貴女の考えを聞いて置きたくて....」
「私の....?」
アンジュはそれに頭を傾げ、それにサラは頷く。
「マサトやあなた達は、民を救っていただいた恩があります。出来る事なら何でもお手伝いしますわ」
アンジュはそれを聞いて少しばかり考える。
そして外でマサト達は外で止めてあるマティス達のザクウォーリアの整備をしていて、タスクはアンジュの話しを聞いていた。
「そっか…、アンジュもその話しをしていたんだね」
「『も』って事はそっちも?」
「ああ、俺達も兄さんからアウラの事を聞いてな…」
マサトがその事をアンジュに言い、それにアンジュは黙って聞いていた。
「でもアストラさんの言う通りかもね、アウラを取り戻せばネロスの世界に大打撃を与えられるのは間違いないからね。」
「それでいいのかしら....」
っとアンジュのその言葉にマサト達は振り向く。
「信じられないのよ....」
「え? 義姉さんの言葉がか?」
「何もかもが.....」
アンジュは空を見上げながら言い、それにマサト達はアンジュの方を見る。
「ドラゴンが人類世界に侵攻してくる敵だって言うのも嘘、ノーマの戦いが世界の平和を守るってのも嘘…あれもこれも嘘ばっかり。もうウンザリなの」
「.....確かに、言われてみればそうだな。けど、ドラゴンも人間だ。俺はもうドラゴンも狩らない。自分の意思で決める.....」
「貴方はそれでいいわよ....、でもドラゴン達と戦って、それが間違いだったとしたら、それにだいたい元皇女がドラゴン達と一緒にミスルギ皇国に攻め入るなんて、悪い冗談みたい」
その事にマティス達は顔を合わせて黙り込み、そしてアンジュは自分の腕を掴みながら言う。
「...分からないわ、何が正しいのか...」
「誰も分からないよ。何が正しいかなんて…」
っとタスクが突如その事を言い出し、それにアンジュとマサト達は振り向く。
「大切なのは、何が正しいかじゃなくて....君がどうしたいか...じゃないかな?」
そう笑顔で言うタスクにアンジュは心をゆさぶられ、聞いていたマサト達は納得する。
そしてタスクはアンジュに今の気持ちを伝える。
「君は自分を信じて進めば良い、前にも言ったけど…俺が全力で支えるから!」
「…タスクさん、告白っぽく聞こえましたよ?それ」
「えっ!?」
パトリックの言葉にタスクは思わず振り向きながら驚いて、そのやり取りの中でアンジュは少し頬を赤くして髪をいじくる。
「バカね…そんな自分勝手な理屈が通じる訳ないでしょう?」
「えっ?そう?」
タスクはそれに振り向き、そしてアンジュは安心するかの様な雰囲気を見せる。
「でも救われるわ、そう言う能天気な所」
「フッ、お褒めに預かり。光栄で、すっ!!?」
すると足下に転がっていたドライバーをタスクは踏んでしまって、その一部始終を見ていたマサト達。
《あっ、ドライバーが》
「えっ?ぐあああ!!!」
「え!うあああ!!」
タスクはアンジュを巻き込んで倒れ込んで、そこに運悪くヴィヴィアンがやって来た。
「皆!皆! お母さんがお礼したいって!」
煙が晴れると、そこにはアンジュがタスクに上になって、頭に自分の股を当ててる風な感じだった。
それにモニカ、アイカ、パトリックは真っ赤になって、マティス、エルマ、セリカはものすごく驚きながら唖然とし、ガイ、リクト、ニコラスは何とも言えない表情をしていた。
マサトは頭に手を抑えて「お前はもう......」とため息をつきながら呟き、ヴィヴィアンとメリーは頬を少し赤くして一緒に「いやん♡」「ワーオ♡」と可愛らしいポーズをとった。
タスクはそのままもがいてしまう。
「っ~~!?」
それによりアンジュは真っ赤な顔になっていく。
「くっ~~~~!!! この!!!永久発情期が~!!!」
アンジュの鉄拳がタスクを吹き飛ばしてしまう。
「あ~~~~~~~~~~っ!!!」
そしてそのまま場外へ飛んで行き、崖の下の川に落ちてしまった。一部始終を見たマティスとパトリックは慌てて見る。
「大変だ!!タスクが川に!!!」
「マサト!どうしよう!?」
「しょうがないなぁ......」
マサトは呆れながらのガイとマティス、パトリックと共に川へ落ちたタスクを助けに向かった。
そして夜となり、町の人々がマサト達にお礼のバーベキューをしてくれて、ラミアがマサトにお礼を言った。
「本当にありがとうございました、街と私達を護って頂いて」
「いえ、俺達は義姉さん達を助けたかっただけですし.....」
マサトは崩壊している街の一部を見て、辛い表情をしてしまう。
「それに.....守れなかった者や助けられなかった者がたくさんいます......」
「それでも、私達を護ってくれた事には変わりありません。さっ、どうぞ冷めない内にどうぞ」
ラミアはお肉をマサトに渡し、それにマサトは受け取る。
「すいません」
一方、川から無事救助されたタスクはあちこち包帯を巻いていた。手が使いないタスクにアウラの民の女たちがタスクにお肉を食べさえていた。
「はい、あ~ん♪」
「あ~ん、はむはむ...」
タスクが食べてくれた事にその女たちは喜んでいた。
「ひゃ~!食べてくれた~♪」
「男の人って可愛い~!」
「えっ? そ....そう?」
っと思わずタスクは笑みを浮かばせながら照れてしまう、だが近くに居るマティス達がタスクのそばまでやって来て言う。
「おいタスク、あんまりデレデレするとアンジュがまた機嫌悪くなるぜ?」
「あ…、それは.....」
「楽しそうね」
「あ」
「ほらね?ん?」
タスク達は運悪くアンジュがその場にやって来た事に固まり、そしてアンジュの右手に何やら見覚えのある形をしているバーベキューのお肉串を持っていて、アンジュはその先端のキノコをかぶりつく。
ガブッ!!
「「「「「「痛い!!??」」」」」」
タスク達は思わず自分の股をおさえ、女たちは悲鳴をあげてその場から逃げて行く。
それにアンジュは鼻で笑い飛ばし、タスクのそばまで行って隣に座る。お肉を差し出す。
「はい、あ~ん」
「えっ?」
「何?いらないの?」
アンジュの行動にタスク達は少々戸惑いを隠せない。
「えっ?....な、何で?」
「手、使えないんでしょう? 少しやり過ぎたわ」
っとアンジュは頬を赤くして、申し訳ない表情をしながら謝る。
「こ、このくらいどうってことないさ。アンジュの騎士は不死身だからね」
「逆にそれが凄いんだけどね.....」
パトリックはタスクの身体の頑丈さに思わず呆れる表情を示し、タスクはそれに苦笑いしながらもアンジュが差し出したお肉を食べる。
「うん!美味い! アンジュが食べさせてくれると格別だね!」
「バカ....♪」
その事にアンジュは呆れ返り、マティス、パトリック、はその事に笑い我慢し、ガイ、リクト、ニコラスは呆れながら笑みを浮かばせる。
そしてアンジュは街を見渡して、タスクがアンジュに言う。
「良い所だね♪」
「モテモテだもんねあんた達は、特にタスクが一番...」
「えっ!?いや!そう言う意味じゃ...?!」
タスクは慌てて言うも、彼が言う言葉には説得力がない。
しかしアンジュはそう言いながらも、タスクの言葉に同意する。
「でも本当に良い所、皆助け合ってる生きている....あっ、そっか」
「ん?どうしたアンジュさん?」
ガイがアンジュが何かに気付いて問い、アンジュはそれに答える。
「アルゼナルみたい....なんだ、ここ....」
その事にジュン達は理解した表情を示し、そしてアンジュは立ち上がる。
「私...帰るわ。モモカ達が待ってるわ!」
「そうか。アンジュさんの決断はそれか」
ガイがそう頷いていると、サラ達がやって来る。
「それが....貴女の選択なのですね。また...戦う事になるのですね? 貴女と」
「サラ子...」
「やはり危険です!この者達は我々の事を知り過ぎました!」
ナーガは後ろにある刀を手を伸ばしてアンジュ達を警戒する、それをカナメは止める。
「でも!マサトさん達は都の皆を救ってくれたわ!」
「マサト様やリナ様はアストラ様の弟君と妹君は別だ!それでもこの間まで殺し合っていたんだぞ? 拘束するべきだ!」
ナーガとカナメの言い合いを聞いていたアンジュ達、アンジュは決意を決めた表情で言う。
「...私は、もうあなた達とは戦わないわ」
「ほら!私達は…えっ?!」
その言葉にナーガは思わず驚き、マティス達もそれに頷いて言う。
「そうだ、アンジュの言う通り、俺達もあんた達とは戦わない」
「うん、同じ人間同士。殺し合う必要はない」
ジュンとアラドの言葉を聞いたサラは微笑みを浮かばせて言う。
「では明日開く特異点により、あちらにお戻りください。必要ならばカナメとナーガを護衛に付けましょう」
「さ!サラマンディーネ様!?」
ナーガはそれに問うも、そこにニコラスが言う。
「大丈夫だ、俺達はオルトさんとマナミアさんと共にハデス、貴族連合と行く。大丈夫です♪」
「そうですか....お達者でアンジュ。戦いが終わりましたら、何時かまた決着を付けましょう...」
「ええ、今度はカラオケ対決でね」
っとアンジュとサラは握手をして、それにタスク達は苦笑いをしながら見届けていた。
その頃、マサトは『天都ノ神殿』で鬼の民達にこれからの事を話し合っていた。
「では、彼方の方へお戻りになるのですか.....」
「大丈夫だよ、向こうで一暴れして来るだけだから♪」
「そうですか.....」
鬼の大将は落ち込む姿にマサトは励ます。
「殿下....」
「ん?」
「貴方に見せたい物があります。此方へ....」
鬼の大将は立ち上がり、マサトをある所へ連れてやった。
「ここは?」
「ここは......かつて、ユリウス殿下と奥方イリス様が使われていた研究室です.....ここにマサトが来たら、この部屋を見せてくれと頼まれたのです。」
「本当の父さんと母さんが?」
「えぇ、......後、妹君もです」
「妹?俺に妹がいたのか?」
「はい......ですが、彼女は亡くなられたのです。」
「.........」
「.........エクセリアの魂となって.....」
「え!?」
「殿下が使われているレオスには.....貴方の母君の魂が宿られておるのです。」
「え!?じゃあそれって.......」
「はい......貴方の父君と母君、妹君は体を失った状態で生きておられるのです。」
「何だって!?」
その時、マサトは蒼いエクストリームを思い出す。
「それじゃ.....あの蒼いエクストリームの魂は......?」
「......ユリウス様の魂が宿っているのです。」
「え、でも.....何で!?」
すると大将は古い机の引き出しから新聞を取り出し、マサトに見せる。マサトはその新聞の内容を見る。
「平成2018年 秋........東京都東区に住む高○○校の生徒 『大門寺 真人』(17)が死亡。」
午後5時に大門寺家の長男 大門寺 真人が車に跳ねられ、病院に搬送されましたが、間もなく死亡したと、 警察も必死に犯人捜索するが、痕跡も見つからないまま、捜索を打ち切りになった。
大門寺 マサトの御両親である『大門寺 諒』(45)と『大門寺 華怜』(43)と妹の『大門寺 沙弥』(12)はある計画に成功したり
project『Extremer』───人類も到達出来なかった不老長寿SYSTEM 通商"エクストリーマー"が完成し、遺体である真人に打ち込んだ。だが、真人は生き返らず、計画は失敗したと思われたが、諒と華怜、沙弥が打ち込むと、完璧な新人類"ハイブベイド"が誕生し、双極の悪魔であるイクスとレオス、そしてエクセリアに憑依できるようになった。そして二人は疑似の体を造り出し、機体から脳波でコントロールできる疑似体"ユリウス"と"イリス"が完成した。それから120年後、真人の遺体のDNAでクローンを造り、クローンに真人の記憶をコピーさせ、イリスの胎内に宿らせた。
マサトはその真実を見て、驚く。
「それが.......俺!?」
「.......」
「俺の......本当の名前は......マサト・ラスタルじゃなく、大門寺 真人!?」
「はい......殿下と奥方はそれほど息子を愛しかったのです。亡くなったあなた様を生き返らせるために態々、転召なされて、もう1つの体として、あなた様を産んで生き返らせたのです......」
「これが......もう1つの真実!?俺は生者!?それとも死者!?」
マサトは混乱するなか、大将があるスイッチを押した。すると、目の前のハッチが開いた。すると、急激な光がマサトの目を眩くさせる。
「何だ!?」
「我々鬼の民はかつて、天草四郎様の指導の元に、神の御加護を受けていました。マサト様......何故、天草四郎様が神の御加護を持っておられたのか知っていますか?」
「え!?」
「かつて、この地に......天に召されし方舟が下りてきました。幼かった四郎様は乗っていた天の方舟の使者と接触し、神の御加護を手にし、人々を指導しておられたのです。」
「天に召されし方舟!?、何の事だ!?」
「方舟の使者は....善なる白き悪魔と、悪き黒き天使を崇めていました。その善なる白き天使と天に召されし方舟がマサト様を照らしている物です。」
マサトは良く見ると、何万メートルもある光るそれは、船と言うより、要塞であった。中には緑の草原、高層ビルが並んでいた。そしてその要塞の上に、装甲を身に付けていないフレームがあった。
「あれは.....!?」
「そう.......双極の悪魔の元となり、全てを超越できる悪魔であり、真の双極の悪魔......『エクストリームガンダム type-レオスII ヴァリアント・サーフェイス』....貴方の遺体と魂が宿った悪魔なのです。」
「........!!」
マサトはその神々しいフレームに見とれる中、マサトを追って、こっそり見ていたナオミもマサトの正体に驚いていた。
どうですかな?
なんか、グダグダになっているかも知れませんが、これが本当の真実です!