クロスアンジュ エクストリーマー    作:オービタル

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第19話:七大名門

 

一方、コマンダー・フェニックス.....アストラはセルジオを邸に送ると、ボードウィン家の当主 セルジオの兄である"アルバレア・ボードウィン公爵"が待っていた。

 

「よく来てくれました。アストラ・ラスタル伯爵よ」

 

「貴方もお務め御苦労様です。アルバレア・ボードウィン公爵よ」

 

「何かあったのですか?」

 

「あぁ、【ディーラ】が動き出した。」

 

「【ディーラ】......正義の名を語った組織.....その名の通り....."配る者"。」

 

「あぁ、レジスタンスに援助している貴殿方、『七大名門貴族連合』、親父とお袋がいるあの世界に緊急会議をして欲しい。」

 

「分かった。此方へ......」

 

アルバレア男爵はアストラを連れ、地下室にある会議室へと入る。アストラやアルバレア男爵が円卓の会議椅子に座ると、他の椅子から残りの七大名門貴族がホログラムとして映し出される。ミスルギ皇国の七大名門貴族「エリオン侯爵家」、ローゼンブルム王国の七大名門貴族「ファリド公爵家」、マーメリア共和国の七大名門貴族「クジャン公爵家」、エンデラント連合の七大名門貴族「バクラザン侯爵家」、ガリア帝国の七大名門貴族「ファルク侯爵家」、ヴェルダ王朝の七大名門貴族「ボードウィン公爵家」とアストラ・ラスタル伯爵、そして七大名門貴族の第一席にして筆頭の貴族「オルト・ラスタル卿」、アルケミスト学院の学院長「ヴァンダルク・ログナー」が揃った。

 

「久し振りだな、アストラ.....」

 

「父上.....御元気で何よりです。」

 

「早速だが、アストラ.......七大名門貴族連合方々に話したいことがあるのでは?」

 

「えぇ、」

 

アストラは七大名門貴族連合の達に話す。

 

「七大名門貴族連合、そしてヴァンダルク・ログナーよ........正義の名を語った組織【ディーラ】が動き出しました。」

 

謎の組織【ディーラ】の言葉に七大名門貴族連合の代表達の空気が一変した。

 

「何と言うことだ.......また動き出したのか......10年前の倒すべき相手が......」

 

「馬鹿な!また戦えば、300年前や10年前の悲劇になるぞ!イシュー公とウォーレン侯や一族、そして我らの総統や奥方見たいに!」

 

「ですが、イシュー公とウォーレン侯の領邦軍の決死のおかげで、「レオス」と「エクセリア」、「∀ガンダム」を奴等の手から奪還できた!」

 

「たったの三機だぞ!?イクスとディザスターも、モビルアーマー含め、何千機のGストリームとバグがまだ奴等の手中に納められているのだぞ!」

 

七大名門貴族連合のバクラザン侯爵クジャン公爵がアストラの言葉に否定していた。オルト・ラスタルとヴァンダルク・ログナー、アルバレア・ボードウィン、セルジオがアストラを心配していると、

 

「可能性はある!」

 

《っ!?》

 

「我々には、レオス、エクセリア、そしてヴィルキスがある!片方である双極の蒼い悪魔さえ取り返せば、奴等の正義面を剥がせます!」

 

《.........》

 

「それと、既に彼等とのコンタクトも訪ってある!」

 

「彼等とは......まさか!?」

 

するとアストラの横から、別のホログラムが現れた。それは何と、ミスルギ皇国近衛長官であるリィザ・ランドックであった。

 

「お初に御目にかかります。私は近衛長官リィザ・ランドック.......いいえ、本名はリザーディアと申し上げます。」

 

リザーディアは七大名門貴族に礼をすると、エリオン侯が言う。

 

「リザーディアよ、君達竜の一族が.....何故我等に接触してきたのかい?」

 

「まだ希望はあります。新生皇帝ジュリオ・飛鳥・ミスルギは旧皇帝であるジュライ・飛鳥・ミスルギを地下に幽閉しております。」

 

リザーディアの報告に、エリオン侯は言う。

 

「ジュライ皇帝陛下が......生きていると!?」

 

「はい、彼なら......この状況を打開策を考えている筈です。」

 

「分かった.....リザーディアよ、お前に命ずる。」

 

「はい」

 

「ジュリオから情報を聞き出し、我が友であるジュライ・飛鳥・ミスルギの安否を確認してくれ。我等、貴族連合が必ず助けに行くと........」

 

「仰せのままに.....」

 

リザーディアはエリオン侯爵の命を受け、通信を終了した。

 

「して、これからどうする?」

 

オルトはバグラザン侯爵とクジャン公爵に言う。

 

「分かった......聞き取り入れよう。ただし、.......10年前のリベルタスの様にはならないでおくれよ」

 

「私も、バグラザン侯と同感です。」

 

二人はそう言うと、通信を終了した。するとファリド公爵がアストラに言う。

 

「アストラ・ラスタル伯爵.....これからの活躍を期待しているぞ。それと、アルゼナルの司令官のジル........アレクトラを見張っておいてくれ.....」

 

「分かりました。ファリド公爵殿下」

 

ファリド公爵も通信を終了し、エリオン侯、ファルク侯も通信を終了し、残ったのはヴァンダルク・ログナーとオルト・ラスタル、ボードウィン公爵だけになった。

 

「......セルジオ」

 

「はい!」

 

「ミスティ・ローゼンブルム妃殿下を迎えに行ってやってくれ♪」

 

「え!?兄さん、どう言うこと!?」

 

「勘かな?.......私がリベルタスに使っていたシュヴァルベグレイズで迎えに行きなさい♪」

 

セルジオは初めてのモビルスーツに乗れることに興奮する。

 

「っ!?.......はい!!」

 

セルジオは敬礼すると、会議室から出る。

 

「アストラ......念のため、君のお友達を呼び戻しておく。」

 

「........"不死鳥の三銃士"」

 

「そうだ.......」

 

「懐かしいなぁ........俺がフェニックス、アリサがハルファス、ユーシスがバルバトス........」

 

するとアストラは暗い表情になる。

 

「無理もない....リベルタスから逃げたお前にとって、新人であったからなぁ.......」

 

アストラは拳を握り締め、決意する。

 

「......もう逃げない!」

 

そしてアストラは会議室から出ていき、会議は終了した。


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