クロスアンジュ エクストリーマー    作:オービタル

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皆さん......ちょっと早いかも知れませんが、ジュリオのクソ兄貴を初っぱなから痛め付けようと思います♪さぁて、クソ愚民共に悪魔からの素敵なプレゼントを上げましょう。そしてタイトルの通り、義手の力と役割が出ます。


第16話:義手の力

アストラ、リクト、ニコラス、メリー、アイカ、ガイ、モニカはヒルダを捜索していると、リクトがアストラに言う。

 

「アストラさん」

 

「何だ?」

 

「ヒルダの居場所は?」

 

「まだ不明だ.......」

 

「それの事ですが.......心当たりがあるんです」

 

「何......!?」

 

「リクト....どう言うこと?」

 

アイカが問うとリクトは素直に答える。

 

「ヒルダはきっと......お母さんに会いに.....『エンデラント連合』に行ったと思います.....」

 

「『エンデラント連合』........何故分かるのだ?」

 

「自分はエンデラント連合出身でしたから.......そしてヒルダの......幼馴染みなのです」

 

「えぇっ!?」

 

「嘘っ!?」

 

モニカとメリーが驚くと、アストラは言う。

 

「なるほど、通りでお前は彼女の事を心配していた訳か.......」

 

「え!?気づいていたのです!?」

 

「私を甘く見るな......."鷹の眼からは逃れられん"そう言うことだ......」

 

「........」

 

「とにかく、リクトの言う通りにエンデラント連合に行ってみよう........彼女はそこで何を見るのか.......」

 

アストラ達は出力を最大に上げ、エンデラント連合へと向かっていった。

 

その頃、アンジュはミスルギ皇国の橋の下に身を潜めていた。モモカはアサルトライフルのパーツを持ったまま居眠りしていた。

 

「ふわぁっ!?申し訳ございません!アンジュリーゼ様!」

 

「良いのよ、寝ていて.......どうせ、眠れなくなるから.......ゆっくり休んでおきなさい」

 

「はい!」

 

するとアンジュは夕暮れの空を見上げる。

 

「お母さんに会えたかな?..........ヒルダ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、アストラ達はエンデラント連合に到着し、森の中にモビルスーツを隠す。

 

「リクト、何故お前がヒルダの幼馴染みなんだ.........?」

 

「........幼少の頃、エンデラント連合に住んでいて、そこでヒルダと出会った。月日が流れて俺とヒルダは恋人みたいな関係になったが、ヒルダがノーマとバレてしまい、行方が分からなくなった.......その時、母親はノーマであったヒルダをずっとひたすら隠し続けていたから.......多分、ヒルダの目的はお母さんに会うと思っているんだ.......」

 

「なるほど、確かに......今までノーマであっても生んだ子と親の絆は深いからなぁ.....」

 

するとアストラがリクトの頭を撫でる。

 

「良くやった♪」

 

「ありがとうございます.......」

 

「それで?ヒルダが前に住んでいた町は?」

 

「あぁ、この先です.......」

 

リクトの指差す方向に田舎町が見えてきた。するとアストラが止まる。

 

「ここから先.....私は同行できない」

 

《え!?》

 

「レジスタンスの上層部から別の任務が入った。」

 

アストラはそう言うと、アルゼナルまでのマップをリクトに渡した。

 

「帰りはそれに従え.......」

 

アストラは急いでデルタガンダムへ向かっていった。その頃ヒルダは、雨の振る道を歩いていた。母親に拒絶され、さらに新しく生まれた娘......嫌、妹に自分と同じ名前を付けられていた事に、ヒルダは絶望をしていた。

 

「........」

 

すると警察官のパトカーが2台が通り過ぎると、パトカーから四人の警察官が出てきて、ヒルダに暴行する。その直後、森の中から鬼神と化したリクトが刀を抜刀し、四人の警察官を両断し、道路を血の海で染めた。落ちている林檎に血が流れ着き、返り血で赤く染まったリクトは刀を鞘に収め、痛め付けられ気を失っているヒルダを抱き抱える。

 

「ヒルダ.......迎えに来たよ」

 

リクトの元にアイカ達が駆け付け、急いでヒルダをモニカのホスピタルザクウォーリアの医療コンテナに乗せて治療する。

 

「かなり痛め付けられているわ......酷い」

 

モニカがヒルダを心配すると、ガイは拳を握り締める。

 

「これが人間のやり方か!?何で彼らは分かり合えないんだ!?」

 

「..........今はヒルダをアルゼナルに搬送させるのが最優先だ.......急ごう!」

 

リクト達はそれぞれの機体に乗り込み、アルゼナルへと帰還していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、マサト達はレオスを森の中に隠し、建物の屋上から警察官や検察官から逃げているアンジュを監視していたタスクやレジスタンスに所属している人間達と合流した。

 

「タスク!」

 

「マサト!」

 

「状況どうなっている?」

 

「無茶苦茶だよ........ええっと.....君達は?」

 

タスクがマティス達を見て、問う。

 

「俺はマティス・シモン」

 

「エルマ.....」

 

「僕はパトリック・ベルティラ♪」

 

「セリカ・イシュレニアルだ......気軽にセリカと呼んで良い♪」

 

「俺はタスク.....ただのタスクだ.....」

 

するとレジスタンスの一人がマスクを外す。

 

「久し振りだな♪マサト.....」

 

「お前は!?セルジオ!?」

 

マサトはセルジオの名を言う。

 

本名"セルジランド・ボードウィン"......ボードウィン家の次男にして、ヴェルダ王朝に住むの貴族。彼の親族や各国にいる貴族をこう呼ばれていた『七大名門』。マサトはボードウィン家の次男がここにいることに驚く。

 

「訳があって、アストラさんに呼ばれたんだ.......ミスティが大変な事になっちゃったって.....」

 

「大丈夫、ミスティ様は無事だ......♪」

 

「ほぉ、良かった~、ミスティにもしもの事があったら、ボードウィン家とローゼンブルム家の婚約が破棄される~」

 

「頑張れ.....将来ミスティの夫になる次男よ.....」

 

「あぁ、」

 

セルジオとマサトの話に皆は呆れていると、望遠鏡で監視していたタスクが言う。

 

「まずいよ!」

 

「えっ!?」

 

マサトはタスクの望遠鏡を借り、覗き混むと、そこに写っていたのは、アンジュがボロボロの服の処刑着を着せられ、腕を吊るされており、そしてマナの電動車椅子に乗っているアンジュの妹『シルヴィア・斑鳩・ミスルギ』がムチでアンジュの身体に打ち付けて痛みつけ、それにアンジュが悲鳴を上げる。それを見ていた国民達は喜びの声援を上げていた。その光景を見ていたマサトは歯を食い縛り、怒りがこみ上げる。

 

「クズがっ!!」

 

「マサト?」

 

マサトはマティスに望遠鏡を渡すと、マティスも見る。

 

「.......アイツ等!これが人間のやることか!?」

 

マティスは怒鳴り、エルマやパトリック、セリカも怒りがこみ上がる。

 

「タスク」

 

「何?」

 

「スマンが、アイツ等を許せなくなった.........だから、」

 

するとマサトの怒りに反応したのか、レオスが自動で動き、マサトの所まで来た。するとレオスが持っていたヴァリアブルライフルで民の方に狙いを定める。

 

「待て!マサト!早まるな!!」

 

マサトの眼が金色になり、意識の中で命令しようとした直後、マサトの耳から耳鳴りが響く。

 

「っ!?」

 

良く見ると、アンジュとモモカ、そしてジュリオと一緒にいる近衛長官以外の民衆が黒く染まっていた。そしてアンジュの歌が聞こえてきた。

 

「この歌は?」

 

「綺麗......」

 

「何だか.......心が落ち着く.....」

 

マティスやセルジオがその歌に聞き惚れていると、マサトは決意する。

 

「タスク......今すぐアンジュを救出しよう....!」

 

「マサトは?」

 

「俺?.......俺は今から、民衆と......あの妹を売ったあの兄貴とその友人を使って...........

 

タスクは恐る恐るマサトの言葉を聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

     "血の海"にする........!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

その言葉を聞いたタスクは慌てる。

 

「ちょっと待って!目的はアンジュの救出「殺らせてくれ!」っ!?」

 

突然セリカがマサトに言う。

 

「私は......委員長として、大事な役割を持っている...........人を殺すって言うのは、確かにいけないことだ..........だけど!アンジュをあんな風にした奴なら、別だ!!」

 

「セリカ.......」

 

「俺も!」

 

「私も!」

 

「僕も......殺れる事を全てやる!」

 

マティスやエルマ、パトリックも決意する。

 

「皆.......」

 

タスクは皆の決意に呆れると、セルジオがタスクに言う。

 

「彼等はなぁ......アルゼナルにいる者達の罪悪と怒りを.......あの腑抜けた民達に警告を出すつもりなんだ.......止めようとは言わない.......彼等は.......たった今、"人間から悪魔へ"と変わったんだ.......」

 

「........」

 

タスクは怒りに燃えるマサト達を心配する。

 

一方、アンジュの方はこの世界に生きる人間達の本性を見て、目が覚めた。そしてアンジュは母からの永遠語りを歌を唄い、処刑台へと自ら歩いていく。途中、リィザに命じられた近衛兵が止めさせようとするが、アンジュの気迫に圧されてか、手出し出来なかった。

 

「(私は死なない。諦めない。殺せるものなら、殺してみろ!)」

 

いつからか、広場に集まった観衆はアンジュに呑まれたかのように静まり返っていた。

 

「っ!早くしろ!」

 

ジュリオが近衛兵に命令した。永久語りを歌っているアンジュに近寄って絞首に顔を叩き込む。

 

「さらばだ、アンジュリーゼ」

 

ジュリオがそう呟き、刑が執行される。

 

「アンジュリーゼ様ーーっ!!!」

 

モモカが悲鳴を上げた直後、森林から閃光弾が発射され、中庭を昼のように照らす。突然の事態に悲鳴を上げて目を押さえる観衆達。そんな彼らの隙を突くかのように森林からホバートラック『ブラッドハウンド』が飛び出し、真っ先に車両の上をホバーで航空し、彼はジュリオから指輪を奪取、そして手裏剣でアンジュを絞首していたロープを切断し、落ちていくアンジュをキャッチするが、

 

「のわっ!?」

 

思わずバランスを崩してしまい落ちてしまって、アンジュは気が付き、自分の股間に誰かの頭が突っ込んでいる事に真っ赤な顔になる。

 

「うっ、うえ~~~~~!!??」

 

「っ~~~!?」

 

アンジュの顔はさらに真っ赤になり、彼を蹴り飛ばした。

 

「こ、この~~~~っ!!」

 

「ぐほっ!」

 

彼は壁に激突し、頭を覆っていたローブが取れ、素顔を現す。

 

「え、あれ?.......タ、タスク?」

 

「近衛兵!何をしている!早く取り押さえろ!!」

 

くらんだ目から回復したリィザは、近衛兵にアンジュを捕獲を命令する。それと同時にブラッドハウンドの中からそれぞれの武器を持ったマサト達が出てくる。

 

「マサト!?何であなたも!?」

 

「話は後だ!」

 

マサトは義手からブレードを展開し、マティス達も魔導武器を持つ。

 

「ノーマを助けるアイツ等......一体?」

 

「反乱分子だ。ノーマに加担するテロリスト共め!」

 

ジュリオがマサト達やタスクを見て、リィザに言う。

 

「アンジュリーゼ様!」

 

「モモカ!」

 

アンジュは蹴りでモモカの手に付けられているマナの手錠を砕き、モモカもアンジュの手に縛り付けられている縄をマナの光でほどいた。

 

「乗って!」

 

ブラッドハウンドからセルジオがアンジュとモモカに言う。

 

「行きましょう!モモカ!」

 

「はい!」

 

アンジュとモモカは急いでブラッドハウンドへと向かう。

 

「クッ!殺しても構わん!決してその者達をにがすなぁ!!」

 

ジュリオが近衛兵に命令を下し、銃剣の発砲許可が下った。するとマサトがブレードを使って近衛兵を襲った。近衛兵は何が起こったのか、後方にいるマサトの方を振り向く直前、

 

「おやすみ........!」

 

マサトが言った直後、近衛兵の首に深い傷が浮かび上がり、中から赤い血が噴き出した。中庭にいる民衆がパニックなるとると、マサトはアンジュに通報したアキホの後ろに回り込み、口を抑え、背からブレードを展開した。

 

「っ~~~!!」

 

アキホは背から腹まで突き出たブレードに驚き、激しい痛みが彼女を襲う。側にいた友人達がマサトの姿を見て怯え、彼女達のストーカーから、尿が漏らし、怯えながら言う。

 

「あ......あ.....悪魔!!」

 

民衆が悲鳴を上げ、さらにパニックになる。するとマサトの義手が緑色に光出す。

 

「ん?」

 

それは何と、マナの光であり、アキホから搾取していた。そして義手が発光しなくなり、アキホは絶命した。

 

「マナの光を吸い取っている......この義手が?」

 

マサトが自分の義手を見つめている間、マティス達が次々とくる近衛兵達を圧倒していく。

 

「な、何故マナの光が!?」

 

近衛兵がマナの光で障壁を展開するが、セリカの両手剣とエルマの双銃剣によって、砕け散る。

 

「あの武器はなっ!?」

 

近衛兵に泡玉が炸裂し、吹き飛ばされる。それはパトリックが魔導杖から出している物であった。

 

「邪魔はさせないよ......」

 

マティスがショットガンで銃剣を向けてくる近衛兵の頭を吹き飛ばす。そして腰からロングバレルのショットガンを取り出し、車両を破壊していく。マサトは義手の事を後回しにすると、拡散グレネードのピンを引き、逃げ回っている民衆の中心に投げ込んだ。そして拡散グレネードが爆発し、爆熱が民衆を呑み込み、民衆の四肢が吹き飛び、グレネードから無数の刃物が民衆の体に突き刺さり、辺りは血の海に染まった。その於曾ましき光景を見ていたジュリオとシルヴィアは怯える。すると上から顔中血だらけになって、四肢を半分失った人が落ちてきた。

 

「ヒィッ!!」

 

シルヴィアはその死体に怯え、ジュリオは殺されると思い、転げながら、逃げる。

 

「た、助けてくれ!」

 

するとマサトは逃げるジュリオに踏みつける。

 

「ガァッ!!」

 

「オラァッ!」

 

そしてマサトはジュリオの顔を強く踏みつける。そしてジュリオの胸ぐらを掴み、アンジュの親の事を言う。

 

「親の気持ちを考えろ!!このクソ兄貴がっ!!」

 

「わ、私を誰だと思っている!?私は神聖皇帝ジュリ「ふざけるなっ!!」グエッ!!」

 

マサトはジュリオの顔を殴る。さらにマサトが義手の指でジュリオの左目に突き刺した。

 

「あ"あ"あ"あ"~~~っ!!!」

 

ジュリオが断末魔の悲鳴を上げ、マサトはジュリオの左目を引きちぎると、目玉を握り潰した。

 

「アンジュやあんたの親父と何も罪もないノーマの傷みをじっくりと味わえっ!!」

 

そしてマサトはハンドガンを取り出し、わざと反らして撃った。ジュリオの頬に弾丸が掠れ、経験したことがない痛みが一つ増え、もがきまわる。マサトは怯えるシルヴィアを見て、言う。

 

「これは警告だ........次こんなことをやったら.........今度こそ、お前ら愚民共や国を潰すっ!いいな?」

 

マサトの威圧がシルヴィアを圧迫し、シルヴィアは首を縦に振る。

 

「......良い子だ♪」

 

マサトはステージから下りると、転がっている死体からマナの光が溢れ出てきて、義手に吸収される。そしてマサトはアンジュとモモカ、タスクを乗せたブラッドハウンドに跳び移り、マティス達もブラッドハウンドに乗り込み、その場から去っていくと、リィザが彼等を見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブラッドハウンドのホバーで海の上を航空し、ミスルギ皇国から立ち去る。マサト達も、それぞれの機体に乗り込み、ブラッドハウンドの護衛をする。

 

「ごめんなさい.....ごめんなさい.....アンジュリーゼ様....」

 

沈痛な面持ちでモモカがアンジュに謝罪する。知らなかったとはいえ、敬愛する彼女を危険に巻き込んでしまったことに、モモカは酷く傷ついていたが、アンジュがモモカを励ます。

 

「何を言ってるのよ、モモカ......あなたは何も悪くないわ....むしろ、スッキリしたしね」

 

「え?」

 

「私には、家族も仲間も故郷も、何にもないってわかったから…」

 

「アンジュリーゼ様......」

 

「......それよりも!」

 

アンジュはまだ気を失っているタスクの胸ぐら掴み、そのニヤけた面に少々ムカっと腹が立ったのか、彼の頬に平手打ちをした。

 

「痛ったーい!」

 

「どぅ?目ぇ覚めた?」

 

「良かったアンジュ!無事だったんだね!」

 

するとアンジュはタスクのこめかみをグリグリする。

 

「貴方、またやったわね!」

 

「何ぃ!? あっ、何が!?」

 

歪み苦しむタスクにアンジュは言う。

 

「どうして股間に顔を埋める必要があるわけ!? 癖なの!? 意地なの!? 病気なのッ!?」

 

「ごめーん....痛ててててててっ....ごめん!」

 

「あのぅ....アンジュリーゼ様、こちらの方とはどういう関係で?」

 

タスクを知らないモモカがアンジュに問う。

 

「えっ? えーと.....」

 

「ただならぬ関係....」

 

「っ!?はぁっ!?」

 

タスクの合っているのか、間違っているか、の言葉を言ったことに、アンジュはタスクを睨み付けるが、モモカは純水な心で素直に受け止めてしまう。

 

「やっぱり! そうでなければ、生命掛けで助けに来たりしませんよね! 男勝りのアンジュリーゼ様にも、ようやく春が…筆頭侍女としてこんなに嬉しいことはありません!」

 

「ちっがーう!」

 

手を叩いたり、口元を押さえたり、涙を浮かべたりと様々な手段で喜びの感情を表すモモカであったが、アンジュは

否定の意を表し、タスクの頭を叩いた。

 

「痛っててててて.....」

 

「どうしてあそこにいたの?」

 

「連絡が来たんだ、ジルから」

 

「ジル...司令官?」

 

「君を死なせるな....てね。それでマサト達も応援に駆け付けてくれたんだ。それにこれ....」

 

タスクはジュリオから奪還したアンジュの指輪を手渡した。

 

「大事なものだろ?」

 

それを受け取ったアンジュは本当に嬉しそうな表情をすると、早速、右の薬指にはめる。

 

「ありがと.......貴方、一体何者なの?」

 

アンジュの質問にタスクは答える。

 

「俺は...."ヴィルキスの騎士"」

 

「騎士?」

 

「君を守る騎士だよ。詳しいことは、ジルに聞くといい」

 

「そうするわ」

 

「僕も一つ、聞いていいかな?.....アンジュの髪...綺麗な金色だよね?」

 

「え?そ、それが、何よ....」

 

頬を赤くし、アンジュは次の言葉を楽しみにするが、

 

「下も金色で、フサフサ「死ね!この変態スケベ騎士が!!」」

 

思わぬ言葉を吐いてしまったタスクはアンジュの怒りの猛攻で怪我を負おう事になった。話を聞いていたマサトや運転しているセルジオは呆れたその時、上空からビームが降ってきて、海面に直撃した。

 

「っ!?」

 

マサト達は機体を旋回し、上を見る。

 

「あれは!!」

 

セルジオもブラッドハウンドを自動操縦に切り替え、車体上部のタレットで確認する。

 

「何だ!?あの機体は!?」

 

セルジオがマサトとセルジオが見たものは、GNバスターランチャーを持った『ガデッサ』、マサトが前に戦ったクロノス、そして一機だけは血の様にに染まっており、背部にディバインストライカー、右腕にトリケロス改を装備したガンダム『テスタメントガンダム』が浮遊していた。

 

「何だ!?あのガンダム........今までの敵とは何かが違う!」

 

マサトがテスタメントガンダムの威圧に圧迫されると、テスタメントガンダムはディバインストライカーを起動し、巨大な爪を突き付ける。クロノスもクロノスライフルとクロノスソードを取り出し、ガデッサもGNビームサーベルを抜刀する。

 

「さぁ、殺し合いを始めようか!ガンダム!」

 

デシルがクロノスソードを突き付けると、ジョーカーが先攻する。

 

「お前っ!」

 

「お前じゃねぇよ!レオスに乗っているアイツは私の獲物よ!」

 

ジョーカーがデシルに怒鳴り、マサトはヴァリアブルライフルを構える。そしてマティス達も武器を構えた。

 




どうでしたかな?次回はお待ちかねのレオスが射撃に特化した姿へと覚醒します♪

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