比企谷八幡の現実   作:きょうポン酢

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女の子を見た目で判断してはいけない

おはこんばんにちは諸君

 

我輩はプロのぼっちである

 

俺は今何をしていると思うだろうか

 

読書をしているだろうか

 

イヤホンで音楽を聴いているだろうか

 

 

違う

 

 

天災のせいで何をしたら良いのか分からない、だ

 

 

雪ノ下雪乃は黙々と読書をする

 

 

何だこれ

 

 

本当は奉仕部じゃなくて放置部なんだろ?

 

おじさんに正直に言ってみそ?

 

「そんなところに突っ立って無いで座ったらどうかしら」

 

「あ、ああ...」

 

最初に言ってくれても良いじゃない!

 

ハチマンはコミュニケーション慣れてないんだからさ!

 

どうしたら良いのか分からなくなるだろ

 

ぼっち舐めんなよ

 

 

「...なぁ依頼人って誰なんだよ」

 

「すぐに分かるわ」

 

俺はラノベを読み始める

 

いやー、やっぱり妹キャラは良いなー

 

俺には小町が居るからいいんだけどね

 

「失礼する」

 

誰か入ってきたようだ

 

「平塚先生ノックを」

 

何だ野生の独神じゃないか

 

独神...それは独身であり続けることで神にも昇華した存在のことである

 

そうして平塚先生は神社に祀られるのであった まる

 

「お、比企谷じゃないか、奉仕部に入部したいのか?」

 

「いえ、これには事情がありまして...」

 

「まあ何にせよ、ここは君の腐った性根を叩き直すにはいい部活だからな」

 

「いえ、そうではなく...」

 

「まぁ、君も頑張りたまえ、私は仕事に戻るよ」

 

俺の、

 

俺の、

 

俺の話を聞けぇぇぇぇあああ!!!

 

 

はぁ...平塚先生が結婚出来ない理由が分かった気がする

 

人の話を聞かないのは、コミュニケーションが取れないという事だ

 

コミュニケーションが取れない事で相手との軋轢が生まれ、反発される

 

人間というものは、自らとコミュニケーションを取れない者に関わろうとしない

 

これはクラスの奴らを見ていれば分かる事だ

 

カースト上位どもは彼らのグループだけで

 

人間というものは違うグループの者とコミュニケーションを取らない傾向にあると思う

 

そう、自らと価値観の異なる者とは相容れないのだ

 

磁石のプラスとプラスが反発するように

 

俺はそもそもコミュニケーションが取れない存在として認知されて居るので、反発は生まれないのだ

 

つまりぼっちは人間関係において反発は生まれない

 

そもそも人間関係を持っていないから

 

 

彼らが物質だとしたら俺は反物質なのである

 

関わると最後、何も残りはしないのだ

 

 

コンコン

 

奉仕部の扉がノックされる

 

「どうぞ」

 

もしや依頼人だろうか...悪意に備えて警戒しておくか

 

反感を買ってしまって、階段で突き落とされたりでもしたら、怪我どころでは済まない

 

これは俺が中学二年生の時の話である

 

その頃は中学生は舐められたら終わりだと思い、髪をワックスで固め、眉毛を整えて舐められないようにしていた

 

だが、それに反感を買った者が居たのか、俺は放課後に階段から突き落とされた

 

幸い擦り傷程度で済んだが、その時の恐怖は計り知れない物があった

 

しかも、担任に相談したら次の日のホームルームで階段で遊ばないようにとか言いやがった

 

何が階段で遊ぶなだ

 

ふざけるなと言いたい

 

あの教師は結局は生徒の事なんてどうでも良くて自分が大事なのだ

 

全国の教師がそうであるとは言わない

 

だが、自己保身に走る奴が居るのも事実

 

平塚先生はそうでは無いことを願いたい

 

あの先生は俺には厳しい先生だが、なんだかんだ言って面倒見の良い先生だ

 

生徒に対して真っ直ぐに向き合っていると思う

 

俺は進路希望調査の紙に専業主夫と書いたのだが

 

普通ならまともに相手なんてしないだろう

 

だがあの先生は俺に正面から向き合ってくれた

 

そこのところは良い先生であると思うのだ

 

 

 

話が逸れたが

 

 

俺はその時から、人の反感を買わないように生きてきた

 

舐められないように粋がってもロクなことにはならない

 

もっと力のある者に潰される

 

世界はそういう風に出来ている

 

「あのー、奉仕部ってここで合ってますか?」

 

「ええ、ここは奉仕部の部室よ、あなたは由比ヶ浜結衣さんね」

 

「は、はい!雪ノ下さんだよね?有名だから知ってるよ!」

 

俺は目線をラノベから依頼者である女子へ向ける

 

そこに居たのは...

 

今朝のチャラチャラした女であった

 

「ヒッキー!?なんでヒッキーがここに居るの!?」

 

「お前...ビッチか?」

 

やべ、また声に出しちまった

 

ハチマンうっかり

 

「ビッチってなんだし!」

 

「お前こそヒッキーとはどういう了見だ」

 

以前からヒッキー、ヒッキー言っていた奴はこいつだったのか

 

何、お前そんなに俺の事が引きこもりに見えるの?

 

強く否定出来ないけどさ

 

「俺は引きこもりじゃあねぇ、学校にだって毎日来てんだ」

 

「あ!そういう意味じゃなくて比企谷君だからヒッキーで」

 

「とにかく辞めてくれ、他の人が聞いたらそう思われるだろ」

 

「ならなんて呼べば良いのかしら、ヒキガエル君?」

 

「おい、なんで俺の小学校の時のあだ名知ってんだよ」

 

「さぁ、なんでかしら?偶然かもしれないわね?」

 

すごい偶然である

 

悲しい偶然である...

 

「由比ヶ浜さん、依頼の内容を聞きたいのだけれど、あなたが直接話したいと言っていたから」

 

「う、うん!それなんだけどね...」

 

ビッチは俺の方をチラチラと見てくる

 

なんで俺の事を見んの?

 

クラスに友達の居ない哀れな奴だと思っているのだろうか

 

確かに友達はいないけどさ...

 

なにこの悲しい事実確認

 

「お、お礼を言いたい人がいるの!だからその人に手作りのクッキーを渡したいの!」

 

「そう、では家庭科室へ向かいましょうか」

 

二人は立ち上がり部室から出て行こうとする

 

「何をぼさっとしているのかしら比企谷君、あなたも来るのよ」

 

「え、お前クッキー作れんだろ、俺が教える必要なくね?」

 

「あなたに頼みたいの、味見を」

 

なるほど

 

しかし、俺は専業主夫志望なので料理は他の奴より出来る自信はある

 

小町には負けるがな

 

やっぱり小町がNo. 1!!

 

「じゃあ俺は飲み物でも買ってきますよっと」

 

「私はレモンティーでお願いするわ」

 

「お前は?」

 

「え、いいの!?」

 

「一人だけ飲み物が無い訳にもいかないだろ、クッキーも食べるんだし丁度いい」

 

「じゃあ私はいちごオレで...」

 

「あいよ」

 

「ヒッキー、こんなに気が使えるんだ...しかもこんなに喋って、教室とは違うんだね...」

 

何か聞こえたが気にしない

 

知らぬが仏と言う言葉があるだろ

 

陰口が本人の耳に入らないように、知らなければそれに越した事は無いのだ

 

解らないのは嫌だけどな

 

俺は特別棟の自動販売機へ移動する

 

あったあった、千葉のソウルドリンクであるマックスコーヒー

 

なんとこのドリンクは全国でも一部の地域にしか販売されていない

 

この事を知った時は驚いたもんだ

 

このマックスコーヒーというのはとても甘い

 

俺の現実は厳しいからな、周りが俺に厳しいもんだから

 

せめて俺くらいは俺のことを甘やかしてやっても良いと思う

 

マックスコーヒーは疲れた心身をほぐしてくれる

 

甘いものはストレスを軽減してくれるからな

 

俺にはぴったりなのだ

 

俺は家庭科室へ向かう

 

ガラッ

 

「あら、もう始めてしまっているけれど良いわよね?」

 

「ご勝手にどうぞ」

 

俺は雪ノ下とビチヶ...由比ヶ浜のクッキーを作る様子を見る

 

雪ノ下は手際良くクッキーを作っているが、由比ヶ浜はあたふたとしてしまっている

 

そうして出来たのは、黒炭であった

 

何これ、洞窟掘ったら一杯出てくるのん??

 

松明が作れるのん??

 

「どうしてこうなるのかしら...」

 

「うう、失敗しちゃった...」

 

雪ノ下は頭を抱え、由比ヶ浜は失敗を悔いている

 

人生というものは全てが上手くいくなんて事はあり得ない

 

必ずどこかで壁にぶつかるし、思い通りにならない事だって一杯ある

 

ならば人はどのように世の中を生きているのか

 

それは妥協だ

 

今あるもので満足する、我慢する

 

そうする事でそういうものなのだと自分を騙す

 

それが悪い事だなんて言わない

 

みんなそうやって生きているのだから

 

たから学生時代とは

 

社会に出て理不尽に耐えられるように

 

妥協する事が出来るように

 

学ぶことの出来る場所だと思うのだ

 

デスクでは学べない事の一つでもある

 

 

 

つまり、

 

 

 

社会へ出て理不尽に負けないように己を訓練すると思えば良いのだ

 

そうなのだが...

 

「もう一回やりしょう、今度は成功させるわよ」

 

この天災、雪ノ下雪乃は妥協を許さない

 

こいつはきっと欲しいものは全部手に入れてしまうのだろう

 

そのためには努力を惜しまないのだ

 

己を磨き上げ、さらなる高みを目指す

 

雪ノ下は努力の天才でもあるのだ

 

そしてそんな生き方は俺には理想に思える

 

だが、理想は理想だ

 

現実じゃあない

 

だから俺が雪ノ下雪乃のように振る舞おうとしてもきっと上手く行かない

 

なぜならあの生き方は彼女だけの現実なのだから

 

......

 

 

 

結局由比ヶ浜は上手くクッキーを作る事が出来なかった

 

「どうして出来ないんだろ...やっぱり才能無いのかな...」

 

この言葉に雪ノ下が少し反応するのを、俺は見過ごさなかった

 

ぼっちの観察力舐めんな

 

「そんなことは無いだろ、人間は上達する生き物なんだ、駄目だとすればそれはやり方が間違っているとか何か根本的な原因が有るはずだ」

 

「でも最近こういうのみんなやらなそうだし...やっぱり才能無いんだよ」

 

由比ヶ浜は俯いてしまう

 

雪ノ下はこの言葉で動くだろうな

 

「才能が無いなんてそんなの言い訳だわ、凡人が成功しないのは成功者の努力を想像出来ないから成功出来ないの」

 

「で、でもやっぱりみんなやらないし...」

 

「あなたのその何でも周りに合わせようとするの辞めて貰えないかしら...不愉快だわ」

 

雪ノ下雪乃は言葉はキツいが正論をぶつける

 

実際そうなのだ、成功している人間は必ず努力をしている、成功していない人間が努力していないという訳ではない

 

だが、成功者の努力と比べると何かが違うのでは無いかと思われる

 

決定的な根拠は無いのだがそう感じたのだ

 

 

 

そして、由比ヶ浜結衣という女の子は全てを周りに合わせて来たのだろう

 

周りに合わせて生きればこれほど楽な事は無いと思う

 

なぜなら、すでにどう振る舞えばいいかの見本があるからだ

 

解答の通りにやるテストなんて簡単すぎるのは分かるだろう

 

だが、それでは何も変わらない

 

周りに合わせるという事は自分の生き方では無いという事だ

 

つまり、そこに自己は存在しない

 

その様な生き方は自分を見失ってしまうリスクがある事を由比ヶ浜は気付くべきだ

 

実際彼女は無意識にその事を感じ取っているのだろうな

 

だが、俺はそんな事は言わない

 

何故なら人から示された解答なんて、意味を成さないからだ

 

参考にはなるかもしれないが、自分が見つけた答えで無いと、その答えには意義が無いと思う

 

彼女なりの解答を見つけるべきなのだ

 

それが彼女のためになり、彼女が生きていく上で役に立つと思う

 

勘違いしている者もいるかもしれないが、俺は決して他人の不幸を願ってなどいない

 

人を呪わば穴二つ

 

しっぺ返しは必ずやってくる、そうやって帳尻合わせをして世界はバランスを保っている

 

人のためになる事は、自分のためになる事もあるのだ

 

そう、関わった以上は人間関係の相互作用に組み込まれてしまうから

 

関わった時点でもう無関係になどなれない

 

まぁ、呪われたら呪い返すけどさ...

 

だから俺は孤高であろうとしたのだ

 

全てが自分の責任なら、それは自分だけで完結する

 

あの時誰かに任せなかったらこんなことにはならなかったのに

 

俺が嫌いな言葉の一つだ

 

自分の行動には責任と覚悟を持つべきであり、それが本当の意味での自己責任ということだ

 

「かっこいい...」

 

「「は!?」」

 

こいつは今なんと言ったのだろうか、かっこいいだと?

 

「あの、今すごくキツい事を言ったと思うのだけれど...」

 

「うん、言葉は酷かったけどなんか本音って感じがした!建前とか全然言わないんだ...そういうのかっこいいと思う!!」

 

「そ、そうかしら...」

 

由比ヶ浜は雪ノ下へ抱きつく

 

由比ヶ浜は建前ばかりで塗りつぶされていたのだろう

 

きっとクラスのカースト上位どもにも思った事は言えていないのだと思う

 

そう言えば彼女は今朝パシリをしていたな

 

本当は一緒に買いに行きたいのかもしれないのに

 

彼女は本音をズバリと言う雪ノ下をかっこいいと思ったのだ

 

それは即ちどういう事を意味するだろうか

 

この二人は同じ価値観を共有した事により、きっとこれからも交流をするのだろう

 

何故なら価値観の近い者どうしは集まるから

 

群れを形成し、自分たちは正しいと周りへ主張するのだ

 

それが人と仲良くなるという事だと思う

 

俺は独りでも自分を正しいと認めてやれる、過去の自分を肯定してやれる

 

だから群れない

 

俺は孤高の存在だから

 

俺の現実はここにあるから

 

二次元のような夢物語じゃない

 

俺はこの青春を生きているのだ

 

「お前らなんで美味いクッキーを作ろうとしてんの?」

 

「は?何を言っているのかしらこの男は」

 

「美味しい方が相手も喜ぶじゃん」

 

「まぁ確かにそうだ、しかし、お前はその相手に感謝の気持ちを伝えたいんだよな?そのための手段として手作りクッキーを渡すと」

 

「うん」

 

「ならクッキーを美味く作ろうとするんじゃなくて、感謝の気持ちをどうしたら上手く伝えられるかを考えたらどうなんだ?」

 

「お前は目的と手段がすり替わってしまっているんじゃないか?」

 

「あ!言われてみればそうかも...」

 

「だろう?だからクッキーは程々で良いんだ、大事なのはお前の感謝の気持ちだろうが」

 

「だから悩め、どうしたら相手に気持ちが伝わるのかを、悩んで悩んで最後に残ったもんがお前の答えなんだろうよ」

 

「なるほど...そういう見方も出来るわけね...」

 

「あなたはやはり奉仕の才能があるんじゃないかしら?」

 

何その才能、すごい要らないんだけど

 

だがしかし...

 

認められるっていうのは悪くないもんだな

 

俺は自分で自分を肯定してやれるが、他者からの肯定が加わると何やら心強い気持ちになる

 

人間というものは不思議なものである

 

「わかった!後は自分で練習してみるね!感謝の言葉も考える!」

 

由比ヶ浜は家庭科室から出て行く

 

「これで良かったのかしらね...」

 

「何が正解で何が間違いかなんて誰にも分かんねえよ、でも自分が最善と思える選択が、きっと正解ってことなんだろうよ」

 

「そう...あなたをただの捻くれた人だと評価していたのは謝罪するわ、ごめんなさい」

 

雪ノ下雪乃は俺に頭を下げる

 

何故彼女はこんなにも真っ直ぐなのだろうか

 

俺には未だに分からないし、真似できるとも思えない

 

 

だが、

 

 

 

やっぱり雪ノ下雪乃はかっこいい

 

 

......

 

 

 

次の日、俺が登校してきた時に、廊下で由比ヶ浜に声をかけられた

 

「ヒッキー、ありがとう!色々協力してくれて」

 

「気にすんな、俺は依頼を受けただからな、早く帰りたかったというのもある」

 

「あはは...ヒッキーはヒッキーだね」

 

「おう、俺は俺だ、誰にも真似出来ない」

 

「それにお前はお前だよ、お前の真似なんて誰にも出来ないんだ」

 

「そ、そうなんだ」

 

「ヒッキーそういうこと言うのずるい...」

 

「あん?何か言ったか?」

 

「ううん!それよりこれ!依頼のお礼!」

 

由比ヶ浜はちょっと焦げてしまったクッキーを手渡してくる

 

「報酬を得るために依頼を受けた訳じゃ無いんだが...」

 

「それでもこれは感謝の気持ち!だから受け取って!」

 

「お、おう」

 

俺はクッキーの袋を受け取る

 

「それに...これはあたしの家族を助けてくれたお礼...」

 

「家族...?」

 

「あたしが入学式の朝、犬を散歩させてたら、リードが外れちゃってさ...」

 

「でも車に轢かれそうになった家族を助けてくれたのはヒッキーだよね?あたしその事をすごく感謝してたの」

 

「でもヒッキーを探しても、見つからなかった...でもね!二年生で同じクラスになって気付いたの!あの時の男の子だって!」

 

「あたしはそれからあの男の子にお礼を言いたかった、あたしの家族を助けてくれてありがとうって、でもあの男の子は自分の事なんか全然考えてなくて」

 

「あたしはなんで?って思ったの、なんで自分の事よりも相手を優先出来たのって」

 

「そうしたら気付いたの!あの男の子はすっごく優しい人なんだって!!」

 

「ありがとう、ヒッキー!この感謝は絶対に忘れないから!」

 

そう言って由比ヶ浜は教室へ戻ろうとする

 

しかし、彼女は振り返りながらこう言ったのだ

 

「これからもよろしくね!ヒッキー!」

 

言いたい事ばっかり言いやがって...

 

おかげで理解が追いつかないっつうの、俺は頭が良い訳じゃないんだから

 

でも気付いた事がある

 

由比ヶ浜結衣という女の子は、全員へ優しい訳じゃない

 

俺は優しい女の子は嫌いだ

 

真実は残酷で、嘘は優しいから

 

だから優しさは嘘だ

 

だから優しさは嫌いだ

 

嫌いだが...

 

あの女の子は俺に対して感謝の言葉を向けたのだ

 

彼女はきっと誰にでも優しいようで実はそんな事は無いのだろう

 

だから俺は

 

彼女の優しさが悪くないと思える

 

 

彼女が喜んでいるのなら、

 

 

俺が入学式の時に入院した事なんて

 

 

全然大した事は無いって思えることが出来るのだ

 

 

 

 


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