私はやってはいないんですが、マギアレコードが遂に配信されましたね!
やりたいのは山々ですが……容量が足りないので残念ながらダウンロードすらできてません。
あぁ、早くやる事終わらせて機種変更したいものです。
では、ご覧下さい。
「はふぅ〜おいしかったですぅ〜♪」
「そうか、それなら良かったよ」
俺はさっきまでほむらちゃんが美味しそうに俺の作ったシュークリームを食べていたのを眺めていた。何というかさ……自分の作った物が誰かに美味しいって言ってもらえるのは、凄く嬉しい事だって改めて気付かされる。また、その人のために作りたいって……そう思えるんだ。
そして病室にかけてある時計を見ると、丁度いい頃合いになっていた。
「それじゃあほむらちゃん、俺次の予定があるからそろそろ行くね」
「えっ……もう行っちゃうんですか?」
「あ、あぁ……うん」
「そんなぁ……」
ほむらちゃんは残念そうな顔をする。というか……
(そんな顔されたら俺が悪い事したみたいじゃないか……どうしたらいいんだよ)
まるで捨てられた仔猫のような顔をするもんだから、こっちが悪いという訳じゃなくても必然的に俺が悪いと感じてしまう……いや、もしかしたら本当にこの場を去る俺が悪いのかもしれないな。
「ふふっ♪ 安騎尭さんの困った顔、可愛いです」
「なっ⁉︎ まさかからかったのか⁉︎」
「さっきの仕返しです♪ ふふふ、大成功です」
「くっ……早々に立ち去るべきだった……」
恥ずかしい……今の俺にはそれしか頭に浮かばなかった。だがまぁ、他人をからかえるまで元気になったのだ。ならそれは喜ばしい事だ。だけどそれはそれ。俺が少し恥ずかしい目にあったのは事実なので……
「まぁ、そんな悪戯をするほむらちゃんには……こうだ!」
「えっ⁉︎ ちょまっ⁉︎ あははははは‼︎ く、くすぐったいですぅ〜! や、やめっ!」
「ならからかったのを謝ること。そしたら許してあげるよ?」
「わ、わかっ⁉︎ あはは……分かりましたから‼︎ ごめんなさい‼︎ からかってごめんい‼︎」
「はい、じゃあ許してあげるよ。でも今度そうしたら……お菓子作って持ってこないからね?」
「はぅっ……それは嫌です……」
「なぁ〜んてな? そんな悲しい顔しないでよ。そんな事しないから」
「ほ、本当ですか⁉︎」
「本当だよ。そんなしょうもない嘘はつかないからさ。また明日お見舞いに来るから、楽しみにしててよ。じゃあ今度こそ行くから」
「は、はい! 楽しみにしてますから‼︎」
その言葉を受けて俺はほむらちゃんの病室から出た。さて、次は教会に向かうとするか。でも見滝原の教会ではない。風見野という土地で、見滝原の隣にある街だ。本来ならバスで行かないと遠いのだが……
(俺の場合は普通に行った方が早いからな……)
という事で着きました風見野市! ん? 展開が早い? 移動シーン書いてどうする? って話になるだろ? だからここは手っ取り早くだ。それで教会に赴く。すると……
「あっ! 今日も来たんだ‼︎ 相変わらず物好きな兄ちゃんだねぇ〜」
「おいおい……いつも言ってるけど、俺と君は同い年だぜ?」
「それでもアタシからすれば、自分よりも歳をとった風に見えるの。だから兄ちゃんでいいだろ?」
「全く……それだったらこっちだっていつも通り“あんこ”って呼んでも良いな?」
「な、何だよそれ⁉︎ で、でもこれだけは譲らないからな‼︎」
「変な所で頑固だなぁ……まぁ良いか。それで杏子ちゃん、お父さんはどうしてるかな?」
「……いつもと変わらない。教会の中空っぽで……良い事を言ってると私は思うんだけどなぁ……」
「人ってのは……自分と違う物や考え方はどうしても排除したがるものなんだよな。お父さんの説法を元々聞きたがってた人達も、杏子ちゃんのお父さんがいきなり自分達と求めていた物を違う物を言い出したから、それが気に食わなく感じたんだろうな……」
「でも……お父さんは悪い事は言ってないと思う。それを皆に知ってもらいたかっただけなのに……」
「それでも人は……そう簡単には変われない生き物だ。だから……辛いかもしれないけど杏子ちゃんのお父さんが諦めずに言い続けるしかないと思う。とても厳しい道だけどね?」
「そう……だよな! うん! ならアタシもお父さんの事精一杯支えるよ‼︎」
「そうか。なら君のお父さんも安心だな。だって、こんなにも優しい家族に囲まれてるんだからな。さて、今日は説法を聞く時間は無いけど、来てよかった。それじゃあまたな? 杏子ちゃん」
「うん‼︎ いつでもまた来てよ‼︎」
そして俺は教会を後にした。
それで今はママお姉ちゃんと同居してる自宅に帰って家事をしていた。今日は肉じゃがにした。手間はかかったけど……
(マミお姉ちゃん喜んでくれるかなぁ……)
「きっと喜んでくれますよ、ご主人様」
「そうです! 私も味見をしてその結果とても美味しかったのですから‼︎」
「¥€5々3:3÷々°・<・3‼︎」
「ありがとう。そう言ってもらえると嬉しいよ! (ただボルトは何言ってんのか分からんけどな?)」
「ただいまー‼︎ 今帰ったわよー!」
「お帰りなさい、マミお姉ちゃん。先にご飯にする?それとも疲れてると思うからお風呂で疲れを取る?」
「う〜ん……なら私は弟である安騎尭くんを頂こうかしら?」
「……えっ?」
「聞こえてなかったかしら? 安騎尭くんとイチャイチャしたいの」
「い、いやいや⁉︎ どうしてそうなるの⁉︎」
「だって私知ってるのよ? 安騎尭くんが度々私が入院していた病院に行って女の子のお見舞いに行ってる事も、隣の街に出かけてそこでも女の子に会っている事も」
……これには驚く。正直バレていないと思ってはいたんだが……誰かが俺の事を密告しているのか? だが一体……
(考えられる事はただ1つ……)
あの詐欺師が秘密裏にマミお姉ちゃんに会っているという事……まぁ見滝原だけはあいつは出没できるし、多分入院してた時もあいつがマミお姉ちゃんと会ってただろう。
だからお姉ちゃんがふと、キュウべぇに俺が今何してるのかなとか……まぁないと思うけど、ともかく俺の事を聞いたのなら俺が何をして過ごしてたか言うだろう。だってたまぁ〜に視線を感じていたし……それでも無視したがな?
「と言うわけで……」
少しの間だけ考え事をしていたのがいけなかった。何故ならその一瞬の隙にマミお姉ちゃんの接近を許し、抱きつかれたのだから。
「ま、マミお姉ちゃん⁉︎」
「んん〜……やっぱりこうして抱き着くと落ち着くわね。さっきまでの嫉妬心が嘘のように溶けてくわ〜♪」
「えっ? 嫉妬してたの?」
「そんなの当たり前でしょ? だって私安騎尭くんの事大好きなんだから! 勿論likeじゃなくてloveの方なんだから‼︎」
「……えっ? えぇっ⁉︎」
そのいきなりの告白に驚きはしたが……自分に向けられる好意は嬉しかったので、その時はマミ姉ちゃんを抱きしめ返して「ありがとう」とだけ返した。そうしたらマミお姉ちゃんは、なんか凄くあたふたしていた。それでも俺の事は抱きしめたままだった事には、本当に俺の事が好きなんだなと思った。
それで結局今日マミお姉ちゃんは、俺にありがとうって言われてから顔を赤くさせたまま過ごしていた。その初心で素直な表情が可愛いなと思ったのは、ここだけの秘密にしておく。