魔法少女まどか☆マギカ 〜諦めない心〜2   作:橆諳髃

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だいぶ更新が遅れてしまいましたね……安騎尭さんも退屈してたでしょうか?

「ん? まぁ退屈だったな……一体どれだけマミちゃんを入院させるんだって声もあったぐらいだしな?」

ははは……本当に申し訳ないです。

「でも、最近更新できてなかった理由も分かるがな……だが読者も一応だが、お前の新しい話を読みたいって奴もいるかもしれないからな……どうにか両立頑張れ」

はい……ありがとうございます……それでは長らくお待たせしました。今回も少ないですがご覧下さい。


9話 マミの弟になった後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから大体1ヶ月……マミ姉さんは病院から無事に退院した。元々怪我もなかったし……家族が皆亡くなってしまったという事で経過観察していた様だ。

 

だが……俺という親戚(病院ではその扱い)が現れた事でそう長く入院しなくても良いということになり、無事退院した。そして……

 

ん? いつのまにマミちゃんの呼び方を変えたかだって? それは……マミちゃんに弟になって欲しいと頼まれた時からだが?

 

年齢的には……俺の方が年上だし、どちらかといえば俺の方がマミちゃんより大人っぽい……? そこを自分で言ってしまうのはなんだが……そんな理由から、俺がマミちゃんの兄という立ち位置にいた方が自然な感じがする。

 

だが……力の使いすぎを代償に身体は幾分か縮んでしまった。マミさんより少し小さいくらいだが……まぁそんな訳で今ではマミさんの弟をやっている。

 

そして、今マミさんは中学1年として学業に励み、俺は俺で専業主夫してる。まぁ今はな? あぁ、専業主夫といっても、幾らか精霊たちが手助けしてくれる。俺1人でできるはできるが……なぜか手伝ってくれる。

 

精霊達からしてみれば、1人で無理をさせないという名目はあるんだろうが……一部……ほんの一部の精霊達はそれとは全く違う名目だという事が分かる……

 

(そりぁ……日中手伝うついでにベッタリされたら嫌でも分かる……)

 

その分大切にされているというのが分かるから……俺としては嬉しく感じる。だが……料理中に、しかも包丁を持っているときはどうかくっつかないで欲しい……

 

日常生活では大体そんな感じだ。後は……隣町の教会まで行って神父さんの説法を聞いたり(俺自身神認定されているから少し……いや、大分違和感があるかもしれないが……)、マミさんが入院していた病院まで行ってある子を見舞いに行ったらだな。

 

そして今日も今からその子を見舞いに行く。知り合ったきっかけは……まぁ病院の中を適当にうろついていたら、とあるネームプレートが目に入ったからだな。

 

さてさて……そんな事を思っている間にもその子の病室の前に着いたぞ。

 

なに? 着くの早過ぎると? それは当然だ。そんな回想に入っている間に既に受付は済ましたからな。

 

安騎尭はその病室の扉をノックした。中から、少し気弱な女の子の了承の声が聞こえた。安騎尭はそれを聞いた上で扉を開いた。そこには……

 

「あっ、安騎尭さん♪ 今日も来てくれたんですか?」

 

黒く綺麗な髪をツインテールにし、赤縁のメガネをかける優しい雰囲気の少女が、ベットの上で読書をしていた。その少女こそ……

 

「おっ、今日も調子良さそうだね。“ほむらちゃん”」

 

「はい! お陰様で安騎尭さんがお見舞いに来てからは、体調がすこぶる良いですよ!」

 

そう、この少女こそが暁美ほむらなのだ。そして安騎尭に対して、その雰囲気から醸し出された通り優しい対応をしていた。

 

「そうか。なら良かったよ。さぁ、今日もお菓子を作って持って来たぞ」

 

「っ! 安騎尭さんの手作りお菓子をまた食べれるなんて……私嬉しいです!」

 

「ははっ、そこまで喜んでもらえるなんて、作ってくるこっちからしてみても嬉しい限りだよ」

 

「それは当然ですよ! 安騎尭さんのお菓子美味しいし、体調も前よりも良くなってますから。それに……」

 

一瞬言い淀んだと思ったほむらだが……自分のとある身体の箇所に手を当てながら恥ずかしそうな仕草で言った。

 

「そ……その……最近なんだが胸も大きくなったかなぁ……なんて……」

 

その発言だが、それは正しかった。何故なら、入院してから……いや、生まれてこのかた、一応の第1の成長期を迎えても膨らみがなかったほむらの胸が、安騎尭がお見舞いに来てからは少しずつだが大きくなったのだ。

 

自分の胸の辺りに膨らみが少しずつで始めたと思っている本人でさえも、正直信じられない状況だった。

 

「あっ、後昔から悪かった視力も……何だか良くなって来たんですよ」

 

それが胸よりも先にする話ではと安騎尭自身思ってはいたが、ツッコミを入れることはなかった。

 

「何だか……今幸せなんです」

 

「ん?」

 

「両親は仕事とか忙しくて、会いに来ることも中々出来ないし……私身体が弱くてあまり歩き回ることもできなくて……話す人も病院の人達がほとんどだったから……でもそんな時にあなたが来てくれた。面白い話を沢山してくれて、持って来てくれるお菓子も美味しくて……それでいつのまにかお医者さんにも体調が良くなって来てるって言われたんです。まだ症状は残っているけれども、でもそろそろ散歩ぐらいはできるって言われたんです」

 

ほむらは嬉しそうに安騎尭に言う。優しい笑みを浮かべながら、そして恥ずかしいのかハニカミながらもそう言う。頰はほんのりと赤く染まる。それは、今が夏よりの春に近い季節で少し気温が暑いからそうなっているのか……はたまた別の要因でそうなってしまっているのかは分からないが……

 

「そ、それでなんですが……今日持って来てくれたお菓子はなんですか?」

 

「あぁ、そうだったな。今日はシュークリームを作って来たぞ。にしても最近のほむらちゃんは、俺が来るたびにお菓子はなんですかと聞いてくるよな……最初会った時からおしとやかだったが、いつのまに食いしん坊キャラを身に付けたんだ?」

 

「ひ、ヒドイですよ〜! 私食いしん坊キャラじゃないのに〜……」

 

「ならこのシュークリームはいらないな」

 

「そんな⁉︎ うぅ〜……安騎尭さんのイジワル……」

 

「はっはっはっ! なぁに、冗談だよ。今日もほむらちゃんに美味しいって言ってもらえるように作ったんだ。だからさっきのは冗談だよ」

 

「ほ、本当ですか⁉︎ そのシュークリーム……食べてもいいんですね?」

 

「あぁ! た〜んとお食べよ‼︎」

 

「っ‼︎ いただきます‼︎ はむっ……美味しい‼︎」

 

ほむらは安騎尭が作ってきたシュークリームを美味しそうに頬張る。それは、外から見ている人達でさえも食べたいと思わせるような食べっぷりだった。

 

「あぁ……今日も美味しそうに食べてくれてよかった」

 

シュークリームを作ってきた安騎尭も、ほむらが美味しそうに食べる姿を見てそう呟いた。

 

しかし疑問に思うことがある……

 

それは、何故ほむらの体調が安騎尭と会うようになって回復したのかである。現代の医学では……ほむらの病気を完全に治療する事は難しい。良くて病状をこれ以上悪くさせないことぐらいだ。だが今のほむらは、血色も良く医者からそろそろ散歩させても良いとまで言われている。また視力も、眼鏡をかけなければ目の前の文字が読めなかったものが、今では眼鏡をかけなくても目の前の文字が見えるようになった。おまけに……本人が気にしていたらしい胸も少しふくよかになったとも……

 

その全ては……やはり全部安騎尭が仕組んだ事は間違いなさそうだが、それはまた次回に続く。




「この後気になるんだが……」

まぁ……私としては後からのお楽しみとして書くつもりなのですが……

「そうか。それなら良い。俺はてっきり、気力切れで次回に回す方法を取るのかと思ったが、どうやらしっかり考えてるみたいだな」

ギクッ……そ、そんなわけないじゃないですかぁ……えぇそうです。お楽しみは次に取っておきたいという方法を今回はあえて……あえて取らせてもらっただけなんですから!

「なんかさっきの間とか、なんで2回おんなじ単語を繰り返したかは分からんが……まぁともかくとしてそういう事だな! それじゃ、みんなまた見てくれよな!」

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