ハイスクールD×S   作:超人類DX

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※閲覧注意

一誠がぶち壊す回です。

人によっては温いとか、酷いとかあるかもですが、私のメンタル的にこれが今の限界。


破壊の龍帝 ※閲覧注意

 死の感覚なんて分からない。

 走馬灯が見えるなんて誰かが言ってたが、俺はそんなもんは見えず、只普通に意識が無くなっただけだった。

 

 怖いという気持ちも正直無かった。

 ――いや、怖いと思う暇もなく目の前が完全に黒くなったと説明した方が正しいのかもしれない。

 

 だって、死の先に待ってたのは……あの人だったから。

 

 

『やっと僕と会える様になって何よりだ。

まったく、お前ともあろうものが気を抜き過ぎるからこうなったんだ』

 

 

 その人は死んだ俺をただ待っていた。

 

 

『でも、これでやっとお前の中に埋め込まれたモノを取り除ける。

そうなれば全ては元に戻るのさ』

 

 

 その人はボーッとしていた俺の胸元に触れながら言った。

 

 

『さぁ、だから行くんだ。

あの悪魔達に『一体誰を御したつもりでいたのか』を教えてやれ』

 

 

 その人は俺の中に入れ込まれたそれを簡単に取り出しながら笑った。

 

 

 

『僕のお伽話全てを吸収したお前になら出来るさ……まあ、言彦のお伽話さえ吸収したのは正直アレだけと』

 

 

 

 最後に……ほんの少しだけ複雑そうに笑いながら、俺を押し出した。

 

 

『コカビエル君()には後でお礼をしないとね』

 

 

 最後の最後、目の前がまた真っ暗になる直前、彼女はそう言ってた気がした。

 そして俺は、死の先に待つ彼女により枷を外され、送り返された事で全てを取り戻し……再臨する。

 

 

「イッセー」

 

「イッセーくん」

 

 

 0から這い上がり(リトライ)を果たした……本当の俺として。

 

 

「あららのら……聞いてた以上にエグいなこれは。

あーぁ、あのクソ悪魔もバカな事をしたもんだわ~」

 

「…………」

 

 

 意識が覚醒する。

 イリナとゼノヴィアに支えられていた身体を一人で起こし、立ち上がる。

 

 

「イッセー……だよな?」

 

「うん、間違いない……あの頃のイッセーくんだよ」

 

「………………」

 

 

 イリナとゼノヴィアが恐らく今の俺を見て思ったのか、確認するかの様に呟いたのを、俺は黙って頷いて肯定する。

 そういえばこうして会うのは初めてだったな……。

 

 

「……」

 

 

 本当に戻ったのか。

 只の幻想ではないか……等々を考え、取り敢えず自分の掌を見つめながら中に入れ込まれたクソみたいなモノが無くなっている事を確信する。

 

 

「8つの悪魔の駒(イービルピース)か……ふん」

 

 

 その掌の上に妙な光と一緒に出てきた忌々しいクソ悪魔の駒……そして転生させられる前まで自分のモノだった全ての力。

 そう、これこそ戻った一番の証拠――一度完全な死を迎え、そして死の先で待っていた師により駒を取り除かれた事により、俺は転生悪魔の呪縛から解き放たれ、そして力の全てを取り戻した。

 

 ふふ、くくく……。

 

 

「やはり……『自分』である事は気分が良いもんだな」

 

 

 自分自身を無限に進化させ続ける異常。

 師から教えられたお伽話により作り上げた技術の数々。

 そして――

 

 

「久し振りだな――いや、待たせたなドライグ」

 

 

 異常と同じく俺の中に宿りし相棒(ドラゴン)の力。

 その全てをひっくるめて『俺』として復活できた事がこんなにも気持ちの良いものなのか。

 

 

『遅すぎだイッセー

あんな餓鬼共に嘗められやがって……』

 

 

 これこそ、一度奪われてみないと分からない気持ちだ。

 まあ、二度とはごめんだがな。

 久しく話す相棒からの悪態じみた挨拶を受けた俺は、取り敢えずこの薄暗くてうざったい空間をどうにかしようと思い、適当に天井目掛けて軽く凸ピンをしてみる。

 

 これは、本当に取り戻せたのかという確認の意味での行為であり、凸ピンをする事で大気を銃弾の様に飛ばせるかの実験なのだが……。

 

 

「やるぅ~」

 

「天井が消し飛んだ……」

 

「わぁ……♪」

 

 

 結果は成功、天井は吹き飛び……更に云えば上の階の天井も何枚か破壊する事に成功し、煌めく星夜の風がこの辛気臭い通り越して解体でもしたくなる部屋の空気を換気してくれる。

 

 衰えは無し、力が全身にみなぎる。

 自由を取り戻した……後一つ『やること』さえ終わらせればそれで終わる。

 

 

「さて、終わらせてくるか」

 

 

 報いを。清算を。地獄を。破壊を。

 散々俺の力を利用してきた馬鹿共に思い知らせてやる。

 『一体貴様等が誰の力を勝手に利用していい気になっていたのか』をな………くくく。

 

 

「イッセーくん、私も」

 

 

 やっと要らん粗大ゴミの処理をしようと、まずは奴等の気配が感じる校庭へと向かおうと、相棒(ドライグ)を呼び出した時だった。

 それまで復活した俺を見て何かを思っていた様子のイリナが自分も行くと言ってきた。

 それはゼノヴィアも同じらしく、イリナに並んで自分も行くといった表情を見せてくれたが……。

 

 

「いや、良い……」

 

 

 俺は断った。

 その瞬間、二人は妙にショックを受けた顔をしてたけど、それでも俺は一人でやるつもりだった。

 そう、これは単に俺の個人的な返しなだけで、二人を巻き込む訳にはいかないんだ。

 

 

「キミ、名前は……」

 

「フリード」

 

「わかった、ならフリード……この二人を暫く頼む」

 

 

 俺を一度殺してくれた白髪の男……フリードに二人を任せ、俺はその場から溢れる力を少しだけ解放しながら、旧校舎の壁をぶち壊しながら跳んだ。

 さぁ、これより我は修羅に入る――なんてな。

 

 

 

 

 恐怖と絶望。

 今、リアス達の心はその感情だけに支配され、ただ顔を青くしながら目の前の暴君から逃げたくても逃げられないという恐怖と絶望を抱いていた。

 

 

「な、なんで……転生して力は無くなったのに……!」

 

 

 しかしそれでも聞いてしまう。

 自分が転生させる事によって封じた力の全てを何故今保持しているのか。

 そしてどうして自分達がその力の一部を失っているのか。

 

 取り憑かれた様に一誠の無神臓(インフィニット・ヒーロー)の一部に執着していたリアスは、押さえ込めない絶望と恐怖の中、何とか目の前の一誠(バケモノ)に向かって、叫んだ。

 

 すると、一誠は……反転した色の瞳でリアスをギョロりと見据えると、歪んだ口を更に歪めて嘲笑いながら右手に持っていたソレを見せ付ける。

 

 

「これを見たら、間抜けなテメーでも察せるだろ? ゲッゲッゲッ!」

 

「っ!? イ、悪魔の駒(イービルピース)……!?」

 

 

 一誠の手にあるは、リアスが転生させる際に使用した八つの悪魔の駒であり、それを見たリアス以外の小猫や朱乃や祐斗の表情は『ありえない』といった困惑の表情一色に染まった。

 

 

「そ、そんな……一度転生したら駒は宿主の中から出てこない筈なのに……!」

 

「それはテメー等の中での話だろ? くくく、どうほざこうが俺を縛り付けてたクソ駒は全部取り除かれた。

それがどういう意味かわかるよなぁ?」

 

「転生悪魔じゃ……無くなった……?」

 

 

 手に持っていた駒をその場に落とし、一誠の足元に転がる悪魔の駒。

 宿主の身体から、何をしたのかは知らないが駒が全部取り除かれた。

 信じられない事だが、それが事実であるなら今の一誠は転生悪魔では無い……元の人間へと戻った事になる訳で……。

 

 

「はいせいかーい!!」

 

「ギャァァァッ!?!?」

 

 

 小さく呟いた木場祐斗に、ニッコリと笑った一誠が恐ろしいスピードで祐斗の前まで立つと、極限の疲労で膝をついてた彼の後頭部を掴み、地面へと叩き付けた後、そのまま両腕を無情に踏み潰した。

 

 

「正解したクソ騎士には豪華商品…永遠にぶっ壊れたままの両腕をプレゼントしてやるぜ? アハハハハ!」

 

 

 グシャア! ――という嫌すぎる音と共に木場祐斗の両肘から先があらぬ方向に曲がり、その激痛に駒王学園の王子様と云われている美少年にあるまじき悲鳴をあげる木場祐斗と、それを邪悪極まり無い歪んだ笑みを浮かべながら、背中、脚、顔面と次々踏みつけながら破壊していく一誠。

 

 

「ひぃっ!?」

 

 

 その姿はまさに全盛期の一誠そのものであり、その一端を過去に見て恐れていたリアス達は恐怖に支配された顔のまま、動けない身体を何とか動かして後ずさりをするが……。

 

 

「ほぅら、仲間がピンチだぜ慈愛のグレモリー? 助けに来てやれよ?」

 

「が……は……」

 

「ひぃぃぃっ!!!」

 

 

 一誠はもはや見る影もなくなってしまった木場祐斗の身を後ずさりしていた三人の前に投げつけながらゆっくりと近づいてくる。

 顔立ち整ったその顔は、鼻はねじまがり、歯はへし折れ、手足はまるでソフビの様に全てが逆方向へと向き……もはや人では無い状態へと仕上がっている。

 更に恐ろしいのは、それでも木場祐斗の意識だけははっきりとしており、痛みも恐怖も気絶により逃れられる事が出来ない。

 

 

「ひ、ひぃ……! こ、来ないで!」

 

「あらら? おいおいおい、三人揃って今まで俺の事を散々玩具にしてくれといて何を怖がってるの?」

 

 

 その恐怖故に仲間が大事だどうとか言ってる場合じゃない精神状態へと追い込まれたリアス達は、助けを求める木場祐斗からも逃げようと、後ずさりを止めない。

 

 しかし一誠がそれを許す訳もない、逃げたからと見逃す筈もない。

 自分の精神の源を土足で踏みにじった相手に慈悲なぞある訳がない。

 

 

「げげげげげ、逃げるなよ? ほら、この前言ってたじゃねーか。

『いくらのぼせてもお前は私のモノ』だってさ? ほら、だったら何時もの通り、聞き分けの無い俺に教育しなよ? ……………なぁ、クソ戦車ァ!!」

 

 

 ニンマリ笑い、そう最後の言葉を怒鳴る様に言った一誠は、同じく恐怖で泣いてる戦車の小猫の足を掴み、その場に吊し上げた。

 

 

「や……やだ! や、やめて……!」

 

 

 駒王の制服を着ているので、足を捕まれて吊し上げにされて下着が丸見えにされてる小猫だが、その事に羞恥心は無かった。

 何故なら鬼を思わせる変貌を遂げている一誠(バケモノ)から一刻でも早く逃げたかったから。

 しかし一誠(バケモノ)はいくら懇願しようが、許さない。

 

 

「散々テメーには殴られたな。

早く私達のモノになってください。そうしたら好きになってあげられますから――だっけ?」

 

「っ……ひ……!?」

 

 

 蛇に睨まれた蛙――いや、猫か。

 足を持ち上げられ、目線を合わせながらニンマリと笑って以前自分が口にした言葉を復唱し出した一誠に恐怖の余り失禁をしてしまった小猫。

 しかしそれでも一誠は優しくなんてなかった……。

 

 

「テメーみてーなクソガキなんざ好きになる要素があるわきゃ―――ねぇぇだろぉぉぉがぁぁぁ!!!」

 

 

 掴んだ足を離し、重力の通りに頭から地面にへと落ちる小猫の顔面を容赦なくサッカーボール宜しくに蹴り飛ばした。

 

 

「がばぁっ!!」

 

 

 その余りの衝撃、余りのパワー、余りの痛みのある蹴りは小猫の綺麗な顔を楽々と破壊し、ゴム毬の様に地面を何バウンドしながら転がり、ピクピクと死にかけの虫の様に痙攣している。

 

 が、それで終わる事なぞ無かった。

 

 

「散々にテメーは殴ってくれたよな~?」

 

 

 地面を転がる小猫の元へとゆっくり近づいた一誠は、最早戦意も逃げる力も無くしてただただ顔を真っ赤にしながら泣いている小猫を足を使って仰向けに寝かせると……。

 

 

「ゆ、ゆるし……みぎゃぁぁぁっ!?!?」

 

 

 木場祐斗と同じように……敢えて無事にしていた身体を丹念に破壊し始めた。

 

 

「まずは肩。

くく、これは一番最初に転生させた事にキレた俺をお前が殴った時に折られた時のだ」

 

「い、いたい……いたい……!」

 

 

 容赦なく踏み壊され、激痛の悲鳴をあげる小猫にふと一誠はさぞ今思い出したかの様な顔で、既にその場で胃の中のものを吐き出していたリアスと朱乃が居る方へと振り向きながら一言……。

 

 

「助けたかったら、何時でもどーぞ? ふふふふ」

 

「う……あぁ……!」

 

「こ、小猫ちゃんが……」

 

 

 ニンマリと、最早嫌味でしか無い愛想の良さそうな笑みと共に向けられた言葉に、リアスと朱乃も既に小猫と同じく恐怖の極限により失禁をしていた。

 だがやはり羞恥心よりも恐怖と絶望が勝っており、二人はガタガタと真冬の山中に居るかの様に震えながら、来る自分達の番にただただ恐怖しか無かった。

 

 それはもはや仲間を助けるという意思は無かった。

 ただ助かりたいという欲だけだった。

 

 

「次は腕、次は鎖骨、次は肋、次は脚、踝、指、膝、肘、背骨……はははは、まだまだあるぜクソガキ?」

 

「た、た……たすけ――」

 

「る、訳ねーだろバーカ」

 

「ぐぎぃぃぃぃっ!?!?」

 

「ほーら、お姉ちゃんでも呼びつけるか? このクソボケ」

 

 

 一誠は元来、こんな戦い方はしない。

 倒すなら全力で、倒すなら時間を掛けずに――倒すなら一撃で等々、痛め付ける等のやり方は本来嫌う性質であった。

 しかし今回ばかりは違った。

 自分の中の踏み込まれたくない領域に土足で踏み込まれ、そして散々利用されたのだ。

 一誠のリアス達に向ける怒りと憎悪はまさに無限に近い程に膨れ上がっていた。

 

 

「あ、そうだ。生きてるからって安心しても良いけど、一つ良いことを教えてやるよ」

 

 

 最早ミンチよりも酷い有り様になるまで小猫を痛め付けた一誠は、それでも気絶が出来ずにただ虫の息な小猫に飽きたかの様に蹴っ飛ばした後、次はどっちだとばかりにリアスと朱乃へと振り向きながら、更なる絶望の言葉を送りつけようと口を開く。

 

 

「俺に意識して壊されたモノは、有機物だろうが無機物だろうかが、事象だろうが何だろうが『二度と』直らない。

それが例え自然(ナチュラル)の力だろうが不自然(スキル)だろうが悪魔の力だろうが何だろうが、永遠に壊れたままだ」

 

 

 最早生きてるだけの死人と化した二人に視線を寄越しつつ、動けずに居た二人の前まで近づき、見下ろしながら一誠は続ける。

 

 

「それがどういう意味なのか……はは、間抜けなテメー等にもわかる話だよな?」

 

「「ひっ!?」」

 

 

 二度と直らない。

 それは小猫も祐斗もあのまま永遠にそのまま……という宣告であった。

 そして今まさにその力を自分達が受ける番だと悟ったリアスと朱乃は……。

 

 

「わ、私が間違っていたわ! だ、だから許して!」

 

「ま、まだ死にたくありません!」

 

 

 本来の彼女達ならまずあり得ない……命乞いをしようと一誠の脚にしがみつきながら媚びるような顔をし始めた。

 

 

「もう貴方を二度と縛らない。あぁ、そうだわ……何だったら今日からアナタの奴隷になるわ……望むなら性奴隷にだって……!」

 

「私もです! だ、だから……!」

 

「……………」

 

 

 それは最早プライドもへったくれも無かった。

 ただ本能の命ずるままに助かりたいと思った二人は、目の前の暴君に取り入ろうと、持て囃される容姿と身体を使ってまで助かろうと必死になってしまった。

 

 それこそ自分自身を捨てた事に他ならない行為であり、先程から黙って上空から見ていたコカビエルは、落胆と憐れみの入り交じった表情を浮かべて小さく呟いていた。

 

 

「馬鹿な小娘共だ。

バラキエルの娘まで一緒になってあんな真似を……ハァ」

 

「コカビエル、一応聖剣を一つに纏めたが……」

 

「あぁ、よくやったバルパー

しかし、その聖剣も最早必要あるまい」

 

「そうだな。

振るう相手があのザマじゃな。

ま、そうで無くてもこれは只借りただけだし、後で『ガブリエル』に返さないといけない訳だが」

 

「ああ、しかし何だ……勝手に聖剣計画の主犯にされたお前も難儀だな」

 

「そうでもない。

確かに苦労もあったし、全員とまではいかなかったが、あの『計画の被験者』だった何人かは助けられた。

それに、アナタのバックアップを得られてからからは、最早誰にも怯える必要が無くなったんだ。

アナタとガブリエルのお陰でな」

 

「俺は何もしてない。全てはガブリエルがやったことだ」

 

「ふふ……まぁ、そういう事にしておこう」

 

 

 木場祐斗が聞けば驚愕する事実である会話だが、既に祐斗は再起不能となっていてその会話は聞こえなかった。

 

 

「あの木場祐斗という少年もまた私を憎んでいたのかもしれないな……」

 

「だがあの小僧は一人で堕ちた。

一誠という小僧の力を散々利用した事でな。

気にするな――と言うのは酷だが、全ては自業自得だ」

 

「………そうだな」

 

 

 かつての仲間の安否を知れる希望を独りでに喪うという形で……木場祐斗は絶望の底へと落とされた。

 そして――

 

 

「ね、ねぇ……アナタをずっと愛するわ……だから……!」

 

「声帯を壊される前の最後の遺言はそれかい?」

 

「ひぃ!?」

 

 

 すがり付こうとする悪魔達もまた絶望の底へと突き落とされる事となる。

 

 破壊の龍帝と呼ばれる少年によって。

 

 

「ど、どうして……! 私の何が不満――

 

禁手化(バランスブレイク)

 

 

 全ては地獄がマシに思える絶望へと。

 

 

「あ、手が滑った」

 

「イギャァァァァァッ!?!?!? め、目がぁァァっ!!」

 

 

 リアス達は、土足で踏み込んだが故に味わうのだった。

 

 

「っと、取り敢えずバラキエルの娘だけは一応ある程度無事に済ませる様に頼まんとな。

じゃないとあの小僧……サーゼクスの妹の片目を抉って顔面をしこたま殴りまくってる辺り、バラキエルの娘も無事じゃ済まなくなる」

 

「だが許してくれるのか? あの少年の怒りは半端じゃないぞ?」

 

「まあ、無理なら諦めるさ。

あの小僧にはそれだけの権利はある……誰だろうが許可もなくその者の心へ土足で入り込むなどあってはならんのだから」

 

 

終わり

 

オマケ

 

コカビーチームのお家にて。

 

 

 コカビエルは堕天使だが、その堕天使の組織には所属しておらず、所謂フリーな男だった。

 そんな男に自然と集まる者達はフリードやバルパーだけでは無かった。

 

 それがこの……ただ今コカビエルのお家でせっせとお掃除している美女と美少女のコンビだった。

 

 

「コカビエルが今日にも帰ってくるという事なので、沢山ご馳走を作りましょう、ルフェイさん」

 

「はい、ガブリエル様!」

 

 

 天界一の美女とされ、天使史上、その種族としての力を遥かに超越した最強の美女天使……ガブリエルと、とある白夜騎士に憧れ、出奔してから騎士の相棒として日々健気に尽くす美少女・ルフェイは、種族も所属も違うが、実質的にコカビエルチームのメンバーだった。

 

 理由は簡単だ。

 ガブリエルはコカビエルに……。

 ルフェイは白夜騎士……というかフリードにそれぞれ惹かれて居るからであり、そんな二人のお仕事からの帰還をご馳走を用意しながら待ってる姿はまさに嫁さんだった。

 

 

「それにしてもコカビエルのコートは何時着ても着心地の良いものです」

 

「フリード様のお召し物も抜群です……えへへ」

 

 

 ただ、ほんの……ほんの少しだけだが。

 

 

「はぁ……いい加減コカビエルの方から滅茶苦茶にして貰えないかしら」

 

「フリード様も、下ネタは言うのに実行はしてはくだされませんし……はぁ……フリード様にちょっと乱暴にして貰いたいです」

 

 

 残念なタイプだった。

 具体的に、二人が留守の間に私物を失敬してハァハァしちゃう程度に。

 

 

終わり




補足

木場祐斗……顔面、全身を逆に折られても意識だけはハッキリ残る。再起不能

小猫たん……お漏らししても許されず、サッカーやろうぜお前ボールなをされてこれまた顔を含めた全身がぐちゃぐちゃ

リアスさん・・原作レイナーレ宜しくに朱乃さんと命乞いをしたけど、目に指を突っ込まれて破壊されたあげく、執拗に顔面をグチャグチャにされる……勿論今も。


朱乃さん……まだ無事。
コカビーさんのアシストによってはギリギリ助かるが、無傷に終わるかと云われたらそれはない。

ギャスパーきゅん……一誠の旧校舎破壊の余波で封印が解かれたけど、偶々発見したフリードきゅん達を見て気絶したある意味一番の幸運持ち。


その2

男を待つ女の子達はちゃんとコカビーもフリードきゅんも居る。

そしてバルパーじーさんは普通に難儀な人だった。

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