「ねー家政婦さん」
「なんですか?御主人」
「ちょっと見てほしい物があるんだよ、この紙なんだけど…これこれ」
なのはが一枚の用紙を掃除中の家政婦の間藤恵也に見せる。そこには自分の役職である家政婦と言う文字が書かれていたのだ。
「どれです?」
「これだよこれ、この家政婦って文字。一応聞くんだけど家政婦さん男の人だよね?」
「逆に私が女の人に見えますか?…それが何か?」
「普通男の家政婦って家政夫と読むんじゃない?でもこの作品では家政婦さんの事は家政婦と読んでいるよね?」
「…あー…でも履歴書では家政婦で通りますよ?」
「そうなの?」
「それを言ったら呼び方なんて数多くありますよ?例えばヘルパーとか家政士とか家政夫とか…まぁ確かに辞書とかで見ると女の人のお手伝いさんをそう呼びますと書いていますがねぇ…」
「じゃあどうして家政婦って呼び名が付いてるの?」
「…人口の問題ですかね、やはり男のヘルパーは少ないんで一纏まりで家政婦って呼び方にカテゴリー付けされるのですよ。ほら、男の人のお手伝いさんって言えば家政夫よりも執事を連想させますよね?
ちなみに男の看護師は英語でnurse(ナース)と呼ばれます。強調させたい場合はa male nurseと呼びますが」
「へー…でっ?結局家政婦さんの場合はどっちが正解なの?家政婦?家政士?家政夫?それともお手伝いさん?」
「むぅー…そうですね…」
少し困った様な表情を浮かべる、何故なら呼称なんて本人としてはどちらでもよいのだ。分かりやすい名前で呼んでくれれば、自信と認識できる名前さえあれば十分なのであった。
「…と言うか御主人、今日は自棄に聞いてきますね。何時もならふーん、そうなんだー…っと適当な相槌で済ましますよね?」
「局の投書に書いてあったの、管理局員さんからなの!これは無視できないと思って聞いてみたの!」
「なんでそんな人が私の事を知りたがっているのか…興味を持ってくれること事態は嬉しいですけれど。じゃあ御返事に「いつもありがとうございます。このように名乗ると皆が覚えてくれるからそう名乗っています。ご意見ありがとうございます」っと書いて送ってください」
「家政婦さん書いてはやてちゃんのところに送ってきてよ」
「御主人、運動しないと太りますよ?只でさえ柔らかいお腹が餅のようにズブズブ太ります…それに御主人が振ってきたんですから自分で送ってみては?」
「なっ!?わ、私は教導訓練やってるからへーきなの!余計なお世話だよ!それに私は食べても食べても肥らないって特殊な体質が…」
「じゃあ体重計に乗ってくださいませんか?ちょうどここにあるんで」
「ディバインバスターっ!」
差し出された体重計を取り上げて地面に叩き付ける、体重計は壊れ使い物にならなくなってしまった。
「あっ!?テメェ!?」
「き、今日はこのへんにしといてやるの!ありがたーくおもってね!じゃあ私はやてちゃんの所へ行きます!家政婦さんさようなら!」
そして逃げるようにその場を立ち去ってしまう。後に残ったのは家政婦と壊れた体重計だけであった。
「…ふー…
と言うことでこの作品ではこの私間藤恵也の職業は家政婦で統一します。御指摘をしてくれたSegi-Kさんありがとうございました。さぁて体重計を片付けないとな…クッソこれ自前で買ったんだぞあのヤロー…」