大魔道士は救える者を救いたい   作:みゃーがわ

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ポップ逆行が好きすぎて全ての逆行小説読んでしまったみたいで、でもまだ読み足りない!
もう自家発電するしかない!
と思い出した次第であります。
文章書くのは苦手なので多めに見て下さい。

ふたなり前提なのでボーイズラブ・ガールズラブとも言い難く若干そのように見えるかな?
誰とくっついても同性であり異性なもので。
BL/GLが好きな方はそちら目線で読んで下さい(;^ω^)


【序章】

短いが果てしなく大きい人生だった。

死の間際ポップはそう思う。

まだ少年だった時家を逃げ出す形で勇者の家庭教師に無理やり弟子入りした。

1年後15歳という若さで世界を救う戦いをした。

5年後先の戦いで魔界へ落ちたらしい勇者を救うため単身魔界へ乗り出した。

魔界で勇者と再会を果たし魔界に広がる暗雲を取り払い魔界をも救った。

その後魔界を統制する者が居たかったためポップの勇者は魔王へとなった。

それから10年。

ポップは禁呪、または禁呪に比例するほどの大魔術を使い続けたせいで無理がたたって短い人生を今終えようとしていた。

重臣たちは既に部屋を出て貰っている。

今ベッドに身を沈めたポップの周りを囲うのはポップの勇者ダイ、ダイと共に魔界へ降りたラーハルト、そしてクロコダインの3人だけ。

 

「ポップ!ポップ!!俺を置いて行かないでよ!お前が居ないと俺魔界で立つことなんて出来ないよ!!」

 

「バーカ、泣いてんなダイ。俺が居なくてもラーハルトもおっさんも、今ではお前を慕う魔族たちも居る。お前は1人じゃない。どうかこれからも真っ直ぐ…生き抜いてくれ……ラーハルト、おっさんダイを頼むな」

 

「お前に言われなくとも俺はこの命尽きるまでダイ様に仕える。だから安心して逝け」

 

「ポップ、願わくば転生したお前に会えることを願う。お前は良くやった、もうゆっくり眠れ」

 

「へへ、サン…キュ……」

 

バチンっ

 

「「「「!?」」」」

 

突如ポップのバンダナが弾け飛んで燃え尽きた。

 

「あぁ…そう言う事か……俺も思ったより、運が…なかったかな……」

 

「ポップ!一体何が!?」

 

ダイがポップの肩を掴むと既にポップはこと切れていた。

 

 :::

 

「はぁ、成功したか。死ぬ間際に咄嗟に編み出した術だったから巧く行くかは賭けだったんだがな」

 

(ポップさん!目を覚まされたのですね!!)

 

「メルル!?まさか俺の術に巻き込まれたのか!!」

 

(いいえ、私が自ら伴ったのです。だから今回は最初からご一緒させて下さいね)

 

「良いのか?あの一瞬で俺の術に気付いたんなら俺がどういう存在か解っているだろう?それでも俺に付いて来てくれるのか?」

 

(はい、私は今度こそ生涯を貴方と伴にします)

 

「ありがとうメルル。じゃぁ俺は今度は精霊族に力を封印されないようにして最高の状態のまま救える人たちを救う!もうダイを魔王にさせたりなんかしない!そして太陽を欲したバーンも助ける!!」

 

(私も力の使い方を学んでポップさんの足手まといにならないようにします。貴方が何になろうとも貴方の隣を歩きます。貴方の隣にもう1人伴に歩む者が居たとしても)

 

「そこまで解ってしまっているのか」

 

(今度こそ、幸せになりましょう。ポップさんと私とポップさんが密やかに想っていたあの方と3人で)

 

「でもアイツには何も言わないでくれよ」

 

(大丈夫ですよ、きっとあの方もポップさんを好きになります……)

 

「全部バレバレかよ」

 

(ふふ、魔界に行っても時を遡っても心が通じ合ったままだった私たちの間で隠し事はなしですよ)

 

「了解、んじゃ俺は明日に備えて寝るか。多分俺の記憶が確かなら精霊族が俺に封印のバンダナを付けに来るのは明日の筈だからな」

 

(はい、頑張って下さいねポップさん)

 

「あぁ絶対今度は力を封印何てさせねぇ!みんなで幸せになるんだ!!」

 

 :::

 

「初めまして坊や。今少しお話し良いですか?」

 

誰も居ない河原で座っていたポップに声をかけたのは若葉色の髪に金色の瞳の年若い少女だった。

彼女の正体を知っているポップにとっては「少女」でないと知っているのだが。

 

「挨拶は無しで良いぜ精霊さん。そして俺はあんたから黄色いバンダナをもらうつもりはない」

 

「何故あなたがその事を!?」

 

「説明すんの面倒くさいから俺の記憶を見て貰うぜ」

 

パチン、とポップが指を鳴らす。

直後精霊の頭の中にポップの前の世界での記憶が一瞬にして流れ込んできた。

 

「貴方は、こんな未来を……」

 

「あぁだから俺は力を封じられる訳にいかないんだ。俺の力が天界の脅威になるのは解っている。それでも俺は全力で救える相手を救いたい」

 

「その中に大魔王バーンですら含まれているのですね」

 

「あぁバーンは太陽に焦がれただけだ。それを解消する術は今の俺にならある。力を封印されていない俺になら」

 

「しかし貴方はその力を封じなければその身を危険に晒すことになるでしょう。貴方のその黄金律、そして両性具有の身体は大魔王すら凌駕する魔力を得ることも出来るでしょう。そしてその身を狙うものは後を絶たないはず。それでも良いと言うのですかポップ」

 

「願う所だ。なぁ精霊さん、俺に賭けてみてくれないか?俺は地上も魔界も精霊界も全て救えるところまで救って見せる!!天界はまぁ動き次第で決めるわ」

 

「分かりました……未来から来た貴方を信じましょう。ポップ、世界を託します、世界を、救って下さい!!」

 

「あぁ俺の新しい冒険は今からだ!」

 

ポップ5歳の誕生日。

この日、前回の世界よりも10年も早く2代目大魔道士が誕生した。

 

つづく




取りあえずここまでで。
読んでくれる方が居たら嬉しいのですが。
書き手はメンタルが弱いので厳しめのコメント避けて下さると有り難いです。

じゅ、需要ありますかね?
モジ(((´ω` *)(* ´ω`)))モジ

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