オッス、俺ゴールド 〜ヤンデレ娘クリスとポケモンの世界で旅をする〜 作:友親 太一
ハァイ、アタシはクリス♡
今ね、うふふ……ゴールドとデート中なの♡
ねぇねぇ聞いて、ゴールドたら可愛いのよ。
アタシが待ち合わせにわざと遅れて行くとゴールドったら顔をポカーンってしてアタシを見てたのよ。
アタシが聞くとね、ゴールドったら顔を真っ赤にしてアタシを褒めてくれたのよ。
アタシが抱き着くとビクってしてね心臓をドキドキさせてるのよ♡
本当にゴールドったらウブで可愛いんだもん、アタシその場で襲いそうになっちゃった♡
ジョーイさん達のアドバイス通り少し遅刻してよかったわ。
ジョーイさんがね、「デートの時は男を少し待たした方が絶対にいいのよ!」って言ってくれたの。
本当にその通りだった、ありがとうジョーイさん。
あと朝食でいったカフェでね、アタシ達が周りの注目を集めるからってすっごい緊張してたのよ♪
だ・か・ら・アタシは少しゴールドにイジワルしたの。
アタシがおねだりすると、ゴールドったらガチガチになって「あ~ん」するんだもん、本当に可愛いかったわ♡
うふふ、あのパンケーキは今まで食べた中で一番おいしかった、だってゴールドが食べさせてくれたんだもん♡
それからコガネ百貨店にいったの。
ポケモン達のご飯を買ったり、ヌイグルミで遊んだり、あと『おんがえし』の技マシンを貰ったわ。
……その時にトゲピーがアタシのことを慕ってくれてるってわかって嬉しかったな。
お昼は百貨店の屋上で二人でベンチに並んで食べたの。
アタシが作ったサンドイッチをゴールドが「美味い、美味い」って、いっぱい食べてくれたの。
へへへ、アタシはゴールドの好みは完全に把握してるからゴールドの好きな物をいっぱいいっぱい作ったんだもん♪
早起きして作ってよかった、だってゴールドがすっごく喜んでくれたんだもん♡
★☆★☆
その後アタシたちは買った物を置くために一度ポケモンセンターもどってきたの。
今ゴールドは宿泊施設の部屋に荷物を置きにいってる。
で、アタシはジョーイさん達に午前あったことを報告してるの。
「「「キャーッ、羨ましい♡」」」
ジョーイさん達は楽しそうにアタシの話を聞いてくれてる。
「いやぁ初々しいわね♪ うんうん」
この身長の高いジョーイさんにはサンドイッチを作るのを手伝ってもらった。
アタシが昨日、キッチンを使わせてもらえるか頼みにいったら「彼氏にお弁当を作るから使わして欲しいの!? え、明日デートするですって!?
よっしゃぁお姉さんに任せて! アタシが徹底的にサポートしてあげるわ!」って、言ってくれた少し強引だけど優しい人。
この人に教えてもらいながらお弁当を作ったのよ。
「なにそれ〜、アンタおばさん臭いわよ。あっ、それよりクリスちゃん、お化粧直して上げるね♪」
こっちの少し小柄なジョーイさんはアタシのオシャレを手伝ってもらった。
アタシがデートするのをさっきのジョーイさんから聞いて「それならワタシがコーディネートしてあげるわ♪
クリスちゃんは元が良いからアイラインとリップだけでも大分変わるわよ!」って、アタシにメイクしてくれて服もコーディネートしてくれた。
アタシは今までメイクした事なかったけど、ナチュラルメイクでもこんなにも変わるなんて知らなかったわ。
「いいなぁクリスちゃん。あたしなんか最後にデートしたの学生の時ですよ。この職場って出会いなさすぎですよね先輩」
このグチをいってる少し若いジョーイさんには今朝いったカフェを教えてもらった。
それ以外にもコガネシティのオススメの店をいっぱい教えてもらったの。
「コガネシティの店であたしが知らない店はないよ。……だって休日は女友達と食べ歩きかショッピングしてるからね……シクシク……彼氏欲しぃ……」って少し可愛そうな人。
……ゴールドのいったとおりだった。
人と話すと今まで知らなかった事をいっぱい教えてもらえるのね。
「こらー!! あんた達サボってるんじゃないよ!!!」
「ゲッ゛、主任に見つかった。二人とも仕事に戻るよ。じゃあクリスちゃん、午後も頑張ってね♪」
「ふへぇ〜もう少し話しを聞きたかったのに……クリスちゃん、また今度続き聞かせてね♡」
「あぁ先輩達、置いて行かないで下さい! クリスちゃん、またね♪」
「は、はい。ジョーイさん達もお仕事がんばってください」
ジョーイさん達は慌ただしく去っていった。
……ありがとうございます、アタシがんばります!
「悪いクリス、荷物の整理に手間取った……て、クリスどうしたんだ?」
あ、ゴールドがもどってきた♡
「なんでもないよ〜♪ さぁゴールド、デートの続きしましょ♡」
うふふ、午後もいっぱい、いーっぱいゴールドと楽しむんだからね♡
★☆★☆
【地下通路】
俺達は今、地下通路に来てる。
クリスに「腕のいいポケモン美容室があるからいってみたい♡」って強請れたんでな。
……尚クリスは相変わらず俺の腕に引っ付いて歩いてる。
「待ちなよ君たち」
歩いてると眼鏡を掛けたひょろひょろの男に呼び止められた。
「ふっ、ここは子供の来る場所じゃないぜ」
その後ろからはマントを羽織った変な男が。
「イチャイチャと見せびらかしちゃって、この糞ガキ共め!」
「……少しお仕置きしようぜ。お子様に世間の厳しさを教えてやるんだよ」
更に二人、俺達は四人の男に囲まれた。
何なんだよ、こいつら?
「……なぁ、こっちの女の子メッチャ可愛くね? 糞ガキ懲らしめたらこの子で楽しもうぜ」
……ブチッ!!
「……あんた等、俺のクリスに何しようってんだ?」
……俺の堪忍袋の緒が切れた。
……こいつ等が何もんかなんか関係ぇねぇ、クリスに手ぇ出すなら容赦しねぇぞ。
……徹底的に潰してやる。
「……ゴールド、半分はアタシに任せて。こいつ等にデートのジャマした事を後悔させなきゃアタシの気が済まないわ!」
……クリスも怒ってるな、当たり前か。
「……良いぞクリス。ただしポケモンバトルで後悔させるんだからな、直接手は出すなよ?」
「……わかってる、アタシもアイツ等の汚い血でお気に入りのワンピースを汚したくないもん」
……なら大丈夫か。
「……いくぜクリス!」
「うん!」
……さぁバトルだ!
★☆★☆
「ひぃぃぃ!!」
……弱い。
「つ、つぇぇ! このガキ強すぎるよ!」
……こいつ等弱すぎる、アカネちゃんに比べたら弱すぎて話にもならん。
「……クリス、そっちは終わったか?」
「……終わったよ。弱すぎて全然歯ごたえなかったわ」
「トゲッピー!」
……クリスの言う通りだ、こいつ等この程度で俺達に絡んできたのか? 身度ほど知らずめ。
「……おい、今日のところは見逃してやる。だが次に俺達の前に姿見せてみな」
……俺はゆっくりと首を切るように親指を動かす。
「「「「ひぃぃぃ、すいませんでした!!!」」」」
……男共は一目散に逃げ出した。
たく、無駄な時間を使わせやがって。
「あ、トゲピーが!」
クリスの声で俺はトゲピーを見る。
……トゲピーが光に包まれてく……トゲピーはトゲチックに進化した!
「トゲ、チック♡」
「進化したのね、おめでとうトゲチック♪」
「トゲトゲ♡」
クリスはとても嬉しそうにしてる。
……良かったなクリス、おめでとうトゲチック。
先程までの嫌な雰囲気はトゲチックのお陰でなくなったな。
ありがとうトゲチック。
さぁデートの続きをしような、クリス。