オッス、俺ゴールド 〜ヤンデレ娘クリスとポケモンの世界で旅をする〜   作:友親 太一

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第二十九話 ヒワダタウン クリス対シルバー その二

 まずはアタシが一勝、このままアタシがシルバーを潰してやる!

 

「……ゆけ、ゴース!」

 

「ゴ〜ス!《イエ〜イ!》」

 

「お願い、ベイリーフ!」

 

「ベイリーッフ!《お任せくださいっ!》」

 

 シルバーが出したのは、またゴースね。

 となるとベイリーフの『たいあたり』は効かないのか。

 ……いいなぁ、アタシもゴース欲しい。

 さっきも思ったけどゴースってどこでゲットできるのかしら?

 

「ゴース、『さいみんじゅつ』だ!」

 

「ゴースッ!《眠りなベイビーッ!》」

 

「ベイリーフ『フラッシュ』よ!」

 

「ベイベイ!《誰がベイビーですか!》」

 

『フラッシュ』の光に目が眩んだゴースは『さいみんじゅつ』を外したわ。

 それにしてもベイリーフは真面目だからゴースみたいな軽い性格は苦手そうね。

 アタシはあのゴースはおもしろいから割りと好きだけどね。

 

「ゴース、『したでなめる』だ!」

 

「ゴゴ〜ス!《痺れちゃな!》」

 

「ベイリーフ、『はっぱカッター』よ!」

 

「ベイ、ベイリーッ!《近寄るな、このチャラ男めっ!》」

 

 お互いの攻撃が当たったわ。

 ……それにしても本当にベイリーフはゴースがキライね。

 

「ベ、ベイ!?《く、体が!?》」

 

 今の攻撃でベイリーフは麻痺したの!?

 ベイリーフは体がしびれて辛そうにしてるわ。

 

「ゴースゴーース、ゴース! 《オレっちの技は最高にイカしてるぜ、センキュー!》」

 

 ゴースはアタシ達を挑発してる……のよね?

 ベイリーフは色んな意味でイヤそうにしてるわ。

 ここはメノクラゲかトゲピーに交代させた方がいいのかな?

 

「……ゴース、遊ぶな。『くろいまなざし』を使え」

 

「ゴース、ゴースゴーッス!《イエーイ、オレっちからは逃げられないぜベイビーッ!》」

 

「しまった!?」

 

 アタシの行動を読まれたの!?

 これでベイリーフは交代出来ない。

 クソ、シルバーの分際で!

 でもどうしよう、このままではベイリーフが……

 

「ベィ、イリーフ。ベイ《ま、まだやれますマスター。 ご命令を》」

 

「……ベイリーフ」

 

 ……ベイリーフはまだ戦おうとしてるわ。

 なのにアタシがシルバーに気を取られてどうするのよ。

 クリス、しっかりしなさい!

 

「……ありがとうベイリーフ。いくわよ! 『はっぱカッター』!」

 

「ベイッ、ベーイ!《はいっ、マスター!》」

 

「……ゴース、『ナイトヘッド』!」

 

「ゴ〜ス!《イエ〜イ!》」

 

 麻痺のせいでベイリーフの攻撃が少し遅れた!?

 でもベイリーフはゴースの技を耐えてるわ。

 

「ベイベーイッ!《負けるもんですかーッ!》」

 

 そしてベイリーフの反撃。

 そうよ、まだアタシ達は負けてないわ!

 『はっぱカッター』がゴースを襲い、そのガス状の体を切り裂いた。

 

「ゴ、ゴースゴ、ゴ、ース…………《き、効いたぜ、ベイ、ビー…………》」

 

「……チッ、急所に入ったか。戻れゴースト!」

 

 ゴースは倒したわ、でもベイリーフの体力もあまり残ってない。

 しかも麻痺……こっちも余裕はないわね。

 

「戻ってベイリーフ! ……ありがとう」

 

 こちらが二勝で若干有利。

 でも次に出てくるのは多分あの子……あのワニノコが出てくるはず。

 

「……敵を倒せ、アリゲイツ!」

 

「アリゲィ!《よっしゃぁ!》」

 

「お願い、メノクラゲ!」

 

「メノ〜♪《いきますわ〜♪》」

 

 ……やっぱり出てきたわね、しかもアリゲイツに進化して。

 この子はワニノコの時でも相性の悪かった草タイプのマダツボミを倒した子、気をつけないと。

 

「アリゲイツ、『にらみつける』だ!」

 

「アリーッ!《ウラァーッ!》」

 

「メノクラゲ、『ちょうおんぱ』よ!」

 

「メノ〜♪《狂いなさ〜い♪》」

 

 『にらみつける』は確か……防御を下げる技だったはず!

 ……結構まずいかも、メノクラゲの『ちょうおんぱ』も外れちゃったし。

 

「メノクラゲ、『ようかいえき』よ!」

 

「メ〜ノ!《いきますわよ〜!》」

 

 さっきのお返しよ、この技でアリゲイツの防御力をさげてやるわ!

 

「アリゲイツ、『みずでっぽう』で弾け!」

 

「アリゲイッツ!《了解したっ!》」

 

 ウッソォ!?

 アリゲイツが吐き出した水流が『ようかいえき』を吹き飛ばしちゃった!?

 ……やっぱりあのアリゲイツは強いわ、でも諦めないんだからね。

 

「メノクラゲ、まだいけるよね?」

 

「メノ、メノメノ!《勿論ですわ、アリゲイツの悲鳴を聞くまでやりますわよ!》」

 

 ありがとうメノクラゲ、でもアリゲイツはあんまりイジメないでね?

 代わりにシルバーはどれだけ拷問してもいいからね。

 

「よーし! メノクラゲ、『ようかいえき』よ!」

 

「メノメノメッノ!《お姉さんに悲鳴を聞かせなさいっ!》」

 

「アリゲイツ、今度は『かみつく』だ!」

 

「アリゲイツ!《オメーの何処がお姉さんだ!》」

 

 お互いの攻撃が当たったわ。

 でも『にらめつける』の効果でメノクラゲのほうがダメージが大きい。

 

「メ、メノ……《き、効きましたわ……》」

 

「メノクラゲ大丈夫!?」

 

 メノクラゲは怯んだの!?

 

「追い打ちをかけろ、『かみつく』!」

 

「アリアリッ!《ウオリァァッ!》」

 

 また怯み、もうメノクラゲが持たない。

 メノクラゲ、しっかりして!

 でもアタシの願いは届かず、

 

「……トドメだ、『みずでっぽう』!」

 

「アリゲイッツ!《吹っ飛んじまいな!》」

 

 アリゲイツの渾身の『みずでっぽう』はメノクラゲを直撃しメノクラゲは倒れた。

 

「メノクラゲ、大丈夫!?」

 

 アタシは思わずメノクラゲに駆け寄りメノクラゲを抱き上げる。

 

「メ、メノメ〜ノ、メノメノ《す、すいませ〜んご主人様、負けちゃいましたわ》」

 

 よかった、メノクラゲの傷は大した事無いみたいで。

 

「いいのよメノクラゲ、ゆっくり休んでね」

 

 アタシはメノクラゲをボールに戻す。

 ……本当にお疲れ様、ありがとうメノクラゲ。

 

「……さっさと次のポケモンを出したらどうだ……それとも降参するか?」

 

「誰が降参なんかするもんですか!」

 

 アタシはアンタに絶対に負けないんだから!

 まだアタシにはベイリーフとトゲピーがいる。

 二人と力を合わせて絶対、ぜーったいシルバーを倒すんだからね!

 


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