これははたして鎮守府か?   作:バリカツオ

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先日の出来事(加古の悪夢を見た日の続き)

なんでまたあんな夢を・・・
劇場版見てないからかな・・・?
加古は加っ古いいって噂だし行きたいなぁ・・・

上司「今日は俺いないから今ある仕事かたずけたら帰っていいよ」
マジか!急いでかたずけて見に行こう!
せっかくだから立川で見たいな!
立川からでも多少運賃かかるけど帰れるし!

~仕事終了~

よっしゃぁ!立川に行くために中央快速へGO!

そういえば映画なんて何年ぶりだろ?
上映時間少し過ぎてからだと最悪だな・・・。ちょっと調べよう

上映時間16:15~ 以上

?!←現在時刻18:04

上映時間16:15~ 以上

・・・←現在地吉祥寺通過中

まて・・・落ち着け・・・
もう一つ最寄りにも映画館があるじゃないか
立川で見れないのは残念だがそっちに行こう

上映時間 まだやってねーよバーカ

・・・orn

結局倍以上の運賃を払って何もせずにただただ遠回りして帰りました。
皆さんはちゃんと時間を調べましょうね!

それでは本編へどうぞー。


駿河諸島鎮守府の非常業務 その2

「司令官緊急通信です!」

望月が布団をまくろうとしたとき吹雪がノックをして飛び込んできた。

急なことに俺と望月は顔を見合わせた。

 

 

 

とりあえず逃げられないように廊下側にはバリケードを設け、隣の執務室に行き無線をとる。

『こちら駿河諸島鎮守府司令官の耳本です。』

『江ノ島鎮守府第一輸送部隊副隊長朝潮です!大至急ですがそちらのドックを貸していただけませんか!?』

『何があったんです?』

『沖ノ鳥島から南方15海里地点にて潜水艦含む敵の大艦隊を確認!交戦しましたが当方被害が甚大!旗艦阿武隈大破、その他3艦が大破!撤退戦に移行しています!』

『なに!報告了解!すぐに準備を行う!』

通信を切ると電話のほうが鳴る

『大本営の砂安だ!耳元中佐報告は聞いたか?!』

『はい!しかしなんでまた潜水艦相手に対潜装備を持たせなかったんですか?』

江ノ島の艦隊は今朝出発した際持って行ったのは主砲と魚雷、レーダーのどれかしかなかった。

『作戦立案時に使った資料が古かったんだ!今周辺の鎮守府から救援の艦隊を向かわせている』

『承知しました!それと軽空母でいいのでどこかの艦隊に編入して索敵を行っていただけますか?』

『了解した。受け入れの方頼んだぞ!』

電話を切ると今度は無線機と電話が同時に鳴った。

片方の応対を望月に任せた

吹雪も無線機の対応で手いっぱいで人手が足りない

通信の内容によるとどうやら沖ノ鳥島から出た艦隊の大半が壊滅的な打撃を受けているようだった。

出ていた艦隊は哨戒部隊含め10を超える。

館内放送のスイッチを入れ非常事態宣言を全島に発令。

補給に立ち寄った艦隊は全員武装状態で隣の島に待機、迎撃時はこちらの指揮に従ってもらうことは事前に了承を得ている。

そしてうちの艦娘を全員執務室に集め、今後の指示、対応を伝えることにした。

 

 

 

 

 

「川内は執務室で無線番、古鷹と加古は海岸で来た艦隊の応対、龍驤は飛行場の管制室に向かってくれ。空母から発艦した艦載機が大破して着艦できないからこっちに来るらしい!」

「「「「了解!」」」」

「時雨、望月は補給関連と戦況の聞き取りを、深雪はドックで修繕を手伝ってやってくれ!」

「「「了解!」」」

指示を飛ばすとそれぞれ言われたところに散っていく。

「一体全体こんな作戦を立てたのは誰だ!全く!」

「本当だよ。これだと小規模じゃすまないね。」

電話や無線をとる合間思わずいらだちがこぼれる

川内もいらだちが積もった顔をする

再度電話が鳴り少しきつめにとる

『はい!駿河諸島鎮守府!』

『わしだ。今回はすまない!』

『謝罪とかは後です。どんな要件ですか?』

『ああ。君が言ったように偵察機を飛ばしたところ小笠原諸島より東北東30海里地点で敵の本隊およびその前衛艦隊と思われる船団を発見した。だが・・・』

『なんです?』

『・・・いや何でもない。ファックスで送ったから確認してくれ。それではな』

コピー機にはすでに敵の数が書かれた紙が印刷済みだった

 

 

 

 

戦艦   1隻

空母   5隻

軽空   2隻

重巡   3隻

軽巡   7隻

駆逐  18隻

潜水艦  5隻

うち敵本隊は空母を旗艦とする機動部隊

空母2隻、戦艦1隻、軽巡1隻、駆逐2隻

 

 

 

 

妙だ

進路上、本土へと向かっているのは確実だが、本土をたたきに来ているのしては若干戦力不足だ。

「空襲か!」

そういった瞬間サイレンが響き渡る

『敵艦載機が本島に接近中!数およそ120機やで!』

管制塔から放送が入り、急いで対空砲火の指示を飛ばす

 

が、杞憂に終わった

『敵艦載機が進路を北西へ取り始めたで!おそらく関東備蓄基地へ向かっとる!』

本土にはそれぞれ地区ごとに非常用の資源を内陸に備蓄してある

どうやら敵はそちらを目標にしているみたいだ。

一応警戒は解かないことにし、改めて海図に駒を並べながら状況の整理を行う。

「やっぱりおかしい。」

「何がですか?」

無線や電話が落ち着き、川内に任せた吹雪が海図を覗き込む。

「空襲が狙いにしても敵の空母の数が少し少ないんだ。」

戦力は多いように見えるが実際は6隻くらいの艦隊を組んでいる集合体

しかも姫と呼ばれる敵の上位種を含んでいない

怪しいことこの上ないのだが確証がない

 

 

 

仕方なくクールダウンのため小休止にお茶でも飲もうと思ったら、吹雪がちょうどお茶菓子等を入れたお盆を持ってきた。

緑茶をすすり菓子本から小分けにされたせんべいとを取り出す。

軽くたたいて、割ってから袋を開き一口食べる。

「ふー・・・・どうしたもんかね。」

補給関連の書類はしばらく裁かなくてよくはなったものの代わりに後でどっさりと臨時のドック使用や寄港に関する書類が来るだろう。

 

 

考えただけで頭が痛い

 

 

執務机の隣に左隣に設置してある海図を横目にため息をつく

「あれ?もう食っちまったか?」

さっきまで小分けにして食べていたせんべいがなかった。仕方ないと思い次の袋を先ほどと同様にしていた時、横の扉が開いていることに気付いた。

「やっば!」

川内のほうを見ると今は席をはずしていた。

「あれ?あそこに扉ってありましたっけ?」

「よかった・・・・。ふっふっふ!吹雪ちゃんに特別に教えてあげるけどね・・・。あそこは俺の自室とつながっているんだ。」

この間の福引で手に入れた明石無料券の一枚をあそこに使った。

なにせ正面口が見張られているからね

自室からなら入室履歴も残んないし、廊下に出て見つかることもない。

おまけに光学迷彩で扉が開いてない限りは見つからない仕様になっている。

「こんなの吹雪ちゃん以外に見られたら大変なことだよ・・・。」

そっと閉めると再び壁に擬態してわからなくなった

「おお!時々使わせてもらっていいですか?」

「いいけどちゃんと俺を通してね?」

こういうのは男心をくすぐるからちょっと好きだったりする

(某宇宙戦艦にある艦長席が自室とつながっているのとかもひそかにあこがれだったり)

「・・・?せんべいは?」

椅子に座りさっき割って開けたせんべいがないことに気付く。

手つかずのはずだが包装のビニールごみすらない。

パリっと食べる音がし、吹雪を見たが当然食べておらず不思議そうな顔をしていた

カサッとビニール袋の音が再度する。

椅子の下からだ

 

恐る恐るそーっと覗き込むとそこには

緑がかった水色の髪にセーラー服を着て机の下の空間で丸まっている艦娘がいた。

その艦娘はさっき俺が割ったせんべいをぽりぽりとなるべく音をたてないように食べていた。

「・・・何か、用?」

「え?あ・・・・・・・無いです。」

反射的に返事をして頭をあげた

「え?誰かいたんですか?」

いろいろ予想外なことに頭が真っ白になった

取り合えず指で下を指さす

怪訝そうな顔をして下を覗き込んだ吹雪が俺と同じ顔をした

 

 

 

 

「えーと・・・君は誰?」

少しして頭の整理が追いつき話しかける。

「・・・あたしは山風」

机の下から出てきてくれて、今はソファーに座らせている

 

山風

おそらく以前時雨が言っていた復活した子はこの子だろう。

 

それにしてもどこから入ってきたのだろうか・・・。

詳しく聞きたいが今は電話番の川内がいないため電話をとらなくてはならない

意識を通信機器に向けつつどうしようか考える

大本営に報告しなければならないが、そうすると山風はしばらく調査のため軟禁に近い状態になる。

だが山風の性格からしてあまりその方法は得策でないことがわかる。

ちらりと見ると吹雪の横でよりかかって寝ていた。

吹雪も起こさないように気を付けていて目が合うとそっと口に指をあてた。

いつからいたのかはわからないがとりあえず起こさないようにそっと立ち上がり海図を見る。

電話が鳴りビクッとして山風が起きた

『こちら執務室。』

電話は内線でディスプレイには補給部と表示されていた

『時雨だよ。提督、さっき到着した艦隊の補給とドックの書類ができたよ。』

『ああ、ありがとう。実は今な山風がいるんだ。』

『それは本当かい!?今から行ってもいい?』

『ああ。ついでにその書類も持ってきてくれ。』

『わかった。それじゃあまた後で。』

電話を置き山風に時雨が来ることを伝えると、わずかだが顔が明るくなった。

思わず笑みがこぼれたが、問題は何一つ解決をしていない。

 

 

 

「これをどうしっかね・・・。」

海図の前で再度頭を抱える。

「提督・・・。」

制服を引っ張られ見ると山風と吹雪がそばに来ていた

「あたし、気が付いたら、このあたり、にいたの・・・。」

指をさしたのは房総沖

駆逐艦山風が沈没したあたりといわれているところだ

「そこからね、このあたりに何かものすごくね、みたことのない艦がいたの。」

すーと指を滑らせ指したのは敵の本隊とされるところから北に少し行ったところだった。

「・・・・そうか!!山風ありがとう!」

頭をわしゃわしゃと撫で電話をとる

『はい。桐月だが。』

『大将!偵察機はどこから発着させましたか!?』

『なんじゃ急に・・・。横須賀鎮守府からじゃがどうかしたのか?』

『その偵察機はすぐに引き返しましたか?』

『当り前じゃ!ずっといたら見つかってしまうじゃろが。』

『ではもう一度発艦させてください!本隊とされる船団が確認されたところから北へ10海里ほどのあたりを探してください!おそらく本体とされる船団は前衛部隊です!』

 

偵察機の進路上、斜め上か真正面に艦隊を見る。

そしていち早く情報を持ち帰るため確認後は写真だけ取ってすぐに引き返す。

そうなるとある程度離れたところにいる本隊は発見されない。

たまたまなのか意図してやったのか・・・

意図してやったとしたら作戦が駄々もれか予測されていることになる。

 

『なんじゃと!わかった!今すぐ確認する!』

おそらくこれで発見されるだろう。

やれやれと思ったとき、ふと昨日のことが思い出された。

そうか。昨日の浜辺の足跡は山風のか。

この性格だ。とっさに隠れてしまい俺についてきたというわけだな。

 

「山風昨日浜辺にいたろ?」

「うん・・・この島に着いて防波堤から上陸して行ったよ。」

「そっかそっか。で俺たちが来て驚いて茂みに隠れ、その後をついてきたと」

こくりとうなずいた

「ほかの小さい子も見たけどすばしっこく逃げられちゃって道を聞けなかったから・・・」

とりあえず昨日の疑問が払しょくされ晴れ晴れとした

山風はうちで引き取れるかわからないが夏木を通せば大丈夫だろう

 

 

 

・・・・・・血涙を流しそうだけど。




新春掛け軸ゲットしました!
ほっぽちゃんに殴られて撤退するよりその手前での撤退が多くて多くて・・・。
バケツががががが・・・・
でも・・・後悔はしていない!

冬イベまでに回復間に合うかな・・・

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