Another WWⅡ!   作:永遠のZero

20 / 25
主人公以外の登場キャラ概略その8


陸軍

カチューシャ
年齢・27~29
所属・ソ連機甲軍極東方面軍
搭乗戦車・T-34/85
役職・戦車1個旅団長~戦車1個師団長
階級・少将~中将

ノンナ
年齢・27~29
所属・ソ連機甲軍極東方面軍
搭乗戦車・T-34/85
役職・戦車1個旅団副長~戦車1個旅団長兼戦車1個師団副長
階級・大佐~少将

クラーラ
年齢・27~29
所属・ソ連機甲軍極東方面軍
搭乗戦車・T-34/85
役職・戦車1個旅団参謀長~戦車1個師団参謀長
階級・中佐~大佐


今回からソ連側でカチューシャ達プラウダ組の登場です!
今回もよろしくお願いします。




油断大敵です!

 

みほ「パンツァーフォー!」

 

みほの掛け声と共に戦車部隊を先頭に敵陣目掛け飛び出した。

 

ソ連参謀「閣下!、丘の向こうより敵部隊!」

 

ジェーコフ「数は!」

 

ソ連参謀「およそ戦車1個旅団!、本陣目掛けて突っ込んで来ます!」

 

ジェーコフ「うむ・・・」

 

日本戦車部隊の突然の出現にソ連兵の殆どが浮足立っていた。

 

ジェーコフ「予備の戦車1個連隊を回せ!」

 

西住旅団が現れた方向に置かれたソ連軍の兵力はおよそ2個連隊、4000人程度であり、うち戦車部隊は2個大隊と言ったところであった。

 

梓「全軍!、砲を撃ちながら突撃!、まずは防衛陣地を崩す!」

 

貴子(カエサル)「大した数では無い!、踏み潰せ!」

 

澤大隊、鈴木(カエサル)大隊は敵陣に7.5㎝戦車砲、9㎜重機関銃の雨を降らせどんどんと敵兵を排除して行く。

 

香利奈「あいーーー!!、突撃!」

 

あゆみ「思ったより大した事ないね!」

 

優季「行け行け!、さっさと片付けろ!」

 

あゆみ「撃て撃て!、逃がすな!」

 

紗季「・・・」

 

更に澤大隊は前進、それに続く形で鈴木(カエサル)大隊も前進した。

 

里子(エルヴィン)「ふふふ、共産国など長続きせんよ!」

 

清美(左衛門佐)「まるで大阪夏の陣だな!」

 

武子(おりょう)「おい、縁起でもない事言うな!」

 

澤梓らもまたみほら同様に陸軍士官学校を優秀な成績で卒業しており部隊長となった。

ところが彼女らはみほなどに比べ実戦経験が乏しく、今この場においてもただ攻撃、前進するのみであった。

 

みほ「!!、澤に鈴木(カエサル)両大隊!、前進し過ぎです!、一度後退してください!、危険です!」

 

沙織「旅団長!、ここは勢いに任せて突撃しましょう!、幸い敵の抵抗もそこまでではありません!」

 

麻子「私は反対だ!、何が起こるか分からん!」

 

華「私は旅団長に従います。」

 

優香里「私は突撃に賛成します!」

 

みほ「分かりました・・・、総員!、全力で突撃してください!」

 

みほの命令が飛ぶ、それと同時に雄たけびを上げ突撃を開始した。

始めは日本軍が優勢で敵の防衛陣地の70%以上を破壊、敵本陣まで後1000mと言うところまで迫っていた。

だが、みほはこの命令を下すにあたって大きな不安があった。

 

みほ「(何故、敵本陣に動きが無い・・・)」

 

通常であれば奇襲を受け危機に曝された司令官は直属の部隊を引き付けその場を立ち去るのが常識であった。

だがジェーコフは逃げ出さなかった。

 

日本歩兵「敵本陣後方より新たな敵戦車部隊!、その数500以上!」

 

みほ「!!、嵌められた!」

 

そしてみほの不安が現実の物となる。

 

みほ「作戦中止!、直ちに反転!、引き返してください!」

 

それに気が付いたみほは直ちに突撃中止命令を出し、加えて撤退命令を出した。

だが時既に遅し、時速50㎞以上の高速で走行可能なT-34は素早く西住旅団を囲み込んだ。

 

 

ジェーコフ「ふふふ、流石は同士カチューシャ、良い手際だ。」

 

敵将ジェーコフはその様子を本陣から見ていた。

 

ジェーコフ「この戦況であれば奇襲は誰にでも想像できる、そして奇襲部隊は数が少ない故に多少の時間が有れば直ぐに対処できる。」

 

ジェーコフは奇襲を予期し、先行部隊の最後尾にいた戦車1個旅団を素早く呼び戻していた。

そしてその戦車旅団を指揮するのはソ連の若き名将、”小さな暴君”や”地吹雪”と異名をとるカチューシャ少将であった。

 

カチューシャ「残念だったわね!、このカチューシャの包囲網はそう簡単には破れないわよ!」

 

ノンナ「同士カチューシャ、指示通りの包囲網、完成いたしました。」

 

クラーラ「後は存分にいたぶって差し上げましょう。」

 

そしてカチューシャの下には参謀、クラーラ中佐と副長で”ブリザード”と異名を取るノンナ大佐がいた。

カチューシャはマイクとスピーカーを使って日本語で話し出す。

この時、みほとカチューシャとの距離感はおよそ300mであった。

 

カチューシャ「さて、あんた達には今から1時間の猶予をあげるわ!、その間に意見をまとめて降伏しなさい!」

 

みほ「・・・」

 

カチューシャに降伏を進められたみほは一度戦車の中に入り、この囲まれた状況下で何とか脱出の策を練る。

以前の無差別爆撃事件によってソ連は余裕で国際法を侵す事を知っているみほに降伏すると言う選択種は無かった。

 

みほ「(包囲網を破るには守りの手薄な箇所を狙うのが定石です・・・、しかし敵は予想済みでしょう・・・)」

 

みほは必死に考えた。

だが1時間と言う時間は非常に短く、これと言った打開策を考えられないまま時間が過ぎた。

 

カチューシャ「降伏する気になったかしら?」

 

みほ「いいえ、最後まで戦います!」

 

カチューシャ「あっそう、それじゃあ、片付けてあげなさい!」

 

ソ連兵「「「ウラアアアーーー!」」」

 

みほ「総員急発進!、次いで単縦陣へ!、その後、私の指示した方向に突撃してください!」

 

カチューシャ「!!」

 

時間が経ったと同時に急発進、更に全速力で突撃を開始したためカチューシャは大いに驚いた。

そして更にカチューシャを驚かせたのは西住旅団が集中して突撃をした場所は最も守りの堅い部分であった。

 

カチューシャ「あいつらなんで!」

 

そこにいたソ連兵はこっちのは来ないと高をくくっていたため思わぬ攻撃を食らい包囲網に綻びが生まれる。

当然、みほそれを見逃さなかった。

 

みほ「急いで脱出してください!、態勢を立て直される前に!」

 

しかし不利な状況に変わりは無いためみほは撤退にのみ集中した。

それによって西住旅団の殆どが脱出に成功、元来た道を戻って行った。

 

ジェーコフ「同士カチューシャ、一本取られた様だな。」

 

このみほの一連の動きを見ていたジェーコフも関心していた。

 

みほ「(今回ばかりは大失敗です・・・)」

 

この後、みほは幾多の戦場で何度もカチューシャと顔を合わせる事になる。






▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。