ルーキートレーナーに幸あれ   作:bakabakka

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んじゃぬるっとまったりやってくよー
ps.メガネ壊れて前が見えねぇ


ルキ「本番、始まります!」-中編-

 

「なぁ、次はたくみんの屋台荒らしに行くのとうっちゃんの貞操を狙うやつらが手を組んだ屋台に行のとまゆっち率いるっていうかまゆっちに巻き込まれた悲惨なやつらを見に行くのどれがいい?」

「先輩、どれも嫌です私」

 

十時さんの屋台を出て次にどこの屋台の様子を見に行くかとなったんですが…向井さんの以外の屋台に近づきたくないんですけど。欲望だらだら過ぎて怖いんですもの。遠目から見てもその2つの屋台だけ雰囲気が違うんですもん。

 

そして向井さんをいじめるのはやめてあげてくださいよ、ほんと。貴重な常識人なんですよ?不良ですけど常識人なんですよ!?

 

「んじゃしぶりんに浮気されたユニットメンツがやってる屋台行くか」

「浮気されたって表現止めてくれません?」

 

実際浮気と言えなくもない気がしなくもないですけどいいじゃないですか。ユニットで屋台を開くわけでもないんですから。

 

「いや、だってあの断り方はすごかったぞ?」

「そんなすごかったんですか?」

 

私は結成の現場に一切立ち会ったりしてなかったんで知らないんですけど。

 

「うむ、本田が誘いに行ったらねぇしぶりんって言い終わる前に”未央…私の野望の邪魔しないでね”だったからな、目が逝ってたからな。クロスオーバーもんでよく恋愛関係になる千葉県在中のシスコン並みの目だったからね」

「先輩、その例え分かりません」

 

分かりますけど分かりません。危険です。

そして渋谷さん本当に闇落ちしてますね…あの熱意に燃えた瞳はどこに行ったんですか。

 

「んじゃまぁ行くか」

「そうですね、あそこなら突っ込みも多いですし安全ですよね」

「お前もその基準はどうなんだよ」

 

だまらっしゃい。もう疲れたんですよ、主にLiPPSのせいで。

 

 

 

 

 

「あ、ジョニーさん!いらっしゃいませ♪」

「言われるまでもなくメイド服を着て接客をしているしまむーに俺わくてかなんだけど」

「えへへっどうですか?」

「「「「「「「「…おっふ」」」」」」」」

「こんな感じだな」

「え~照れちゃいますよ~」

 

そうですよね、突っ込みがいるからってボケが起きないわけではないですもんね、そしてまたなんなんですかお客さん方!なんでまたそんなセリフが合うんですか!そして先輩と島村さんは何なんですかそのやり取り!スカートを大きく翻しながら一回転した後に最高の笑顔とダブルピースの演出の感想がなんでジョナサンのジョジョ立ちからの胸筋ピクピクなんですか!そしてなんでその反応で照れるんですか!どういう意思疎通があなたたちの間で行われているんですかぁぁああ!

 

「膝から崩れ落ちてどうしたんだ慶?」

「神谷さん…突っ込みお願いしますってなんで神谷さんもメイドなんですかぁ…」

「え?いや、これは…そのぉ…いっぺん着てみたくて」

「「「「「「「「Fuuuu――――!!」」」」」」」」

「なっ!や、やめろよ!…照れるだろぅ//」

「雄…うちの奈緒が可愛すぎてヤバい」

「あぁ、作った甲斐あったわ…」

「だめだ、ここも平常運転です」

「ねぇ!そんな事より働いてよ!焦げるから、焦げちゃうから!」

 

朗報!本田さんだけはまともです!というかまたメイド服作ったんですね、先輩。ふむ…今回のメイド服は今までの黒と白のものとは違い、黒のブラウスに青のタイ、それにウエストを締め胸を強調するようなアーモンド色のセーラーワンピース。それにヘッドドレス。それぞれにレースや刺繍が縫い込まれ、上品な雰囲気に仕上げています。メイド、と言うよりはゴシックロリータに近いですがそのあしらわれたフリルやヘッドドレスがメイドだということをこちらに伝えてきます。何より…神谷さんのその照れた表情がたまりませんね。

 

 

ってこういうのは私ではなく先輩の役割のはずですよ!なんで私がこんなことを思わなくてはいけないんですか、いえ、ちゃんと思いましたし事実なんですけど!

 

「ふむ、服により強調されたその女性らしい体のライン、スカートから伸びる白い足を包む二―ハイソックスとワンピの三要素が作り出す絶対領域、そしてその照れた表情がまたそそるな」

「そうですよ!それでいいんですよ!」

「いや、なにもよくないからね」

 

思わず思っていた通りの役割を果たしてくれた先輩の行動を肯定してしまいましたが、それを止めてくれる北条さん。ありがとうございます。なんででしょう、やっぱり疲れてるんでしょうかね?というか…

 

「北条さん」

「なに?」

「なんでマッ○の制服なんですか」

「マク○ナルドじゃないから、ミシロナルドだから」

「あのMってマ○ドのMじゃないらしいですよ」

「細かいことは気にしちゃ負けよ」

「そうだな、細かいこと気にしてるとはげるぞ」

「黙ってくださいハゲ先輩」

「ハゲじゃない、剃ってるだけだ」

「クリ○ンですか」

「鼻があるから斑目一○とか一○さんとかじゃない?」

「卍解(笑)さんも剃ってたんですね」

「設定上はな」

 

なんの会話ですかこれは…

まぁたぶんこの制服もどうせ先輩が作ったんでしょ?メニューからして北条さんがポテトをごり押し手本田さんがチキンをごり押したんじゃないですかね。本田さんもケ○タッキーの制服着てますし。胸元のかの白スーツのダンディーな男性のステッカーは常務の顔のステッカーになってますけど。なんですかこの店は、メイドとパチモンしかいないんですか。

 

「ま、ハゲのハゲの話は置いといてお前ら順調か?」

「ジョニーが来たせいでチキンが焦げかけたけど大丈夫だよ」

「やけどとかしてないか?とくにれんれん」

「なんで私限定?ドジっ子は奈緒の役目でしょ」

「なんであたしだぁ!こういうのは卯月だろ」

「大丈夫です、頑張ります…」

「まぁあれだ、ちゃんみお、頑張れや」

「みんな料理できるんだよちゃんと…うん、ちゃんと」

 

どこの屋台にも苦労人枠が存在していることを思い知らされた気がしますね…

ちなみに島村さんはずっとアーシャさんににらまれていたため先輩にくっつけず落ち込んでましたとさ…

 

 

 

 

 

 

 

「さてま、もうすぐステージも始まるし、最後に一か所見に行くか」

「どこ行くんですか?」

「美波ンとこ、あそこがちすぎて逆に心配だから」

「先輩のせいですよ」

「いやたしかに今の美波を作ったのは俺と言っても過言でないぐらい影響は与えたがこういう時は楽しむこと前提だったぞ」

「さぁ、何か気に食わないことがあったんじゃないですかー」

 

例えば自分が看板として、先輩に、選ばれなくて悔しかったとか。

 

「ちっ…やっぱりあの泥棒猫が一番厄介だなぁ」

 

何はともあれ毒づくアーシャさんが怖いです。

そしてアーシャさんの声はなぜ先輩には届かず私の耳には届くんでしょうか?ちゃんと無駄な身体能力を駆使してくださいよ、先輩。

 

「お兄ちゃんに聞こえないタイミングでしゃべってるからに決まってんだろ?」

 

なにそれ怖い。そしてさらっと心を読まれたことに戦慄!

 

「おいけーちゃんどうした、そんな電マみたいになって」

「さぁ~どうしてなんだろうね、お兄ちゃん」

「…もうこれ以上疲れたくないので帰っていいですか?」

「ダメに決まってるだろ?さ、ちゃっちゃか行くぞ」

 

とくに被害を受けていない裏方のお姉ちゃんたちをこの上なく羨ましいと思った瞬間でした…

 

 

 

 

 

 

「先輩」

「ん?どうした」

「これって本当に屋台ですか?」

「俺がいつもやってるときはこんなもんだろ」

「それが十分おかしいことだと自覚を持ってください」

 

外観は屋台の規格が統一されているので変わりありませんが…増設されてますよね、いろいろ。ドリンクサーバーにソフトクリームサーバー、調理台、ベンチ、食器棚etc,etc…

 

ここだけ屋台じゃなくてファミレスのような気がしてきます。

せわしなく行き来している影は美城カフェでウェイトレス経験を持つ安部さん。

その注文を聞き、材料の下処理を進めていくのはアーニャさん。料理をしているところを見るのは初めてですが、十分な速度で下ごしらえを済ましていき、それを料理へと仕上げていく新田さん。そして視点を変えると会計を行い、合間を見てはウェイトレスとして動く三船さん、ドリンクの用意を行いながら食器を見る見る間に洗浄していく佐藤さん、そして全体をこまめに周り、随時サポートを行う鷺沢さん。

 

統率のとれた動きの結果、その屋台の列の消化に一切のよどみがなく、次々にお客さんが回っていきます。

 

その動きを見て浮かぶのは先輩、下川さん、武内さんの屋台での連携、つまりはこの屋台の動きのレベルとしては先輩といった美城トップクラスのスペックを持つ者たちのものに近しいということです…!

 

 

味がどうかはわかりませんが、お客さんの反応からして最上級なのでしょう。食べて悶える者もいれば食べてクラリきている者、食べて服が弾ける者、食べて変身する者なんかもいますが、後半の方は人間業ではない気が…

 

まぁともかく、皆さんに共通しているのは、食べた瞬間幸せになっているところです。天の道を行き、総てを司る男のおばあちゃんが言っていました。刃物で人を幸せにできるのは料理人だけだと。え、アイドルじゃないじゃないですかそれ。

 

「あーこりゃ他の屋台は勝ち目無いな」

「そうですね、集客率に回転率、どれをとってもNo.1ですよ」

「それにどの屋台も薄利多売の方針だからな、捌いた客の数がものを言ってくる」

 

ぶっちぎりーですねーもう。正直、アマチュアの大会にプロが出てきたみたいな有様でため息をつくのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side.ジョニー

 

「いらっしゃいませ、ジョニーさん」

「ういっすふみふみ、その水着にあってるぞ」

「///」

「白い肌に黒い水着は映えてるし、薄青色のレースのパレオもよく似合ってる。うむ、客の何人がこれで立てなくなったか気になるところだな」

「立てなく、ですか?」

「うむ、勃ったから立てなくなるのだ」

「?」

 

う~む、大学生でこの下ネタが分からないのはちょっと問題なような気がしなくもないが、たぶん知識としては知っているが頭の中でつながっていないだけであろうからいいとしよう。それに無垢な子をけがs…おや?どうしたけーちゃん。そんな目で俺を見て。俺はMではないのだよ。

 

「人がかなり多いが平気か?」

「はい、なんとか…最近は、慣れてきましたから」

「そっかそれならいいけど、無理はすんなよ。美優ちゃんもなぁ!」

 

そう少し声を張ると、少し困ったような顔でこちらに手を振ってくれる美優ちゃん。みっちゃんかみゆみゆのどっちかをあだ名にしようと思うがどうしようか…

 

「ま、困ったらホールならうさみんを頼れ、歳の分いろいろ積み重ねてるから」

「雄くん、聞こえてますよ~?ナナは雄くんが何を言ってるかわからないけど聞こえてますからね~?」

「スク水はアザトイ」

「でも雄くんお好きでしょう?」

「好物だが美波がにらむので好きだと言っておこう」

「先輩、どこも変わってません」

「愛は偽ってはいけないのだよ…」

 

そういうとハッと鼻で笑うけーちゃん。最近後輩からの風当たりがつらくてボケ甲斐がない…

 

「厨房なら美波に頼れよ、アイツは俺の後輩だからな。ほら、ウィンクしていつでも頼ってねアピールしてる。その余波で観客のハートを潰しているとも知らずに…ま、それでも無理なら俺を呼べ。他の屋台のメンツにも言ってあるが、大体のトラブルなら俺がどうとでもしてやるから」

「はい、頼らせてもらいたいと、思います」

「んじゃまず、後ろ向いて」

「?…はい」

 

後に結び目があるビキニなのに疑いもせず背を向けてくることに信頼されてるやらどうやらと疑問を抱かなくもないが、そのおろされた艶やかな髪に手を通す。うむ、相変わらず絹糸のように綺麗だし、すげえいい匂い。それをさっと結、アップにまとめる。…うむ、うなじがエロく、そこから目を引く背筋に従い視線を落とすとくびれ、そしてパレオによりうっすらと隠された腰に目が行く。うむ、妖艶。

なんだ?けーちゃん、その目は。安心しろ、けーちゃんもうなじ、背筋、腰のコンボは発動できるから。

 

「うし、完成っと」

「ありがとうございます」

「それじゃ、頑張ってな」

「…はい」

 

そう微笑んで仕事に戻っていくふみふみ。ふむ…余波だけで13人膝を折ったか。角度が良ければもっとスコアが伸びたかもな。

 

んじゃ最後に、

 

「美波」

「なんですか、雄くん?」

 

話しかけられながらもせっせと鍋を振りながら答える美波にづかづかと近づく。そしてふるっている中華鍋をかすめ取り、

 

「痛い!?」

 

ヘッドバットをかます。

 

「もっと楽しめよ、本気でやることだけが楽しむことじゃないからな」

 

本気でやるから楽しい。そんなことは山ほどあるが気楽にやるから楽しいってこともまた山ほどある。けど俺はどうでもいい事こそ本気でやったら楽しい派なんだよな、ネタとか。

 

「ふぅ…あとで怒られても知りませんからね?」

「まかせろ、慣れてる」

「ふふふっ、それじゃあめいっぱいやっちゃいます…心さん!」

「はぁ~い!はぁと待ちくたびれちゃった、ほら、おらおら行くぞー☆」

 

そう言ってしんty「はぁとって呼べよ☆」…しn「は・ぁ・と☆」…はぁ、はぁとがとりだしてきたのはビールサーバー。

 

「HAHAHA!なんだ、はなっからふざける気満々じゃねぇか!それでこそ俺の後輩!」

「どうです、飲んでいかれますか?」

 

そう茶目っ気たっぷりに笑う美波。はは、なんだかんだいってこいつもかまってちゃんだもんな、構ってほしかっただけじゃねぇか。

 

 

「全部終わったら飲もうぜ、一緒に」

「そうですね、約束です」

 




こんな約束をしたらもうね、雑誌にすっぱ抜かれるわ。未成年の飲酒だし。だが忘れるな?この小説には時系列というものがない、後はわかるよね?

お酒は二十歳から、節度を持って楽しみましょうね

読了ありがとうございました。

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