ルーキートレーナーに幸あれ   作:bakabakka

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みなさんGWはいかがおすごしでしたか?
自分は足がちょっと折れましたが元気です(o^―^o)

てなわけで更新やー
今回はなんと!ジョニー視点あるんだよなぁ…


ルキ「本番、始まります!」-前編-

 

あれからあっという間に時間は進み、イベント当日なんだが…

 

「これ人来すぎだろ…」

 

暇人どもめ。そんなアイドルの手料理が喰いたかったのか?ははは!俺はいつも喰ってるがなぁ!いや、俺が振る舞っている時の方が多いか。と、なると…そうか、彼女たちの体は俺が作ったようなものなのか…

 

「先輩邪悪な顔してどうしたんですか?ラ○ュタ王にでもなりたいんですか」

 

ゲス顔を披露していた俺に声をかけてくる後輩のけーちゃん。

 

「ふむ…今日は暑いこともあり普段から動きやすい格好を好むけーちゃんがタンクトップに短パンであるのは必然であり、そのさらされた首を伝う汗は人の視線をたやすく奪い鎖骨、襟元、そしてつつましやかな胸部装甲に誘うのは決定事項でありまた、健康的な肉付きの足もいいものなり」

「先輩、通報しますよ」

「イベント中止になるからやめて」

「なら今日は慎んでくださいよ」

「それは約束しかねる!」

 

相変わらず容赦がなくなってきたけーちゃんだが、今日はイベントだよ?はめ外してなんぼでしょ?もういろいろ計画作って指導してるから今頃止められても止まれないんだなぁこれがっ‼

 

「はぁ…台無しにはしないでくださいよ?皆で頑張って作った今日このイベントなんですから」

「分かってるよ。だからほら…服着てる」

「…まぁ海水浴場がすぐそこなので海パン一枚なのは認めなくもないです」

「ふ…さすが俺、TPOをわきまえた完璧な服装だ」

「寝言は寝てから言ってください。あと幼女を抱えてるので犯罪臭いです」

「親子っぽいと言えよ、いや兄妹だけど」

 

そう言ってこの暑さでも人の背中にくっついて寝れる我が最愛の妹に顔を向ける。

うむ、マジ天使。

 

「警官に職質されないようにしてくださいね」

「ははは、警官は皆顔見知りだ!」

 

そうサムズアップするとだめだこの人って顔をされた。まことに遺憾である。

逮捕経験から知り合ったメンツはたったの8割しかいないというのに。

 

「ま、ステージまでは時間あるし、屋台の様子見に行くぞ」

「はい!わかりました」

 

仕事となるとどんなに冷めた目してても一気にやる気に満ち溢れるのはみてて楽しいわ。…まぁその内容とかでまたすぐ冷めるんだが。

真面だと思うんだけどなぁ…

 

 

 

 

 

 

 

~Side.ルキ~

 

 

というわけでやってきました首藤さんの店。

 

「おう、繁盛してるか~?してるだろ?ハハハ、屋台の忙しさを思いしれや!」

「応援しに来よるんか、からかいに来よるんかはっきりしちゃんない!」

「HA~hahaha、もちろんガヤ要員」

「帰りんしゃい!」

「おいおい、人がせっかく魚を出せるようにいろいろと手配してやったのにその態度はな~にかなぁ?」

「ぐぬぬ…」

 

訪れて早々に調理を行っていた首藤さんに絡みだす先輩。いや、ちゃんと激励しましょうよ…

 

「あ~じょにーくんれす~」

「おっす、ちゃんと頑張ってて偉いなぁななみん」

「えへへへ~照れるれす~」

「七海ちゃんとあたしで扱い、違いすぎなか?」

「気のせい気のせい~」

 

その騒ぎを聞きつけやって来たのはお魚系アイドル、浅利七海さんです。首藤さんにはからかい調子だったくせに、浅利さんは頭撫でながらしっかりとほめており、そのことにむっとした顔をする首藤さんと先輩の背中に張り付き寝たふりをしているアーシャさん。後者は触れたくないので流しますが、首藤さん中心に調理と頑張っているのでちゃんとねぎらいましょうよ先輩。

 

「フフフ、よく来たわね!ジョニー!」

「フフフ、俺が来たと言っておこう…はぁっ!」

「フンッ、ハッ」

 

なんてことを思っていると店先から大仰に両手を天にかざしながらモデルウォークでこちらに歩いてきた1人の女性。そしてその女性に対して自分の筋肉の美しさを強調するように、ジョジョ立ちを決める先輩。背中に幼女を引っ提げてよくその体勢を決めれますね。そしてそれに合わせ、女性の方もその自分の言うことでは世界レベルのプロポーションを余すことなく伝えるためのポーズを決め始める。そしてそこで巻き起こる屋台に並んでいる方々からの喝采。

 

「「んん~Cool!!」」

 

そしていきなりお互いをたたえ合う女性と先輩。言うまでもなくその女性はヘレンさんですね。世界レベルに迷言が多いヘレンさんですね。こんなにも先輩と息が合うあたり御察しですよね?

 

「ヘレンさん、七海さん、それに葵さんも仕事に戻ってくれませんか?その…お客さんが」

「あ、藤原さん。…なんと言いますか苦労されてそうですね」

「慶さん、大丈夫ですよ。私も楽しんでますから」

 

それにもう慣れましたからと小さくつぶやかれた言葉に少し親近感を覚えてしまいました。

 

「お、肇も頑張ってんな!ってことで働け働け皆の衆!お客さんはお前らのお手製の料理が御所望だぞ~」

「私たちの屋台は世界レベルだもの!食べたものの世界を変える…それがヘレンよ!」

 

いえ、海鮮塩焼きそばです。それにヘレンさんは調理に関わってませんし。

 

「ふーやべ、笑いすぎて腹いって。んじゃ俺たちは別んところ見に行くわ。ちゃんと頑張れよ。お前はもっと肩の力抜いて遊べよ、顔に小麦粉ついてる」

「もちろんっちゃ!」

「ひゃっ!あ、はい…頑張ります」

 

最後に首藤さんの頭をポンポンと優しくなでてねぎらい、藤原さんの顔についていた小麦粉を指摘する先輩。そして巻き上がる屋台に並んでいる方のブーイング。

 

まぁ、アイドルとこんだけ親しくしているところを見せつけられたらそうなりますよね~。アーシャさんも含めて。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ★お帰りはあちらです!」

「あっ!ジョニー君いらっしゃ~い!ご注文はぁ…志希ちゃんでよろしいですね~ンフフ」

「ちょっ、志希!?お客さんがいるからやめなさいよ!」

「え~せっかく今ぁお買い得なのnひっ!」

「え、志希?今度はびくびくしてどうしたのよ?」

「あら、雄に慶、来てくれたのね」

「おぉ~いらっしゃ~い!か~ら~の~ドーン!」

「待ってフレちゃんまっ…!」

 

えっと…塩見さんを除いたLiPPSの皆さんによるマカロンショップに来てるんですけど…濃ゆいですね、相変わらず。いきなりお帰りを願われたり店員さんを強制的にお買い上げさせられかけたり美嘉さんが押し倒されたり…もう大変ですね、美嘉さん。まぁアーシャさんがにらみを利かせてるのでそこまでひどくはならないといいなぁ…

 

「買い物に来たんじゃなくて様子見に来ただけだ。だからその明らかに薬の匂いがするマカロンを渡そうとしてくるな志希」

「ふ~ん、なら好調だからもう行っていいよ」

「フレちゃんに潰されながら言われてもなぁ…だがやはりこうしてくっつきあっている時お互いの胸が潰され合って服の中で窮屈そうに形を変えるのはそそるものがあり、からまた足、またそれでずり上がったスカートもまた…よきものなり」

「フッフフ~ン、魅力的でしょ~?」

「おう、すげぇエロいぞ。なっ!そこに並んでるファンども!」

「「「「「「「「「Yes!It's amazing!!だが貴様はくたばれ正露丸」」」」」」」」」

「お前ら仲良過ぎね?」

 

ホントそうですよ。なんで今日たまたま集まった人たちでその長さのセリフがユニゾンするんですか。練習でもしてきたんですか?

 

「んでお前ら俺に絡むのはいいけど客も捌けよ」

「大丈夫よ、美嘉がいるもの」

「んふふ~美嘉ちゃんがいるからセーフ」

「ねぇ奏に志希?2人ともアタシの今の状態見えてる?見えてないよね!見えてたらそんなこと言うわけないし!」

「そんなことないわよ、ちゃんと、あなたを見ているわよ?」

「おう、俺も見ているぞ?腰つきがエロいなとか」

「それアタシじゃなくて変態だから!アタシこっちだから!フレちゃんの下にちゃんといるから!」

「なんというか…お疲れ様ですね」

「あの変態さへ来なければぁ」

「フンフンフンフンフフンフフフ~ン♪」

「フレちゃんはいい加減あたしの上から降りてよ!」

「ん~あ、忘れてた~♪」

 

もう美嘉さんを誰か助けてあげてください。さっき藤原さんにも苦労してそうだとか思いましたけど…藤原さん側が優しく思えるほど苦労人してるんですけど。

 

「はぁ…エロいけどそろそろスカートの中公開しそうだからそろそろ起きとけ」

「にゃ~ん」

「助かっt…」

「ふむ、乱れた服から覗くまぶしいほど白い太ももに胸元、それに乱れた息…NICEだな」

「てない!この変態!!」

「褒め言葉だが?」

「くぅ…」

「にゃんにゃんにゃにゃん~フレにゃんにゃ~」

「おい、お客さんの何人か萌え狂ってるからにゃんこ化はそこそこにしとけ」

「うふふっ、私も猫になってみようかしら?」

「お客さんが正座して清聴する体勢になってるぞ」

「フフフ、にゃ~ん♪」

 

ずきゅうううぅぅぅぅんっっ!!!

って音が聞こえた気がしました。というか実際なったかもしれませんこの胸の高鳴りはっ!先輩も猫掴みしていたフレデリカさんを美嘉さんの上に落とすくらいには衝撃を受けてますし…何なんですかその破壊力は!反則なんですか!?

 

「いつまでもぼーっとしてると噛みついちゃうわよ?唇に、ね」

「…なぁ、耳真っ赤だぞ?」

「そこもかわいいでしょ?」

「ごちで~す」

「「「「「「「「ご馳走様でしたぁ!」」」」」」」」

 

ほんと、ご馳走様でした。

ちなみに一ノ瀬さんはずっと、アーシャさんににらみを利かされてましたとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、続いてやって来ましたのは十時さんの焼き菓子屋さんですけど…なんでしょ、ここだけお客さんが綺麗といいますかなんといいますか、整ってますね。

 

「あ~いらしゃいませ、ゆうくんにけいちゃん」

「おう、お疲れさん。ここもやっぱ混んでるな~整然とはしてるけど」

「そうですね~暑くなっちゃいます」

「ほぼほぼ水着エプロンなんだから我慢しなさい」

「は~い」

「って訳で見張りよろしくな、あいあい」

「わかりました、ジョニーさん」

「ちえりんは大丈夫か?」

「は、はい…以前にレッスンでしましたし、みんなが気を使ってくれるので」

 

あぁ、このお客さんの綺麗な並びは緒方さんに配慮してのものだったんですね。さすがファンの皆さんというべきか緒方さんの愛され具合をほめるべきか…どっちもなんでしょうね。

 

「んでかなっこはつまみ食いはほどほどにしとけよ?お客に出す分がなくなるから」

「いえっ、そんな食べてないですよ!?味見は大切ですからしてますけど」

「その手に持ったクッキーを置いてから話そうなー」

「こ、これは違うんです」

「また鬼軍曹に怒られるぞ?」

「それは嫌です…なので、はい、あーん」

「あーん、うむ。いい焼き加減」

「「「「「「「「Guilty、神よ鉄槌を」」」」」」」」

「お前らやっぱ仲良しか?」

 

何でどこの屋台に集まってるお客さんも息ぴったしなんですか?なんなんですか、美城の職員なんですかあなたたち。イベント会場に来た気がしないんですけど。

 

「ん~オーブンが足りてない感じか?」

「そうですね~事前にもだいぶ焼いたんですけど、ストック無くなってしまいそうですね」

「んじゃ後で予備でも持ってこさせるわ」

 

確かに焼き菓子は時間をとりますし、いろいろな種類があるので今の台数だとそのうち需要に供給が追い付かなくなりそうですね。

 

「そうだちえりん」

「はい、どうかしましたか…?」

「前の時の衣装がこのように用意してあるけど着る?」

 

どこからともなく現れた黒子が先輩に手渡したのは見覚えのあるメイド服。

というかその黒子下川さんじゃないですか忍者も兼業されてるんですか。

 

「え!?そ、そんな…恥ずかしい…です///」

「ちえりんのメイド姿見たい人~!」

「「「「「「「「HaaaaI!!!」」」」」」」」

「まぁステージ衣装だと思って一発行ってみようぜ?そこに即席更衣室もあるし」

「そ、そんなぁ…///」

 

メイド服を持って即席更衣室に消えていく緒方さん。

というかそんなものありましたっけ?…あ、さっきの黒子がサムズアップしてます。

 

「き、着てきました///」

「「「「「「「「…生きててよかった」」」」」」」」

「うむ…やっぱり似合ってるわ」

 

なんと言いますか…今まで見て回った中で最もほっこりとした光景でした。

 

 




超絶珍しいジョニー視点があった物語
始め少しだけだったがなぁ!
あと中編後編ってなるんだと思うけど後編にはジョニー視点が多くなるんじゃないかなぁ…たぶん、予定は未定

今回も考えた内容のほとんど使わなかったし。全ては勝手に暴走し始めたLiPPSのせいってことでまた次回お会いしましょう

読了ありがとうございました

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