ルーキートレーナーに幸あれ   作:bakabakka

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暖かい言葉をもらって感激したので調子に乗ってまた更新!


ルキ「変態(確)、増えました」

 

 

「それで看板アイドルを作るってどうするんですか?」

 

あの後常務から連絡が行ったのであろうちひろさんがログインされ先輩たちの給料がログアウトされました。ついでにヤル気その他もろもろのものがFry awayしていきました。

そして一番意外だったことはアーシャさんがちひろさんを恐れていたことでしょうか。

傍若無人な大魔王のような本性ですけどあれですね…格の違いを察したんですかね?

 

「あぁ…まぁ、とにかくインパクトだな…はぁ、アーシャもいるのに食費がぁ」

「…いい印象をどこまで焼き付けれるかが課題だな…はぁ、車検なのになぁ」

「そうですね…その点、十時さんはキャラも立っておられますし、見た目のインパクトもあるので適しているかと…はぁ、入籍したばかりですのに」

 

なんというか皆さん被害が甚大ですね。地味に車検が一番つらそうです。

ですがまぁ、私には被害がないのでざまぁwwですね!

 

…なんて冗談ですよ?やだなぁ~そんな先輩たちみたいな外道じゃないですよ、私?

 

「それでまぁその印象付けを今回任されたイベントで行うって訳だ」

「その為には十時を活かせる環境、企画を考えていかなきゃいけないわけだ」

「それに即して十時さん自身のそのイベントに向けての底上げ、また新しいレッスンが必要になってきますから」

 

あぁ、それで今回ただのいちトレーナーである先輩も招集されたわけなんですね。

あと先輩方誰と連絡を取っているんですか?

 

「忠文さんが今月お金にピンチだと聞いて参上しました~まゆに任してください!まゆがずっと、ずっと…ずっと養ってあげますから」

「貴様ぁぁぁああ!!」

「ハハハ!ざまぁww」

「んふふっジョニーを養いに志希ちゃんさんじょ~!」

「中坊貴様ぁぁああ!そこはせめてうさみんだろぉ!?」

「ざまぁねぇなぁw」

「おい、私のお兄ちゃんに何しようってんだこのヘタレキングゥ?」

「ひっ!」

「すみません、自分が不注意でした…」

「フフフ、構いませんよ。夫婦なんですから二人で乗り越えていきましょう」

 

お互い相手の弱点を呼び出した下川さんと先輩。お互いを指さしてざまぁと笑いあっていますが女子高生に養われるつもりなんですか2人とも。まぁ下川さんは一度養われ始めたらもう二度と逃げ出せない予感がしますが…

ん、先輩ですか?あはは…一ノ瀬さんはアーシャさんに敵わないので何も起きないでしょうってあれ?こういう時いつも助けてくれるの安部さんですけど安部さんもアーシャさんに敵いませんし…どうやって生きていくつもりなんでしょうか?

 

とか一瞬は思いましたがやろうと思えば山や海といった場所から自然の恵みを調達して自力で生きていく様子が目に浮かんだので忘れ去りたいと思います。

 

そしてお互いをお互いで苦しめている2人のわきで夫婦仲睦まじく互いに支え合ってこれからも進んでいく宣言をしている新婚さん。空気の差がやばいと思いましたが不穏な気配を感じて周りを見ると新婚さんのほうにそのうつろな瞳を固定し、コーヒーカップを高速振動させている蒼がよく似合う少女がいるのでまぁ…どこも大変そうですね。

 

 

 

 

 

 

閑話休題

 

「それで、印象付けるための戦略はもう決まっているんですか?」

 

あれから騒動が収まるまで一時間かかりましたが、本題に戻ります。

 

「まぁ1つ舞台はもう決まってるようなもんなんだがなぁ」

 

先輩のその言葉にうんうんと首を縦に振る2人。

 

「場所は「「海水浴場」」だ」

「何で海水浴場なんですか?」

 

綺麗に三人そろった場所の候補。ということはそれなりの理由、武器があるはずです!

 

「HAHAHAHA、そんなの決まっているだろぉ?」

 

 

 

 

 

「「「OPPAIだ!!」」」

 

 

 

 

 

「ただ率直にシンプルにゲスですね皆さん」

 

ただの最低な男性の戯言でした。このお3方にまじめな理由を求めた私がバカでした。

 

「まぁそうはいっても目立つんだからしょうがないだろ?」

「そうだぞ?あんなインパクトのあるものなかなかない…よく考えるとうちのプロダクション結構いるな」

「セクシーギルティなんてユニットがあるくらいですしね」

「といってもあのユニットの一人はうなじと足とへそ以外あんまりセクシーじゃないだろ?」

「それで十分って言わないあたりジョニーって業が深いよな」

 

私としては皆さん業が深いと思うんですけどね…

武内さんは笑顔はどうしたんですか?そこが一番重要じゃないんですか。

 

「まぁ率直に時期的にもちょうどいいしホールを押さえなくていい分安上がりにできるし、視覚的に目立つのはちょうどいいしな」

「ただ、これだけだと少し弱いんだよなぁ」

「そうですね…視線を集め、そのうえで完璧なステージを作り上げたとしても看板とまでは…」

「そこをどう詰めてくかなんだよなぁ…」

 

そう言ってまた考え出す下川さんと武内さん。

 

「んま、考えることはプロデューサーどもに任せるさ」

「「あいよ(はい)、任され(まし)た。なので…」」

「あぁ、任せとけよ。そんじゃアーシャ、行くか」

「うん!」

 

そう言って3人で拳を一回こつんと合わせてそれぞれ歩いていく先輩方。

何でしょうこの無駄にかっこいいTHE男性のやりとり…お互いを理解しあってる相棒みたいじゃないですか。

 

「ほらけ―ちゃんも行くぞ」

「あ、はい!っていくってどこに?」

「ん、そんなの決まってるだろぉ?とときんのとこだ!」

 

いやそれはいいんですけど!そんな事より!

 

「プロダクション外に出るんなら服を着てください!!」

 

はい、今までのまじめなやり取り3人とも前回同様変態の正装です。

美城ならまだしも外なら犯罪です!

 

 

 

 

「誰が美城からでるって言ったよ」

「いえ、なんか流れ的にそうかと」

 

やって来ましたのは少し前先輩によって畳張りに劇的にBefore Afterされた給湯室です。ん~畳の部屋にいる姿をあまり想像できないんですけど…

 

まぁドアを開ければわかることです。

 

「あ、ジョニーさんにけいちゃん。どうかされたんですか~?」

 

いやどうされたと問われましても…

何でこの前までは畳張りだった部屋がおしゃれなカフェ空間になってるんですか?

何でケーキが並べらえたショーウィンドウがあるんですか?なんでなんですかぁ!?

 

って問うまでもなく隣の人の仕業なんでしょうけど。

 

「お、いい感じにできてんじゃねぇか」

「え、先輩が作ったんじゃないんですか!?」

「おいおい、いつもいつも俺がやってると思ったら大間違えだからな」

 

いえ、事実いつもいつも先輩の差し金だった気がするんですけど…

 

「えへへ、どうですか~ケーキ屋さんみたいになりましたよね」

「おう、見事なもんだ」

 

いえ、まぁ確かに少し狭いですがイートインのできるケーキ屋さんみたいですし、エプロンをしている十時さんの姿は売り子さんそのものなんですけど…

 

「えっと…なんでケーキ屋さんなんですか?」

「ん?そりゃお菓子づくりが趣味のやつが結構いるしお菓子大好きなやつも沢山いるんだからこういう場所があった方が面白いんじゃないかと思ってな、プロ級の腕前のとときんを中心に作ってみた」

「えへへ~プロ級だなんててれてしまいますよ~」

「チッ」

 

プロ級の腕前だと十時さんの頭を撫で、手放しに誉める先輩とだらしなく顔を緩ませ喜ぶ十時さん、そしてそれを見て舌打ちを誰にもわからないように打つ先輩の背中に引っ付いているアーシャさん。

…十時さんもアーシャさんの標的にならないことを願います。

 

「それで、今回はどうしたんですか~?」

「あぁ、次回のイベントからとときんに美城を引っ張て行ってほしくてな」

「そうなんですか~」

「そうなんですよっと、アーシャは何食べる?」

「えっとね…アップルパイ!」

「そのアップルパイは私の自信作なんですっ」

 

…え、軽くないですか?結構重大な発表ですよね、それ。

なのになんで何にもなかったみたいにまったりケーキタイムになってっるんですか?

まぁ私も食べますけど…

 

「えっ、私が看板にですかぁ!?」

「え、今頃なんですか」

 

各々とったケーキの半分以上を消費したころになってようやく驚いたリアクションをとる十時さん。

 

「えっと…なんで私が看板に選ばれたんですか?」

「ん?俺らがそれが面白そうだと思ったから。それとその実力があるやつだからだな」

 

さっきおっぱいって言ってませんでしたっけこの人。

しーらーっとした目で先輩をにらんでいると…

 

「え~そんなふうに言われると照れちゃいますねっ」

「まぁ何よりはその胸だけどな!」

「もぉ~、えっちいのはダメですよぉ?」

「はははは…それは無理だ!」

「威張ることじゃないですよ~」

 

あれ、どこか違和感が。

先輩のセクハラトークもいつも通りですし…裸なのもいつも通りですし…セクハラトークを攫って受け答えしているのもいつも通りといえばいつも通りですし…あれ?何がおかしいんでしょうか…

 

「HAHAHA、そういうとときんだっていつの間にか脱いでるじゃないか」

「あれ?いつの間に脱いじゃったんでしょうか」

 

え、マジですか!?さっきまでは服をきてましたよね?

確か最初に見た時はノースリーブのワンピースの上にワンピースを付けていて正直、ほぼほぼ前からの見た目裸エプロンみたいだったはずなんですが…

 

そう思い十時さんの方に目を向けると床に落ちるワンピースを発見。

…いつどうやって脱いだんですか?

え、椅子に座ってましたよね?ケーキを食べてましたよね?

 

「え、先輩何が起きたんですか」

「ん?何が起きたって聞かれてもとときんが服を脱いでしまっただけだが…ふむ、それにしてもエプロンを突き上げる胸によって生まれる生地と肌の空間、そして流麗な背中、腰、ヒップのラインがたまらんな」

 

そんな事は聞いてないです知りたくもなかったです。そして十時さんはなにえへへ、照れちゃいます見たいな顔をしてるんですか。

 

「いえ、そんなごみのような先輩の感想じゃなくていつ、どうやって脱いだのか聞いてるんです」

「いつってとときんが照れちゃいます~って言ったタイミングでどうやったって聞かれたら普通に脱いだだけだろ。俺もたけちゃんも中坊もいつもやっている」

 

なんですかその瞬間脱衣奥義。ていうかアイドルがもっていていい奥義なんですかそれ?

ライブの速着替えでしか使えそうにないじゃないですかってあれ、それ便利。

 

「えへへ、プロダクションにいると気が抜けちゃって…よくやってしまうんですよ~」

「最初の頃はそれでも暑い暑い言いながら耐えてたのにな」

「何ででしょうね~」

「いやそれたぶんお兄ちゃんたちの影響…それよりさっさと服着ろよ…お兄ちゃんに見せつけてんじゃねぇよ…」

 

何でだろうね~って感じで笑ってる先輩と十時さんを尻目にぼそっとつぶやくアーシャさん。先輩にばれないように表情に一切でていないところが怖いんですけど。

何であんな無邪気にケーキおいし―‼とか言ってそうな顔でそんな冷たい声が出せるんですか。

 

まぁ先輩たちの影響っていうのは確定ですよね…伝染する脱ぎ癖って何それ怖いです。

まぁあれです、ほんと速く服を着てくださいお願いします。

 

 

 

新たなる美城の看板アイドルが脱ぎ癖のあるアイドル…

どうしようもない事実をイヤってほど思い知らされた瞬間でした。

 




というわけでこの小説のとときんは脱ぎます。よかったね!まともな肌色成分だよ!

…正直すまんかった、とときんファンのみなさん。
ということでまた次回、見ていただけたら幸いです。

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