ルーキートレーナーに幸あれ   作:bakabakka

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プリキュアはやっぱり初代が最高で最強。
ニコ生を見ている人ならわかるはず。


ルキ「最強ですか」

島村さん、安部さんに続き、遂には今まで先輩にもっとも近い位置にいる新田さんまでも撃退したアーシャさん。先輩の前ではとても…とっとて可愛らしい女の子なのに、先輩の前でなくなると…

 

「ちっ…あざとい雌めしかも私のお兄ちゃんに熱まで計って貰いやがって…」

 

めちゃ怖いです。目付きどうなってるんですか?さっきまでと全然違うじゃないですか。ずっと天使でいてくださいよ…私たち部外者のためにも。あれですね、先輩が女の子と関わるのをやめてずっとアーシャちゃんといればいいんです。もうそれ以外あり得ません!!

 

「ん~この子もいい香り~!にゃはは、ねぇねぇ!撫でていい?撫で回していい?」

「なんでこのタイミングで、しきにゃん?!」

 

突然出てきた一ノ瀬さんと言う先輩にもっとも激しい求愛行動をとる生物。しかもなんでアーシャさんの匂いに引かれてるんですか!あの一族の匂いは一ノ瀬ホイホイですか!

 

「…はぁん?」

 

ドスのきいた声!?

寒気が止まらないんですけど!渋谷さんも本田さんも震えてますし、一ノ瀬さんも固まりましたよ?!あの!Going my Wayの一ノ瀬さんが!

 

「おやおや、これは…勢いに任せて押し倒すことや薬物で襲うことはできても恥ずかしくて直接『好き』って告白できない一ノ瀬さんじゃありませんか」

「グフゥ‼」

 

グサッってなにかが突き刺さったような音が一ノ瀬さんの胸から聞こえてきます。それに対してアーシャさんはさっきまでの殺気駄々漏れな表情から情けない格下のモノを見るようなにやけた表情に変わります。

 

あれです。少女漫画でよくいる高飛車な縦ロールのお嬢様キャラがヒロインをいじめてそれを見て高笑いしてるときの顔です。

 

「そ…そんなこと…」

「へ~言えるんだ~お前にぃ?」

 

こんなうざい表情私は見たことありません!怖いよりはましです!

 

「けどいったらボコるぞこのヤロウ」

 

そこから一転!一気に阿修羅に‼やめてください!その顔!震えてきますからっ!

 

「へっ!?え、えぇ!?」

 

あまりの!剣幕にさすがの一ノ瀬さんもこの表情です。

 

「言っとくがなぁ…笑ったけど本当はこっちも怒ってんだぞ?お兄ちゃんの匂いを勝手にあんな嗅ぎやがって、押し倒しやがって、いい空気吸ってんじゃねぇかこのアバズレが」

「そ、そんなこと…」

「はは~ん、まぁならおいといてやるよ。けど私のお兄ちゃんを押し倒そうってんならまず告白して見せろよ。できたらもう私はなにも言わねぇよ」

 

まさかの認める発言!千載一遇のチャンスです一ノ瀬さん‼ここで告白できればアーシャさんの暗黒化がなくなるかもしれません!

 

「ケーキお待たせ~ゲッ」

 

ちょうどいいタイミングでケーキを手に現れる先輩。一ノ瀬さんを見て一歩引きます。ですが、先輩が逃げるより早くその手を掴む一ノ瀬さん。さぁ!言えるのでしょうか、言ってください!言ってアーシャさんに一泡吹かせてやってください!

 

「ジョ、ジョジョジョ…」

「おい、ジョジョがどうした。ジョジョ立ちなら特訓に数週間はかかるぞ?」

「ジョ、ジョニー君!」

「なんですのん」

「その…あのぉ…えっと、あの…」

 

今までに見たことないほどしどろもどろで真っ赤な一ノ瀬さん。それに対して完璧なジョジョ立ちをホールケーキ片手に決める先輩。先輩、空気読んでください。

 

「す、す、すすすす…」

「す?スタープラチナか?いや、スターオーシャンについて語りたいと言うことも…」

 

先輩、ジョジョから離れてください。

 

「す、すっ!スキンシップって大切だと思わないかにゃ?」

「急にどうした。今ケーキ持ってるからダメな。普段もダメな。薬物投与したりもなしな」

 

ほぼだめじゃないですか、先輩。

 

「じゃなくてその、す…す、スキー行こー!」

「急にどうした。何が目的だ。遭難して山小屋でを狙ってんのか?残念だったな!冬山での遭難なんぞ俺にとっては日常と変わらん!」

「じゃなくて、その…す、す」

 

頑張るんです。へたれを乗り越えるんです!私も、渋谷さん、本田さんも手に汗握って見守っています!アーシャさんは計画通りって顔してますけどまだ行けます!

 

「やっぱ無理ぃ!!」

 

ついにその顔が赤くなりすぎ、赤黒くなったところで限界を迎え、一ノ瀬さんが走って去っていきます。

 

「あっちゃーへたれちゃったかしきにゃん!」

「…へたれ」

 

がっかりです。これから一ノ瀬さんはへたれクイーンです。

 

「薬してこないなんて珍しいな」

 

予想外のことにポカンとしている先輩。というかそんなに薬を投与されているんです。

 

「はいよ、お待ちどおさま。フルーツのケーキタルトだ」

「わーい!お兄ちゃんありがと!」

 

へたれを撃退したアーシャさん。先輩の前のため、猫をかぶり直しました。ギャップありすぎて心臓に悪いです…。

そしてそんな私たちの苦労を癒してくれルケーキ。ふんだんにのせられた苺、キウイ、オレンジといった色とりどりの果物は水飴でキラキラに輝き、断面にも数々の果物が並んでいます。

 

「このケーキには砂糖は使ってないぞ!甘さはハチミツに果物で出してみた」

 

お店で売られているケーキと違ってスッキリとした甘さでいくらでも食べることができる気がします!なんでこんな美味しいケーキをこんな変態が作れるんでしょう…天は二物をですか?なにより常識をつけてくれれば良かったのに…

 

なんだな釈然としない感情を抱きながらもケーキに舌鼓を打っているとまた、新たなる犠牲がやって来てしまいます。

 

「お、ふみふみにあーたん。ケーキいる?」

「文香さんがあなたなんかが作ったもの食べるわけありません」

「そのわりには目がキラキラでよだれ垂れそうだぞあーたん」

「あなたの目は腐ってるんじゃないですか?あとあーたん言わないでください」

「えっと…それでは、頂きます。アリスちゃんも」

「あいよー」

 

席に座った二人に慣れた手つきでケーキを切り分け、紅茶を注ぎます。

 

「ジョニーさん。その砂糖の量は喧嘩売ってるんですか?」

「はいはい、ストレートで飲めるようになってからな」

 

ぐぬぬと悔しそうに紅茶を飲む橘さん。ケーキのクリームもほっぺたについてしまっており、なんだかとてもなごみます。先輩の膝の上のエセ天使とは違います!

 

「ふみふみに憧れてるんならもっとおしとやかに食べれるようになれよ」

 

そういって紙ナフキンで橘さんのほっぺたに付いたクリームを拭ってあげる先輩。そしてそれを機嫌悪そうに見るアーシャさん…

 

「お兄ちゃん!私もクリームついちゃった!私も拭いて拭いて~」

「まかせとけ!お兄ちゃんが綺麗にしてやる!」

 

わざとらしくつけたクリームを先輩に拭いてもらうアーシャちゃん。あなたの方がよっぽどあざといですよ?

 

「ジョニーさん…その子は?」

「文香さん、きっとついに誘拐です!拉致です!犯罪です!」

「あぁ、この子はアイシア。俺はアーシャって呼んでる俺の妹だよ。あとあーたんはもうケーキなしな」

「すみませんでした」

 

先輩の発言に間髪いれずに謝る橘さん。

やっぱりこの二人なんだかんだ言って仲いいですよ、喧嘩するほど仲がいいですよ。

 

「妹さんがおられたんですね」

「あぁ、俺も昨日はじめて知った」

 

「「「「はぁ?」」」」

 

鷺沢さん驚いたような発言に続く私たちが驚愕な発言。

 

「え、昨日知ったってどう言うことジョニー!?」

 

やはりこういうときの復帰は早い本田さんによる、私たちの疑問。

 

「どうって言われてもなぁ…昨日俺の親からお前な妹だから世話よろしくってヤ○ト運輸で届いた」

 

「「「「はぁあ??」」」」

 

もっと意味がわからない発言。といいますか、この先輩の発言が事実だと黒猫さんが人間さえも輸送してくれるという狂気の沙汰に辿り着いてしまいます!

 

「雄の両親っていったい…」

 

渋谷さんが思わずこぼしたその言葉。

この人の産みの親です。まともでないことは確かです。というか人間なんでしょうか?ジャングルの王者とかゴリラ・ゴリラ・ゴリラだと言ってくれた方が説得力あります。というか鷺沢さん、なんで平然としてるどころか少し前髪の下の目が輝いてるんですか。そうですか、そんな物語チックな話が好物ですか!

 

「俺も俺の両親は知らね」

「「「「「え?」」」」」

 

あ、今回は鷺沢さんもです。じゃなくて!

 

「先輩、両親を知らないって…?」

「俺が物心付いた頃には『ちょっとタランチュラ食ってくるわ』ってばぁちゃんに俺を預けて旅に出やがったから。しかもそのあとばあちゃんに話聞いたらなぜかオーストラリアでカンガルーとボクシングしてるし…って感じで、一切会ったことがないんだよなぁ」

「えっと…元気そうですね?」

「あぁ、アーシャ送ってきた時に一緒にあった手紙見てみたら『アナコンダつえぇ』って書いてあったから元気だな」

 

なんでしょう、このなんとも言えない感じは…。まぁ私に言えることは、血筋ですね、遺伝子ですねってことでしょうか。

 

「賑やかなお家族ですね」

「ん~みんな揃って顔合わせたことがないからなんとも言えないけどな。どうだ、アーシャ。うちの家族って賑やかそうか?」

「うん!ママもパパもお兄ちゃんも大好き‼」

「そうか!俺も大好きだぞ~アーシャ!」

 

子供特有の通じてるようであまり通じてない返答に機嫌をよくし、膝の上のアーシャさんを抱き上げ、くるくる回る先輩。

先輩、椅子に座ったまま椅子ごと回らないでください。みてて意味がわかりません。

 

「あとね、私お姉ちゃんにもあってみたい!」

 

え、四人家族じゃないの?

 

「ん~どこいるんだろうな?」

「だろうな~?」

 

二人で首をかしげている兄妹。ていうか…

 

「まだいるんですか、先輩の血族…」

「あぁ、俺が長男でアーシャが次女。俺とアーシャの間にもう一人いるらしいんだよね」

「なんでそんな不確かなんですか」

「無論会ったこともないし、名前さえ聞かされていないからだ。なんせばあちゃんと暮らしてたらある日突然『あんたお兄ちゃんになったから』って言われただけだからな」

「何て言うか…非常識だね」

 

非常識な親にして非常識な子あり。

先輩の家庭について一気に明らかになりましたが、そのせいで逆に謎か深まったと言いますか…私たちの常識では推し量れないことばかりと言いますか…はい、あれです。

 

結局先輩は家族も含めてぶん投げてます(意味深)。

 

 

 

 




スマホ書きづらいっていうか、作業進まねぇわ。まぁそれはパズドラとかしてるせいなんだけどな。
ってことでこれからは腹黒猫かぶり系堕天使妹が追加されます。兄に近付く泥棒猫を愛によって得た情報により撃退する、ほぼ最強の存在。
では、また次回お会いしましょう。次はまたたぶん閑話的なの。

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