ルーキートレーナーに幸あれ   作:bakabakka

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大学生ってのは暇な時は全力で暇だけど忙しいときは絶望的に忙しいんだぞ…

ってことで冬山に籠ってました。また籠るけど


ルキ「潰したいあの瞳」

「そんじゃあ今日のレッスンを始めま~す」

「はい!師匠‼」

 

「「「ちょと待て(ください)」」」

 

なにいろいろと無視してレッスンに入ろうとしているんですか、この先輩は。

 

「急にどうしたお前ら」

「いやジョニーこそどうしたのその格好!?」

「ちゃんと服着てるだろう?」

「いえ…服と呼んでいいのでしょうか?」

 

Answer.服に失礼。

 

本日の先輩の格好。

コシミノ、よくわからないボディペインティング、草冠。

他にもよくわからない石や動物の骨を用いて作られた装飾品も身に付けています。

 

つまりはどこかの部族、先住民みたいな恰好です。すごく似合ってますけど。

 

「そんなどうでもいいことは置いといてさっさとレッスンするぞ、今日は忙しいんだ」

「何か予定でもあるの?」

「たけちゃんがマジで今追い込まれててな、中坊といっしょに酒飲みながら愚痴聞きいてとどめを刺す予定があるんだ」

 

武内さんに何があったんでしょうか…あととどめは止めてあげてください。

 

「プロデューサーがどうかしたの?」

 

本田さん、聞いちゃいますか?聞いたら引き返せませんよ?

 

「簡単に言えば貞操の危機だな」

「なんで先輩方はみんな貞操の危機を迎えているんですか」

 

先輩は一ノ瀬さん、下川さんは佐久間さん。

なら武内さんはどなたですか?まったく…どうせ渋谷さん、高垣さんらへんでしょう。

そんな私の想像は一瞬で裏切られます。

 

 

「…それがるみるみととうこちゃんなんだよなぁ」

 

 

先輩から告げられたのは和久井さん、そして服部さんの名前です。

前職を辞め、アイドルの道に入ってきた和久井さん。その…ちょっとほかの二十代後半組の中では結婚願望が強く、ちょっと…なんと言いましょうか、はい…地雷です。

服部さんは以前ちょっとした事件があり、アイドルを辞めそうだったと聞いたことがあります。それをどうにかしたのが武内さんで、それから責任の言いますかぁ…依存ーと言いますか…まぁ筆舌しがたいメンツですね。

 

「そろそろマジでやばいらしくてなたけちゃんも」

「や、ヤバいってどのくらいでしょうか?」

 

高森さん私聞くの怖いんですけど…。ほら高森さんも顔引きつってますし、手も震えてますし、忘れてレッスンしましょうレッスン。

 

「…デスクの引き出しの中に9割完成された婚姻届け。差し入れで催眠薬に媚薬を仕込まれる。式場の冊子を目の前で読まれる。ゴムを引き出しに入れられる。仮眠室で仮眠を取ろうとしたら隣に…」

「もういいです!先輩!」

 

精神的なものから肉体的なものまでより取り見取りじゃないですか(泣)

 

「…おちおち服も脱げないって嘆いていたよ」

 

それはどうでもいいんじゃないでしょうか。ええ、脱がないのが普通なのですから!

 

「…プロデューサーにスタドリあげよっかなぁ」

「私も武内さんを励ましたいと思います」

「なんと言いますか、バーニー‼ング‼ですね、熱く燃えています!」

 

炎上っていうんですよ、日野さん。

 

それにしても、

 

「先輩…」

「ん?」

「普通アイドルって恋愛NGじゃないんですか?」

 

なぜかみなさん自分の欲望まっしぐらなような気がするんですが。

 

「うちは別に禁止されてないぞ?」

 

「「「「…へ?」」」」

 

間抜けな声が重なります。いやいや、なんでみなさん知らないんですか。

 

「自己責任って感じで好きかって恋愛していいってことになってんだ。だから中坊と俺の疑惑の時もラジオで自己責任って形で説明任されてただろ?要は美城自体はアイドルの恋愛に対して一切責任ももちません、各々自分で責任もって行ってくださいってこったな」

 

な、なんて適当な…それでいいんですかそれで。

 

「それじゃあ彼氏とか作ってもいいの?」

「あぁ、相手がいるならいくらでも」

「それってファンがいなくなったらどうするんですか?」

「そこまで含めて自己責任ってこったな」

「師匠!実際今交際されているアイドルの方はいられるのですか!?」

「あぁ、割といるぞ」

 

それは大丈夫なんでしょうか、いろいろな意味で?

あ、でも公表してるアイドルもういましたね。

佐久間まゆさんという恋する乙女が。

 

 

 

「ま、そんなことは置いといて…レッスンするぞ~」

 

そう言って先輩がもってきたのはルーレットと4色の○が複数プリントされたマット。

 

「それじゃ、ツイスターゲームでもやるか」

「先輩、アウトです」

「まぁ待て、そのスマホをゆっくりとおろすんだ」

 

先輩の言葉に渋々とおろしますが、すぐさまコールできるようスタンバイだけはしておきます。

 

「俺はルーレット回すだけだから安心しろ」

「あ、混ざらないんですね」

「ああ、外から見ていたほうがおいしいからな」

「あ、野生のポリスメンが」

「甘い」

 

コールをする前に先輩にスマホの電源を落とされます。読まれてましたね…。

 

「対応手慣れてませんか?」

「うさみんがよくしてくるからな」

 

あ、経験値が違いました。

 

「それに言っとくがツイスターゲームはなかなかいい運動になるんだぞ?柔軟性やバランス感覚はもとより、その上普段使わない筋肉を使ったりするからこの運動能力に圧倒的さがあるメンツでも楽しめるなかなかの競技だ」

 

あ…確かに日野さんが頭一つ以上抜きでて運動できますもんね。

 

「それでも先輩、皆さんがやってもいいって言ったらですからね」

「私やってみたい!ツイスターゲームなんて初めてやるよ!」

「私もかまいませんよ」

「師匠の指示なら全く問題なしです!」

 

美城のアイドルに必要なのはもっと警戒心と頭を強化することだと思った今日この頃です。

 

 

 

 

 

 

「ん…はぁ、あっ…!」

「未央、ちゃん…あんまり、そのぉ…触らないで、ください」

「そ、そんなこと言ったって…」

「ん、ふぅ…2人とも!情けないですよ!気合と根性です!」

「そういう茜ちんだって…んっ、震えてるじゃん」

 

「いやぁ絶景だとは思わんかね」

「そうですね、先輩が逮捕されるシュチュとしては上出来だと思います」

「…最近俺の扱い悪くない?」

「気のせいです」

 

最近じゃないですから。

 

「いやぁそれにしても息を荒くして絡まる女の子と言うのはいいもんだなぁ。本田はジャージの襟元が空いてちらリズムを思う存分発揮しているし、茜ちゃんはハミパンしてて白い肌と黒いジャージ、その間に生まれたオレンジと白の錯綜するラインがいいっていうか背中のラインがまずエロいな。そして高森は袖から除く脇、そしてちっぱいだね、ちっぱい。茜ちゃんの胸で潰されてると判定できないくらいのちっぱい、それが逆にイイ。ん?茜ちゃんとあいあいの胸が密着して形替えているからエロいのか、これは?まぁいいや。結局のところ汗でてかってるのが一番だし」

「先輩、通報していいですか?」

「合意の上だからセーフ」

 

視姦までは許可されてませんのでギルティ―ですよ、先輩。

 

かれこれあれからに三戦ほど行い、一戦目は本田さん、二戦目は日野さんと以外にも運動能力で一番劣っている高森さんが負けていません。

 

「まぁ、これはどんな体勢になるかってのが一番のカギだからな。ルーレットので目でいくらでも勝敗は分かれてくるさ」

「人の考えを読まないでください」

「読まれる方が悪い」

「どうやったら読まれませんか?」

「仏の顔しとけ」

 

死ねと?普通にポーカーフェイスって言ってください。

 

「ま、実際運動としちゃあ結構上等な部類なんだよねコレ。普段鍛えてても問答無用で体力吹っ飛ばせるし」

「そこは理解してますよ」

 

日野さんがあれだけ体力使ってるんですからそこは納得できますよ。

 

「ですけど、それといやらしい目で見ることは別です」

「エロい向こうが悪い」

「そうさせたのは誰ですか」

「おい!今見たか!?高森野やつ浮きブラしてるぞ!」

 

もういいです。話しても無駄です。それと高森さんにはスポーツブラを着用するようにお話です!

 

 

 

 

 

あれから結局五戦ほど行い、その後先輩単独によるツイスターゲームと言うかもうよくわからないものを行い…ホント先輩の体ってどうなってるんでしょうか?意味不明な体勢をさも当たり前のようにこなすんですけど。

 

「はぁ…疲れた」

「今回は私も疲れました…‼」

「ゆっくり休みたいですね~」

「だらしないなぁ、この程度で」

「少しも疲れてないジョニーがおかしいんだよ~」

「HAHAHAHA、この程度で疲れているようなら高校時代を生き残れてないわ!」

「茜ちゃん、そんなにジョニーさんの高校は危険な場所なんですか?」

「そうですね、私たちの高校が誇る水泳部ならこの程度児戯に等しいと思います!」

 

そんな水泳部なんか嫌ですよ…

 

「ツイスターゲームがはやった時期もあったしなぁ、うちの高校」

「それで先輩もやってたんですか?」

「誰が好んであんなラグビーや相撲部のやつらとやるか」

「すみません。相撲部がツイスターしてる姿が浮かびません」

 

先輩が言うにはかなり強かったらしいです。

 

 

「そんじゃ、これでお前らのレッスン期間は終わり!鬼軍曹のもとではダンス、ヴォーカルレッスンを頑張るように!それじゃ、俺はたけちゃんを人生の墓場に落としてくるわ」

「「「お疲れさまでした!」」」

 

「あ、先輩。次から私たちは誰のレッスンになるんですか?」

「ん?特に予定入ってないから休みでいいよ」

「あ、ちょっと先輩!」

 

そう言って服装を変えることもなく窓からダイナミックさようならをしていく先輩。

 

「ねえ、けーちゃんって暇なの?」

「そっ、そんなことないですよぉ?私たちとても忙しいですしぃ!今回の休みだって久しぶりですしぃ!」

「とても必死で私はいいと思います!」

「茜ちゃん、それはなんか違うと思うよ?」

 

そんな目で私を見ないでください…。

しょうがないんですよ、私たちは新人や新しいグループが結成されないと仕事ないんですから。調理実習とかは除きますけど。

 

…いや、あれ?普通のまじめなレッスンでも調理実習やまともじゃないことしてますね。

いや、その前にレッスンってこんなものでしたっけ?

確かレッスンってもっとこう…汗水たらして流した汗が力になる!的なものでしたよね。

いやでも実際汗をかいて強くなってますし…あれ?あれれ?…あれ?

 

「けーちゃん大丈夫かなぁ」

「う~ん、だめそう、かなぁ」

「気合です!根性です!ファイトです!」

 

あれ?真面なレッスンってどんなものでしたっけ―――――‼

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「それでたけちゃん、結婚すんの?」

「そうだぞうっちゃん、お前は青少年保護法に抵触するような奴からの求婚じゃないんだからしっかりと答えろやおらぁ!」

「いざとなったら俺の実家来いやおらぁ!日本の法なんてあったもんじゃないから重婚しようが何しようが構わんぞ!」

 

「いえ…もうすでに交際している方がいるので」

 

「「え…?初耳」」

 

「えぇ、言ってませんので」

 

この後めちゃくちゃ酒飲んだ。




パッションも三話やりましたし、グループはしばらくお休みして適当に思いついたキャラ荒らしていきま~す。

さて、武内さんは誰とお付き合いしているのだろうか!真実は、いつも!1つ‼

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