ルーキートレーナーに幸あれ   作:bakabakka

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みなみんとの高校時代の書き始めました。
20話くらいで終わると思っていた内容がずるずると長くなりそうだなぁ

うん、まぁ今日はパッションの話だ


ルキ「あ、熱い…」

 

「さぁ先輩!今日も頑張りましょう!」

「なんか燃えてない?けーちゃんよ」

 

えぇ、私は今燃えています‼あのお風呂に入った日からやる気があふれて止まりません!

だから先輩が全裸でも何も気になりません!決して慣れではないです‼

 

「今日は熱くなりそうだなぁ…」

 

そんなことをぼやく先輩。

別に今日の気温はそこまで高くないんですけど…

 

「そんじゃあ今日もレッスンするかぁ…」

「はいっ!」

 

さぁ、張り切っていきますよ!

 

 

 

 

 

「ヤッホー!レッスン来たよジョニーって服をきてよぉ!」

 

まずレッスンルームに飛び込んできたのは本田さんです。さっさく全裸先輩を見て顔を赤くしており、純情さをアピールしています。私のそれはどこに行ってしまったんでしょうか…

 

「師匠!さぁレッスンの時間です!さぁ!今日も頑張りましょう‼」

「「師匠!?」」

 

続いてレッスンルームに飛び込んできたのは燃えるファイヤーアイドル日野茜さん。

なんですがそれより

 

「先輩師匠ってどういうことですか!?」

「そうだよ茜ちん!ジョニーが師匠って?」

「ふっふっふ、それには深い事情があるのです!なんと!師匠は私の高校のOBなんです‼」

「「…それだけ?」」

 

得意げに述べられたその内容は思ったよりそこまででもない内容でした。

 

「なにおっしゃるんですか!師匠は私たちの学校では伝説の伝説‼ポケ○ンでいうなればアル○ウスよりも伝説的な存在なんです‼」

「「えぇ!?」」

「例えば綱引きで相手チームを投げ飛ばした伝説や、我が校誇るラグビー部を一人で全員躱し、潰しトライしたなど多くの伝説を抱えているお方なんです!」

 

確かに…!そのくらいのこと平気でやってそうな先輩です。

先輩もなつかしいなぁってぼやいてますし。

 

ん?そういえば先輩と同じ学校ということは

 

「日野さんって新田さんの後輩でもあるんですか?」

「はい!美波ちゃんが生徒会長として君臨している時代に私は入学しましたので!」

「へ~みなみんって高校ではどうだたの?」

「それはそれはもう!大‼人気でしたよ‼運動も勉強もでき、何でも超人と化していましたから!」

「ほうほう!それはさぞモテモテそうだね~」

 

(・ω・)ニヤニヤと笑って見せる本田さん。あ、日野さんもよくしてましたね、その口。

でもそこまで目立っていたならとてもモテていたんでしょうね。想像できます。

 

「いえ!モテてはいたんですが一つ上に彼氏がいるという噂があったのであまり告白に行こうとする男子はいませんでしたね!」

 

ん?新田さんより一つ上の仲のいい男性?

 

「ん、俺じゃないぞ?」

「いえ、でも怪しいんですが」

「ジョニーみなみんと仲いいもんね~」

「師匠と美波ちゃんは仲良かったんですか!?初めて知りました!」

「え、茜ちん知らなかったの?ジョニーとみなみん高校の時同じ部活で仲良かったらしいよ」

「初耳です!師匠は水泳部だったんですね!」

「そこ!?」

「はい!ですが納得です‼私の学校の水泳部はむちゃくちゃですから!」

「むちゃくちゃ?」

 

本田さん聞いちゃいますか?私は聞かない方がいいって予感がバンバンするんですけど…

 

「はい!スタンガンじゃオチない!サッカー部にサッカーで勝つ!校舎の壁をクライミング!足音がしない!など‼たくさんの情報があります‼」

「ははっ変わってねぇな~」

 

日野さんのもうよくわからない情報に変わってないと笑いをこぼす先輩…

全部事実なんですか…!

 

「茜ちんの学校なんかこわいんだけど」

「いえいえ!とても楽しい場所です!」

 

いえ、何か別ものです。

 

「すみません、少し遅れました」

 

そう言ってちょっと奇妙になった雰囲気を潰して入って来たのはゆるふわ代表高森さん。

 

この本田さん、日野さん、高森さんの三人によるユニット、『ポジティブパッション』

これが私たちの次に担当するユニットです!

 

 

 

 

 

「は~い、そんじゃみんななんか好きな食べ物言って」

 

唐突に始まった好きな食べ物の質問。

 

「師匠!私はホカ!ホカ!ゴハン‼が、大好きです‼」

「私はフライドチキン!」

「私はスイーツが好きです、ジョニーさん」

 

「はい、そんじゃあ今日は全部混ぜてスイーツチキンライスをつくります」

「ちょっと待ってください先輩」

 

なんですかその地雷臭のする食べ物は。

 

「ん、どうしたけーちゃん。何か問題でもあったか?」

「問題なら今あなたが作ろうとしている食べ物そのものですよ!」

「大丈夫大丈夫、素材は食えるものしか使わないから。それに見て見ろ後」

 

先輩に言われて後ろを見ると

 

「ホカホカゴハンとチキン!スイーツ!の融合!想像ができません‼」

「ホントホント!おいしいのかなぁ?]

「実際食べるのが楽しみですね」

 

「なんでみんな乗り気なんですか…」

 

「師匠の作る料理がまずいわけありませんから!」

「ジョニーが料理失敗するところって想像できないんだよね~」

「はい、その気になれば何でもこなせる人ですから」

 

む…確かにこの人も割と完璧超人でしたね。

欲望の関わることなら特に。

 

 

 

 

 

そして場所は移って調理室です。

なんでしょう?普通トレーナーにそこまで接点のない場所なような気がするんですが懐かしさと言いますか…正直レッスンルームにいるより落ち着きます。

はい!末期症状です!

 

…自覚して泣きたくなりました。

 

「どうしたけーちゃん。せっかく手を洗ったのにバック待ちの体制になって」

「普通に四つん這いでいいじゃないですか!四つん這いで!」

「うむ、けーちゃんは足だと思っていたがお尻から腰のラインもいいな、しまむーほどじゃないが」

 

悔しがればいいんですか?それとも喜べばいいんですか?

 

「それでジョニー、どんなの作るの?」

「オムライスだちゃんみお」

 

裸エプロンにジョブチェンジして直視しても先輩と話せるようになった本田さん。

顔に安心がにじみ出ていますよ。

 

「オムライスと言えば燃える赤色!ケチャップですね!」

「ケチャップはホカホカご飯にだけな~」

「それじゃあ上には何で文字を書くんですか?」

 

文字を書くことが決定している癒されます。

 

「チョコレート」

「チョコレートですか?」

「そ、甘いチョコレートじゃなくてもっとカカオメインのチョコをベースに使うけどね」

 

聞いてみると確かにまともなものになりそうな予感がしてきますが、本当においしいのでしょうか。

 

「それじゃあまずホカホカゴハンの用意をしま~す」

「「「オー!」」」

 

おずおずと手を上につきだす高森さんが清涼剤ですね。

 

 

 

 

 

 

 

「まずさっと水で流した後軽く手に握るようにしてといでいきま~す」

 

調理は先輩が前で実演しながら進むんですが、こうして改めて先輩の料理している姿を見るとなんでしょうか…違和感バリバリですね。

いかつい体つきのスキンヘッドがフリフリのエプロンをしながら淡々と料理をこなしていく。

 

あ、エプロンが違和感なんですね!

 

とか思っているうちにお米の用意が終わり

 

「そんじゃ、米の給水が終わるまでチョコソースでも作るか」

 

そう言って調理の流れが滞らないように、手を止めている時間がないように計画的に進める様子はまるで子供のお弁当を作るお母さんです。

 

現実とのギャップはすごいですが。

 

とそうこうしているうちにチョコレートと生クリーム、チーズ、塩、コショウ、赤ワインなどでソースを作ってしまった先輩。

 

「んじゃ、米炊いてる間に野菜でも切るか」

 

そう言って手早くニンジン、玉ねぎ、エリンギをみじん切りにしてしまう先輩。

そのあとはてこずっている高森さんのを手伝ったり、大きさが不揃いな日野さんにアドバイスを送り、意外にも完璧にみじん切りができている本田さんをほめていた。

 

本田さんの女子力が高いところがどんどん出てくるこの頃です。

 

そしてお米ももう炊けるようになってきたので今度は鶏肉を食べやすい大きさに切り分けていきます。

 

「それよりなんで美城の冷蔵庫にニワトリ丸々一匹入っていたりするんですか?」

「小中学生にニワトリの捌き方講座やっているからな、あるのは当然だろ?」

「そんな行いが当然であってたまりますか」

 

ニワトリの解体作業をこなせる小学生、それはなんか嫌です。

 

お米が炊き上がるまで時間があったため、簡単な野菜スープとサラダも付け合わせで作り、そこまで終えたところでついにお米がたけます。

 

土鍋の中で湯気をあげながら照っているお米たち。

 

「ホカ!ホカ!ゴハーン‼です!これだけでどんぶり3杯いけます!」

「オムライスの分なくなちゃいますよ、茜ちゃん」

「そんじゃ、我慢ができなくなる前に仕上げるか」

 

そう言ってオムライスを仕上げていく先輩。

 

「野菜と肉に火が通ったらケチャップを入れて、そのあとご飯な~」

「ケチャップが最後じゃないんだね~」

「ま、どっちでも食えるからいいんだけどね」

 

先輩、それは料理上手の言う言葉じゃありません。

 

「んで最後は卵だな。どんなのがいい?」

「私ふわトロ!」

「私も半熟がいいです」

「熱々卵でお願いします!」

「ひののん、半熟か固めかで答えてくれ」

「半熟です!」

 

要望に従ってささっと中身半熟のオムレツを作り、それをチキンライスの上で割って見せるというしゃれた真似をしてくるのがイラつきます。…裸エプロンのくせに。

そして最後にチョコソースをかけて完成。

 

パッと見はデミグラスソースをかけたオムライスですね。

ですが食べてみると…

 

「ん!生クリームも入れてたし甘いかと思ったらあんまり甘くないんだね」

「そうですね~、あんまりチョコレートですけどそうとはあまり感じませんね」

「おいしいです‼」

 

チョコだと思って食べると違和感が凄いんですが、そうでないものとして食べると普通においしいので不思議です。

 

「実際にチョコを使った料理っていくらでもあるしな。カカオ自体は甘くないし、栄養も豊富だしな」

「…先輩ってどこでそんな知識を取ってくるんですか」

 

これは前々から気になてきたことです。料理や洋裁といったいろんなことに精通しすぎですもん。

 

「料理は実家の近所のジジイからだな」

「じゃあじゃあ!服飾は?」

「それは裏の婆だな」

「それでは運動は!?」

「それはうちのばあちゃん」

「ジョニーさんの周辺ってどうなってるんですか?」

 

高森さんの聞いた通り、ホント先輩の実家がある島って一体何なんですか?

超人の集まりなんですか?その道のウルトラ○ンしいかいないんですか?

 

「ま、恵まれてんじゃないかな、今も昔も」

 

 

そう言って笑う先輩はとても満足そうでした。

 




日野茜のオリ主への認識
「最強の師匠です!これからもご指導ご鞭撻のほど!よろしくお願いします‼」

珍しく本気の本気で尊敬している天然記念物

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