ルーキートレーナーに幸あれ   作:bakabakka

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一ノ瀬志希のオリ主への認識
「ふっふふ~ん!あのね(R-18だ)してね~そのあと~(R-18だって)(R-18だばっきゃろう!)だよ!」

想像に任せる。ちなみにひらがなで最初は十文字、次が九、最後が二十一文字だ。


ルキ「オリンピックにでも行ってください」

 

今日はトライアドプリムスのレッスン二日目と名目上はなっています。

私は前回のレッスンはレッスンだと認めません。さらに言うと先輩がトレーナーだということも認めません。もっと別の何かです。

 

まぁそれはもういいんですが…

 

「ねぇ慶」

「はい、なんですか渋谷さん」

「人間って人差し指一本で腕立てできるの?」

「…あれは人間じゃないんでいいんじゃないですかね」

 

レッスンルームに入ると、右手の人差し指一本で逆立ちして腕立てを行う先輩がいた。

ちなみに足の上にニワトリが乗っています。逆立ちで。

 

「なぁ加蓮…ニワトリって逆立ちできたっけ?」

「私に聞かないでよ」

 

安心してください。あれもおそらくニワトリではありません。もっと別の神秘的な生物です。

 

 

「ん?もう来たのか。こう見るとやっぱ足はリンリンが一番エロいな"っ」

 

逆立ちしたままこちらに向き直り、のっけから飛ばしてくる先輩。

その先輩の顔面にローキックを叩き込む渋谷さん。

 

「…なんで倒れないの」

「HAHAHAHA、あんぐらいで倒れてたら人間やってられないぞ?」

 

微動だにもせずさらっと人間を人間のカテゴライズから外してくる先輩。

 

「そんな人間いてたまるかぁ!」

 

神谷さんいると楽ですね、突っ込み。

 

「足のエロさの次点はけーちゃん、れんれんとまゆっちは甲乙つけがたいな」

 

おっと、聞いてもいないランク付けしてきやがりましたよ。

 

「れんれんの足なんか病的なんだけど身体でも悪いのか?」

「え?あぁうん。体が弱くて入院しがちなんだ」

「ほ~」

「いや、なんで足見ただけでそんなことわかるんだよ…」

「肉付きと筋肉の付き見ればすぐわかるだろうが」

 

人間そこまで見分けれません。

 

「よし、なら今日のレッスンはラジオ体操とプールにするか」

 

「「「「え…!」」」」

 

先輩の発言に体を腕で抱き一歩後ずさる私たち。

 

「なんだ?文句でもあるのか?安心しろ、俺に水着フェチはあんまりない」

「あんまりって何だあんまりって」

「なんつ~か萌え尽きた後」

「わかった?奈緒」

「凛、なんで私に聞くんだよ」

 

萌えとかに一番詳しそうだからです。

 

「そんじゃ、水着に着替えてプール集合な。俺は俺がプールに侵入していいよって許可を取るのに提出しなきゃいけない書類が山ほどあるから少し時間かかる」

 

一体何をしたらそんなことになるんですか。

 

「女子更衣室に侵入したくらいで目くじら立てすぎだと思うんだけどなぁ」

「あ、もしもし警察ですか?」

「まぁまて、もう世話になった後だ」

 

先輩の発言に即座に警察の召喚を行う渋谷さん。最近110押すの手慣れてきてますよねぇ…私もコールしちゃいましたけど。

 

 

 

 

さぁ、そうしてプールに集合となったんですが

 

「あれ、凛ちゃんたちどうしたの?」

「あ、美波」

 

新田さんが先に泳いでいたらしく、合流することになりました。

 

「新田さんは良くプールを利用しているんですか?」

「うん、私高校では水泳部だったし、泳ぐの好きなの」

「あ、そうなんですか」

「あ、雄くんも水泳部なんですよ」

 

「「「「え?」」」」

 

まさかの同じ高校!?いや知り合いってことは知っていたけど同じ高校で同じ部活なんですか!?

 

「え、ジョニーのやつって高校通ってたのか!」

 

神谷さん何気にひどいですね、私も思うけど。

 

「雄と美波って知り合いだったの?」

 

まぁ普通の人はそうは思いませんよね。

 

「ジョニーが水泳部って…問題とか起こさなかったの?」

「う~ん、起こったと言えば起こってたんだけど問題にはされなかったかな」

 

つまりはどういう?

 

「校長や理事長に貸しを作ってごまかしてたから」

 

それ自体が問題であることをわかってください。

 

 

「うぃっす、準備はってなんだ?美波も一緒なのか?」

「はい!うふふ、先輩と泳ぐの久しぶりですね」

「あぁ、去年の夏ぶりか?」

「そうですね」

「んじゃ、俺はこいつらにまず指示だすからそれが終わったらな」

「はい!アップしときますね」

 

そう言って水の中に戻っていく新田さん。

 

「へ~雄って美波と仲いいんだね」

「そりゃなんだかんだで長い付き合いだからな」

「それよりなんで水泳部に入ってたんだ?」

「ん?実家への交通手段が水泳だったからな、体がなまらないように」

 

「「「はぁ!?」」」

 

あ、そう言えば皆さん先輩の実家がどこかの孤島だって知りませんでしたね。

 

 

 

 

とまぁ先輩の情報発掘作業は置いといて

 

「そんじゃまず、腕を前から上にあげて大きく背伸びの運動から」

 

ラジオ体操なんて久しぶりですね。体育祭の開会式でやって以来でしょうか?

 

「やっぱりれんれんが一番胸大きいんだな゛」

 

背伸びで伸びをした私たちを見て女性のデリケートな部分に触れてしまった先輩はプールから飛んできたビート板により後頭部を穿たれた。

 

「雄く~ん、水泳で不純なのはだめって言ったじゃないですか」

「いや、今はラジオ体操で水泳ではいなんでもないですごめんなさい」

 

言い訳をしようとした先輩でしたが、新田さんが笑顔(仮)で小首をかしげると素直に謝りました。

 

「美波…すごい」

「ジョニーが謝ってるところ初めて見た」

「あははは…胸に注目したことは別にだめじゃないんだね」

 

三人いろいろな着眼点ですが北条さん、男性はそこらへん不可抗力らしいのでいくら注意しても無駄らしいですよ。(片桐さん談)

 

見張りが付いたためつつがなく進行するラジオ体操。

ただラジオ体操しただけなのに不思議と感動を覚えた私は悪くないと思います。悪いのはすべて先輩です。

 

 

 

 

「そんじゃあ泳ぐか。今日やることは簡単。どんなことをしててもいいから水の中で1時間動き続ける。以上だ!」

 

とてもシンプルなメニューにある意味拍子抜けというかなんというか…先輩らしさがかけてるというか…

 

「なんか、普通だね」

「もともと水泳部だっていうからもっとバンバン泳ぐメニューかと思った」

「ん~体力もつかなぁ」

 

私と同様に拍子抜けしている渋谷さんに神谷さん。その中で一人不安そうな北条さん。

 

「安心しろって~何も泳げなんて言ってないんだからよ」

「え?」

 

そんな北条さんの頭にそのおっきな手をのせ、笑いながらそんなことを言う先輩。

 

「一時間泳ぎっぱなしは初めてだと案外疲れるからな。でも今回は何でもありだ。歩いてもいいし潜っても、跳ねても、浮いてるだけでもいい。思うまんま水ん中楽しんどきな」

 

先輩が疲れるという事実に驚愕を覚えつつもなんで今回こんな内容にしたのか納得がいく。

ようするに個人差ってことなんでしょう。みんなで同じメニューをすればどうしても自分と他人を比べ、劣等感を感じてしまいます。ただでさえ自分の体力のなさ、体の弱さを気にしている北条さんはそれが顕著でしょうから。

 

意外に先輩が考えていることを知り、やっぱり判断に困る人だと思ってしまう。

 

「そんじゃ、今から一時間スタート!」

 

その先輩の合図に従い、みんな思うままに水中で動いていく。

渋谷さんはゆっくり仰向けに浮き、たまに泳いでおり、神谷さんはどうすればいいんだ?って感じで頭をひねりながらとにかく動こうと水の中を歩き出します。

北条さんもどうしようか悩みながらも歩き出し、たまに潜ってみたりしています。

 

さて、私は久々に泳ぎましょうか!

 

 

 

 

 

 

 

先輩を一瞬でも見直した私がバカでした。

 

そうですよね…先輩がそんな深く考えるはずないですよね?

深く考えてるなら、

 

 

 

 

全員巻き込んで水中鬼ごっこなんてことになるわけないですもんね!

 

 

ほら!北条さんゼヒューゼヒュー言ってますよ!?もう息絶え絶えですよ!

 

「ほらほら!その調子じゃ誰も捕まえられんぞ!」

 

圧倒的機動力で逃げつつ北条さんに、鬼に呼びかける先輩。

あなたが本当の鬼です!もろに持久力が影響する鬼ごっこを身体が弱い子にやらせるなんて!小学校のいじめを思い出す所業です!

 

鬼2人の入れ替え鬼。現時点の鬼は北条さんと神谷さん。

私たちは手加減したり、純粋に追い詰められたりで鬼になるんですが水泳部2人が大人げないです!一切の手加減がありません。

まさかの新田さんまで手加減なしの全力です。そのせいで未だに先輩と新田さんは鬼の回数ゼロです。鬼2人で協力して追い込んでもコースロープや急潜水、急ターンをうまく使われ躱される始末。

 

「…。……。」

 

北条さんがついにしゃべれなく!

先輩!鬼代わってあげてくださいよ!私達もあなたを追いかける過程でヘロヘロなんですよ!?

 

「お、もう一時間か。はい、終~了。完全勝利!いえ~い」

 

時計を見ると本当にいつの間にか一時間を過ぎており圧勝した水泳部2人はハイタッチをします。

 

「そんじゃあダウンだな。ゆっくり歩くか泳ぐかして100mな」

 

そう言って沈黙した北条さんを回収しプールの中を歩き出す先輩。

 

「おい!もっと手加減しろよ!加蓮が息絶え絶えだろぉ!」

「加蓮、大丈夫?」

「おいおい、勝負で手を抜くのは失礼だろうが」

「獅子はうさぎ相手でも本気ですよ」

 

おだまりです!この水泳部2人組!

本当に北条(うさぎ)さん狩られちゃってるじゃないですか!

 

 

 

 

 

 

ダウンも終わり、今はプールに併設されているジャグジーで体を温めています。

 

「あぁぁぁ、いい湯だこった」

「気持ちいいですね」

 

いい湯で気持ちいいのは同意ですが

 

「なんで自由に遊びましょうが鬼ごっこになったんですか先輩」

 

まずは事の原因を突き止めなくてはです。

 

「ん?まず最初は美波と普通に競争していたんだけど飽きてきたから二人で鬼ごっこしてたんだが」

「2人ともお互いの行動が読めてしまって勝負にならなかったんです」

「ってわけで、なら別のやつをぶち込んでみよう、そうなったから巻き込んだ。楽しかっただろ?」

「若干一名死にかけましたよ」

 

そこで先輩はふむっとちょっと考えるそぶりを見せた後に

 

「なぁれんれん、楽しくなかったか?」

 

そんな問いにジャグジーで伸び切っている北条さんは

 

「…とにかく楽しんでる余裕なんてなかったかな」

「うん、なら補習な」

 

うん、ちょっと待とうか。

 

「待て、何をどうやったらそんな考えに至るんだ!」

「水を楽しむのが目的なのに達成できなかったから当然補習だってことで今度迎えに行くから覚悟しておくように」

 

あ、北条さんが沈んでいきます。

そこまでショックなんですか。

 

「あ、あと美波」

「はい、なんですか?」

「常務が俺たち2人とうさみんでデレラジ出てこいだってよ。なんでもそろそろ問い合わせがウザったいから不純異性交遊を認めるなり否定するなりさっさとやれだってさ」

 

この先輩がまた公共電波を汚染するということに今度は私が沈みたい気分になってきました…

常務、確かに一番楽ですけどこの先輩に投げないでくださいよ。

 

絶対より面倒なことになりますから。

 

 

こうして不安な二つの決定事項を残し、二回目のレッスンは終わっていった。

はぁ…




速水奏のオリ主への認識
「戸惑っちゃって可愛いと思わない?」

思いません。byその他大勢


て訳で次回加蓮の補習かラジオやりま~す。

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