ルーキートレーナーに幸あれ   作:bakabakka

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ニュージェネは出ずっぱりだったから今回はお休みだ!


ルキ「先輩の意外な弱点!?」

 

なんと!私たちはまた新しく新人を教えることになりました!

これ以上先輩の関係者を増やして被害者を増産することに美城が罪悪感を覚えないのが私は不思議でなりません!

 

初回なので案内も共に行っているんっですが

 

 

「ここが更衣室です。変質者に注意してくださいね」

「待て、なんでプロダクション内で不審者が発生するんだ!」

「凛、ほんとなの?」

「…ほんとだよ、認めたくないけど」

 

私の説明に驚愕を見せる見慣れない二人と見慣れた一人。

 

勝気な眉毛が特徴の神谷奈緒さん。

今時女子高生の北条加蓮さん。

そしてこの2人と新しくユニット・トライアドプリムスを結成した渋谷さん。

突っ込み要員がいてくれるのが至福!

 

「なんでだ不審者が出るのに誰も通報してないの?」

「それはしても無駄だからです」

「どんな変質者なんだ!」

「あんな変質者だよ」

 

更衣室に入りながら質問をしてくる北条さんに諦めを返すと神谷さんが突っ込みをしてくれる…新たなる突っ込み要員!

そして真顔で指をさす渋谷さんの指の先を追うとそこには

 

なぜかリオのパレードのかっこをして壁に張り付く先輩の姿が。

見苦しいったらありません。

 

「ぎゃあああぁ‼」

「きゃあああっ‼」

「奈緒、アイドルの悲鳴としてそれはアウトだよ」

「なんで凛はそんな冷静なんだよ!」

 

慣れです。

 

 

 

 

 

「どうも~トレーナの多摩袋雄だ。ジョニーでいいぞ」

「どっからジョニー出て来たぁ!」

「おっ!元気いいなぁ~何かいいことあったのかい?」

「不幸なことが現在進行形だぁ!」

 

「突っ込みがいる光景って新鮮だなぁ」

「そんなにみんなスルーしてるの?」

「うん、慣れてるから」

 

いつも通りの先輩の自己紹介を聞き突っ込みを入れる神谷さん、そして呆れ顔の渋谷さんと北条さん。

それより先輩。ニワトリのリオの衣装は先輩の手作りなんですか?

 

「第一なんでカーニバルしてるんだよお前!」

「新人が来るならお祝いしなきゃだめだろ!」

「凛の時もそうだったの?」

「私たちの時は金太郎だったかな」

「なにそれ」

 

ここまでで分かったこと。北条さんは案外先輩耐性高そう。

 

「そんじゃあまず北条」

「え、なに?」

「ツインテにしてみてくんね?」

 

わめく神谷さんを無視して北条さんにお願いしだす先輩。

…なんのつもりでしょうか

 

「これがどうかしたの?」

 

両手で左右に一房ずつ分けて握る北条さん。

それを見て先輩は

 

 

「うん、NICEアナル‼」

 

 

(サムズアップ+歯キラリ)×先輩=イラつく

の前に発言が裁判ものです。

 

「はぁ!!?」

 

真っ赤になって自分のおしりを両手で隠す北条さん。

 

「?」

 

先輩の発言をよくわかっていない渋谷さん。

高校一年生はそれでいいんです…穢れないでいてください。

もう遅い気がしますが。

 

「おいちょっとまてぇ!わかるけど!わかるけどその発言はアウトだろ!?」

 

なぜか先輩の言葉に同意する神谷さん。

 

「奈緒!?私がその…あ、あな…るって、どういうこと!」

「いや、そういう意味じゃなくて…あのな、加蓮。下ネタじゃなくてアニメのキャラクターの名前なんだ」

「え?」

 

え?そんなキャラクター名があるんですか?

 

「おう、こんなんだ」

 

先輩がなぜかニワトリの中からスマホを取り出し画像を私たちに見せる。

 

「ほんとだ、加連に似てる」

「確かにそっくり」

「ぐっす…懐かしいなぁ」

 

神谷さんはなにを懐かしんでるんでしょう?

 

「神谷、略してまゆっちはあの花知ってるんだな」

「まゆどっから出てきた。私の眉毛か?眉毛のことか!?」

 

眉毛のことですね、確実に。佐久間さんと一応区別してるのがえらいですね。

いや、えらくはないんですけど。

 

「…知ってるけど悪いかよ」

「いや、俺もうさみんちで全話一気視聴したから」

「そうなのか!って菜々アニメとか見たりするんだな!」

「あぁ、あいつはアニメとか大好きだぞ。未だにプリキュアの下着を買うくらいだし」

「ん~十七歳ならまだセーフだろ」

「ん、あいつが十七歳?HAHAHA、そんなわ(PiPiPiPiPiPiPi)お、電話だ」

 

先輩が安部さんの一番の秘密を暴露しようとしたところにかかってくる電話。

 

「もしも~し。どうしたんうさみん?」

 

まさかの安部さんから!?

 

「噂をすれば影ってやつだね」

「いや、たぶん第六感だと思う」

 

渋谷さん。私はその中でも嫌な予感を推しますよ?

 

「おいおい、俺が今何を話そうとしたって?そんなもんお前の本当の年齢にきまって…っておい待て!?それは待つんだ!?考え直せ、話せばわかるはずだぁ‼?」

 

電話をしていると急に焦りだす先輩。

一体何ごとでしょうか?片桐さんでしょうか?それともちひろさん?

 

「なんで雄さんは焦ってるの?」

「たぶん早苗さんかちひろさんに通報するって言われたんじゃない?あとあんな生物に敬称はいらないよ加蓮」

 

渋谷さんも結構付き合い長いですもんね。そこらへんの理解度は流石なものです。

 

 

「アテンション!今日はレッスンの内容を鬼ごっこに変更する!ルールは簡単だ!俺が逃走者でお前らが鬼、いいか?わかったか!」

「おいっ!ちょ、どうしたんだよ急に」

「鬼ごっこがレッスンってありなの?」

「大体いつもこんな感じだよ」

 

ずいぶん焦ってますね先輩。しかも逃げることを選択したってことは…

 

「説明してる余裕は…「はっけ~ん!」ぎゃあぁ!俺は行く!スタートだ‼」

 

カーニバルの衣装をパージし、窓からダイナミックさようならしていく先輩。

その後響く新人二人の悲鳴。そして先輩の発言の最中に響いた声の方に目を向けるとそこには、

 

 

 

 

下着に白衣を羽織っただけの一ノ瀬さんがいた。

 

 

 

 

待って、思考が追い付かないです。悔しいことに男性のセクシャルハラスメント装備には慣れました。ですけど…

 

「一ノ瀬さん!なんて格好してるんですかぁ!」

「え~だってこれからジョニー君襲うなら邪魔じゃ~ん」

 

女性がしているのは想定外です!

 

そして襲うが襲撃であって強姦でないということを切に願います。

それだけ言い残して先輩の後を追い走っていく一ノ瀬さん。

 

そして残された私と呆然としたトライアドプリムス。

そこに入ってくる新しい人たち。

 

「志希来なかったかしら?」

「シッキちゃんや~い!」

「フレちゃん、呼んで出てくるならあたしたち走ってないから」

「…まっ、て。みんな速すぎ。欲望に忠実すぎ…」

 

履いてきたのは速水奏さんに宮本フレデリカさん、塩見周子さん、おなじみの美嘉さん。

一ノ瀬さん含めたらLippsのメンバーの方々ですね。

一ノ瀬さんを追ってきたんでしょうか?美嘉さんが一ノ瀬さんの服を持っているところを見ると追ってきたんでしょうね。

 

「やっぱり雄くん逃げちゃったんだ」

「はい、大慌てで逃げて行ったんですけど…何か理由が?」

「ん~ここで話してもいいんだけど、見失うといけないしまず追いかけましょうか」

「まって、私疲れてるんだけど…」

「倒れたらちゃんと人工呼吸してあげるから安心して。それじゃあ行こうかしら」

「おー!」

「はいな~」

「…うう、なんで私が」

 

そうして一ノ瀬さんを追ってダイナミックさようならしていく皆さん。

 

「えっと…私たちも追いましょうか」

「うん、一応レッスンだしね」

「なぁ加蓮…なんなんだこれ?本当にアイドルになれるのかあたしたち。というよりあの人たち本当にアイドルなのか?」

「奈緒…私身体弱いんだけど大丈夫かな?」

「まず不安に思うとこそこじゃないだろぉ!」

 

神谷さんの雄たけびを号砲に私たちもスタートしたのでした。

 

 

 

 

 

 

結果。今までと違い先輩はあっさり捕まった。

かかって30分ほどでしょうか?

 

私たちは何にもしていないんですがLippsの4人が手慣れてました。人海戦術に脅し、買収と先輩のような真似をし、効率よく先輩を追い詰めていき、最後は佐久間さんにドMだと情報を流すと脅された下川さんの必死の足止めにより先輩は見事捕獲されました。

 

そこはまだいいんです。ですが…

 

「クンカクンカ♪スンスン♫ん~身体の芯がジンジンしてくるぅ~」

「だぁやめろ!くっつくな!匂いを嗅ぐな!薬物投与しようとするなぁ‼」

 

この光景は何なんでしょうか?

一ノ瀬さんに絡みつかれ、匂いをかがれ、まさぐられ、怪しい薬を飲まされそうな先輩。

普段の安部さんのおっぱいを注文したり更衣室を覗いたりしている先輩を見ていると喜びはしても決して嫌がるような場面でないのにかかわらず…

 

先輩が嫌がっている。

先輩が、あの先輩が嫌がってます!

 

大事なことなのでもう一度言います。変態が変態の変態行為を嫌がってます!

 

「えっと…志希ってまさかジョニーのこと好きなの?」

 

もうドストレートの質問を速水さんに投げかける渋谷さん。

まぁこの光景を見るとそう思いますよね。

 

「えぇ、第一志希が美城に入ったのは彼がいたからだもの」

「え、アイツそこまで好かれてんのか!?」

 

驚愕する神谷さん。まぁ私たちもわかるんですけどその反応。ですけどなぜか変なところで人気あったりするんですこのバカ。

 

「志希にゃん志希にゃん!ど~ん!」

 

視界のすみに絡んでる先輩と一ノ瀬さんのところに宮本さんが降り注ぐが見えても聞こえてもないことにして話を進める。

 

「なんで雄はあんなに好かれてるの?」

 

あ、北条さん本当に敬称取りましたね。

 

「ん~志希はにおい、だって」

 

そう言って自分の鼻に指を添える速水さん。無駄に色っぽいのでやめてください。

渋谷さん、真似してもあれは私たちには無理です。

 

「匂い、ですか?」

「そう、なんでもすっごく、むせかえるようなオスの香りなんですって」

 

視界の隅から白衣が飛んでくるが見なかったことにする。

 

「それで、なんで先輩はあんなに抵抗してるんですか?」

 

私は先輩を無視し、一番の疑問の解決を最優先にします。あの先輩ならたぶん大丈夫でしょう。

 

「んふふ、それはね?」

 

艶やかに笑う速水さん。だからなんでそんな色気あるんですかこのJK。

 

「積極的な女は苦手らしいの。可愛いでしょ?」

 

そう言って笑う速水さん。

先輩とは逆の視界の隅で「どこがよ」って言っている美嘉さん。

私の隣で「は?」って冷たい視線の渋谷さん。

後で「可愛いか?」「ギャップってやつじゃない?」って話している神谷さんと北条さん。

 

数の暴力・多数決では「可愛くはない」が優勢ですね。当然ですが。

 

「私からキスしようとしたらしどろもどろしながら逃げようとするのよ?普段はあれだけ積極的なくせに。それが何だか可愛いのよ」

「もぉ、そんなことしてるといつかほんとにされちゃうわよ?せっかくのファーストキスがあんなのとになっちゃうわよ…」

 

可愛いポイントを語るキス魔・速水さん。

それに呆れたように返す美嘉さん。

 

「んふふっ」

 

それに対し意味ありげに唇に指を添え笑っている速水さん。

え?まさか?

 

いやいやいや…そんなわけないそんなわけない。

ほら?渋谷さんも神谷さん、北条さん美嘉さんもないないって顔してますし。

 

 

えぇ、絶対にないはずです!だからないって言ってください速水さぁぁあん‼

 

 

 

 

知らなくていい先輩の弱点と、知りたくもなかったなぞを抱えた私たちでした。





ん?ジョニーと志希にゃんがどうなったかって?
馬鹿やろう…言わせんなよ。

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