幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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今回から書き方を変えました。これからはこんな感じで書いていくと思います。
今回は今までよりも、長めです。
ゆっくりご覧下さい。

妖精フルる様からのご指摘により、月夜見を月読命に、変換しました。
ありがとうございました。


第六話 一人の男として

 

龍華「はあ・・・」

 

龍華にしては珍しく、ため息をついている。あ、前回から100年ぐらい経ってます。

 

 

『どうした?お前らしくないぞ。元気出せよ。』

 

 

龍華「あ、龍一兄ちゃん・・・実は悩みがあって・・・」

 

 

『なんだ?言ってみろ。』

 

 

「うん、あのね・・・」

 

 

龍華曰く、伊弉諾と伊邪那美が大和(日本)を大体創り、その途中に伊邪那美がカグツチを出産、しかし、火の神だったカグツチを産んだせいで伊邪那美が他界、ショックで伊弉諾がカグツチを殺害、で、落ち着いた伊弉諾が黄泉の国へ伊邪那美を迎えに行き、そこで死体の伊邪那美と遭遇、逃げて帰ってきたと。

 

 

バカだろ・・・そりゃあ死体になってるわ。

 

 

『で?それで悩んでいたのか?』

 

 

龍華「ううん、まだ続きがあってね・・・」

 

 

・・・なんか展開読めてきた。絶対にあれだ。

 

 

それで帰ってきた伊弉諾(バカたれ)が、体を清めるために禊をしていたら、神が生まれたらしい。天照(あまてらす)、月読命(つくよみ)、須佐之男(すさのお)の、三人が生まれたが、例の高天原の事件が発生、須佐之男はいろいろあり、八岐大蛇を退治しに言ったが、不安なのだと。

 

 

『で、どうしろと?好きにさせてやれよ。』

 

 

龍華「うん、そうなんだけれどね、心配なんだよ、須佐之男が。」

 

 

『はあ・・・わーった、見てきてやる。だが、俺に頼んだ以上、好きにさせてもらうからな?』

 

 

龍華「うん、お願い!」

 

 

と、いうわけで、須佐之男のいる、出雲の国へ・・・

 

 

・・・ 最高神移動中・・・

 

 

にしても、龍華も人のこと心配しだしたのか・・・成長したもんだ。兄としても嬉しいな・・・おっと、ついた。

 

 

そういや種族をどうしようか、まあ、そのままでいいや。

 

 

???「止まれ!」

 

 

ん?門番か・・・

 

 

『すまない、ここに須佐之男と言う神様はいるか?』

 

 

門番「・・・!須佐之男様を知っておられるのか?」

 

 

『ああ、一応神様だからな。』

 

 

門番「そうでしたか!失礼しました!」

 

 

『ああ、気にしなくていいから。それよりも、入っていいか?』

 

 

門番「どうぞ!須佐之男様の所に案内させてください!」

 

 

『ありがとう、頼むよ。』

 

 

・・・最高神&人間移動中・・・

 

 

門番「こちらです。」

 

 

『ありがとう、仕事、頑張れよ。』

 

 

門番「はい!失礼します。」

 

 

さて、ここからは威厳をださんといかんな。

 

 

『失礼します。』

 

 

???「入れ。」

 

 

『初めましてだな、須佐之男よ。』

 

 

須佐之男「誰だ貴様!な、なんだこの神力は・・・」

 

 

『俺は神矢龍一、龍華から聞いてるか?』

 

 

須佐之男「!!まさか、龍神様の兄上で!?」

 

 

『正解、そいつだな、』

 

 

須佐之男「すみませんでした!存じていなかったとはいえ、無礼な態度、すみませんでした!」

 

 

『いいっていいって。呼び方も兄上でいいし、敬語も使わなくていいぞ?』

 

 

須佐之男「流石に敬語抜きは無理ですが、兄上と呼ばせていただきますね。」

 

 

『構わんよ。で、話は変わるが、お前、八岐大蛇を退治しにいくそうじゃねえか。』

 

 

須佐之男「はい、しかし、いい案がありません。お願いします!無礼を承知でお願い申し上げます!俺に力を貸してください!」

 

 

『『ならば問う。貴様はなぜ戦う?』』

 

 

須佐之男「この国に、惚れた女性がいます。しかし、彼女は次の八岐大蛇の生贄になるのです。だから!俺の都合ですが、惚れた女性です!守りたいのです!それが、俺の戦う理由です!」

 

 

『それは、神としての願いか?』

 

 

須佐之男「いいえ、これは、俺の、

 

 

 

 

 

男としての願いです!」

 

 

 

『よかろう!ならば知恵と力を貸そう!だが・・・』

 

 

須佐之男「だが・・・?」

 

 

『貴様はその後、惚れた女性に告白せよ!』

 

 

須佐之男「・・・!はい!!」

 

 

 

こうして、八岐大蛇退治計画がスタートした。須佐之男・・・見事だ。

 

 

 

『では、計画を伝える。まず・・・』

 

そして、俺のいた世界の須佐之男の作戦を教える。

 

 

『・・・いいな?』

 

 

「はい!!では、村の衆にも伝えてきます!」

 

 

『お前が考えたことにしろよ?』

 

 

須佐之男「・・・ありがとうございます!」

 

 

 

そして、退治当日

 

 

 

須佐之男「ほんとうに上手く行きますかね?」

 

 

『行くさ、多分な。」

 

 

須佐之男「そうですよね!」

 

 

『しっ!・・・来やがったな・・・』

 

 

須佐之男「で、デカい・・・」

 

 

『落ち着け、酒を飲んだら首だぞ、首を全部切れよ。』

 

 

須佐之男「はい、頑張ります。」

 

 

 

八岐大蛇が酒を飲みだす、・・・よし、今だ!

 

 

『行け!須佐之男!』

 

 

須佐之男「はい!!」

 

 

須佐之男は見事に首を切って行く。残り一本!

 

 

須佐之男「せいやぁぁぁ!!」

 

 

ボトッ

 

 

須佐之男「やった・・・のか?」

 

 

『見事だ須佐之男!やるじゃねえか!』

 

 

須佐之男「ありがとうございます!」

 

 

『須佐之男、尻尾切ってみろ。』

 

 

須佐之男「え?はい、」

 

 

須佐之男が尻尾を切る。すると・・・

 

 

須佐之男「か、刀!?」

 

 

やはりな、出たか・・・

 

 

『その刀をお前にやる、名は、草薙の剣(くさなぎのつるぎ)だ。』

 

 

須佐之男「草薙の剣・・・ありがとうございます。」

 

 

『先に戻ってろ。こいつを供養してから行く。』

 

 

須佐之男「なら俺も・・・」

 

 

『告白すんだろ?準備してろ!』

 

 

須佐之男「は、はい!行ってきます!」

 

 

行ったか・・・さて、

 

 

『いつまで死んだふりしてる?バレバレだぜ!』

 

 

八岐大蛇「グオォォォォォ!!」

 

 

そう、こいつは死んでいなかった。須佐之男は気がついていなかったが。

 

 

まあ、そうでなければつまらない!

 

 

掛かって来い!八岐大蛇!!

 

 

挑発に乗って食らいついてくる、が、遅い!俺はチート刀・・・凶刀【新月】(きょうとう、しんげつ)で切りつける。首が落ちた。が・・・すぐに生えてくる。

 

 

『厄介だな・・・!ならば!』

 

 

俺は魔装、アシュタロスを纏う。そしてそのまま首を切って八本共に爆散させる。そのままアモンに切り替え、切り口を焼いて塞ぐ。

 

 

八岐大蛇「?????????」

 

 

顔がないのでうごめくだけ、残酷だがアモンからべリアルに変えて、体をすべてこの世から【断絶】する。

 

 

八岐大蛇「!!!!!!!!」

 

 

八岐大蛇が奇声を上げて倒れる。

 

 

・・・沈黙。黙祷。

 

 

すまんな・・・今、墓を建ててやるよ・・・恨んでくれるなよ?

 

 

朝日が登り、小鳥が鳴く。

 

 

ん?何か聞こえる。

 

 

???「アリ、ガト、ウ、・・・・」

 

 

『ああ、ゆっくり眠れよ・・・』

 

 

・・・最高神帰還中・・・

 

 

須佐之男「兄上!遅いですよ!」

 

『すまんな、墓を作るのに時間かかったからな。」

 

 

須佐之男「じゃ、じゃあ告白します。。」

 

 

『安心しろ、俺も見ていてやるから。』

 

 

須佐之男「はい!!じゃあ、宴会に呼んできます!」

 

 

『はいよ、俺は村人たち呼んでくるわ。』

 

 

十分後・・・

 

 

須佐之男「皆さん!八岐大蛇の退治に成功しました!」

 

 

村人一同「うおおおおおおおお!!!」

 

 

須佐之男「そして、クシナダヒメ!俺と、結婚してください!」

 

 

クシナダヒメ「はい!!」

 

 

村人一同「いいぞおぉぉぉ!」

 

 

須佐之男「そして龍一兄さん!ありがとうございました!」

 

 

村人一同「お前さんもありがとう!」

 

 

全く、須佐之男も粋なことするじゃねえか。

 

 

『おうよ!俺から一言言わせてもらう!須佐之男!!誰にでも優しい神になれよ!!』

 

 

須佐之男「はい!!」

 

 

『後ぉ!いつでも高天原に戻っても大丈夫だぞー!』

 

 

須佐之男「最後までありがとうございました!!」

 

 

『またな!次は敵かもしれんがな!』

 

 

須佐之男「なら、負けませんよ?」

 

 

『その度胸よし!さらばだ民よ!須佐之男、またな!』

 

 

須佐之男「はい!!」

 

 

クシナダヒメ「亭主は任せて下さい!」

 

 

『頼んだ!じゃあな!』

 

 

そう言って、俺は出雲の村を出た。

 

 

さて、神界に行くかね。

 

 

・・・最高神移動中・・・

 

 

『と、いうことがあったんだよ。』

 

 

龍華「そうですか・・・須佐之男は?」

 

 

『出雲の国にいるぞ?もうすぐ帰って来るかもな。』

 

 

龍華「ありがとう!お兄ちゃん!」

 

 

『こっちも楽しかったし、いいぜ!』

 

 

龍華「あ、あと月読命が国作ったって!行くの?」

 

 

・・・もうそんな時期か、ついつい口が緩む。

 

 

『そりゃ勿論、

 

 

 

行くに決まってんだろ!』

 

 

次回へ続く

 

 




ありがとうございました。
今回初の戦闘(一方的)回でした。書いていてひどかったと思います。
評価は、どんなものでも歓迎します。

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