幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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久しぶりの四凶VS龍一


ゆっくりご覧下さい。


第五十四話 組み手(他人から見たら殺し合い)

side龍一

 

 

『侵二!行くぞ!』

 

 

侵二「御意!」

 

 

宴会当日、高速クッキングの準備!海産物がメインの料理で今回は行く。

 

 

「『【踊る高速クッキング】!!』」

 

 

料理は台所でするんじゃない、料理する所が台所だ。

 

 

侵二「魚捌き終わりました!」

 

 

『こっちも鱗剥がした!追加頼む!俺はたこ焼き作っておく!』

 

 

侵二「了解!」

 

 

魚が宙を舞う。それを侵二が掴む。

 

 

侵二「お見事!じゃあ、捌きます!」

 

 

侵二が一秒で三枚におろす。

 

 

『ナイス!こっちも完了!』

 

 

その後も料理と言う名の格闘は続いた。

 

 

 

一時間後・・・

 

 

霊夢「・・・凄い。」

 

 

侵二「今回は力作ですね。」

 

 

『久しぶりに料理したな。』

 

 

作ったのは魚の造り、煮物、寿司、たこ焼き、鰹出汁の吸い物、その他もろもろだ。

 

 

侵二「試しに食べます?」

 

 

霊夢「いいの!?」

 

 

『別にいいぞ?好きなの選びな。』

 

 

霊夢「じゃあ・・・これにする。」

 

 

霊夢は吸い物を選んだ。

 

 

『了解、どうぞ。』

 

 

霊夢「頂きます。・・・美味しい!!」

 

 

鰹出汁を飲んだ事がなかっただろうから不安だったが・・・良かった。

 

 

侵二「・・・良かったですね。」

 

 

霊夢「これ何の料理?」

 

 

『外の世界の魚の吸い物。取り寄せてきた。』

 

 

霊夢「ふーん。売ったらどう?」

 

 

霊夢は俺に敬語無しで話すようになっている。・・・霊夢曰く神様より兄に見えるそうだ。

 

 

『もう計画済み。準備も出来てる。』

 

 

霊夢「速っ!」

 

 

侵二「今回は試験も兼ねてこの料理なんですよ。」

 

 

霊夢「そうだったの・・・美味しい。」

 

 

魔理沙「霊夢ー!いるかー!?」

 

 

霊夢「あ、魔理沙。」

 

 

魔理沙「酒持って来たぜ!」

 

 

霊夢「ありがとう。」

 

 

・・・仲が良いな。

 

 

侵二「・・・主上。」

 

 

『・・・ああ、俺たちにも来たな。』

 

 

幻夜「ヤッホー、来たよ~」

 

 

幽香「また来たわよ。」

 

 

壊夢「ちょっと早かったぜよね。」

 

 

風魔「また来たぞ。」

 

 

『よう、お前等。』

 

 

紫「龍一!」

 

 

『紫、先に来てたぞ。』

 

 

侵二「藍も来たのか。」

 

 

藍「たまにはな。橙も来ている。」

 

 

橙「侵二様ー!」

 

 

おお、親子みたい。似合ってるな。

 

 

紫「あれ?外の世界の魚?」

 

 

『ああ、そうそう、・・・これで商売してもいいか?』

 

 

紫「・・・いいけど、儲けは?」

 

 

『八割は幻想郷に寄付する。後の二割は俺が使う。』

 

 

紫「そんなにいいの?」

 

 

『まあ、何もしないってのもつまらんし、気分でするから。そこはいい。』

 

 

紫「良いわよ!せっかくだしね!」

 

 

よし、商売準備完了。これで行商もあり、店もありだ。

 

 

壊夢「ほう、商売するんぜよか。」

 

 

『ああ、どうかしたか?』

 

 

壊夢「俺の酒も売るぜよ?・・・余らせ過ぎたんぜよ。」

 

 

これは受けると儲かる。

 

壊夢「・・・まあ、後で話すぜよ。俺達の目的は。」

 

 

風魔「主上との喧嘩だ。」

 

 

幻夜「早くやろ~?」

 

 

侵二「私はパスで。結界でも展開しておきます。」

 

 

『了解、・・・で?誰からだ?』

 

 

壊夢「俺からぜよ。格闘だけぜよ?」

 

 

『当たり前だ。博麗神社が爆砕するだろうが。』

 

壊夢「それでもいいぜよ。」

 

 

『よろしい、ならば戦争だ。行くぞ!』

 

 

壊夢「来いぜよ!」

 

 

sideout

 

 

side霊夢

 

 

bgm 明鏡止水~されどこの掌は烈火の如く

 

 

『オラッ!』

 

 

壊夢「ぜいっ!」

 

 

「・・・これ、本当に組み手?」

 

 

幻夜「普通だね~」

 

 

いやいや!これが普通!?龍一さんと壊夢さんの拳が見えないんだけど!

 

 

風魔「あれでもまだ遅いし弱い。普段なら地面が衝撃で捲れる。」

 

 

侵二「片付けが楽ですね。」

 

 

この人達私が言うのも何だけど私より強い。絶対に勝てない。

 

 

壊夢「ぜいっ!」

 

 

『おらあっ!」

 

 

回し蹴りがぶつかり合う。

 

 

魔理沙「うわっ!」

 

 

風圧が凄い。魔理沙の帽子が飛びかけた。

 

 

壊夢「フフッ、」

 

 

『ははは、』

 

 

「『ハハハハハハ!!』」

 

 

十分ぐらい続いただろうか。

 

 

『「行くぞ(ぜよ)!!」』

 

 

侵二「・・・はぁ、来ますよ。」

 

 

「え?何が?」

 

 

紫「・・・あれね、霊夢、下がりなさい。」

 

 

「え?何?」

 

 

何が来るの?

 

 

『粉砕!』

 

 

壊夢「爆砕!」

 

 

二人が同時に踏み込む。

 

 

「『大、喝、采!!』」

 

 

拳が激突した。

 

 

「きゃっ!」

 

 

魔理沙「うおわっ!」

 

 

瞬間、凄い衝撃波が来る。

 

 

風魔「・・・決まったな。」

 

 

二人が土煙から出てくる。

 

 

壊夢「いやー完敗ぜよ!」

 

 

『いやー面白かったぜ!』

 

 

「いや、何で無傷なの!?」

 

 

壊夢「え?吹っ飛んだだけぜよ。」

 

 

魔理沙「おかしいぜ・・・」

 

 

この人達おかしい。あの威力だと紫でもダメージが入るはずだ。

 

 

紫「やっぱり龍一達凄いわね。」

 

 

『まだまだだ。次はどっちだ?』

 

 

風魔「次は私が行く。能力指定の組み手だ。」

 

 

『了解、俺は鏡一の能力で行く。・・・お、幽々子か。』

 

 

幽々子「ごきげんよう。」

 

 

妖夢「こ、今日は。」

 

 

『レミリア達も来たか。』

 

 

フラン「お兄様ー!」

 

 

『うおっと!フラン!久しぶりだな!』

 

 

オルゴイ「・・・しれっと帰ってきおって。」

 

 

『何の事だ?・・・レミリア、久しぶり。』

 

 

レミリア「・・・久しぶりね、お兄様。」

 

 

『何だ?こっち来ないのか?』

 

 

オルゴイ「恥ずかしいのか?」

 

 

レミリア「・・・うん。」

 

 

『じゃあ、また来い。俺もそっちに遊びに行く。』

 

 

レミリア「はい!」

 

 

龍一さん、どんな人にも優しいわね。・・・兄の雰囲気が出ている。

 

 

咲夜「先生、勝負ですか?」

 

 

『ああ、妖夢、これが俺達の組み手だ。』

 

 

もはや殺し合いだと私は思う。

 

 

風魔「・・・四凶最速!災害の申し子!我は最強の神の式!我こそは風切風魔!今日ここで主上に勝つ!!」

 

 

・・・風魔さんが壊れた。

 

 

『・・・地上最強!この世界の創成者!気分に愛された男!我こそは神矢龍一!我はここに正々堂々勝負することを誓わず!』

 

 

風魔「情け無用で!」

 

 

「『貴様(主上)に勝つ!』」

 

 

風魔「・・・いざ!」

 

 

『尋常に!』

 

 

『「勝負!!」』

 

 

龍一さんもおかしい。どうしたのかしら。

 

 

sideout

 

 

side龍一

 

 

bgm Emiya-time alter-

 

 

ふざけた宣言の直後、風魔が土煙を起こした。

 

 

『・・・上だ!』

 

 

風魔「チッ!」

 

 

奇襲が速い、流石四凶最速、

 

 

『やるじゃねえかっと!』

 

 

新月を前に突き出す。・・・風魔の左頬に掠った。

 

 

風魔「・・・!ハァッ!」

 

 

『ゴッハァ!』

 

 

脇腹を蹴り飛ばされる。・・・痛ってえ!

 

 

風魔「覚悟!」

 

 

俺は地面に寝そべった状態、マズイ!

 

 

『グアッ!』

 

 

風魔「グウッ!」

 

 

俺がとっさに新月を突き出し風魔の右肩に刺さる。が、俺の右肩にも疾風刀が刺さる。

 

 

風魔「・・・流石主上!一筋縄では行かんな。」

 

 

『お前も、流石だな。』

 

 

風魔「・・・行くぞ!」

 

 

『・・・来い!』

 

 

sideout

 

 

side霊夢

 

 

どう見ても殺し合いだ。紫は止めないのか?

 

 

「・・・いいの?」

 

 

侵二「二人共手を抜いていますよ?・・・ほら、顔をみて下さい。」

 

 

龍一さんと風魔さんの顔は血濡れていたが、笑っていた。

 

 

「・・・笑ってる。」

 

 

妖夢「・・・凄い。」

 

 

咲夜「・・・先生、楽しそう・・・」

 

 

『隙あり!!』

 

 

風魔「そんなものは無い!!」

 

 

龍一さんの武器の形が変わったものの、風魔さんが弾く。

 

 

魔理沙「・・・これが、龍一さん達の遊びか・・・かなわないぜ。」

 

 

侵二「二人共!その辺にして下さい!掃除はどうするんです?」

 

 

風魔「了解!行くぞ主上!!」

 

 

『来い風魔!!』

 

 

二人が独特の構えをする。

 

 

妖夢「・・・っ!凄い気迫です。」

 

 

気迫が凄い、・・・動くと切られそうな、そんな錯覚がする。

 

 

『一閃!』

 

 

風魔「何の!」

 

 

剣が激突し、甲高い金属音がする。

 

 

『・・・グッ!』

 

 

龍一さんの右手が飛ぶ。

 

 

「龍一さん!」

 

 

風魔「・・・見事!」

 

 

風魔さんが膝をつく。・・・よく見ると胸に傷がある。

 

 

『よっしゃぁ!』

 

 

風魔「・・・負けたな。」

 

 

「・・・終わったの?」

 

 

侵二「そこまでですね。お疲れ様でした。」

 

 

咲夜「先生!怪我は!」

 

 

妖夢「風魔さん!大丈夫ですか!?」

 

 

「そうよ!大丈夫なの!?」

 

 

魔理沙「酷い傷だぜ・・・」

 

 

『・・・おい、風魔。』

 

 

風魔「ん?」

 

 

龍一さんが風魔さんに武器を突きつける。

 

 

「何してるの!」

 

 

『・・・【フェニクス】!』

 

 

風魔さんの傷が消えていく。・・・能力の一つ?

 

 

風魔「すまない。助かった。」

 

 

『次は俺だな。・・・よし、治った。』

 

 

妖夢「・・・あの、大丈夫なんですか?」

 

 

『大丈夫大丈夫、どうだった?これぐらいの組み手なら妖忌でも出来ていたが。』

 

 

妖夢「祖父がですか!?」

 

 

『ああ、ちょっとだけやったがな。だから、妖夢も強くなるぞ。』

 

 

妖夢「・・・ありがとうございます!」

 

 

魔理沙「・・・治った奴、これも魔法なのか?」

 

 

『ああ、確か○○○○の理論から×××××して、△△△△の合成で武器の能力を促進させた。』

 

 

何を言っているのか分からない。

 

 

魔理沙「よく分からないぜ・・・」

 

 

そうだ!組み手の後の血が!

 

 

『ふう、掃除終わり。』

 

 

・・・え?

 

 

「速っ!」

 

 

『この程度ならすぐに出来る。』

 

 

フラン「お兄様かっこよかった!」

 

 

レミリア「流石私達のお兄様ね!」

 

 

オルゴイ「・・・衰えてないな。」

 

 

幻夜「じゃあ、次僕ね~」

 

 

龍一さんが色々と速い。・・・どうなっているのかしら。

 

 

幻夜「スペルカードで勝負しよう~」

 

 

『良いぜ、行くか。』

 

 

龍一さんの弾幕ごっこは見たことがない。勿論、幻夜さんもない。

 

 

幻夜「・・・じゃあ、」

 

 

幻夜さんの様子が変わる。

 

 

幻夜「行くぜ!」

 

 

『おう!』

 

 

やっぱり二人共笑っている。

 

 

まるで、遊んでいる子供のようだ。

 

 

侵二「初め!!」

 

 

龍一さんと幻夜さん、どんな弾幕を出すんだろう?

 

 

 

次回へ続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ありがとうございました。


次回もお楽しみに。

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