幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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紅霧異変スタート、


ゆっくりご覧下さい。


第九章 紅霧異変~やって来た吸血鬼
第四十五話 紅い霧


side侵二

 

 

「紫殿、異変ですか?」

 

 

紫「・・・ええ、」

 

 

この日、空が真っ赤に染まっていた。

 

 

「・・・主上の残した宿題ですね。」

 

 

主上は吸血鬼と関わって、いずれ来いと言う約束をしたらしい。おそらく空の色、少しの血の気配からその吸血鬼と思われる。

 

 

紫「霊夢達はもう行ったわ。侵二さんは?」

 

 

「取り敢えず挨拶に行ってきます。では。」

 

 

特に急ぐわけではないので歩いて向かう。

 

 

・・・侵二移動中・・・

 

 

「・・・ここは霧の湖でしたっけ?」

 

 

主上が気に入りそうな所だ。今は空のせいで赤く見えるが多分綺麗な水色をしているだろう。

 

 

???「貴方は食べてもいい人間?」

 

 

感傷に浸っていると声をかけられた。

 

 

「食べてはいけませんし、第一妖怪ですよ。」

 

 

???「そーなのかー」

 

 

「そうですよ。君は?」

 

 

???「ルーミアなのだー」

 

 

ん?ルーミア?

 

 

「失礼しますが・・・常闇妖怪の?」

 

 

ルーミア「わからないのだー」

 

 

リボンが怪しいので触れてみる。

 

 

ルーミア「あら、普通にしゃべれるように・・・」

 

 

「もう一度伺います。常闇妖怪ですか?」

 

 

ルーミア「ええ、何故知ってるの?」

 

 

「主上から聞きました。」

 

 

ルーミア「主上?」

 

 

「失礼、神矢龍一殿のことです。」

 

 

ルーミア「ああ!龍一ね。龍一は今どうしてるの?」

 

 

「七年前、亡くなりました。」

 

 

ルーミア「あらそう、残念ね。」

 

 

「・・・何故そのような状態に?」

 

 

ルーミア「ああ、これね?・・・ちょっと自分で封印してるのよ。」

 

 

「何故ですか?」

 

 

ルーミア「ここが面白いからよ。封印を解くと誰からも危険視されるのもあるしね。」

 

 

「・・・そうですか。ところで、ここらに新しく出来たものはありますか?」

 

 

ルーミア「ああ、出来たわよ。ここからすぐ先よ。・・・面白い事が聞けたわ。ありがとう。」

 

 

「・・・こちらこそありがとうございました。では。」

 

 

さて、先に進まなければ。

 

 

 

・・・侵二移動中・・・

 

 

ルーミア殿に聞いた方向に歩いて三分、怪しい建物に着いた。

 

 

「・・・うわあ、目に悪いですね。」

 

 

全て紅一色、住み慣れるのに時間が必要でしょうね・・・

 

 

「・・・おや、霊夢と魔理沙はもう入っていますね。」

 

 

じゃあ、私も正面から入りましょう。

 

 

???「止まって下さい。・・・何のご用ですか?」

 

 

門番らしき女性に止められた。

 

 

「貴女は?」

 

 

???「私はこの館の門番、紅美鈴(ほんめいりん)と申します。」

 

 

「侵二です。用はあります。・・・ここに、昔人間の男性がいませんでしたか?」

 

 

美鈴「・・・シュナイダー様の事ですか?」

 

 

「そうです。彼からここの主に伝言が・・・」

 

 

美鈴「失礼ですが、シュナイダー様の知り合いですか?」

 

 

「まあ、友人ですね。・・・入って大丈夫ですか?」

 

 

美鈴「・・・・・・」

 

 

まあ、信用出来ないですよね・・・

 

 

「なら、これを預かっておいて下さい。私の武器です。」

 

 

美鈴「何故ですか?」

 

 

「その武器で今切ってもらっても構いません。」

 

 

美鈴「・・・分かりました。どうぞ。」

 

 

「ありがとうございます。・・・捕食、傷。」

 

 

美鈴「あれ?傷が・・・」

 

 

「せめてものお礼です。・・・霊夢達のせいでしょう?」

 

 

美鈴「いえいえ、私の実力不足ですよ。お嬢様の失礼のないようにお願いします。」

 

 

「分かりました。では。」

 

 

それから、館内に入り十分程。

 

 

明らかにおかしい。歩いているのに戻される感覚がある。主上で経験済みです。

 

 

・・・何かあるんですかね?

 

 

「捕食、前面の空間」

 

 

・・・出た。謎に部屋が一つだけ隠されていた。

 

 

「お邪魔します。」

 

 

???「誰だ?」

 

 

「侵二と申します。」

 

 

???「貴殿が侵二か。私は元当主のオルゴイ・スカーレットだ。」

 

 

「貴方ですか、主上の友人は。」

 

 

オルゴイ「・・・そうだな。・・・シュナイダー、いや、龍一は?」

 

 

「・・・亡くなりました。」

 

 

オルゴイ「・・・そうか、最後はどうだった?」

 

 

「眠りました。それは静かに。」

 

 

オルゴイ「・・・悔いはなかったのだな。」

 

 

「・・・ええ。」

 

 

オルゴイ「・・・そのために?」

 

 

「約束でしたからね。」

 

 

オルゴイ「感謝する。・・・せっかくだ、ゆっくり話そう。」

 

 

「お言葉に甘えます。」

 

 

sideout

 

 

数分前

 

 

side霊夢

 

 

趣味の悪い館に入ってかなり経った。・・・さっさと出たい。

 

 

魔理沙「なあ、霊夢、二手に別れようぜ?」

 

 

「・・・いいわね。じゃあ、向こうを頼むわ。」

 

 

魔理沙「分かったぜ!」

 

 

さて、私もさっさと帰りたいので捜査を続ける。

 

 

・・・少女移動中・・・

 

 

しばらく経って、いきなり何かが飛んできた。

 

 

「っ!」

 

 

???「侵入者ね。」

 

 

「あんたがこの異変を起こしたの?」

 

 

???「・・・いいえ、私は唯のメイドの十六夜咲夜、起こしたのはお嬢様よ。」

 

 

「なら、とっとと止めさせてくれない?」

 

 

咲夜「無理な相談です。それに、お嬢様に害をなす者として排除します。」

 

 

「なら、さっさと終わらせるわよ!」

 

bgm ナイト・オブ・ナイツ

 

 

「はあっ!」

 

 

咲夜に弾幕を放つ、が咲夜がいない。

 

 

「・・・瞬間移動?」

 

 

咲夜「さあ?どうでしょうか?」

 

 

後ろに気配を感じて飛んで躱す・・・何処からナイフが?

 

 

「くっ!」

 

 

ナイフが掠る。あれ?同じナイフだ。

 

 

瞬間移動・・・同じナイフ・・・謎の位置からの攻撃・・・

 

 

「分かったわよ!あんたの能力が!」

 

 

咲夜「・・・!しかし、分かったところで!」

 

 

「いいえ!行けるわ!」

 

 

咲夜「・・・なっ!動けない!?」

 

 

分かった時から札をバラバラに投げていて良かった。

 

 

「とどめよ!霊符【夢想封印】!」

 

 

爆風が収まった。

 

 

咲夜「くっ・・・!」

 

 

「あんたのお嬢様ってどこよ。」

 

 

咲夜「言いません、・・・お嬢様、先生、すみません。」

 

 

咲夜が消えた。・・・逃げられた。

 

 

「はあ・・・無駄に動いたわ。」

 

 

魔理沙「おーい、霊夢!」

 

 

「魔理沙、どうしたの?」

 

 

魔理沙「異変の犯人見つけたぜ!」

 

 

「あらそう、しっかりやってたのね。」

 

 

魔理沙「ま、まあ、たまにはな?(図書館で本読んでたなんて言えないぜ)」

 

 

「それで、どこなの?」

 

 

魔理沙「この先らしいぜ。」

 

 

さあ、さっさと解決して帰ろう。

 

 

 

次回へ続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ありがとうございました。


次回もお楽しみに。

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