幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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ここからしばらく侵二sideが多くなります。


ゆっくりご覧下さい。


第四十四話 七年後・・・

side侵二

 

 

主上が眠ってから早くも七年。幻想郷にルールが出来ました。

 

 

それは【スペルカードルール】で、このルールは、相手との強さを対等にするために作られたルールです。

 

 

まず、相手を殺すのは禁止。殺すと紫殿が罰を下します。・・・私も参加します。

 

 

次に、攻撃は大体弾幕で行い、【弾幕ごっこ】と呼ばれる。これは非殺傷の弾幕で、勝負中、避けられない弾幕は禁止されます。

 

 

最後に、【スペルカード】について、これはいわゆる必殺技で、通称スペカです。この技?はカードに自身の想像で作られ、使用宣言中は攻撃禁止です。

 

 

後、幻想郷では【異変】というものがしばしば発生します。これは大体博麗神社の巫女・・・今は博麗霊夢(はくれいれいむ)が大体解決します。

 

 

ちなみに、私もスペルカードは作りました。

 

 

・・・これぐらいですかね?変わったのは。

 

 

???「侵二様!」

 

 

あ、そうそう、娘のようなものが出来ました。藍の式なんですけどね。

 

 

『・・・橙か。どうした?』

 

 

この子の名前は八雲橙(やくもちぇん)、化け猫です。

 

 

橙「紫様が呼んでます!」

 

 

『・・・そうか、ありがとう。』

 

 

・・・侵二移動中・・・

 

 

「どうしました?」

 

 

紫「近々、異変が起きるわ。侵二さん、行ってきても良いわよ。」

 

 

「了解、行かせてもらいます。」

 

 

紫「侵二さん、随分と馴染んだわね。」

 

 

「そうですか?」

 

 

私は藍と結婚したのでマヨヒガ・・・紫殿の隠れ家に住むようになりました。

 

 

「確かに、最初は違和感たっぷりでしたからね。」

 

 

紫「ええ、本当に、・・・今から霊夢の所に行くわ、来ます?」

 

 

「じゃあ、行きますか。」

 

 

sideout

 

 

side霊夢

 

 

「はあ・・・平和だわ・・・」

 

 

私は縁側で茶を飲む。

 

 

???「おーい、霊夢、遊びに来たぜ!」

 

 

「あんたがいなきゃもっと平和だったのに。」

 

 

???「おいおい、それはないぜ。」

 

 

こいつは霧雨魔理沙(きりさめまりさ)腐れ縁の友人。

 

 

魔理沙「客に茶はないのか?」

 

 

「勝手に飲みなさい。」

 

 

魔理沙「冷たいなあ。」

 

 

「ほぼ毎日来られるとこうなるわよ。」

 

 

紫「あらあら、仲いいわね。」

 

 

「・・・なんだ、紫か。」

 

 

紫「酷いわね!・・・あの頃はよく甘えて来たのに。」

 

 

こいつは八雲紫、胡散臭い。

 

 

侵二「まあまあ、あ、お邪魔しますね。」

 

 

この人は侵二さん。紫の古くからの知り合いらしくて、凄くやさしい。

 

 

侵二「これ、お賽銭です。」

 

 

「ありがとう!」

 

 

侵二さんはいつもお小遣いみたいにお賽銭をくれる。

 

 

紫「随分と対応が違うわね・・・」

 

 

「そりゃそうよ、胡散臭いのと優しいのじゃ優しい方に行くわよ。」

 

 

当然じゃない。

 

 

魔理沙「おっ、侵二さん。」

 

 

侵二「やあ、魔理沙。」

 

 

魔理沙「そうそう、聞きたいことがあったんだぜ。」

 

 

侵二「何ですか?」

 

 

魔理沙「この神社の桜の下の剣って誰のだ?」

 

 

侵二「・・・・・・」

 

 

侵二さんが黙る。

 

 

侵二「・・・あれは、ここの神様のものですね。」

 

 

「そうなの?」

 

 

侵二「・・・ええ、見たことがないでしょうね。」

 

 

この神社に神様がいたなんて初耳だ。

 

 

「どこにいるの?」

 

 

紫「・・・この世にはもういないわ。」

 

 

侵二「七年前、亡くなったんです。」

 

 

魔理沙「・・・何か、悪かったぜ。」

 

 

霊夢「・・・ごめんなさい。」

 

 

侵二「気にしないでいいですよ。」

 

 

紫「今、どうしているのかしら・・・」

 

 

紫が寂しそうな顔をする。紫があんな寂しそうな顔をするのは初めて見た。

 

 

侵二「さあ?」

 

 

侵二さんはどこか笑っている。・・・不思議な感じだ。

 

 

魔理沙「・・・そ、それより!霊夢!勝負だぜ!」

 

 

・・・魔理沙も空気が重かったのか話を変える。

 

 

「嫌よ。面倒くさい。」

 

 

侵二「・・・良ければ、勝負しましょうか?」

 

 

魔理沙「本当か!?侵二さんとするのは初めてだぜ!」

 

 

侵二「・・・そうですね。じゃあ、始めましょうか。」

 

 

紫「じゃあ、審判をするわね。被弾数は三、スペルは二枚、初め!」

 

 

bgm 恋色マスタースパーク

 

 

魔理沙「最初から行くぜ!魔符【スターダストレヴァリエ】!」

 

 

侵二「よっと。」

 

 

侵二さんは全部見えているかのように避ける。・・・凄い。

 

 

魔理沙「嘘だろ!?」

 

 

侵二「隙あり。」

 

 

魔理沙「くっ!」

 

 

弾幕が丁度相殺されない所に撃ち、当てた。

 

 

侵二「後二回ですね。」

 

 

魔理沙「くそっ!」

 

 

侵二「ではこちらも・・・雷符【ライジングレイン】」

 

 

雷の塊が降る。

 

 

魔理沙「これぐらいなら!」

 

 

侵二「あ、連結しますよ?」

 

 

魔理沙「え?うわっ!」

 

 

弾と弾が繋がって大きくなる。

 

 

魔理沙「危なかったぜ・・・」

 

 

侵二「・・・残念。」

 

 

魔理沙「こうなったら奥の手を使うぜ!恋符【マスタースパーク】!」

 

 

侵二「おお、回避場所は・・・そこか!」

 

 

魔理沙「避けられた!?」

 

 

侵二「惜しかったですね!」

 

 

侵二さんが弾幕を二回当てる。

 

 

紫「そこまで!」

 

 

魔理沙「くそっ!」

 

 

侵二「まだまだですね。・・・でも、最後の判断は早かったですね。」

 

 

魔理沙「侵二さん滅茶苦茶強いぜ・・・」

 

 

紫「侵二さんは弾幕ごっこ無しだとほぼ最強よ。」

 

 

「そんなに強いの!?」

 

 

侵二「まあ、一度だけ負けましたね。数千年前に。」

 

 

魔理沙「侵二さん、何歳なんだぜ・・・」

 

 

侵二「紫殿より年上ですね。」

 

 

「はあ!?じゃあ、幾つなのよ?」

 

 

侵二「一億歳ぐらいですかね?・・・もうお爺さんですよ。」

 

 

いやいやいや!一億歳!?どう見ても年上のお兄さんぐらいにしか見えない。

 

 

魔理沙「す、凄すぎるぜ・・・」

 

 

侵二「心は若いつもりですがね。」

 

 

魔理沙「じゃあ、この神社の神様とはどんな関係だったんだぜ?」

 

 

侵二「・・・私の主でした。私は元々主上の式だったんですよ。まあ、友人みたいなものでしたが。・・・私に勝った唯一の人でしたね。」

 

 

紫「私は師匠だったわよ。」

 

 

「そうなの・・・」

 

 

侵二「おっと、もう昼ですね。私が昼食を作りましょう。」

 

 

「本当!?」

 

 

侵二さんの料理は美味しい、悔しさも消えるぐらい美味しい。

 

 

侵二「じゃあ、作ってきます。」

 

 

魔理沙「・・・ん?」

 

 

「どうしたの?魔理沙。」

 

 

魔理沙「いや、あそこの剣が光った気がしてな。」

 

 

「気のせいじゃない?」

 

 

魔理沙「ああ、多分気のせいだぜ。」

 

 

幻想郷は今日も平和だ。

 

 

 

 

次回へ続く




スペル紹介

・ライジングレイン

電気の弾を数十個展開し、+、-によって集合し、巨大化が可能。

ただし、雨の時に行うと大惨事になる。(具体的には雨も電気エネルギーを纏ってしまう)


ありがとうございました。


次回から紅魔郷スタートです。


次回もお楽しみに。

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