幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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西行妖強化。


ゆっくりご覧下さい。


第八章 西行妖~残された時間
第四十一話 惨劇


side絶影

 

 

俺はしばらく幽々子の屋敷・・・白玉楼に泊まらせてもらうことになったのだが。

 

 

・・・惨劇が起きた。

 

 

そう、始まりは幽々子の一言である。

 

 

********

 

 

幽々子「お腹すいたわ~」

 

 

妖忌「げっ!」

 

 

紫「来たっ!」

 

 

藍「・・・侵二、大丈夫か?」

 

 

侵二「・・・」

 

 

『おい、どうした?』

 

 

幽々子「絶影さん、料理はできるの?」

 

 

『まあ、それなりには。』

 

 

幽々子「・・・作って下さる?」

 

 

『ああ、いいよ。・・・侵二。』

 

 

侵二「・・・御意。」

 

 

この時、俺はあの事を忘れていた。

 

 

『はい、どうぞ。』

 

 

幽々子「頂きます!」

 

 

秒速。その言葉に相応しかった。

 

 

『はい?』

 

 

幽々子「お変わり頂戴!」

 

 

・・・忘れていた。そう、幽々子は大食漢だった。しかも食うのが異常に速い。

 

 

侵二「・・・理解しましたか?」

 

 

『よし、こっちも意地だ。能力使う。・・・俺と侵二の速度を三倍に。』

 

 

侵二「意地ですね?了解です。【踊る秒速クッキング】」

 

 

料理は台所でするんじゃない、料理する所が台所だ。

 

 

『行くぞオラァ!』

 

 

侵二「了解!」

 

 

俺達は秒速、いや、それ以上で料理をした。なのにだ。

 

 

幽々子「次まだー?」

 

 

ええい、化け物め!←ブーメラン

 

 

『ええい!五倍速!』

 

 

その後も料理と言う戦争が続いた。一時間ほど。

 

 

幽々子「ご馳走様でした。」

 

 

侵二「はぁ、はぁ、お粗末様でした。」

 

 

『脳味噌が爆発する・・・』

 

 

時間、空間を制御するために作っていた能力・・・【間を司る程度の能力】がここで役に立つとは。おかげで脳がオーバーヒートだ。もう疲れたよ〇トラッシュ。

 

 

侵二「・・・どうですか?」

 

 

『駄目だな、この作業。』

 

 

侵二「・・・そうでしょう?」

 

 

その日、俺達は死んだように眠った。

 

 

 

********

 

 

 

そんなことよりおうどん食べたゲフンゲフン・・・そんなことより、幻想郷完成するまでの最大のお題があった。・・・西行妖である。

 

 

 

西行妖、能力が【死に誘う程度の能力】で、事実上、殺す能力だ。俺でも死ぬと思う。しかも、死に誘う、これは多分能力も入る。侵二なら拮抗するかもしれんが「喰らう」と「殺す」ではレベルが違う。多分能力は無理だろう。俺の金属器にフェニクスがあるが、あれは治療するのであって、寿命が延ばせたり、生き返らせたりは出来ない。なので事実上確実に西行妖を殺すのは不可能。

 

 

なら、何故原作は封印出来たのか?答えは依代だ。封印術をあるものを媒体としてかけた・・・幽々子の肉体をだ。なので原作では封印できたと俺は考える。

 

 

しかし、これでは幽々子が死んでしまう。亡霊として帰ってくるがせめて老い先短くても寿命で死なせてやりたい。・・・なので、俺が神力でねじ伏せる。つまりご都合主義だ。結局はこうなる。が、一応、歴史に背くことになる。今までの前科を入れると俺はそろそろ消されるかもしれない。・・・まあ、俺は復活するはずだが。

 

 

侵二「何考えてるんですか?」

 

 

『・・・侵二、俺が死んだらどうする?』

 

 

侵二「冗談が過ぎますよ。それに、死んでも復活するんでしょう?」

 

 

『いや、そうだけどな?』

 

 

侵二「・・・まあ、死んだときは主上の意思、受け継ぎますよ。」

 

 

『・・・ありがとな。』

 

 

侵二「逆に、私が死んだらどうしますか?」

 

 

『藍を残して死んだら嘲笑う。棺桶にゴキブリ入れてやる。』

 

 

侵二「何ですかその地味な嫌がらせ。・・・ええ、死にませんとも。」

 

 

『まあ、のこのこ死んだら地獄から引きずり出してやるわ。』

 

 

侵二「お願いしますね?」

 

 

『馬鹿、手間をかけさせんな。』

 

 

侵二「そっくり返しますよ。」

 

 

『言うじゃねえか。』

 

 

侵二「・・・主上、好きな人がいるんですよね?」

 

 

・・・突然だな。

 

 

『・・・ああ、だが今は駄目だ。』

 

 

侵二「理由は?」

 

 

『・・・俺が消えた時のショックが強くなるだろう?』

 

 

侵二「・・・消えるつもりなんですね。」

 

 

『ああ、多分な。』

 

 

侵二「何度も言いますが・・・帰ってきて下さいね?」

 

 

『俺は多くの人に嘘をついてきたが・・・まあ、それは守ろうと思う。』

 

 

侵二「好きにして下さい。・・・一応、式ですから。」

 

 

『ほんとに一応だがな。』

 

 

侵二「主上には感謝してますよ。・・・私達以外の人と関わって、式になって、戦争して、一緒に料理して、旅をして、今じゃあ彼女まで出来ましたからね。」

 

 

『俺はきっかけを作っただけ。選択したのはお前等だ。俺も楽しんでいるしな?』

 

 

侵二「・・・昔、主上に会う前に、こう言われたんです。「お前等は何でいるんだ。」って。・・・でも、今じゃ胸を張って言えます。「気分」とね。」

 

 

『それ、進歩してんのか?』

 

 

侵二「さあ?」

 

 

『さあ?じゃねえよ。・・・まあ、お前等らしいが。』

 

 

紫「何の話?」

 

 

『さあな。』

 

 

紫「教えてよ!」

 

 

『やなこった。んじゃ、侵二、また明日。』

 

 

侵二「御意。」

 

 

紫「え?ちょっと!待ってよ!」

 

 

 

 

次回へ続く

 

 

 

 





ありがとうございました。


次回もお楽しみに。

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