幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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月面戦争終戦、やらかしまくった五人組。


ゆっくりご覧下さい。


第三十七話 弟子の成長

 

 

side絶影

 

 

さて、依姫達と勝負することになったんだが・・・武器どうしようか。新月を出すと俺だとわかってしまう。・・・しょうがない、金属器でごまかすか。

 

 

『魔装、べリアル』

 

 

依姫「大鎌ですか・・・!行きます!」

 

 

まあ、勿論俺の戦術で通すわけでして。

 

 

『あらよっと!』

 

 

切ると見せかけてからの武器のみ絡めとる・・・つもりだったが。

 

 

豊姫「依姫!」

 

 

依姫「分かっています!その戦術は覚えています!」

 

 

避けられるので鎌の刀身の先で突く。上手いもののまだ俺が上手か。

 

 

依姫「ぐっ!」

 

 

豊姫「はあっ!」

 

 

依姫が下がる瞬間に豊姫が風を飛ばす・・・成長したな。

 

 

『ぜいっ!』

 

 

一応鎌を振った衝撃波で受け止めて両方四散。

 

 

豊姫「鏡一そっくりね・・・」

 

 

依姫「そうですね。なら!」

 

 

豊姫が切りかかって来る。おっ!教えたこと実践してくれてるじゃねえか!

 

 

依姫「さらに行きます!」

 

 

二人で切りかかって来る。・・・圧倒的に不利だ、こっちは大鎌、相手は片手の剣だ。こっちが隙だらけになる。・・・対応策はあるが。

 

 

『【ハイパージャマー】』

 

 

豊姫「どこに行きました?」

 

 

依姫「くっ!」

 

 

距離をいったん置いてジャマーで察知不能に。まるでデスサイズのように。

 

 

『ぶった切る!』

 

 

依姫「ぐうっ!」

 

 

・・・受け止めやがった。豊姫は後ろで風を飛ばしてくる。

 

 

『ちっ!』

 

 

仮面に掠る。ダメージは無しだ。

 

 

『危ねえ危ねえ。やるじゃねえか!』

 

 

依姫「約束したんですよ!鏡一と!絶対に強くなるって!」

 

 

豊姫「私たち両方ね!!」

 

 

・・・やっべ、泣けてきた。まだ覚えてんのかよ・・・

 

 

『嬉しいだろうなあ!こっちも行くぜ!【影縫い】!』

 

 

豊姫「なっ!」

 

 

依姫「動けない・・・!」

 

 

『続けて【影龍】!行け!』

 

 

影から作り出した龍を突撃させる、が、雷によって止められる。

 

 

『おお・・・今のを消すか。』

 

 

依姫「能力も上手く扱えるようになりましたからね!」

 

 

雷・・・神力・・・そうか。

 

 

『・・・建御雷神か。厄介だな。』

 

 

豊姫「私も、本気で行くわよ!」

 

 

雷と暴風が巻き起こる。まさに地獄。あ、ここ宇宙か。

 

 

『って冗談じゃねえ!両方妖怪に使うもんじゃないだろうが!!』

 

 

依姫「何処が妖怪ですか!これを避けている時点で化け物ですよ!」

 

 

豊姫「どんな機動性しているのよ!」

 

 

そんなこと言われても流石に当たると俺でもダメージは受ける、てか死ぬ。残機が減る。

 

 

『当たると怖いからな!火事場の馬鹿力だ!』

 

 

とは言っても実はまだ妖力は1.5割である。流石に二割出すとやばい。

 

 

『ええい!逃げてるだけじゃつまらん!【絶葬鎌】(ベリオル・ゴルドレーザ)!』

 

 

勿論、断絶させても直すつもりで切る。

 

 

依姫「しまった!きゃっ!」

 

 

豊姫「依姫!きゃあっ!」

 

 

両方の利き手を切る。

 

 

『・・・勝負ありかな?』

 

 

豊姫「私達の負けね・・・」

 

 

依姫「鏡一、すみません・・・」

 

 

『いいや、約束は守ってるな。』

 

 

依姫「え・・・?」

 

 

一応、俺にも攻撃が入った。おかげで仮面が半分割れた。

 

 

『おい、見覚えがねえか?』

 

 

豊姫「・・・鏡一?」

 

 

依姫「死んだはずでは・・・」

 

 

『そう、生き残ってな、・・・このざまだ。妖怪になっちまった。』

 

 

依姫「生きていたんですね・・・!」

 

 

豊姫「依姫・・・良かったわね。」

 

 

流石に神とは言わない。面倒なことになる。

 

 

『無事とは言えないがな。生きてるよ。・・・弟子が迷惑かけたな。』

 

 

依姫「いいんですよ!鏡一が生きていたのが分かったんですから!」

 

 

豊姫「そうよ。そんなこと気にしないわ。」

 

 

『お前等・・・ありがとう。』

 

 

依姫「そういえば、永琳様は?」

 

 

『永琳なら地上で暮らすそうだ。輝夜と一緒にな。』

 

 

豊姫「・・・無事なんですね?」

 

 

『それは保証する。・・・あと、悪いな、もう一緒にいられなくて。』

 

 

依姫「いいんですよ!次は負けませんからね!」

 

 

『ははっ、返り討ちだ。・・・そろそろ帰るわ。じゃあな、いや、またな!』

 

 

豊姫「またね!」

 

 

依姫「ちゃんと来て下さいね!」

 

 

『あ、そうだ。鏡一が生きてるってのは内緒でな?』

 

 

依姫「分かりました。では!」

 

 

『ああ。』

 

 

俺はダンダリオンで帰った。

 

 

 

sideout

 

 

 

side依姫

 

 

豊姫「行っちゃったわね・・・」

 

 

「・・・ええ。」

 

 

鏡一は約束を結局守ってくれた。でも、勝てなかった。

 

 

「次は勝ちますからね!鏡一!」

 

 

豊姫「・・・依姫らしいわね。さ、帰りましょう!」

 

 

「はいっ!」

 

 

・・・・・・これ以来更に豊姫、依姫が強くなったのは余談である。

 

 

sideout

 

 

 

side絶影

 

 

『よっと。』

 

 

侵二「お帰りなさい、主上。こっちも楽しみましたよ。」

 

 

『そうか。・・・わざわざ来なかったんだろ?』

 

 

侵二「さて、何のことやら・・・」

 

 

『こいつ、・・・ありがとうな。』

 

 

侵二「風魔達は帰りましたよ。後、礼には及びません。」

 

 

・・・こいつらしいな。さて、

 

 

『いつまでそこにいるんだ?紫。』

 

 

紫「・・・っ!」

 

 

『そこにいたら分からねえぞ?』

 

 

紫「・・・師匠、ごめんなさいっ!」

 

 

『何が?』

 

 

紫「勝手に月に行ったり、師匠に生意気な口をきいたり・・・」

 

 

『・・・何の事だ?俺は知らんぞ?』

 

 

紫「・・・っ!そうよね・・・師匠、ありがとうございました。」

 

 

『は?何処行くんだ?ついてくんじゃねえのか?馬鹿弟子。』

 

 

紫「・・・え?」

 

 

『分かってねえのか?来いって言ってんだろ?破門されたいか?』

 

 

紫「うう、師匠ぉぉ!ありがとぉぉ!」

 

 

『・・・まあ、あそこまで行ったんだ。よくやったな。』

 

 

紫はそれから十分ほど泣いていた。・・・俺にしがみつきながら。

 

 

『・・・落ち着いたか?』

 

 

紫「うん・・・師匠、私、師匠から離れて旅がしたい。」

 

 

『理由は?』

 

 

紫「ずっと師匠に頼りすぎだから、駄目かなって・・・」

 

 

『・・・よく言うぜ、半人前。・・・行ってこい。その代わり、次会ったら成長してろ!いいな!分かったな!』

 

 

紫「うんっ!」

 

 

『侵二、お前は藍の彼氏だから紫についてろ。何かあったら連絡しろ。』

 

 

侵二「了解。主上は何処に?」

 

 

『海外だ!じゃあな!頑張れよ!』

 

 

紫「行ってらっしゃい!」

 

 

藍「行ってらっしゃいませ。」

 

 

侵二「野垂れ死にしないようにして下さいね。」

 

 

『へいへい。アディオス!』

 

 

ダンダリオン、転送!

 

 

さあ、久しぶりの一人旅だ。何処へ行こうか。

 

 

 

 

次回へ続く

 

 

 

 






ありがとうございました。


次回から、龍一の一人旅になります。


次回もお楽しみに。

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