幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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竹取物語のお題大変更。


ゆっくりご覧下さい。


第三十一話 嘘だらけの五つの難題(鏡一主犯)

 

 

 

side鏡一

 

 

遂にこの日が来た。

 

 

輝夜「じゃあ、護衛のふり、お願いね。」

 

 

侵二「了解です。」

 

 

『了解。侵二、武器出してろよ。』

 

 

侵二「はい。・・・ところで、数日前まで何を?」

 

 

『ライフルのメンテナンスと強化。どんな弾でも撃てるようになった。・・・勿論、非殺傷も。』

 

 

侵二「随分とこだわるんですね。」

 

 

『ああ、好きだからな。このライフルが。』

 

 

実を言うと、前世でデュナメスのライフルを見て、感動したため、フレームは同じだ。

 

 

侵二「そうなんですか・・・」

 

 

『まあな。月でもこいつには世話になった。』

 

 

侵二「後ろ向いて三キロメートル先の的撃ち抜いたり?」

 

 

『そうそう、地上から成層圏の核ミサイルのジョイント部分撃ち抜いたりもな。』

 

 

輝夜「二人共、来たわよ。」

 

 

『了解。』

 

 

侵二「では、黙りますね。」

 

 

貴族達が来た。大伴御行ぐらいだ。面倒なのは。おっ、妹紅もいるな。

 

 

阿倍野「では、私から紹介します。これが火鼠の皮衣ですぞ!」

 

 

『(・・・)侵二』

 

 

侵二「(偽物です)」

 

 

輝夜「では、ここで火をつけます。鏡一!」

 

 

『御意。アシュタロス。』

 

 

Qそこまでしなくても・・・

 

 

A慈悲など与えるな。

 

 

火鼠の皮衣(偽)が消し炭になる。やったぜ。

 

 

阿倍野「ああ!」

 

 

輝夜「残念ながら失格です。次、どうぞ。」

 

 

石作「これが仏の御石の鉢です!」

 

 

勿論偽物。てかどう見ても違うだろ。

 

 

輝夜「明らかに違います。次、どうぞ。」

 

 

・・・石上さんは手に入れようとして骨折。失格となった。

 

 

大伴「次は私ですな。これが!絶影の首です!」

 

 

嘘つけ、ここに本人がいるんだ。

 

 

輝夜「大嘘です。」

 

 

大伴「なっ、何を証拠に!」

 

 

輝夜「・・・絶影、来なさい。」

 

 

おやおや。もうお呼びか。

 

 

『御意。何でしょうか?』

 

 

輝夜「この首、貴方のものですか?」

 

 

『はあ、違いますが・・・』

 

 

大伴「嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ!誰か来い!」

 

 

侵二にのめされた陰陽師が来た。

 

 

大伴「嘘だ!貴様こそが偽物だ!」

 

 

『ウルサイナア。』

 

 

大伴「ひっ!」

 

 

侵二「陰陽師さんは私が相手にしますよ?ねえ?唯の陰陽師さん?」

 

 

陰陽師1「ひいっ!」

 

 

大伴「に、逃げるぞ!」

 

 

『ニゲラレナイヨ。【影踏み】。』

 

 

大伴「あ、足が・・・」

 

 

『ネエ?ダレガニセモノダッテェ?』

 

 

大伴「ゆ、許して・・・」

 

 

『どうしようか。侵二?』

 

 

侵二「・・・無抵抗の人はやめましょう。寝覚めが悪いです。」

 

 

『・・・そうだな。失せろ、てめえら。二度と来るな。』

 

 

大伴「ひいっ!に、逃げるぞ!」

 

 

陰陽師1「はいっ!」

 

 

逃げて行った。ざまあ。

 

 

侵二「ふふふっ。」

 

 

『はははっ。』

 

 

妹紅「鏡一!凄ーい!」

 

 

『そうか?』

 

 

不比等「お見事ですな。・・・少々不気味でしたが。」

 

 

『わざとだ。』

 

 

輝夜「次、不比等さんね。」

 

 

不比等「これです。・・・と言っても渡されましたからな。」

 

 

輝夜「合格です。」

 

 

不比等「妹紅、輝夜姫は話した通り遠い星の人だ。だから、結婚はしない。でも、私の友達だ。」

 

 

妹紅「分かった。輝夜、宜しくね?」

 

 

輝夜「ふふっ、宜しくね。妹紅。」

 

 

『めでたしめでたし』

 

 

侵二「ではないですね。」

 

 

『いや、そうなんだがな?』

 

 

侵二「大体二週間後に月から来るんでしょう?」

 

 

『来るな。・・・月には浄化能力のある武器が多い。当たるなよ?』

 

 

侵二「喰えばいいのでは?」

 

 

『それだ。』

 

 

輝夜「貴方達がいると常識が逃げていくわね・・・」

 

 

『まあ、俺達は常識という流れに対する魚のような感じだな。』

 

 

不比等「それを貴方がたが言われるとやけに説得力がありますな。」

 

 

妹紅「ねえ、鏡一。他の式神さんってどんな人なの?」

 

 

『侵二、説明するか?』

 

 

侵二「そうですね。」

 

 

『まず、侵二。こいつは見れば分かるよな。他にも三人いてな。壊夢、風魔、幻夜の三人だ。』

 

 

輝夜「とりあえず常識外れだというのが分かるわ。」

 

 

『壊夢、こいつは凄い怪力でな。鬼子母神以上だ。「ぜよ」口調が特徴でな、酒作りが上手い。』

 

 

不比等「作る酒と言うのは?」

 

 

『神狂いや魔水。知ってるか?』

 

 

不比等「・・・流通するのがごく稀の伝説の酒ですか?」

 

 

・・・何してんだ。壊夢。

 

 

『・・・多分。』

 

 

侵二「気を取り直して行きましょう。次は風魔ですね。」

 

 

『あいつは真面目だ。侵二と同じようにな。飛ぶのが速くてな、光の速さで飛び回るぐらいだ。特技は鍛冶などだな。剣術も凄い。』

 

 

妹紅「へえ~」

 

 

『最後は幻夜、あいつは俺達の中でも気分屋でな。凄いマイペースだ。植物が好きでな、いつもは優しいんだが、二重人格でな。戦闘時は口調は強く、性格も変わるんだ。』

 

 

輝夜「やっぱり化け物しかいないじゃない。」

 

 

『まあ、俺は無敗だし、侵二達も俺以外には全勝だ。』

 

 

輝夜「月の都市、滅ぼせるんじゃないの?」

 

 

『俺たちのうち一人で十分だな。・・・綿月は無理かもしれんが。』

 

 

侵二「知り合いですか?」

 

 

『俺の元弟子みたいなものだ。・・・あの時以来会っていないが。』

 

 

侵二「主上の弟子ですか・・・なら、会った時は主上に任せますね。」

 

 

『悪いな。迷惑かける。』

 

 

不比等「鏡一殿は昔から凄かったのですな・・・」

 

 

『照れるぜ。』

 

 

輝夜「褒めてないと思うわよ・・・」

 

 

『どちらにしろ、依姫と豊姫が来ないと俺達は止められん。』

 

 

侵二「さて、あと数日ですよ?月からのお迎えが来るのは。」

 

 

『俺の指示がない限り殺すなよ?知り合いかもしれんからな。」

 

 

侵二「了解です。・・・ただし、輝夜殿、不比等殿、妹紅が襲われた場合、命令は無視します。」

 

 

『当たり前だ。やって構わん。』

 

 

侵二「御意。」

 

 

『じゃあ、結界貼るか。・・・我の結界の中、影、必ず有り。壊れることなく、唯、我の命のもとにあり続ける。結界、展開!』

 

 

見えない結解を展開する。俺、侵二しか破れない。

 

 

侵二「出来ましたか?」

 

 

『出来たぞ。』

 

 

侵二「なら、私も。・・・この中に存在せし者、必ず侵される、故に浄化されぬ。不浄化結界、展開!」

 

 

『・・・こんな物何で作ったんだ?』

 

 

侵二「浄化魔法や神対策に。」

 

 

『・・・おかげさまで絶対に負けないわ。』

 

 

『「ハッハッハッ」』

 

 

乾いた笑みが空に響いた。

 

 

・・・逃げろ、月の使者よ。

 

 

 

次回へ続く

 

 

 

 

 

 

 






ありがとうございました。


次回もお楽しみに。

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