幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

31 / 118

不比等さんのキャラが難しい。


ゆっくりご覧下さい。


第二十九話 子と親

 

 

side鏡一

 

 

『よし、侵二、準備出来たか?』

 

 

侵二「オッケイです。いつでもどうぞ。」

 

 

紫「いってらっしゃい。師匠、侵二。」

 

 

『おう、じゃあ、また明日。侵二、行くぞ。』

 

 

侵二「了解です。では、紫殿、また。」

 

 

早速不比等さんからの迎えが来たので、牛車に乗る。

 

 

運転手「では、行きますぞ。」

 

 

侵二「お願いします。」

 

 

・・・鏡一、侵二移動中・・・

 

 

運転手「お二人さん、ご主人様の知り合いかね?」

 

 

『ああ、娘さんに旅の話をする約束でな。』

 

 

侵二「私は主上の付き添いです。」

 

 

ちなみに、侵二も今は人間だ。

 

 

運転手「そうかね。ご主人様も旅の話を聞くのが好きでいらっしゃるからのう。」

 

 

『へえ・・・あ、侵二、楽器持ってきたか?』

 

 

侵二「簡単な物が演奏出来るぐらいは・・・」

 

 

『ならいいな。ところで、運転手さん、不比等さんってどんな人だ?』

 

 

運転手「ご主人様は私達にも優しく、娘さんを大事にする方です。」

 

 

侵二「随分と貴族っぽくないですね。」

 

 

運転手「よく言われますな。しかし、私達にとっては、最高の主です。」

 

 

随分と評判がいいようで。

 

 

運転手「着きましたぞ。ささ、どうぞ。」

 

 

不比等「おお!鏡一殿!来てくださったか!」

 

 

『そりゃあ来ますよ。あ、今回、供を一人連れてきました。』

 

 

侵二「侵二です。お初に御目にかかります。」

 

 

不比等「私が藤原不比等だ。鏡一殿、侵二殿、どうぞ。」

 

 

俺達はやけに長い廊下を歩く。・・・絶対にめんどくさいだろ。

 

 

不比等「こちらです。入るぞ、妹紅。」

 

 

『失礼します。』

 

 

侵二「失礼します。」

 

 

???「お父様、誰?」

 

 

不比等「この前言った旅人の鏡一さんと侵二さんだ。鏡一殿、後はお願いします。」

 

 

『分かりました。初めまして。矢川鏡一と申します。』

 

 

侵二「侵二です。名字はないですね。」

 

 

???「私は藤原妹紅(ふじわらのもこう)。宜しくね、鏡一、侵二!」

 

 

『宜しく。じゃあ、何から話そうか。』

 

 

妹紅「絶影さんの事が聞きたい!」

 

 

『ブッ』

 

 

侵二「・・・何故ですか?」

 

 

妹紅「最近有名な妖怪さんの話聞きたくて・・・何か知ってる?」

 

 

『(侵二、話すぞ。)』

 

 

侵二「(・・・ご自由に。)」

 

 

『・・・妹紅、今ここに妖怪が居ても驚かないか?』

 

 

妹紅「うん、驚かないよ。」

 

 

『あのな、絶影は俺だ。侵二は俺の式だ。』

 

 

不比等「何い!!」

 

 

不比等さん聞いてたのかよ!

 

 

妹紅「お父様!?」

 

 

不比等「い、今の話は本当ですか?」

 

 

『ええ、何なら証拠見せましょうか?』

 

 

俺は影に変形する。

 

 

妹紅「ほ、本当に影だ。」

 

 

不比等「絶影様が目の前に・・・」

 

 

『この事は秘密だ。今は矢川鏡一で通ってるからな。』

 

 

妹紅「凄ーい!」

 

 

不比等「勿論です!」

 

 

侵二「話が逸れてますよ。」

 

 

『おっと、失礼。じゃあ、始めようか。絶影の冒険譚を!』

 

 

妹紅「やった!」

 

 

不比等「私も聞かせてもらいますぞ。」

 

 

『あれは今から数千年前、侵二達と出会った時のことだ。

 

 

その時俺は、一人旅をしていた。そして、なんとなく他の大陸に向かった。そこで会ったのが侵二達だ。俺は勝負を申し込み、心臓を貫かれ、首を切られたが何とか勝った。

 

 

そして今に至るわけだ。』

 

 

不比等「死んでいるではないですか!」

 

 

妹紅「心臓をやられたのに生きてるの?」

 

 

『いや、死んだが後三億回復活出来る。』

 

 

不比等「もはや化け物ですな・・・」

 

 

妹紅「絶影って凄いね・・・」

 

 

侵二「あ、主上は神様ですからね。」

 

 

妹紅「ええええええええええ!?」

 

 

不比等「か、神様ぁ!?」

 

 

侵二、貴様。

 

 

侵二「いいでしょう?どうせばれますし。」

 

 

『まあ、そうなんだがな。・・・話戻すぞ』

 

 

不比等「きょ、鏡一殿はとんでもない方だった・・・」

 

 

妹紅「鏡一って凄ーい!」

 

 

『で、俺らは楽器やらの演奏で渡り歩いているんだ。』

 

 

侵二「・・・するんですか?」

 

 

『当然じゃないか。じゃあ、今から演奏するぞ。』

 

 

演奏曲 MH タマミツネ戦 bgm

 

 

・・・鏡一、侵二演奏中・・・

 

 

『演奏終了!』

 

 

侵二「ありがとうございました。」

 

 

拍手が外からも聞こえる。・・・そんなに聞いてたのかよ。

 

 

不比等「感動しましたぞ!!」

 

 

妹紅「かっこいい!!」

 

 

『好評で結構。ありがとうございました。』

 

 

不比等「こうして旅をされていたのですな。」

 

 

『まあ、そうだな。あ、敬語外させてもらうぞ。』

 

 

不比等「・・・これからも娘の為に来ていただけますか?」

 

 

『勿論、行かせてもらうぞ。・・・ところで、何故かぐや姫に求婚を?』

 

 

不比等「実はですな・・・」

 

 

妹紅「私のお母さん、死んじゃったんだ。」

 

 

不比等「・・・それで、母代わりにならないかと・・・」

 

 

『・・・五人だ。』

 

 

不比等「は?」

 

 

『不比等さんを入れて五人が求婚者だ。』

 

 

不比等「何故それを?」

 

 

『数日前、かぐや姫に護衛の許可を貰った。だから情報が来る。』

 

 

不比等「そうですか・・・」

 

 

『かぐや姫がどうするかは知らない。唯、俺はあんたをできるだけ手伝う。』

 

 

不比等「ありがたい。しかし、かぐや姫が断れば私は諦めます。」

 

 

『それで結構。どうするかは不比等さんの自由だ。』

 

 

不比等「うむ・・・」

 

 

妹紅「お父様、無理しなくていいからね?」

 

 

不比等「妹紅・・・」

 

 

妹紅「鏡一、侵二。今日は家でご飯食べて行ってよ。」

 

 

『いいのか?』

 

 

侵二「よろしいので?」

 

 

不比等「構いません。ゆっくりして行ってくだされ。」

 

 

『じゃあ、』

 

 

侵二「お言葉に甘えますか。」

 

 

妹紅「やった!」

 

 

不比等「じゃあ、待っていて下され。」

 

 

不比等さんが退出する。・・・何しよう。そうだ。

 

 

『妹紅、ちょっと見てろ。』

 

 

妹紅「何?」

 

 

『【銀糸操作】あれでいいか。』

 

 

俺は指先から銀の糸を出しながら空中で編んでいく。

 

 

『・・・出来た。』

 

 

妹紅「不死鳥?」

 

 

『正解、やるよ。プレゼントだ。』

 

 

妹紅「ありがとう!」

 

 

不比等「妹紅、鏡一殿、侵二殿、準備が出来ましたぞ!」

 

 

『行くか。侵二、妹紅。』

 

 

侵二「了解です。」

 

 

妹紅「はーい。」

 

 

それから、特に問題なく夕食が終わった。

 

 

不比等「今回は泊まってくだされ。」

 

 

『それじゃあ、そうさせてもらう。』

 

 

妹紅「お休み~鏡一。」

 

 

『お休み。妹紅。』

 

 

侵二「では、私はいつも通り・・・」

 

 

『立って寝るんだろ?変な奴だ。』

 

 

そう、こいつは妙な寝方をする。

 

 

侵二「こっちの方が落ち着くんですよね。」

 

 

『じゃあな。お休み。』

 

 

さて、明日は輝夜とか。忙しいな。・・・嫌じゃ無いがな。

 

 

 

 

次回へ続く





ありがとうございました。


次回もお楽しみに。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。