ゆっくりご覧下さい。
side龍一
はい、皆さんごきげんよう。みんな大好き矢川鏡一もとい神矢龍一だ。
先日、神様・・・龍源の所で働くことになったんだが・・・
俺、神様になってました☆・・・ふざけんなよ!なんでだよ!意味わかんないよ!
「儂も知らん。」
嘘つけ!前回「神様になっているからの。」って言ってたじゃねえか!
「神界に来たからじゃろ。」それだけ!?そんだけで神になれんの?
「おぬしがなっているからの。多分そうじゃろ。」
ああ・・・もういい。
そんなことがありまして、神になりました。
しかし神の体は凄い、体力が格段に向上している。頭脳も左手で空中計算しながら、右手で書類が書けるようになった。・・・神様ってすげー。
「いや、おぬしだけじゃからの。そんなことできるのは。」
マジですか。他の神様はできないと。俺って特異個体かな?
「たぶんな、人間が条件無しに神になるなんて聞いたことないからの。」
俺の種族ってなんだろ、龍源、調べてくれる?
「よいぞ、丁度暇じゃったからの。」
サンキュー、って仕事しろよ!俺に丸投げすんじゃねえ!
「仕方ないじゃろ!おぬしがやった方が早いんじゃから。」
まあ、そうだが。
「いや、否定しろ!儂のいる意味がないじゃろうが!」
ねえだろ、元々から。
「なんじゃと!許さん!絶対に許さん!そこを動くな!一発入れてやる!」
動くなと言われて動かないバカがいるかよ!
「待ちやがれぇぇぇ!」
ヘイヘイヘイ!こちらへどうぞ!
「このやろぉぉぉ!」
ハハハハハハ!
・・・と、まあ騒がしくも楽しい毎日が続いていた。
他にも、
「おぬしの種族が分かったぞ!龍神じゃ!」
what?
とか、
「おぬしは西洋料理をしっとるか?」
知っとるよ。
「作ってくれんか?」
しゃーねーな、ダチの頼みだ、聞いてやるよ。
「おお!ありがとう、わが友よ!」
その代わり、働けよ?
「仕方がない、少しならな。」
いや、元々お前の仕事だろ・・・
とか。
騒がしくも楽しい。俺の選択は間違えていなかった。
(これからもよろしくな、龍源。)
「ん?何か言ったか?」
いや、何も?
「そうか、ならいいんじゃ。」
sideout
side龍源
儂は神として生まれて二百年、ずっと一人、いや、独りじゃった。
食事も一人仕事も一人、ずっと一人、そんな生活じゃった。
今までに何度も下界の人間になりたいと思ったことか。
それぐらい、寂しかった。
だから、初めて鏡一・・・いや、龍一を見たときは不思議じゃった。
なぜそこまでして他人を助けたのか、なぜ後悔していないのか、聞きたかった。
じゃが、龍一がここに来て、気がついた。
こいつは、人のためなら命を捨てる。そんな男だと。
そして、誰であろうとも。
だからこそ、あの時親子を助けたのだと。
もちろん、儂にも、あの時は、とても嬉しかった。
だから、つい早まって言ってしまった。
友達になってくれ!と、
断られると思った、なのに、あやつは一言「いいぜ!」と言ってくれた。
前にも増して嬉しかった。だから、つい甘えてしまう。なのにあやつはいつも構ってくれる。
だが、神の決まりで必ず転生させなければならない。
そう考えると、悲しく思う。じゃが、今は楽しまなければ!そう思い、龍一の所へ行く。
「ボソッ」
ん?何か言ったか?
「いや、何も?」
そうか、ならいいんじゃ。
(これからもよろしく頼むぞ、龍一、いや、友よ。)
そこから三年が過ぎた・・・
次回へ続く
ありがとうございました。毎週火曜日は投稿が難しいと思われます。
また、テストが近いので、投稿が遅くなると思われます。申し訳ありません。