幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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引き続き幻夜ストーリー

二十五話の時間と合流します。


ゆっくりご覧下さい。


第二十七話 その頃の幻夜②

 

side幽香

 

 

眼を覚ますと、もう朝だった。

 

 

「ん?この匂いは・・・」

 

 

幻夜「あ、幽香、おはよ~」

 

 

「幻夜?何してるの?」

 

 

幻夜「料理中~」

 

 

「幻夜の分?ごめんなさいね。寝ちゃってて。」

 

 

幻夜「ううん。幽香の分も作ってるよ~」

 

 

「え?私の分も?」

 

 

幻夜「嫌だった~?」

 

 

いや、嫌とかじゃなくて、嬉しいけどってああもう!

 

 

幻夜「どうしたの~?顔赤いよ~?」

 

 

「え?ちょっと近い近い!」

 

 

幻夜「あ、ご、ごめんね~」

 

 

・・・何やってんだろ、私。

 

 

「ま、まあいいわ。とりあえず、朝ご飯、いただいていいかしら?」

 

 

幻夜「あ、どうぞ~」

 

 

幻夜から朝食を受け取る。・・・凄く美味しそうだ。

 

 

幻夜「じゃあ、ちょっと外にいるね~」

 

 

幻夜が部屋から出た。

 

 

「いただきます。」

 

 

その後朝食をとった。滅茶苦茶美味しかった。

 

 

「あ、私も向日葵に水をやらないと。」

 

 

私も外に出るために準備をした。

 

 

 

sideout

 

 

 

side幻夜

 

 

マスターから離れてもう数日、幽香の家には一日前からいるけど、

 

 

「そろそろ戻らないと駄目かな~」

 

 

『おい、幻夜。何やってんだ?』

 

 

「あ、マスター、どこにいるの~?」

 

 

『念話中だ。それより、どこにいるんだ?もう数日経ってるぞ。』

 

 

「今、向日葵畑~幽香の家の前だよ~」

 

 

『マジか。で?泊めて貰ってんのか?』

 

 

「うん、そうだよ~」

 

 

『・・・お前等女運高いな。で?どうするんだ?告白すんのか?』

 

 

「いや、何でそうなるのさ~・・・まあ、気になるけどね~」

 

 

『じゃあ、やってみろよ。お前等顔の基準高いし、強いんだから。俺も手伝うが?』

 

 

うーん。どうしようか。やろうと思っても方法がね~

 

 

「別にいいんだけどね~?方法がね~」

 

 

『確か花妖怪だろ?お前も植物好きだし、そんな感じでやれば?』

 

 

「ん~。花言葉とか?」

 

 

『そうするか?なら、必要な花言え。創造してザガンで調節するから。』

 

 

「じゃあ、育てた花の種があるから、それでやってくれる?」

 

 

『構わんが、何の花だ?』

 

 

大体はあれらしいけどね~そうだ。

 

 

「・・・だよ。色は赤でお願いね~」

 

 

『了解。今からダンダリオン繋ぐ、そこに種を入れろ。ついでだから枯れないようにしといてやるよ。』

 

 

「ありがとう~」

 

 

『数日後、挨拶ついでにお渡しいたします。なんてな、ダンダリオン繋いだ。入れろ。』

 

 

空間から手が出る。

 

 

『ほら、よこせ。』

 

 

「はい、お願いね~」

 

 

『じゃあ、完成次第届けに行く。バイビー』

 

 

マスターが消えた。

 

 

幽香「何をしてたの?幻夜。」

 

 

「前に言ったマスターとの会話だよ~数日後に来るって~・・・いい?」

 

 

幽香「絶影さんでしょ?歓迎よ。」

 

 

「ありがとう~」

 

 

幽香「・・・帰っちゃうの?」

 

 

「どうかな~って、何でそんな顔してるの?」

 

 

幽香「・・・別に。」

 

 

「いや、何かあるよね?」

 

 

幽香「何もないわよ、ただ、さみしいな~って。」

 

 

「へ~」

 

 

幽香「ちょっ!今の忘れて!」

 

 

「やだね~」

 

 

幽香「忘れなさい!」

 

 

「いーやーだ~」

 

 

どうせ、何処にも行かないけどね~

 

 

sideout

 

 

 

side侵二

 

 

「何やってるんですかね・・・」

 

 

主上とは別に様子を見に行ったらあれですか。・・・もう付き合ってるんじゃないですかね?

 

 

「心配するだけ無駄でしたね・・・」

 

 

まったく、まあ、

 

 

「成功するといいですね、幻夜。」

 

 

私は向日葵畑を立ち去った。

 

 

sideout

 

 

side龍一

 

 

現在、龍神の力全力で植物改良中。

 

 

紫「師匠、何やってるの?」

 

 

『人の恋路の手伝い。』

 

 

紫「ふーん・・・そう言えば、師匠に好きな人っているの?」

 

 

『いや?いないぞ?何でそんな事聞くんだ?』

 

 

紫「べ、別に?」

 

 

『あっそう。・・・よし、不朽の術完了。次はカラーか。赤だっけ?』

 

 

・・・龍一、自分に対する好意には気づかない男である

 

 

侵二「主上、戻りましたよ。・・・まだやってるんですか。」

 

 

『ああ、一応出来たんだがな?俺からの贈り物の花に苦戦してな・・・』

 

 

侵二「これですか?」

 

 

『ああ、それそれ。・・・ところで、見てきたんだろ?』

 

 

侵二「流石主上、見てきましたよ。」

 

 

『で、どうだった?』

 

 

侵二「もう付き合ってるんじゃないですかねって感じでしたよ。」

 

 

『要らないんじゃねえか?この花。』

 

 

侵二「でも、二人とも付き合ってる感覚はないようでした。」

 

 

『・・・めんどくせえな。』

 

 

紫「花ってことは、幽香?」

 

 

『ん?知り合いか?』

 

 

紫「ええ、花畑に入ったら容赦なく追い払うような奴だけどね。いい友達よ。」

 

 

侵二「そうは見えませんでしたよ?」

 

 

紫「あの幽香が?・・・雪でも降るんじゃないかしら。」

 

 

***

 

 

幽香「はくしょん!」

 

 

幻夜「風邪引いた?」

 

 

幽香「紫ぐらいが噂してるんじゃないかしら・・・」

 

 

***

 

 

侵二「幻夜とは明るく楽しそうでしたが・・・」

 

 

『幻夜に【他人の本心を出させる程度の能力】でも、あるんじゃねえか?』

 

 

侵二「幻夜ならありそうですね・・・」

 

 

『そうだろ?・・・出来た。』

 

 

侵二「早いじゃないですか。」

 

 

『せっかくだし、一日開けるか。』

 

 

侵二「不比等さんとは?」

 

 

『それは明後日。輝夜とはその次の日。』

 

 

紫「一応、予定は立ててあるのね。」

 

 

『失礼な。それじゃあ、俺が気分で出来た生物みたいじゃないか。』

 

 

紫「いや、そうでしょう?」

 

 

侵二「否定できないですね、主上。」

 

 

『てめえら、表へ出ろ。久々にキレちまったよ・・・』

 

 

侵二「喧嘩ですか?いいでしょう、受けますよ!」

 

 

紫「悪かったわ。だからその刀をしまって下さい。侵二さんも翼しまって下さい。」

 

 

『拒否権は無しだ!空間転送!』

 

 

侵二「行きますよ!」

 

 

紫「やめてぇぇぇ!」

 

 

この後、本気で喧嘩した。

 

 

・・・一日後・・・

 

 

『絶影にチェンジ。じゃあ、行ってくる。』

 

 

紫「気をつけてね?幽香、血の気が多いから。」

 

 

侵二「幻夜もいますからね。よろしくと言っておいて下さい。」

 

 

『了解。じゃあな。』

 

 

 

・・・絶影移動中・・・

 

 

『ここだっけ?』

 

 

幽香「止まりなさい。何の用かしら?」

 

 

『ここにいるはずの幻夜に用があるんだがっと!』

 

 

幽香「惜しい。」

 

 

『惜しいじゃねえ!ちっ!こういうことかよ!』

 

 

めんどくせえな・・・

 

『ま、行きますか。』

 

 

 

 

次回へ続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ありがとうございました。


次回もお楽しみに。

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