幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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竹取物語から離れて幻夜sideのストーリー


ゆっくりご覧下さい。


第二十六話 その頃の幻夜①

 

鏡一が輝夜と会う数日前に遡る・・・

 

 

side幻夜

 

 

「あ~暇~」

 

 

ヤッホ~幻夜だよ~今暇ですることがないんだよね~

 

 

ゆかりんの修行の手伝いをするのもいいけど性格が変わっちゃうからね~

 

 

「マスター、ちょっと出かけるね~」

 

 

『へいへい、ご自由に。』

 

 

「じゃあね~」

 

 

と言っても行く当てがないんだよね~

 

 

「まあ、フラフラしてればいいか~」

 

 

・・・幻夜移動中・・・

 

 

「何か面白いものないかな~?」

 

 

妖怪1「おい、そこのアンタ、俺達はこれからある妖怪を退治しに行くんだが。来るか?」

 

 

ん~?楽しそうだし、

 

 

「良いよ~どこに行くの~?」

 

 

妖怪2「向日葵畑だ。」

 

 

「分かった~でも、何で退治しに行くの~?」

 

 

妖怪1「気に入らねえからだ。」

 

 

「ふーん」

 

 

妖怪3「兄貴!早く行きましょうぜ!」

 

 

妖怪1「新入り、お前にはおとりを任せる。」

 

 

「良いよ~」

 

 

・・・妖怪一団移動中・・・

 

 

妖怪1「ここだ。じゃあ、新入り、行け!」

 

 

「はーい」

 

 

そう言えばおとりってどうするんだろう?まあ、いいか~

 

 

「それにしても綺麗にだね~僕も花を育てたりしてるけど、ここの花はみんな生き生きとしてるね~」

 

 

???「褒めていただいて嬉しいわ。・・・直ぐに立ち去りなさい。」

 

 

「ん~?君は~?」

 

 

???「私は風見幽香(かざみゆうか)よ、早く立ち去りなさい。」

 

 

「えーせっかく綺麗なのに~」

 

 

幽香「・・・貴方、この花を盗ろうとしないの?」

 

 

「しないよ~こんなにみんな仲良しなのに、可愛そうだよ~」

 

 

幽香「貴方!花の気持ちが分かるの!?」

 

 

「大体ね~」

 

 

幽香「面白いわね。貴方、名前は?」

 

 

「僕は幻夜だよ~」

 

 

幽香「じゃあ幻夜、何しに来たの?」

 

 

「あ、ちょっと来て~」

 

 

せっかくいい妖怪なんだし、・・・裏切ってもいいよね~

 

 

妖怪1「てめえ!何で帰ってき・・・風見幽香」

 

 

妖怪2「裏切ったな!」

 

 

幽香「これはどういうことなの?」

 

 

「んーとね。ここの三人に退治しようって誘われたんだけど・・・」

 

 

妖怪3「兄貴!やっちまいましょう!」

 

 

「辞めた。花と君が可愛そうだ。」

 

 

幽香「貴方、口調が、」

 

 

「四凶が一人、混沌の幻夜!やられたい奴から来い!」

 

 

妖怪1「ひるむな!行け!」

 

 

「武器展開!凍結槍!凍れ!」

 

 

妖怪2「あ、足が!」

 

 

「ホラホラ!どうした?」

 

 

妖怪1「チッ!だが、これを見ろ!」

 

 

幽香「それは!」

 

 

妖怪1「ホラホラ!手を出してみろ!向日葵をへし折るぞ!」

 

 

幽香「くっ!」

 

 

「・・・す」

 

 

妖怪1「ああ!?」

 

 

妖怪2「兄貴、まずい気がするんですが。」

 

 

妖怪3「お、俺もです。」

 

 

「殺す。」

 

 

妖怪1「ヒッ!」

 

 

「マスターの命令でなるべく殺すなと言われてたが・・・生かして帰さん。」

 

 

妖怪1「チッ!本当に折るぞ!」

 

 

「手が無いのにか?」

 

 

妖怪1「は?何を・・・」

 

 

妖怪2「あ、兄貴、腕が・・・」

 

 

妖怪1「え?ギャァァァァ!」

 

 

「おや?お前等、足は?」

 

 

妖怪1「ウワァァァァ」

 

 

妖怪2「か、勘弁して下さい!」

 

 

妖怪3「た、助けて・・・」

 

 

「どうする?幽香。」

 

 

幽香「今回だけ勘弁するわ。」

 

 

「了解、ほれ。」

 

 

妖怪1「あれ?手と足が・・・」

 

 

妖怪2「あ、ありがてえ。」

 

 

「ほら、失せな。ここの主のご命令だ。」

 

 

妖怪1「し、失礼しました!」

 

 

妖怪3「待って下せえ!兄貴!」

 

 

妖怪達が逃げて帰った。あー疲れた~

 

 

「ごめんね~騒いじゃって。」

 

 

幽香「いいのよ。ありがとう。花を守ってくれて。」

 

 

「こっちが一方的に悪いからね~感謝される理由がないよ~」

 

 

幽香「良ければ、私の家で話でもしない?」

 

 

「いいの~?」

 

 

幽香「ええ、花の気持ちが分かる人は歓迎よ。」

 

 

「じゃあ、お邪魔しまーす。」

 

 

幽香「何もないけどね。」

 

 

「じゃあ、何の話からする~?」

 

 

幽香「そうね・・・」

 

 

・・・妖怪雑談中・・・

 

 

幽香「へえ・・・貴方、あの影妖怪の式なの。」

 

 

「まあね、式って言っても服従はしないけどね~」

 

 

幽香「ところで、途中、喋り方が変わったじゃない。あれは?」

 

 

「特定の条件下で、ああなるんだよね~嫌だった?」

 

 

幽香「いいえ、格好よかったわよ。」

 

 

「えへへ~照れるな~」

 

 

幽香「(かわいい)」

 

 

「今失礼な事考えなかった?」

 

 

幽香「べ、別に?」

 

 

「じゃあ、そろそろ帰るね~」

 

 

幽香「泊まって行けば?」

 

 

「いいの~?」

 

 

幽香「いいわよ。」

 

 

「ありがとう~お礼に料理作るね~」

 

 

幽香「料理作れるの?」

 

 

「一応ね~侵二とマスターには負けるけどね~」

 

 

幽香「楽しみね。」

 

 

何作ろう~・・・オムレツでいいや~

 

 

「マスター直伝奥義、【踊る高速クッキング】」

 

 

・・・幻夜料理中・・・

 

 

「はい、完成~」

 

 

幽香「速っ!もう出来たの?」

 

 

「侵二とマスターなら三秒でできるよ~」

 

 

幽香「何そのいらない神業。」

 

 

「まあ、どうぞ。」

 

 

幽香「いただきます。」

 

 

・・・花妖怪食事中・・・

 

 

幽香「ご馳走様でした。凄く美味しかったわ。ちょっと悔しいわね。」

 

 

「お粗末様でした~」

 

 

幽香「話変わるけど、妖怪達の手足をなくしたのって」

 

 

「うん、能力だよ。脳内に手足がないと言う間違った情報を流したんだ~」

 

 

幽香「凄いわね・・・そう言えば、貴方の好きな花は?」

 

 

「ん~菊かな~」

 

 

幽香「気になる人とかは?」

 

 

「いるよ~何でそんな事聞くの~?」

 

 

幽香「なんとなくよ。誰なの?」

 

 

「幽香?」

 

 

幽香「私?何で?」

 

 

「同じような趣味持ってくれてるし、美人だし?」

 

 

幽香「そ、そう?」

 

 

「まあ、僕には眩しいけどね~」

 

 

幽香「(そんなことないわよ)」

 

 

「ん~?何か言った~?」

 

 

幽香「いいえ、何も。それより、寝る場所よね。案内するわ。」

 

 

「いや、外で寝るつもりだったんだけど~」

 

 

幽香「お客にそんなこと出来ないわ。どうぞ。」

 

 

「ありがとう~じゃあ、お休み~」

 

 

幽香「ええ、お休み。」

 

 

 

sideout

 

 

side幽香

 

 

「はあ・・・」

 

 

今日はどうしたのだろう。幻夜を追い払おうとしたのに興味が沸いて、同じような趣味を持っていて、妖怪を追い払ってくれて、ちょっとだけドキッとした。

 

 

「幻夜の事、好きになっちゃったのかしら・・・」

 

 

分からない、かなりの時間を生きてきたがこんな気分は初めてだ。

 

 

「幻夜は私が気になるって言ってくれたけど・・・」

 

 

どうなのだろうか。友人としてか、異性としてか。

 

 

「ああ、もう!寝よう・・・」

 

 

寝室に来たものの眠れない。ずっと幻夜の事が頭の中でいっぱいだ。

 

 

「本当、どうしちゃったのかしら・・・」

 

 

時間はある、ゆっくり考えよう・・・

 

そのまま、私は意識を手放した。

 

 

sideout

 

 

 

 

 

次回へ続く

 

 

 





ありがとうございました。ちょっとだけ続きます。


次回もお楽しみに。


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