幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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妖怪の山の戦闘前半です。


ゆっくりご覧下さい。


第二十二話 神速と剛力

 

side絶影

 

 

日が明けた朝、俺たちは天狗達に指示を出す。正確には風魔がだが。

 

 

風魔「というわけで、壊夢、先陣は任せる。主上、侵二、幻夜、紫殿は後方支援、怪我人の治療を頼む。」

 

 

壊夢「任せるぜよ!」

 

 

『俺らも異論は無しだ。どうだ?天狗の方々?』

 

 

伊織「私は構いません。風魔さんを信じます。」

 

 

風魔「伊織殿・・・」

 

 

天狗3「我らも信じますぞ!なあ!皆。」

 

 

天狗達「我ら一同、風魔様に従います!」

 

 

風魔「では、行動に移ってくれ。」

 

 

伊織と俺達を残して移動する。

 

 

風魔「では、主上も。」

 

 

『了解した。絶対に守れよ?』

 

 

風魔「ふっ、言われなくとも守りますよ。」

 

 

『そうだな。じゃあ、俺らも動く。また後でな。』

 

 

さて、邪魔者は下がりますか。

 

 

 

sideout

 

 

 

side風魔

 

 

 

伊織「大丈夫ですよね?風魔さん。」

 

 

「大丈夫だろう。むしろ鬼が心配だ。」

 

 

伊織「違います。風魔さんですよ。」

 

 

「何を言う。こう見えて長生きだぞ?」

 

 

伊織「私よりも?」

 

 

「ああ、私からすれば伊織もまだまだ若いさ。」

 

 

伊織「こんなに話せる人は初めてです・・・」

 

 

私は決心した。言おう。

 

 

「伊織、話がある。もし私でよければ・・・」

 

 

『(風魔!会話中悪いが来たぞ!)」

 

 

伊織「何ですか?風魔さん。」

 

 

「・・・悪いが後だ。来たぞ!」

 

 

見えるのは鬼の大群。伊織も流石にひるむ。

 

 

伊織「こ、こんなに・・・」

 

 

ざっと三百程か?・・・どうやらまずい奴が二名いるようだ。そこそこの妖怪だな。伊織よりも妖力が多い。

まあ、私には及ばないし、壊夢のいる方角だ、かわいそうに。

 

 

「さあ、来い。」

 

 

私は戦う、守るもののために。

 

 

 

bgm DOES バクチダンサー

 

 

 

sideout

 

 

 

side壊夢

 

 

「おお、絶景ぜよ。」

 

 

数は少ないぜよが、一体ずつの妖力が大きい。

 

 

さあ、四凶一の剛力、見せてやるぜよ。

 

 

鬼1「行くぞお前等!突撃だ!」

 

 

「悪いぜよが、通行止めぜよ。通りたければ俺を倒してからぜよ!」

 

 

鬼1「おもしれえ!行くぜえ!」

 

 

鬼の一匹が殴りかかってくる。

 

 

「遅いぜよ!」

 

 

遅すぎる!気絶する程度に抑えて蹴り飛ばす。

 

 

鬼達も驚いたようぜよな。

 

 

「さあ、次は誰ぜよ?」

 

 

鬼達は相談しているようぜよ。まどろっこしい。

 

 

「全員来いぜよ!」

 

 

鬼達「うおお!!!」

 

 

俺は主から教えられた技を試す。

 

 

「必殺!【ロケットキック】!!!」

 

鬼達が気絶する程度に吹き飛ばす。が、俺の速度は止まらない。

 

 

「この技は、飛び蹴りの後、後ろから気を放出し、速度をあげる技ぜよ。」

 

 

さあ、このまま本陣まで突入ぜよ!

 

 

sideout

 

 

side風魔

 

 

壊夢の方角の鬼が吹き飛ぶのが見える。・・・かわいそうに。

 

 

鬼2「な、何じゃありゃあ!」

 

 

それもそうだ。何せ直線状の鬼が凄まじいスピードで吹き飛んでいるのだ。驚かない奴は主上と私達ぐらいだ。

 

 

伊織「風魔さん!私達も!」

 

 

「分かった。行くぞ、伊織。」

 

伊織「はいっ!」

 

 

鬼が大群で突撃してくる。伊織は風で吹き飛ばす。なら、私も!

 

 

「竜巻!」

 

 

ゴウッと音がなったとたんに鬼が打ち上げられる。これはひどい。もちろん、威力は弱めてある。

 

 

伊織「風魔さん!次も来ました!」

 

 

「少し本気を出す、下がってくれ。」

 

 

伊織「え?は、はい。」

 

 

伊織が下がる。よし、

 

 

「せいっ!!」

 

 

私は光の速さで飛び回りつつ、鬼達を気絶させる。

 

 

 

伊織「」

 

 

天狗達+鬼達「」

 

 

何だ、あいつ等?顔が青いが・・・まあいい、っとまずい!

 

 

「伊織!後ろだ!」

 

 

伊織「え?きゃっ!」

 

 

危ない危ない、危うく鬼の攻撃が伊織に当たりかけたし、攻撃した鬼を撲殺するところだった。

 

「伊織!大丈夫か?」

 

 

伊織「なんですかあの速さ!?私でも見えませんでしたよ!?」

 

 

「あれぐらい出せないのか?」

 

 

伊織「無茶言わないで下さい!!」

 

 

無理か・・・天狗なら出来ると思ったのにな・・・残念だ。

 

 

「まあ、此方はほぼ鬼は全滅した。後は壊夢のいる辺りだけだな。」

 

 

『風魔、守りきれたか?』

 

 

主上が来た。

 

 

「主上、怪我人の手当ては?」

 

 

『幻夜が回復術を覚えた。侵二も「怪我食べれますよね?」とか言ってな。全部終わった。』

 

 

ああ・・・やらかしたか。

 

 

『それより、守れたか?』

 

 

「当然だ。約束通り怪我はゼロだ。・・・危うく鬼を一人殺しかけたが。」

 

 

『あ、うん。なんとなく分かった。』

 

 

伊織「風魔さん、敵影はないそうですよ?」

 

 

「分かった。主上、ここは片付いた。」

 

 

『よし、後は壊夢のみだな。』

 

 

後は頼んだ。壊夢。

 

 

sideout

 

 

side壊夢

 

 

暇ぜよ。もうあれから数分経ったぜよが、一向に本陣が見えんぜよ。

 

 

鬼4「何だアイツ!全然疲れてねえぞ!」

 

 

???1「あんた等、私達に任せな!」

 

 

???2「ほら、下がった下がった!」

 

 

「お前等は?」

 

 

???1「私は伊吹萃香さ、んで、こっちは・・・」

 

 

???2「誰がこっちだい。私は星熊勇儀さ、アンタは?」

 

 

「俺は壊夢ぜよ。で?何用ぜよ?」

 

 

萃香「そりゃあ勿論勝負さ。」

 

 

勇儀「あたし達とも勝負してくれるかい?」

 

 

「いいぜよ。」

 

 

萃香「じゃあ、私からでいいかい?勇儀。」

 

 

勇儀「別にいいよ。」

 

 

両方同時でもよかったんぜよが・・・まあいいぜよ。

 

 

勇儀「じゃあ、私が審判をするよ。」

 

 

いつの間にか他の鬼達も起きている。賭け事までしてるぜよ。

 

 

「ルールは?」

 

 

萃香「特になしでいいよね。じゃあ、行くよ!」

 

 

「いつでも来いぜよ!」

 

さて、本気で行くぜよ。

 

 

 

 

次回へ続く

 

 

 




ありがとうございました。


後半もお楽しみに。

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