申し訳ありません。
ゆっくりご覧下さい。
side絶影
あれ以来、神子達の所には、ほぼ毎日押しかけゲフンゲフン立ち寄っている
途中、料理を作ることになって、侵二と俺の料理が大好評だったのをきっかけに、時々三人の料理を作っている。
・・・それでいいのか御三方。
神子「いいんですよ。美味しいですし。」
屠自古「私も、これは悔しいよりも凄いと思うな。」
布都「我もじゃ。特にぷりんとやらがうまかったぞ。」
おい、誰だこの時代にプリン流した奴。
侵二「主上は謎の食べ物をよく作りますよね。」
・・・俺だった。
他にも、幻夜がマジック見せたり、壊夢の酒飲んで三人が倒れたり、騒がしい。
???「神子様、お久しぶりです。あら?そちらの方々は?」
神子「青蛾、久しぶりですね。紹介します。絶影さん、この人は、霍 青蛾(かく せいが)です。青蛾、この人は絶影さんです。」
青蛾「ぜ、絶影!?」
なんかデジャヴ。
『知ってんの?俺のこと。』
青蛾「ええ、伝承では、【大昔から存在する妖怪で、実体は無く、影である】と、書かれていました。」
『ちょっと誇張されすぎだな。』
青蛾「しかし、私達の国の四凶を倒したとも言われています。」
侵二「あ、私たちですね。」
青蛾「ええ!?あとは、神かもしれないとの噂が・・・」
『正解。』
神子「ちょっと待ってください!絶影さんは有名な妖怪で、しかも侵二さん達は四凶で、正体は神様なんですか!?」
『うん、そんな感じ。ちなみに本当の種族は龍神な。』
青蛾「??龍神様は神界にいるのでは?」
『俺はその兄、神矢龍一、事実上の地球創成者。まあ、今は唯の自由神、龍一さんだ、最も、今は絶影だが。』
神子「凄い人だったのですね・・・こんな人に料理を・・・」
『あ、気にしないでよ?今は唯の妖怪だし、』
青蛾「コホン、話を戻しますね。・・・神子様、どうします?仙人になりますか?」
神子「・・・」
『神子、お前はどうしたい?』
神子「私は、もっと長生きして、多くの人を救いたいです。」
『なら、なれば?』
神子「でも、あの二人を置いていくのは・・・」
『なら、二人に聞けば?・・・幻夜、』
幻夜「はい。連れてきたよ~」
布都「聞きましたぞ!太子様!」
屠自古「盗み聞きして申し訳ありません。でも、一人で悩まないで下さい。」
布都「屠自古の言うとおりですぞ!我はどこまでもお供しますぞ!」
屠自古「私もです。どこまでもお供しますよ。」
神子「屠自古・・・布都・・・ありがとうございます。」
青蛾「では、どうします?」
神子「やります。お願いします。」
青蛾「では、この薬を・・・」
『ストップ、それはアカン』
青蛾「何故ですか?これは仙薬ですが・・・」
『じゃあ、俺が食ってみるぞ。』
俺は仙薬(水銀)を口に入れる。まずい。(よい子も悪い子も絶対に真似しないように!!)
『ゴハッ!』
神子「ちょっと!絶影さん!」
『と、いうように、確実に死ぬ。』
青蛾「生きてた!?」
『ともかく、その薬の方法は危険だ。やめとけ。死んだ奴大量にいるぞ。・・・ごく稀に成功するが。』
神子「では、どうすれば?」
『俺は方法は知らん。だが、薬の毒は抜き取れる。これで大丈夫か?青蛾。』
青蛾「ええ、大丈夫だと思うわ。お願いします。」
『了解、じゃあ、ほいっと。』
青蛾「もうですか?」
『ああ、過程を二三箇所省略したからな。』
神子「そんな常識外れのことできるわけが・・・」
『俺は龍神だ、理屈を求めるなど不可能。』
青蛾「神って凄いのね・・・」
『俺だけだがな!』
青蛾「ともかく、これを飲むと、数か月深い眠りにつきます。どうぞ。」
神子「行きます!」
布都「我も!」
屠自古「私も!」
『俺も!』
青蛾「ちょっと絶影さん!何やってるんですか!」
『気分』
侵二「青蛾さん、私たちは気分で動いています。だから、突っ込むだけ無駄ですよ。」
神子「あれ?少しも眠くありませんよ?」
『あ、効果まで一日掛かるぞ。毒のせいで寝込むようなもんだし。』
青蛾「そう言えば、侵二さんでしたっけ?絶影さんを主上って・・・」
侵二「ああ、私たちは、龍一殿の式神なので。」
壊夢「種族は俺が橈骨で、名前は壊夢ぜよ。」
風魔「私は窮奇で、名前は風魔だ。」
幻夜「僕は混沌で、名前は幻夜だよ~」
侵二「私は饕餮で、名前は侵二です。」
青蛾「式神!?まだ成功した者がいないというあの!?」
『マジで?数分ですんだけどな。』
青蛾「本当に神様って何なんですか・・・」
『何回も言うが俺だけだからな。』
侵二「まあ、それは置いておいて、宴会、するんでしょう?」
『逆にしないと思うか?』
侵二「いえ、全く。」
『つまりそういうことだ。準備開始!!』
神子「え?ちょっと?」
侵二「さあ、神子さん、布都さん、屠自古さん、青蛾さん、少々お待ちを。」
壊夢「酒はどうするぜよ?」
『度数の一番低い奴を。風魔、幻夜、お前らは食器やらを並べてくれ。』
風魔「もう終わっているが。」
幻夜「こっちも終わったよ~」
侵二「主上!デザートはどうします?」
『ダンダリオンで保存した奴を。今は寿司でいいか?』
侵二「了解!」
俺は魚を取り出して投げる。侵二はそれを翼で器用に三枚におろす。
『ナイス!行くぞ!』
それを俺が細かく切る。通称、【踊る高速クッキング】
肉眼では捉えられないスピードで作業する。
神子「 」
布都「な、何じゃあれは?」
屠自古「もう料理じゃねえな。」
青蛾「しかも丁寧・・・」
『へいお待ち!』
侵二「これくらいでいいんですか?」
『そんな大宴会じゃねえしな。これでいいだろ。』
並んだのは十人前程の寿司。
『デザートは後で出す。』
侵二「全ての準備完了しました。」
『では、乾杯!』
布都「うまい!太子様、こんなうまい寿司は初めてですぞ!」
屠自古「確かに、こんな寿司食べたことがなかったな。」
神子「美味しい!でも、こんなに作ってもらって・・・」
『気にしたら負けよ!気にしないで食いな!』
青蛾「このお酒は?」
壊夢「俺特製の酒ぜよ。度数も控えめぜよ。」
青蛾「美味しいわ。」
壊夢「なら、もっと飲むぜよ。」
布都「幻夜殿、まじっくをやってくれんか?」
幻夜「良いよ~じゃあ、ここに何もないよね~ ここから・・・それ~」
幻夜が手から花束を出す。・・・上手くね?
布都「おお!凄いな!」
屠自古「太子様、一緒に見ましょう!」
神子「ええ、・・・絶影さん、いや、龍一さんありがとうございました。」
『案外、仙人になっても会えるかもよ?』
神子「そうですね!では!」
それから数時間後、神子達は静かに眠った。
『寝たか・・・青蛾、後は頼んだ。』
青蛾「ええ、分かりましたわ。」
『じゃあな、また会おうや。』
青蛾「ふふ、では。」
後日、神子達は病気で療養中と言われるようになった。
『じゃあな、神子、布都、屠自古、青蛾、また会える日を。』
その後、俺たちは再び旅に出た。
新しい波乱を求めて。
さあ、次はどうしようか。
次回へ続く
ありがとうございました。
次回もお楽しみに。