本題ですが(本題もクソもあったもんじゃない)、今回から試作的に左端の誰が喋ったかを消します。台本形式じゃなくなります。
安心して下さい。いつも通り寒ーいギャグ(確信)は放り込んでます。
では、ゆっくりご覧ください。
side龍一
『・・・え?香霖堂?』
いきなり霊夢が知ってるかと聞いてきたが・・・行ってねえなそういえば。
「行ったことあるの?」
『ねえわ。・・・えーっと、あった。魔法の森の奥か。』
「・・・その目、便利ね。」
若干呆れつつ、羨ましそうに霊夢が言う。
『・・・まあ、千里眼ではないから中途半端だがな。見えるっちゃ見える。』
俺は適当に返す。正直この能力はいらん。しかも中途半端。
「・・・で、良ければそこでお茶の葉を買ってきて欲しいのだけれど・・・」
申し訳なさそうに霊夢が言うが、正直侵二共のように顎で使ってもらって構わない。
『良いぜ。おみくじ作りで忙しいだろ?』
以前、博麗神社の名物作ろうぜと立案し、霊夢と野郎共の間で決まったのがおみくじ。普通に大吉、中吉、小吉、吉、凶、大凶。オリジナルで四凶・・・誰だ立案したの!?
「・・・神様なのに使っちゃってごめんなさい・・・」
『構わねえよ。・・・ちょっと肝試しの件もあるしな。』
瞬間、霊夢の顔が引きつる。
「・・・あ、あれは怖かったわ・・・」
ちょっとやり過ぎたか・・・あのままあれは繫盛、日替わりで幻夜ズが登場、小傘もずっとそこで脅かしをしている。特に幽夜が怖いとか。
『まあ、取り敢えず茶だな?・・・風魔と幽夜でも連れて行くか。』
今日の肝試しのシフトは幻夜だったはずなので幽夜を呼ぶのは決定。
「ありがとう!」
ぱっと霊夢の顔が明るくなる。
『気にすんな。・・・じゃあな!』
そう言って俺はふらふらと歩き始めた。
・・・と、言うのが少し前。
「何で俺と風魔誘ったんだ?」
鬱陶しそうに聞くな幽夜。
『てめえの新しい武器探し、風魔も確か疾風刀ぶっ壊れただろ?』
風魔に聞くと、笑いながら答えられた。
「うむ、・・・直してはいるが、折角なので武器を変えようと思ってな。しかし、なかなか案が浮かばん。お手上げだ。」
『だが、月はどうしたんだ?』
真顔で答えた。
「手刀だ。」
『ふざけてやがる・・・』
刀ならオッケーってか?やかましいわ。
「お、見えてきたぜ!」
そうこうしつつ歩いていると、目的の場所と思われる場所に着いた。
・・・如何にも古そうな店だが、案外落ち着きがあり愛着が持てそうな家だな。・・・こんなデザインでも良かったな。
『さて・・・邪魔するぞ。』
「入るぜー」
「失礼する。」
すると店の奥から落ち着いた声が聞こえる。・・・うむ、窓から入れば良かったか?
「いらっしゃい。・・・おや、見ない顔だね。」
『・・・まあ、俺は最近来たしな。初めまして。博麗神社に何故か祀られている神様だ。』
未だに何故俺が祀られたかが分からん。前世で祀られていた方に全力で土下座したい。
「初めまして、僕は森近霖之助(もりちかりんのすけ)だ。・・・博麗神社に神様がいたのかい?」
『ああ、そうらしい。・・・で、名前は神矢龍一。よろしく。』
「・・・驚いたね。あの神社の神様はそんなにお偉いさんだったのか・・・」
霖之助は驚いたようだが・・・調子が変わらんな。侵二じゃねえか。
『・・・ま、気にしなさんな。で、そこにいるのが風魔と幽夜。』
「よろしく。・・・ところで、今回は何を?」
『霊夢が茶を欲しがっていてな・・・どれを買ってるんだ?』
「ああ、ちょっと待っておくれ・・・あった。これだ。」
霖之助が引き出しから至って普通の茶葉を取り出した。
『サンキュー。・・・にしても、変わった物が多いな・・・』
それを聞いた霖之助は笑った。
「・・・色々と魔理沙が集めてきたり、僕も拾いに行くからね。・・・ところで、これは何か分かるかい?」
そう言って示されたのは冷蔵庫・・・ってそのまんまだな。
『・・・あー、それは冷蔵庫だな。物を冷やす為に使うものだな。』
「・・・分かるのかい?」
驚かれた様子で聞かれた。・・・分からねえと思ったのか?普通なら分からんから大丈夫だ。
『ま、ちょっとは・・・ところで、武器はないか?』
「ああ、一応あるよ。・・・この奥だね。何故だい?」
『そこの二人組が必要としていてな。』
と、言いつつ覗いてみるが・・・ハルバード、レイピア、珍しい武器が多い。
「二人は何か希望の物が?」
相変わらず適当そうに幽夜が答える。
「そうだなぁ、一応槍があるし・・・変わった武器かねぇ・・・?」
貴様の基準が分からん。
「私は・・・うん?」
風魔は普通に刀を物色しているが・・・
「・・・どうかしたかい?」
「・・・店主、これは刀の鞘だな?」
「ああ、魔理沙が持って来たんだが、肝心の刀がないんだ。・・・何処にもね。」
何それ怖いしいらねえ。
「・・・これを貰う。」
おのれ風魔、乱心したか?
「え?鞘だけだが大丈夫かい?」
霖之助も驚く。・・・なら何故売り物にしてるんだ・・・?
「大丈夫だ。・・・何故か惹かれた。」
見る限り、1.5メートル程、黒い色に銀の筋が二本通った装飾の普通の太刀の鞘に見える。・・・鞘から爆発的な執念が見える以外。何じゃありゃ。妖刀の鞘かよ。しかも長え。どうやって振り回してたんだ。
「ああ、分かったよ。・・・幽夜君は?」
「・・・んー、・・・お!」
間延びした声が変わった幽夜が掴んだのは・・・
「・・・何だこれ?」
「・・・それはよく分からないんだ。何か不思議な形をしているんだが・・・」
大きさは右手につけられるぐらいのサイズ、、金属製で溝があり、その中に何かが・・・
『・・・って、ファングじゃねえかよ!!』
○ンダムスローネツヴァイのアレじゃねえか! 何でそんなもんがあるんだよ!?
「・・・ファング?」
幽夜が怪訝そうに聞くが、こっちが聞きたい。ナゼアルンデスゥ!?
『・・・溝の中の物を飛ばして攻撃する兵器だ。文字で書くとこう、【牙】で、・・・一応武器だな。』
にしては小さいな。人間用サイズじゃねえか。・・・誰だ作ったの。
「・・・そんな武器があるのかい!?」
『・・・ああ、一応な。』
危険過ぎるがな。どっかの戦争屋さんも好きな武器だし。
「・・・ファング、ねぇ・・・気に入った!買うぜ!他は・・・あ?これ何だ?」
幽夜が見つけた武器を見て俺は吹いた。
『何故キュリオスのクロー部分だけあんだよ・・・!?』
これもまた人間サイズ。早速幽夜は腕につけて笑っている。
「いいじゃんこれ。店主・・・霖之助!これ追加な!」
まずい、幽夜に渡すとダメな武器だ。(しかし止めない)てか、なんて物が流れ着いてんだ・・・いや待て、何処かで見覚えが・・・
「・・・以上で大丈夫かい?」
『ああ、全部で幾らだ?』
「・・・大体このぐらいかな?」
提示された値段は6ケタ程度。ファングとキュリオスのクローがあるんだ。この程度でも少ないぐらいだが、マジで何だあれ。
『よし、俺が払おう。』
「いや、私が払おう。」
「いや、俺が。」
『いーや、俺が全部払う。』
「「どうぞどうぞ。」」
『やりたかっただけだろ!』
「・・・随分と賑やかだね。」
若干呆れたように言われた。
『まあ、結構な付き合いだしな。・・・んじゃ、また来るぜ。』
「・・・ああ、ありがとう。今後ともご贔屓に。」
マズイな、ここはついつい寄りそうだ。・・・ファングはねえだろ。キュリオスのクローもだが。この前の刹那達の時に空間軸捻じ曲げたせいか・・・いや、待てよ?
「・・・しかし、面白れぇ武器だな。・・・如何にもマスターが作りそうだな。」
あ、過去に作ってライフルと選んで捨てたのがあった・・・!それかよ・・・!
「・・・この鞘、何処かで見たような・・・気のせいか。」
異風なものしか買ってねえな。茶葉以外全部おかしい。
『ま、満足ならいいんじゃねえの?』
「俺は大満足だな!・・・これ一つ一つに能力も移せそうだしな!」
やめろ明るい声で魔改造宣言するな。・・・しかもあれ、俺が使う予定だったから異常に負荷がかかるかわりに性能が・・・やらかしたぁっ・・・!
「私も、このサイズに合わせて太刀でも作ってみるか・・・」
しかし、定番の霊夢達がお代を払わない愚痴は聞かなかったな。・・・侵二の小遣いのせいか。まあ今回はいいか。
「・・・!」
その時、風魔が戦慄していた。
『・・・どうした、風魔。』
「・・・いや、何もない。」
『そうか。』
さーて、神社に戻って四凶の分のお言葉書くか。
「・・・やはり、見た事がある。いや、使っていた・・・!」
・・・そう呟いた声は聞こえていた。
課題増加確定。クソが。
次回へ続く
ありがとうございました。
徐々に幻夜が大人しく、幽夜がハレルヤ+サーシェスみたいな暴走キャラに。幻夜の暴走面全部吸ってますからね・・・今や幻夜は大人しく主任キャラに行きかけです。
さておまけです。
最近体育大会がありまして、男子リレーに出たんですよ。リレー第一走者の紹介でサタデーナイトフィーバーしました。月曜日でした。観客にはウケたようでした。最後まで真顔で通しました。極めつけに最終競技。
・・・殺伐とした陸上部の中にサタデーナイトフィーバーをした文化部が・・・
・・・どうでもいいですね。
ありがとうございました。
次回もお楽しみに。