幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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相も変わらず外道な野郎共。


ゆっくりご覧下さい。


第九十九話 ようこそ地獄へ 裏

霊夢達を真面目に怯えさせた肝試し。その少し前・・・

 

 

side龍一

 

 

『よし、最終確認。全体的には俺と幻夜と人里幻夜がメインで脅かし、風魔は背景、天候。壊夢は音。オルゴイは景色と蝙蝠。幽夜と小傘は共同で王手な。侵二は出来るだけ案内役として怖がらせてくれ。』

 

 

侵二「了解しました。」

 

 

『んじゃ、全員配置につけ。・・・二人ぐらいは泣かそうぜ。』

 

 

幻夜「悪い趣味だねぇ・・・嫌いじゃないけどね。」

 

 

小傘「あれ?この人達結構外道・・・」

 

 

幽夜「今更か。ここには化け物と外道しかいねえぞ。」

 

 

風魔「外道とは失礼な。せめて卑怯者と言え。」

 

 

幽夜「変わらねえだろ!?」

 

 

『うるせえ黙れ!・・・来たぞ。幻夜!』

 

 

幻夜「ほいさ!」

 

 

・・・まずは暗闇からの幻夜の出現で掴んだ。すぐさま侵二から貰った生首を幻夜3の糸で操ってもらう。声は俺が担当。

 

 

『・・・キャッハハハハハ!』

 

 

妖夢「イヤァァァァ!」

 

 

成功。続いて第二波!声色更に変更!

 

 

『・・・キャーッハッハッハ!!』

 

 

霊夢「誰!?今のは!?」

 

 

私だ。

 

 

『・・・次、風魔、侵二、火の玉担当、行け!』

 

 

侵二「了解。」

 

 

風魔「承知。・・・五行、炎!」

 

 

風魔の炎に侵二の翼を上乗せして移動させる。・・・これが歪な軌道の秘密だ。

 

 

『・・・次!幻夜GO!』

 

 

幻夜3「あいよっ!」

 

 

幻夜が地面に潜る。幻夜3の特徴的な能力は・・・

 

 

魔理沙「うわああっ!」

 

 

地面に潜る。・・・と言うか、地中を泳げる。

 

 

魔理沙「・・・た、頼むからぁ・・・」

 

 

『幻夜、手振って帰って来い。・・・フェイズ1終了。全員引き上げだ。・・・そして風魔、やれ。』

 

 

風魔「承知・・・五行、水破!」

 

 

やっぱ夜は雨だろ。・・・これで壊夢がわざとボロボロに作った屋敷に行くはず・・・

 

 

『風魔、もっとやって良いぞ。』

 

 

風魔「そうか!・・・滅!妖!水!」

 

 

雨量増加。

 

 

『よっしゃ、入った!侵二!行け!』

 

 

侵二「御意!」

 

 

さて、ここからが正念場だ。覚悟しやがれ。

 

 

sideout

 

 

side侵二

 

 

「・・・さて、蠟燭の準備も完了。では、合図したらお願いします。」

 

 

『へいへい、・・・風魔、壊夢、スタンバイ。』

 

 

霊夢「危なかったわね・・・!」

 

 

よしよし、来ましたね。天井にへばりついている甲斐がありました。さて、イタズラ開始。

 

 

「おやおや、お疲れ様です。」

 

 

魔理沙「・・・!ど、何処だぜ!?」

 

 

妖夢「・・・一体何処に・・・!」

 

 

クックックッ・・・

 

 

優曇華「キャァァァァ!」

 

 

あ、気づかれましたね。

 

 

咲夜「優曇華!どうしたの!?」

 

 

優曇華「う、上に、」

 

 

霊夢「上?」

 

 

「ここです、ここ。」

 

 

霊夢「イヤァァァァ!」

 

 

魔理沙「うわああっ!」

 

 

咲夜「ッッッッ!!」

 

 

妖夢「キャァァァァ!」

 

 

こ、これは面白い・・・!

 

 

「アッハハハハハハ!!・・・し、失礼。ここは休憩ポイントです。ちょっと脅かしたかったんです。すみません。」

 

 

妖夢「よ、良かったぁ・・・」

 

 

優曇華「もう帰りたいですぅ・・・!」

 

 

咲夜「・・・」

 

 

魔理沙「そろそろキツイぜ・・・」

 

 

霊夢「こ、ここで終わり?」

 

 

さて、休憩終了。覚悟して下さいね。

 

 

「ハハハ、冗談も甚だしいですね。」

 

 

霊夢達の表情が一変。ここだ。

 

 

「ここまではまだまだ前座。」

 

 

床を一度叩く。壊夢出動の合図。

 

 

「・・・ほら、」

 

 

ナイスタイミング、鐘、ちゃんと鳴らしてくれましたね!

 

 

霊夢「・・・ここ、鐘なんて無いはずよ!?」

 

 

続いて地面に電気を流す。風魔スタンバイ。

 

 

「ほら、」

 

 

見事な隙間風。蠟燭が消えましたね。・・・ついでに気温まで下げて・・・

 

 

妖夢「い、嫌ぁぁぁ・・・」

 

 

極め付けですね。・・・足音を関節を鳴らして再現。ちょっとしたテクニックですね。

 

 

「・・・ほらね?・・・さて、頑張って下さいね。」

 

 

魔理沙「・・・も、もう勘弁して欲しいぜ・・・!」

 

 

現在恐怖感は高いはず。なら追加で・・・!

 

 

「難しいですね。・・・では、行ってらっしゃい。」

 

 

さあ!どうなりますかね?

 

 

「・・・あ、勿論後ろの方々もですよ?」

 

 

ま、噓なんですが。

 

 

霊夢達「・・・っっっっっ!!!」

 

 

あ、決まりましたね。後ろすら見ずに逃げましたね。

 

 

「ククク、・・・アーッハッハッハ!!」

 

 

最高ですね。

 

 

「・・・あ、主上、フェイズ2終了。ラストスパートどうぞ。」

 

 

『了解。外道。・・・オルゴイは蝙蝠で幻夜とコンビ。幻夜はまだ驚きの薄い咲夜に行け。』

 

 

さて、そろそろ引き上げましょうか。

 

 

sideout

 

 

side龍一

 

 

何てことしやがったあの外道は。滅茶苦茶怖がってんじゃねえか。・・・ま、止めないがな!

 

 

『オルゴイの蝙蝠は・・・何じゃありゃぁ!?大群じゃねえか!』

 

 

狂気の沙汰じゃねえか!五百はいるぞあれ!

 

 

魔理沙「な、何なんだぜ次はぁ!?」

 

 

霊夢「こ、蝙蝠よ!」

 

 

幻夜3「だけだと思うじゃん?」

 

 

俺もそうだと思ってたぜ(適当)

 

 

咲夜「・・・!キャァァァァ!」

 

 

脅かすって本気かアイツ!脚掴んで引っ張って・・・近くに井戸まであるじゃねえか!完全に引きずり込むつもりかよ!

 

 

霊夢「咲夜!?」

 

 

咲夜「助けて、引っ張られて・・・!」

 

 

霊夢「分かったわ!」

 

 

魔理沙「引っ張れぇ!」

 

 

頑張れー、幻夜、そろそろ次だ。

 

 

咲夜「キャッ!・・・ありがとう。た、助かったわ・・・」

 

 

『幻夜、準備。』

 

 

次は幻夜が手紙を渡すはず・・・ちなみに内容は【切り裂き魔に注意】・・・誰か分かるな?

 

 

風魔「・・・らせろぉ。」

 

 

滅茶苦茶ノリノリじゃねえか風魔。

 

 

妖夢「な、何か居ますよ!」

 

 

魔理沙「お、落ち着け。大丈夫だぜ。」

 

 

と、思うだろ?・・・野郎、全員出動。所定の位置でスタンバイ。

 

 

風魔「・・・らせろぉ!」

 

 

優曇華「・・・ひっ、」

 

 

優曇華と妖夢がもうちょっとだな。・・・やれ風魔。

 

 

風魔「・・・斬らせろぉっ!」

 

 

霊夢「キャァァァァ!」

 

 

魔理沙「ウワアアッ!」

 

 

咲夜「イヤァァァァ!」

 

 

妖夢「イヤァァァァ!」

 

 

優曇華「キャァァァァ!」

 

 

風魔「待てぇい!斬らせろぉっ!」

 

 

霊夢達は再び走り出した。・・・よっしゃラストスパート!!

 

 

『幻夜!』

 

 

幻夜3「おいでぇ・・・?こっちにおいでぇ・・・

 

 

 

 

ネエ、オイデヨォォォ!!!」

 

 

霊夢「い、イヤアアアアッ!!!!」

 

 

妖夢「うわあぁぁん!!」

 

 

『一人目!・・・次!幻夜!』

 

幻夜「イーチ、ニーイ、サーン・・・ミイツケタァ!!!」

 

 

妖夢「イヤァァァァ!」

 

 

『次!・・・は俺か!』

 

 

行くぜ!

 

 

『後ろの正面、ダーレダ?』

 

 

優曇華「ヒィィィ!」

 

 

これは楽しい。

 

 

『次!風魔!』

 

 

風魔「どーコーダー?」

 

 

咲夜「・・・!!!」

 

 

『侵二ぃ!行けぇッ!』

 

 

侵二「カーゴーメーガゴーメー」

 

 

魔理沙「・・・もう限界だぜ・・・」

 

 

『オルゴイ!』

 

 

オルゴイ「キャーッハッハッハ!!」

 

 

キャラが違うッ!!

 

 

霊夢「キャァァァァ!」

 

 

『っしゃ!壊夢!後作りの墓倒せ!幻夜!手増やせ!』

 

 

咲夜「・・・見て!ゴールよ!」

 

 

『「「「「「「ニガスカァ!!!!」」」」」』

 

 

・・・貴様等!即刻ターン!止めのラストフェイズ行くぞ!

 

 

野郎共「了解!」

 

 

大急ぎで隠れて観察に移る。・・・妖夢と鈴仙は泣かせたな。最高。

 

 

『・・・来たぜ。』

 

 

幽夜「・・・ご苦労さん。・・・皆ちゃんといるな?」

 

 

・・・さあ、これが・・・

 

 

幽夜「・・・六人。」

 

 

俺達の、

 

 

霊夢「・・・?」

 

 

幽夜「ほら、後ろにいるぜ?

 

 

小傘「・・・驚けぇっ!!!!」

 

 

本気の脅かしだ。

 

 

霊夢達「い、イヤアアアアッ!!!!!!」

 

 

一目散に逃げていった。・・・ククク、

 

 

『アーッハッハッハ!』

 

 

幻夜+幻夜3「ハハハハハハハハハ!!!」

 

 

侵二「クククククク!!」

 

 

壊夢「ワーッハッハッ!!」

 

 

風魔「フハハハハハ!」

 

 

オルゴイ「クハハハハハハ!!」

 

 

小傘「や、やった!」

 

 

幽夜「ハハハハハハ!・・・ああ!お前が止めをさしたんだ!!やるじゃねえか!・・・ハハハハハハ!」

 

 

駄目だ、笑いが止まらねぇ・・・!

 

 

『ハハハ!・・・はぁ、はぁ、・・・お疲れさん!満足しただろ?』

 

 

小傘「はいっ!ありがとうございましたっ!」

 

 

風魔「心なしか妖力が増えているようだな。良い事だ。」

 

 

小傘「ありがとうございました!・・・幽夜、ありがとう!」

 

 

幽夜「構いやしねえよ。・・・ま、これからも頑張れよ。」

 

 

小傘「うん!・・・じゃあね!さようなら!!」

 

 

小傘は何処かへ飛んで行った。

 

 

幽夜「・・・あー、楽しかったぁ・・・!!」

 

 

『・・・ああ、最高の夏だな!』

 

 

霊夢達にとっては最低の夏だろうな。・・・ちょっとやり過ぎた。反省。

 

 

sideout

 

 

この後、霊夢達を怯えさせた肝試しとして、一躍有名に、俺達も暫くの間、恐怖の九人組として恐れられた。が、俺は、『・・・誠に不本意だ。せめて外道八人組にしてくれ。(小傘は除く)』と堂々と言い放った。反省してなかったわ。

 

 

ちなみに、後日風魔が涙目の妖夢に怒られたのは言うまでもない。見たかったなー

 

 

 

次回へ続く

 


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