幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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第九十八話 ようこそ地獄へ 表

side霊夢

 

 

妖夢「イヤァァァァ!」

 

 

優曇華「キャァァァァ!!」

 

 

「っ!何で火の玉が・・・!」

 

 

しかも幾つも・・・!

 

 

魔理沙「に、逃げようぜ!」

 

 

咲夜「魔理沙!下!・・・下に!!」

 

 

魔理沙「・・・え?うわああっ!!」

 

 

「・・・手!」

 

 

魔理沙の足を地面から生えた手が掴んでる!?・・・何?何なのよ!?

 

 

 

魔理沙「・・・は、離れろぉっ!・・・頼むからぁ・・・!」

 

 

手が離れた。しかも手を振ってる・・・

 

 

魔理沙「・・・こ、怖かったぜぇ・・・」

 

 

咲夜「・・・確実に驚かされるわね・・・」

 

 

「・・・そうね。」

 

 

妖夢「イヤァァァァ・・・あれ?」

 

 

優曇華「・・・火の玉が消えてます!」

 

 

「そう、なら早く・・・あれ?」

 

 

雨・・・?

 

 

咲夜「・・・何でいきなり雨が降ってるの?」

 

 

「分からないけど、急いで先に行きましょう!どんどん強くなってるわ!」

 

 

・・・少女達移動中・・・

 

 

魔理沙「どんどん雨が強くなってきてるぜ!」

 

 

妖夢「もう嫌です!」

 

 

優曇華「姫様ぁ・・・」

 

 

咲夜「あ!目の前に小屋があるわ!急いで入りましょう!」

 

 

「如何にも罠っぽいけど・・・行きましょう!」

 

 

小屋に飛び込んだ途端、雨が更に降りだした。

 

 

「危なかったわね・・・!」

 

 

???「おやおや、お疲れ様です。」

 

 

魔理沙「・・・!ど、何処だぜ!」

 

 

妖夢「・・・一体何処に・・・!」

 

 

優曇華「キャァァァァ!」

 

 

咲夜「優曇華!どうしたの!?」

 

 

優曇華「う、上に、」

 

 

「上?」

 

 

恐る恐る上を見上げると・・・

 

 

侵二「ここです、ここ。」

 

 

「イヤァァァァ!」

 

 

侵二さんが、天井に足を付けて立っていた。

 

 

魔理沙「うわああっ!」

 

 

咲夜「ッッッッ!!」

 

 

妖夢「キャァァァァ!」

 

 

侵二「アッハハハハハハ!!・・・し、失礼。ここは休憩ポイントです。ちょっと脅かしたかったんです。すみません。」

 

 

よく見れば一本の蠟燭が立っていた。

 

 

妖夢「よ、良かったぁ・・・」

 

 

優曇華「もう帰りたいですぅ・・・!」

 

 

咲夜「・・・」

 

 

魔理沙「そろそろキツイぜ・・・」

 

 

「・・・こ、ここで終わり?」

 

 

侵二「ハハハ、冗談も甚だしいですね。」

 

 

・・・え?

 

 

侵二「ここまではまだまだ前座。・・・ほら、」

 

 

何処からか鐘の音が・・・!

 

 

「・・・ここ、鐘なんて無いはずよ!?」

 

 

侵二「ほら、」

 

 

蠟燭が消えた・・・!

 

 

妖夢「い、嫌ぁぁぁ・・・」

 

 

あ、足音も・・・!

 

 

侵二「ほらね?・・・さて、頑張って下さいね。」

 

 

魔理沙「・・・も、もう勘弁してほしいぜ・・・!」

 

侵二「難しいですね。・・・では、行ってらっしゃい。

 

 

 

あ、勿論後ろの方々もですよ?」

 

 

「・・・っっっっっ!!!」

 

そのまま私達は後ろを見ずに走って逃げた。

 

 

「・・・はぁ、はぁ、はぁ、」

 

 

優曇華「もう帰らせて下さい・・・!」

 

 

咲夜「・・・私も、限界よ・・・!」

 

 

そう言っていると、何かが飛んできた。

 

 

魔理沙「な、何なんだぜ次はぁ!?」

 

 

「こ、蝙蝠よ!!」

 

 

???「だけだと思うじゃん?」

 

 

咲夜「・・・!キャァァァァ!!」

 

 

「咲夜!?」

 

 

咲夜「助けて、引っ張られて・・・!」

 

 

「分かったわ!」

 

 

魔理沙「引っ張れぇ!」

 

 

咲夜「キャッ!・・・ありがとう、た、助かったわ・・・」

 

 

でも、一体何に・・・?

 

 

妖夢「霊夢さん!あれ!」

 

 

「・・・あれは!」

 

 

最初に魔理沙が掴まれた手・・・!!

 

 

優曇華「・・・な、何か持ってますよ。」

 

 

「て、手紙?」

 

 

しかも律儀に渡してきた。

 

 

「あ、ありがとう。・・・き、切り裂き魔に注意?ちょっと、これどう言う・・・あれ?」

 

 

いない・・・?

 

 

???「・・・らせろぉ。」

 

 

「・・・っ!」

 

 

妖夢「な、何か居ますよ!」

 

 

魔理沙「お、落ち着け、大丈夫だぜ。」

 

 

???「・・・らせろぉ!」

 

 

優曇華「・・・ひっ、」

 

 

???「・・・斬らせろぉっ!」

 

 

「キャァァァァ!」

 

 

魔理沙「ウワアアッ!」

 

 

咲夜「キャァァァァ!」

 

 

妖夢「イヤァァァァ!」

 

 

優曇華「キャァァァァ!」

 

 

???「待てぇい!斬らせろぉ!」

 

 

「ど、どうするのよ!」

 

 

魔理沙「走るしかないぜ!」

 

 

妖夢「イヤァァァァ!」

 

 

優曇華「うわぁぁぁん!!」

 

 

咲夜「霊夢!前!」

 

 

「え?・・・っっっ!」

 

 

大量の腕・・・!!

 

 

???「おいでぇ・・・?こっちにおいでぇ・・・

 

 

 

 

 

 

 

ネエ?オイデヨォォォ!!!」

 

 

「い、イヤアアアアッ!!!!」

 

 

魔理沙「もう嫌だぜぇぇぇ!!」

 

 

妖夢「うわあぁぁん!!」

 

 

咲夜「イヤァァァァ!」

 

 

優曇華「もう嫌ですっっっ!」

 

 

私達は遮二無二走り出した。

 

 

???「イーチ、ニーイ、サーン、・・・ミイツケタァ!!!」

 

 

妖夢「イヤァァァァ!」

 

 

???「後ろの正面、ダーレダ?」

 

 

優曇華「ヒイィィ!!!」

 

 

???「どーコーダー?」

 

 

咲夜「・・・!!!」

 

 

???「カーゴーメーガゴーメー」

 

 

魔理沙「・・・もう限界だぜ・・・」

 

 

???「キャーッハッハッハ!!」

 

 

「キャァァァァ!」

 

 

遮二無二走り続けた。途中、墓が倒れたり、地面から手が生えてきたが、走り抜けた。

 

 

優曇華「い、いつまで続くんですかぁ・・・!?」

 

 

咲夜「・・・見て!ゴールよ!」

 

 

???「「「「「「ニガスカァ!!!!」」」」」」

 

 

「急ぐわよ!!」

 

 

妖夢「幽々子様ぁぁぁぁ!!」

 

 

魔理沙「二度と肝試しなんて御免だぜぇぇぇ!!」

 

 

そして、私達は・・・

 

 

幽夜「・・・うーい、ご苦労さん。」

 

 

「お、終わったぁぁぁ!」

 

 

等々ゴールに辿り着いた。

 

 

魔理沙「・・・暫く夜は外に出れないぜ・・・」

 

 

妖夢「えっぐ、うぅ、怖かったです・・・」

 

 

優曇華「も、もう嫌です!」

 

 

咲夜「・・・さ、流石に怖かったです・・・!」

 

 

幽夜「・・・ご苦労さん。・・・皆ちゃんといるな?

 

 

 

 

六人。」

 

 

「・・・?」

 

 

え?六・・・人?

 

 

「ま、まさか・・・」

 

幽夜「え?後ろにいるぜ?」

 

 

そして、ついつい・・・

 

 

 

振り返ってしまった。

 

 

???「・・・驚けぇっ!!!!」

 

 

「「「「「い、イヤアアアアッ!!!!!!」」」」」

 

 

それから先、私達はどうやって帰ったか覚えていない。

 

 

sideout

 

 

それ以来、博麗の巫女たちを怯えさせた肝試しとして、暫くの間有名となった。

 

 

 

 

次回へ続く

 

 

 


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