幻想創星録   作:青銅鏡(銀鏡)

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少々ストーリーから外れます。


ゆっくりご覧下さい。


第十三章 ふと増えた野郎共の日常
第九十七話 夏の風物詩


side幽夜

 

 

「・・・ったく、幻夜の野郎、飯作るなら最初に材料確認しろっての!」

 

 

なーにが「卵買ってきてー」だ、ふざけてんのか。

 

 

「・・・さっさと届けに行くか・・・」

 

 

ま、ぶつぶつ言いながら買ってる俺が言えた立場じゃねえな。

 

 

???「驚けぇ!!」

 

 

「あ゛?」

 

 

変なのに絡まれたか・・・チッ、

 

 

「あ゛?てめ、今なんっつた?ぶっ殺されたいか?」

 

 

???「うぇ?あ、あの、その、・・・ご、ごめんなさい!!」

 

 

「・・・分かればいい。」

 

 

あー、幻夜の野郎が甘いとか言えねえなぁ・・・

 

 

???「うぅ・・・ごめんなさい。」

 

 

「・・・いや、もう怒ってねえが、誰だてめえは?」

 

 

???「わ、わちきは多々良小傘(たたらこがさ)、傘の付喪神。あ、貴女は・・・」

 

 

「何だ、それで脅かしたのか。・・・残念だが、俺は幽夜、妖怪だ。相手が悪かったな。」

 

 

小傘「なんだぁ・・・」

 

 

「で、脅かしたいのか?」

 

 

小傘「そ、そうなんだよ、ここ最近全然人が来なくて、脅かせなくてぇ・・・」

 

 

「オイコラ泣くんじゃねえ!・・・くっそ、飛んで帰れば良かったな。」

 

 

・・・くそっ、これが乗り掛かった舟って訳か。仕方ねえ。

 

 

「・・・おい小傘、」

 

 

小傘「は、はい?」

 

 

「脅かしたいんだな?」

 

 

小傘「う、うん・・・」

 

 

「仕方なく手伝ってやる。」

 

 

小傘「ほ、本当に!?」

 

 

「ああ、どうせ卵は夜まで要らんしな。」

 

 

小傘「・・・ありがとう!」

 

 

「構いやしねえさ。ほれ、行くぞ。」

 

 

sideout

 

 

・・・十分後・・・

 

 

side龍一

 

 

『で?幽夜が帰ってこねえと?』

 

 

幻夜3「ああ、あの野郎、買い物に行ったきり帰ってこねえんだ。どこで何してるんだか・・・」

 

 

『俺に聞くな。』

 

 

で、周囲が暗くなってるのは何故だ。

 

 

『なあ幻夜、お前何かして「驚けぇ!!」ハンズアップ!!「え?え?」』

 

 

曲者!

 

 

幽夜「やめろ小傘!そいつ等は脅かせな・・・遅かったな。」

 

 

咄嗟に銃口を向けたが・・・何やってんだこいつら。

 

 

『何だ、そこにいたのか幽夜、幻夜が探してたぜ?』

 

 

幽夜「悪かった悪かった。ところでマスター、銃口降ろしてやってくれ。」

 

 

『あ、すまん。』

 

 

小傘「あわわわわわ・・・」

 

 

幽夜「おい!焦ってんじゃねえよ!」

 

 

小傘「はっ!」

 

 

幻夜3「・・・脅かすつもりだったか?」

 

 

幽夜「・・・まあそうなんだが、なかなか人が来ねえからな、しかも来たのがマスターと幻夜。最悪だ。」

 

 

『・・・んだよ、そんな面白い事やってんのかよ!』

 

 

けしからん、俺も混ぜろ。

 

 

『あー、嬢ちゃん、名前は?』

 

 

小傘「た、多々良小傘です・・・」

 

 

ああ、あの傘の妖怪か。

 

 

『了解、俺は神矢龍一、っても、絶影の方が分かりやすいか。』

 

 

小傘「ぜ、絶影・・・」

 

 

『そ、あんま気にすんなよ。・・・で、そこにいるのが幻夜。』

 

 

幻夜3「よろしく。」

 

 

『・・・で、幽夜、何で手伝ってんだ?』

 

 

幽夜「・・・乗り掛かった舟って奴だな。まあ、小傘の話を聞いてるとちょっと・・・な?」

 

 

思念伝達で全部聞こえてくる。・・・苦労してんなぁ・・・

 

 

『そうか、じゃ、俺達も混ぜろ。』

 

 

幻夜3「おい、俺達ってどういう意味だ。」

 

 

小傘「い、良いんですか!?」

 

 

『混ぜさせてくれ。・・・面白そうだから手伝う。』

 

 

小傘「お、お願いします!!」

 

 

『成立だな。』

 

 

幽夜「・・・悪いな、助かる。」

 

 

幻夜3「チッ、・・・いいぜ、俺も乗った。」

 

 

さて、野郎共集めるか・・・

 

 

・・・一時間後・・・

 

 

集まった奴らは、小傘、風魔、壊夢、侵二、幻夜、幽夜、幻夜3、オルゴイ、俺。この暇人共が。・・・てか何でオルゴイ来たんだ。

 

 

『これだけ集まれば肝試し出来んじゃねえの?』

 

 

侵二「この近くに墓地がありますし、・・・出来ますね。」

 

 

オルゴイ「ならば大人数を呼ぶか。新聞などがあれば・・・」

 

 

風魔「ならば文に頼もう。・・・しかし、道具はどうする?」

 

 

壊夢「この前解体工事やったぜよから、それなりに物はあるはずぜよ。どう進ませるぜよ?」

 

 

『それならもう出来てる。・・・最後は小傘で決めるからな・・・』

 

 

幽夜「最後は俺が手伝う。良いな?」

 

 

小傘「う、うん。」

 

 

『幻夜、お前らは脅かす筆頭だ。良いな?』

 

 

幻夜+幻夜3「了解。」

 

 

『じゃ、実行は明日って事で。・・・本気出すぞてめえら!』

 

 

四凶+オルゴイ+小傘「応!(はい!)」

 

 

肝試しを本気でするとどうなるか教えてやろう。

 

 

sideout

 

 

side霊夢

 

 

「・・・肝試し?」

 

 

魔理沙「そうだぜ!これを見てくれ!」

 

 

「どれよ?」

 

 

私は新聞を読む。

 

 

「・・・人里の離れで肝試しを開催、ルールは弾幕、空中移動の禁止。主催者は・・・龍一さん!?」

 

 

魔理沙「そうなんだぜ!しかも侵二さん曰く、「霊夢達にはテストの対象になって貰います。」だそうだぜ!」

 

 

「これ、何時やるの?」

 

 

魔理沙「今日だぜ!」

 

 

「今日!?」

 

 

魔理沙「ああ!参加するのは私だろ?咲夜、妖夢、優曇華、後は霊夢だけだが、どうするんだぜ?」

 

 

「・・・私も行くわ。」

 

 

魔理沙「よし!決定だな!じゃあ、夜にまた会おうぜ!」

 

 

「ええ、そうね。」

 

 

・・・夜・・・

 

 

魔理沙「霊夢!遅いぜ!」

 

 

「あんたが早すぎるのよ!」

 

 

咲夜「待ったかしら?」

 

 

妖夢「暗いのは嫌ですよぉ・・・」

 

 

優曇華「こ、怖いのは苦手です・・・」

 

 

「・・・何で来たの?」

 

 

妖夢「・・・師匠が、「怖い?・・・この戯けがあっ!」って、無理矢理に・・・」

 

 

優曇華「・・・私は姫様に「行ってきなさい、命令よ!」って・・・」

 

 

「・・・大変ねぇ。」

 

 

幻夜「そうだねぇ・・・」

 

 

妖夢「ひいっ!」

 

 

幻夜「あ、ごめんごめん。・・・皆揃ったね?じゃあ、ルートに従ってね?ごゆっくりぃ~」

 

 

妖夢「さ、早速驚かしに来てますよぉ・・・」

 

 

「ま、まあ、行きましょ?」

 

 

魔理沙「そうだぜ!行こうz・・・うわあっ!」

 

 

咲夜「一体何が・・・きゃあっ!」

 

 

「な、生首・・・!」

 

 

な、何で生首が・・・!?

 

 

生首「・・・キャッハハハハハ!」

 

 

う、動いたッ!!

 

 

妖夢「イヤァァァァ!!」

 

 

優曇華「帰りたいですぅぅぅ!!」

 

 

???「キャーッハッハッハ!!」

 

 

「誰!?今のは!?」

 

 

魔理沙「・・・なあ、これってまずくないか?」

 

 

「よ、予想以上ね・・・」

 

 

咲夜「・・・ひ、久しぶりに焦ったわ・・・!」

 

 

優曇華「もう嫌ですぅ・・・!」

 

 

妖夢「師匠ぉぉ・・・!」

 

 

sideout

 

 

まだまだ夜は始まったばかり・・・

 

 

 

次回へ続く




ありがとうございました。


よくよく考えるとこれが百本目なんですよね・・・ここまでのお付き合いありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。


・・・次回もお楽しみに。

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