飛ばすのは使用です! ご了承下さいまし!!
[side サンタナ]
よぉ、俺だよ。
サンタナさんだよぉ!!
早速だが諸君、現在地を知りたいかね?
「スイスのサンモリッツ、まさにセレブ達の場所って感じね」
「そういうお前は優雅にランチじゃないか」
はい、ジョジョが言った通りサンモリッツです。
何故か途中カーズの襲撃はなく、尚且つドイツ軍との協力関係を得ることが可能になった。
これ全部俺のお陰ね!
悪く言ったら、俺のせいで原作崩壊が始まってるわけで…
この先が怖いわけで、特にワムウが怖いわけで…
わけで…
「今攻めるべきです先生!」
「ジョジョ、貴方はどう思いますか?」
ついでに言っとくけどロギンズとメッシーナはベネチアでスージーQとお留守番してる。
理由?
──邪魔だから!!
折角助けたのに死んじゃうとか、ありえないから!
メッシーナとか此処で腕を切断されてるから!!
戦力外だから!!!
師範代とは何だったのか…ただの案山子ですな。
「サンタナ! 貴方も2人を止めてください」
「これは俺の血統の問題だ。 いくら止められても俺は行きますよ」
なんか殴り合いに発展してたみたいだわ…気付かんかった。
なんかシーザーも行っちゃったし…
アレ? 俺空気すぎ?
「なんだぁ? シーザーの野郎急に怒り出しやがって。俺のハンサムな顔に傷が付いちまうだろうが」
「貴方はシーザーの触れてはいけない過去に触れてしまったのです」
リサリサはなんかアレだな。華麗なスルースキルを会得してるな。
微妙な違いだがこれも俺が居るからだろうか。
だとしたらこの先にも色々…
「所でサンタナ、あのバカデカいバッグは何だったんだよ? 今は何処にもねぇしよ」
「爆薬だが」
「ねぇ、サンタナ。 貴方まさか、あのホテルに…」
爆薬はドイツ軍に頼んで貰っといたんだ。
いやはや関係は作っておくものだな。
持つべきものはドイツ軍人ってなぁ。
リサリサの回答だが勿論
「いつでも爆破できます隊長」
取り敢えず笑顔でサムズアップしといた。
「「もっと速く言えよ(言いなさい)!!」」
「さっきのシーザーとのやり取りは何だったの…」
「直ぐにでも追うぞ」
「いやいや、一つだけ正面に個別で仕掛けてあるんだ。 ソレを警告としてでだな」
「止めなさい!」
「いいや限界だ、押すね!」
直後鳴り響く轟音!
─快・感・DA!!
「オーノー!! 何をしてくちゃってるんだサンタナァ!」
「シーザーもこっちをチラチラ見てるし大丈夫…」
「寧ろ嬉嬉として走っていったわ…」
ヤバ、シーザーの死が逆に加速した!
俺が走ったら間に合う、だけど!
──ワムウに会いたくねぇ!!
「エシディシ様は美味しく頂いちゃいました。テヘッ」
「殺す慈悲はない」
となるに決まってる!
ちょっと魔が差しただけなんだよ!
ちょっと吉良吉影ごっこがやりたかっただけで…え? 俺が全部悪い?
──知ってるぅう! そして走れ俺ぇ!!!
「リサリサ、この残った爆薬のスイッチは頼んだ」
「え? ちょっ待って」
走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走るぅ!!!
「追いついたぞ、シーザァーーー!!!」
「今度こそ直接波紋を」
「追いついてねぇ!!!」
クッソ、メッシーナを連れてきてないだけスムーズに戦闘に移り変わったか!?
「闘技!」
急いでシーザーに腕を伸ばした!
文字の通り腕を伸ばし、場所を入れ替えた。
「サンタナ!」
「『神砂嵐』!!」
「『バラバラ緊急脱出』!!!!」
三つの声が混ざりあった後、聞こえるのは肉が裂け、空気と空気が擦れ合う音と。
シーザーの絶叫だった。
[side シーザー]
俺は単身ワムウに戦闘を仕掛けていた。
シャボンカッターの様々な応用でワムウを追い詰めたが…
アイツは戦闘の天才だった。
あの一瞬で『神砂嵐』を繰り出してきやがったんだ!
死んだと思った、だが俺は生きていた。
身体が途轍もない力で後方へと引っ張られ、危機を脱する事が出来たんだ。
そのままその力に従い入口近くまで吹き飛ばされた。
何処か打ったか意識が朦朧とするが、俺は確かに見た。
俺の身代わりになるべくワムウの必殺の闘技をその身に受けているサンタナの姿を…
俺の意識はそこで途絶えていた。
[side 三人称]
身体から大量の血を流し膝を着くワムウ。
もう何だったのかわからない肉塊。
ワムウはおもむろに口を開く。
「サンタナ、裏切り者に相応しい最後よ。 だが、些か格好を付けすぎたな…お前が生き残ればまだまだこのワムウを下すことも出来たであろうに」
サンタナだった肉塊は一纏まりになってはいるが、今も尚日光に焼かれていた。
そして、重症をまた負っているワムウは、最後まで言葉を紡ぐ。
「しかし、裏切り者には変わりはないが。 サンタナ、貴様は確かに
ワムウは気絶をしているシーザーに止めを刺そうかと思ったが、サンタナの戦士としての生き様により考え直し、奥へ帰って行った。
ワムウがその場を離れた後、サンタナだった肉塊に天井が降り、隠されることになった。
「なっ!? この跡はワムウの『神砂嵐』!?」
「見なさいジョジョ、あそこにシーザーがいます」
ジョジョたちもどうにか追ってきたため、シーザーを発見、介抱をした。シーザーは直ぐに目が覚め、サンタナが自分の身代わりになったことを話す。
「サンタナが死ぬのは考えらんねぇ! きっと瓦礫に混ざって寝てるだけだ。 アイツは常々寝たいとかいう奴だからな」
「ジョジョ、アイツは、サンタナはワムウの『神砂嵐』をモロに受けてたんだ。あれは絶対」
「いいからサンタナを引っ張り出すんだよ!」
「サンタナを探すことは許しません!」
ジョジョはサンタナが死んだことを信じられず、探そうとし。
シーザーは目の前でサンタナが殺られる所を目撃し、自分の無力さを感じさせ、自分の父と重ね、地面を叩く。
リサリサはあくまで先生としての在り方を歪めず、気丈に振舞おうとする。
だが、その脆い均衡は直ぐに崩れた。
瓦礫の中から血液が滴ってきたのだ。
各々、反応を見せるが、どれも最初は涙だった。
皆一様にサンタナが死んだことを自覚し泣き崩れる事になった。
「「サンタナァァーーーー!!!!!!」」
敵の本拠地であることも忘れ、ひたすらに子供のように叫び泣き、嘆いた。
ジョジョ一行は貴重な友を、戦士を、人外と別れを告げるのだった。
「行きますよ。 2人共」
「あぁ、この仮はキッチリ倍にして返すぜ!」
「もう俺は止まらない。 サンタナがくれた命は絶対にアイツらを倒す事に使ってみせる」
作者「サンタナァァーー!!!」
これは酷い! 書いた後よく気付く、だが変えない!!
次回は交渉を跨ぎコロッセウムデスネ。
ジョジョたちにはやっとこ活躍してもらう……
筈である!!
待てれよ次回!!!